30 / 39
レイン、悪魔と冬休みを過ごす。
マクマノアクマ④
しおりを挟む
レインちゃんとの初めての旅行、そして身内への挨拶と言う、趣あるイベントをこなすことができて、最初は僕も嬉しかったんだ。
けれど、ボルト領に来てからは、レインちゃんに僕の作ったものをあまり食べて貰えていないんだ。
料理長が作ったり、一家で郷土料理を作っては、そればかり食べている…。
彼女を食べさせる権利を奪われたようで、不満を感じてしまう。なんというか、『お世話』し足りてない…。
季節行事とか土地の味も大事だよ。
食べる体験や食の喜びを知るような、食育は、大切にしてあげたいさ。そういう意味で、サンダース一家の価値を発見できたよ。
僕がレインちゃんを大事に育てていく上で、あれも必要な環境なんだと理解したよ。
だから、あの腐りきっていた土地に、害虫駆除の罠を撒いて、害獣も駆除した。一家も、汚染されたものばかり食べて濁っていたから、少しはマシになるよう、栄養を与えておいた。
でも、ここにいたら、レインちゃんのために、僕がしたい『お世話』を全然させてくれないんだ。本当……、欲求不満だ。
黄金蜜柑の皮をむくぐらいのことしか出来なくて…、物足りない。レインちゃん白い筋は食べる派だし……。
毎日双子としているゲームの賞品は『今日の一番大きいデザートの獲得権』だから、僕の分のをあげようとしたら『お前空気読めよ』という白い目で見られてしまうし…。
小母さんの令嬢教育の復習のせいで、規則正しい自立した生活ばかりして!!
いくら甘やかして堕落させようとしても、ちっとも構ってくれやしない!!!
何より、彼女をふっくふくさせるのは、僕がしたかったことなのに…。ここの黄色いものでふっくらしてくるなんて……あんまりだよ!!!
これも王都に帰るまでの辛抱…。こういう飢餓感もスパイスと思って……我慢、することにしよう。レインちゃんは課題で更に忙しくなったので、僕も外に出て自由研究をすることにした。
◆◆◆◆
『不思議少女サニー☆サンシャイン』では2年生の春に修学旅行へ西の辺境へと向かう。そしてそこで王都で知り合ったエルフの少女サラーサとの再会を果たす。彼女を通してエルフの森へと招待されたサニーとクラウドは、エルフの村同士のケンカを宥める。2つの村は争いをやめ、手を取り合って見事春の大祭を成功させるのだった。
八つ当たりをする気で満々で、手頃な白笹耳族の村を探していた所に、ちょうどいい情報が予言ノートにあったから、向かってみた。
そこで、すごく良いものが僕を待っていた。今回は肩透かしなんかじゃない、本当に素晴らしい素材を発見したのさ!!
森にいたのは、古代黒笹耳族。闇精霊の精霊樹を祀る一族で、周辺の霊気をたっぷり帯びた加護木と呼ばれる植物を使って養蜂をしているんだよ。つまり精霊の加護を帯びた蜂蜜を作っている。
こういう伝統的な第一次産業は貴重だよね。だから、採蜜に影響を与えてはいけないので、森を焼くことは断念した。僕は考えを改めたんだ。未開の文化と生態系は守るべきだって。
彼らともすっかり打ち解けられたよ。精霊樹も長も良く理解してくれたみたいで、話が早くて助かったな。
ここの蜂蜜は、レインちゃんにたっぷり取ってもらいたい、まさに最高で最適の品質だ!!
