彼を取り戻すためにすべてを捧げ…なくても別に良い気がしてきた闇落ち令嬢は、美食家の悪魔と契約をする

hosiiimo

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レイン、悪魔と冬休みを過ごす。

マクマノアクマ④

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レインちゃんとの初めての旅行、そして身内への挨拶と言う、趣あるイベントをこなすことができて、最初は僕も嬉しかったんだ。

けれど、ボルト領に来てからは、レインちゃんに僕の作ったものをあまり食べて貰えていないんだ。
料理長が作ったり、一家で郷土料理を作っては、そればかり食べている…。

彼女を食べさせる権利を奪われたようで、不満を感じてしまう。なんというか、『お世話』し足りてない…。

季節行事とか土地の味も大事だよ。

食べる体験や食の喜びを知るような、食育は、大切にしてあげたいさ。そういう意味で、サンダース一家の価値を発見できたよ。

僕がレインちゃんを大事に育てていく上で、あれも必要な環境なんだと理解したよ。

だから、あの腐りきっていた土地に、害虫駆除の罠を撒いて、害獣も駆除した。一家も、汚染されたものばかり食べて濁っていたから、少しはマシになるよう、栄養を与えておいた。


でも、ここにいたら、レインちゃんのために、僕がしたい『お世話』を全然させてくれないんだ。本当……、欲求不満だ。


黄金蜜柑の皮をむくぐらいのことしか出来なくて…、物足りない。レインちゃん白い筋は食べる派だし……。

毎日双子としているゲームの賞品は『今日の一番大きいデザートの獲得権』だから、僕の分のをあげようとしたら『お前空気読めよ』という白い目で見られてしまうし…。

小母さんの令嬢教育の復習のせいで、規則正しい自立した生活ばかりして!!


いくら甘やかして堕落させようとしても、ちっとも構ってくれやしない!!!

何より、彼女をふっくふくさせるのは、僕がしたかったことなのに…。ここの黄色いものでふっくらしてくるなんて……あんまりだよ!!!

これも王都に帰るまでの辛抱…。こういう飢餓感もスパイスと思って……我慢、することにしよう。レインちゃんは課題で更に忙しくなったので、僕も外に出て自由研究をすることにした。



◆◆◆◆



『不思議少女サニー☆サンシャイン』では2年生の春に修学旅行へ西の辺境へと向かう。そしてそこで王都で知り合ったエルフの少女サラーサとの再会を果たす。彼女を通してエルフの森へと招待されたサニーとクラウドは、エルフの村同士のケンカを宥める。2つの村は争いをやめ、手を取り合って見事春の大祭を成功させるのだった。



八つ当たりをする気で満々で、手頃な白笹耳族エルフの村を探していた所に、ちょうどいい情報が予言ノートにあったから、向かってみた。

そこで、すごく良いものが僕を待っていた。今回は肩透かしなんかじゃない、本当に素晴らしいを発見したのさ!!

森にいたのは、古代黒笹耳ダークエルフ族。闇精霊の精霊樹を祀る一族で、周辺の霊気をたっぷり帯びた加護木と呼ばれる植物を使って養蜂をしているんだよ。つまり精霊の加護を帯びた蜂蜜を作っている。

こういう伝統的な第一次産業は貴重だよね。だから、採蜜に影響を与えてはいけないので、森を焼くことは断念した。僕は考えを改めたんだ。未開の文化と生態系は守るべきだって。

彼らともすっかり打ち解けられたよ。精霊樹も長も良く理解してくれたみたいで、話が早くて助かったな。

ここの蜂蜜は、レインちゃんにたっぷり取ってもらいたい、まさに最高で最適の品質だ!!

いつも飲んでいるエネルギードリンクの代わりに、僕が作ったものに依存して欲しいと、常々思っていたんだよ。そして、そのために相応しいを探していたんだ。

味覚分析は既に済ませて、代替え品は納得いく仕上がりになって来たから、後は味の決め手、そのだね。やっといいものが見つかったよ。蜂蜜由来成分をここのローヤルゼリーに置き換えよう。

闇精霊の加護なら、僕の魔力がいっぱい込められる。それをいつでもレインちゃんが味わってくれるって最高だよね。フフフ。

暴食も量より質の時代、ただ食べさせるのではなく、どう食べさせるか、だよね。僕がレインちゃんのために用意する新しいドリンクに、溺れて溺れて、依存しきって欲しいな。

近くの白笹耳族エルフの村も支配下に置いた。こちらは風精霊で同じく養蜂していたけど、今回僕の作りたい飲み物には合わないし、またの機会に使わせてもらうことにするよ。

それと畑も始めることにしたんだ。

以前、学園で出会った可愛いベビーたちに、ここで自活してもらおう。

元アル中の『怠惰』のアルバード君と元ジャンキーの『嫉妬』のジャンヌちゃん。この2人を中心に、暖かくなったら、近くでいろいろ育てさせるために、農閑期の今から勉強を始めさせた。

体と名前をあげたから、うちの子になったこの2人はとっても意欲的なんだ。今なら時間もあるから、王都へも研修に通ってくれることになった。


立派な益虫になれるよう頑張ってね。僕も彼らのためにも、もっと仲間も増やしてあげたいなぁ。


王都の屋敷に帰る頃には、水銀狐のコート出来てるかなあ。

今回旅行用に仕立てたコートは黒だったから、シルバーも楽しみなんだよね。

前抱っこの方が顔が見れて嬉しいけど、レインちゃんは、おんぶの方が好きみたい。

王都に帰ったら、もっと一緒にお散歩行きたいね。うん、学園へはおんぶで通おう。

馬車はまだいらないよね。

のんびり密室に籠っての移動と言うのも、偶には悪くないけど、当分の間は、レインちゃんが僕にしがみついてくれるぬくもりを、楽しもう。
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