いつも飲んでいるエネルギードリンクの代わりに、僕が作ったものに依存して欲しいと、常々思っていたんだよ。そして、そのために相応しい素材を探していたんだ。
味覚分析は既に済ませて、代替え品は納得いく仕上がりになって来たから、後は味の決め手、その成分だね。やっといいものが見つかったよ。蜂蜜由来成分をここのローヤルゼリーに置き換えよう。
闇精霊の加護なら、僕の魔力がいっぱい込められる。それをいつでもレインちゃんが味わってくれるって最高だよね。フフフ。
暴食も量より質の時代、ただ食べさせるのではなく、どう食べさせるか、だよね。僕がレインちゃんのために用意する新しいドリンクに、溺れて溺れて、依存しきって欲しいな。
近くの白笹耳族の村も支配下に置いた。こちらは風精霊で同じく養蜂していたけど、今回僕の作りたい飲み物には合わないし、またの機会に使わせてもらうことにするよ。
それと畑も始めることにしたんだ。
以前、学園で出会った可愛い蛆たちに、ここで自活してもらおう。
元アル中の『怠惰』のアルバード君と元ジャンキーの『嫉妬』のジャンヌちゃん。この2人を中心に、暖かくなったら、近くでいろいろ育てさせるために、農閑期の今から勉強を始めさせた。
体と名前をあげたから、うちの子になったこの2人はとっても意欲的なんだ。今なら時間もあるから、王都へも研修に通ってくれることになった。
立派な益虫になれるよう頑張ってね。僕も彼らのためにも、もっと仲間も増やしてあげたいなぁ。
王都の屋敷に帰る頃には、水銀狐のコート出来てるかなあ。
今回旅行用に仕立てたコートは黒だったから、シルバーも楽しみなんだよね。
前抱っこの方が顔が見れて嬉しいけど、レインちゃんは、おんぶの方が好きみたい。
王都に帰ったら、もっと一緒にお散歩行きたいね。うん、学園へはおんぶで通おう。
馬車はまだいらないよね。
のんびり密室に籠っての移動と言うのも、偶には悪くないけど、当分の間は、レインちゃんが僕にしがみついてくれるぬくもりを、楽しもう。
けれど、ボルト領に来てからは、レインちゃんに僕の作ったものをあまり食べて貰えていないんだ。
料理長が作ったり、一家で郷土料理を作っては、そればかり食べている…。
彼女を食べさせる権利を奪われたようで、不満を感じてしまう。なんというか、『お世話』し足りてない…。
季節行事とか土地の味も大事だよ。
食べる体験や食の喜びを知るような、食育は、大切にしてあげたいさ。そういう意味で、サンダース一家の価値を発見できたよ。
僕がレインちゃんを大事に育てていく上で、あれも必要な環境なんだと理解したよ。
だから、あの腐りきっていた土地に、害虫駆除の罠を撒いて、害獣も駆除した。一家も、汚染されたものばかり食べて濁っていたから、少しはマシになるよう、栄養を与えておいた。
でも、ここにいたら、レインちゃんのために、僕がしたい『お世話』を全然させてくれないんだ。本当……、欲求不満だ。
黄金蜜柑の皮をむくぐらいのことしか出来なくて…、物足りない。レインちゃん白い筋は食べる派だし……。
毎日双子としているゲームの賞品は『今日の一番大きいデザートの獲得権』だから、僕の分のをあげようとしたら『お前空気読めよ』という白い目で見られてしまうし…。
小母さんの令嬢教育の復習のせいで、規則正しい自立した生活ばかりして!!
いくら甘やかして堕落させようとしても、ちっとも構ってくれやしない!!!
何より、彼女をふっくふくさせるのは、僕がしたかったことなのに…。ここの黄色いものでふっくらしてくるなんて……あんまりだよ!!!
これも王都に帰るまでの辛抱…。こういう飢餓感もスパイスと思って……我慢、することにしよう。レインちゃんは課題で更に忙しくなったので、僕も外に出て自由研究をすることにした。
◆◆◆◆
『不思議少女サニー☆サンシャイン』では2年生の春に修学旅行へ西の辺境へと向かう。そしてそこで王都で知り合ったエルフの少女サラーサとの再会を果たす。彼女を通してエルフの森へと招待されたサニーとクラウドは、エルフの村同士のケンカを宥める。2つの村は争いをやめ、手を取り合って見事春の大祭を成功させるのだった。
八つ当たりをする気で満々で、手頃な白笹耳族の村を探していた所に、ちょうどいい情報が予言ノートにあったから、向かってみた。
そこで、すごく良いものが僕を待っていた。今回は肩透かしなんかじゃない、本当に素晴らしい素材を発見したのさ!!
森にいたのは、古代黒笹耳族。闇精霊の精霊樹を祀る一族で、周辺の霊気をたっぷり帯びた加護木と呼ばれる植物を使って養蜂をしているんだよ。つまり精霊の加護を帯びた蜂蜜を作っている。
こういう伝統的な第一次産業は貴重だよね。だから、採蜜に影響を与えてはいけないので、森を焼くことは断念した。僕は考えを改めたんだ。未開の文化と生態系は守るべきだって。
彼らともすっかり打ち解けられたよ。精霊樹も長も良く理解してくれたみたいで、話が早くて助かったな。
ここの蜂蜜は、レインちゃんにたっぷり取ってもらいたい、まさに最高で最適の品質だ!!
いつも飲んでいるエネルギードリンクの代わりに、僕が作ったものに依存して欲しいと、常々思っていたんだよ。そして、そのために相応しい素材を探していたんだ。
味覚分析は既に済ませて、代替え品は納得いく仕上がりになって来たから、後は味の決め手、その成分だね。やっといいものが見つかったよ。蜂蜜由来成分をここのローヤルゼリーに置き換えよう。
闇精霊の加護なら、僕の魔力がいっぱい込められる。それをいつでもレインちゃんが味わってくれるって最高だよね。フフフ。
暴食も量より質の時代、ただ食べさせるのではなく、どう食べさせるか、だよね。僕がレインちゃんのために用意する新しいドリンクに、溺れて溺れて、依存しきって欲しいな。
近くの白笹耳族の村も支配下に置いた。こちらは風精霊で同じく養蜂していたけど、今回僕の作りたい飲み物には合わないし、またの機会に使わせてもらうことにするよ。
それと畑も始めることにしたんだ。
以前、学園で出会った可愛い蛆たちに、ここで自活してもらおう。
元アル中の『怠惰』のアルバード君と元ジャンキーの『嫉妬』のジャンヌちゃん。この2人を中心に、暖かくなったら、近くでいろいろ育てさせるために、農閑期の今から勉強を始めさせた。
体と名前をあげたから、うちの子になったこの2人はとっても意欲的なんだ。今なら時間もあるから、王都へも研修に通ってくれることになった。
立派な益虫になれるよう頑張ってね。僕も彼らのためにも、もっと仲間も増やしてあげたいなぁ。
王都の屋敷に帰る頃には、水銀狐のコート出来てるかなあ。
今回旅行用に仕立てたコートは黒だったから、シルバーも楽しみなんだよね。
前抱っこの方が顔が見れて嬉しいけど、レインちゃんは、おんぶの方が好きみたい。
王都に帰ったら、もっと一緒にお散歩行きたいね。うん、学園へはおんぶで通おう。
馬車はまだいらないよね。
のんびり密室に籠っての移動と言うのも、偶には悪くないけど、当分の間は、レインちゃんが僕にしがみついてくれるぬくもりを、楽しもう。
0
あなたにおすすめの小説
国一番の美少女だけど、婚約者は“嫌われ者のブサイク王子”でした
玖坂
ファンタジー
気がつけば、乙女ゲームの“悪役令嬢”ポジションに転生してました。
しかも婚約者は、誰もがドン引きする“ブサイクで嫌われ者の王子様”
だけど――あれ?
この王子、見た目はともかく中身は、想像以上に優しすぎる……!?
国一番の美少女に転生した令嬢と、誰にも愛されなかった王子が、少しずつ成長していく物語。
『悪役』のイメージが違うことで起きた悲しい事故
ラララキヲ
ファンタジー
ある男爵が手を出していたメイドが密かに娘を産んでいた。それを知った男爵は平民として生きていた娘を探し出して養子とした。
娘の名前はルーニー。
とても可愛い外見をしていた。
彼女は人を惹き付ける特別な外見をしていたが、特別なのはそれだけではなかった。
彼女は前世の記憶を持っていたのだ。
そして彼女はこの世界が前世で遊んだ乙女ゲームが舞台なのだと気付く。
格好良い攻略対象たちに意地悪な悪役令嬢。
しかしその悪役令嬢がどうもおかしい。何もしてこないどころか性格さえも設定と違うようだ。
乙女ゲームのヒロインであるルーニーは腹を立てた。
“悪役令嬢が悪役をちゃんとしないからゲームのストーリーが進まないじゃない!”と。
怒ったルーニーは悪役令嬢を責める。
そして物語は動き出した…………──
※!!※細かい描写などはありませんが女性が酷い目に遭った展開となるので嫌な方はお気をつけ下さい。
※!!※『子供が絵本のシンデレラ読んでと頼んだらヤバイ方のシンデレラを読まれた』みたいな話です。
◇テンプレ乙女ゲームの世界。
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾もあるかも。
◇なろうにも上げる予定です。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
悪役令嬢の心変わり
ナナスケ
恋愛
不慮の事故によって20代で命を落としてしまった雨月 夕は乙女ゲーム[聖女の涙]の悪役令嬢に転生してしまっていた。
7歳の誕生日10日前に前世の記憶を取り戻した夕は悪役令嬢、ダリア・クロウリーとして最悪の結末 処刑エンドを回避すべく手始めに婚約者の第2王子との婚約を破棄。
そして、処刑エンドに繋がりそうなルートを回避すべく奮闘する勘違いラブロマンス!
カッコイイ系主人公が男社会と自分に仇なす者たちを斬るっ!
ゲーム未登場の性格最悪な悪役令嬢に転生したら推しの妻だったので、人生の恩人である推しには離婚して私以外と結婚してもらいます!
クナリ
ファンタジー
江藤樹里は、かつて画家になることを夢見ていた二十七歳の女性。
ある日気がつくと、彼女は大好きな乙女ゲームであるハイグランド・シンフォニーの世界へ転生していた。
しかし彼女が転生したのは、ヘビーユーザーであるはずの自分さえ知らない、ユーフィニアという女性。
ユーフィニアがどこの誰なのかが分からないまま戸惑う樹里の前に、ユーフィニアに仕えているメイドや、樹里がゲーム内で最も推しているキャラであり、どん底にいたときの自分の心を救ってくれたリルベオラスらが現れる。
そして樹里は、絶世の美貌を持ちながらもハイグラの世界では稀代の悪女とされているユーフィニアの実情を知っていく。
国政にまで影響をもたらすほどの悪名を持つユーフィニアを、最愛の恩人であるリルベオラスの妻でいさせるわけにはいかない。
樹里は、ゲーム未登場ながら圧倒的なアクの強さを持つユーフィニアをリルベオラスから引き離すべく、離婚を目指して動き始めた。
乙女ゲームの悪役令嬢に転生したけど何もしなかったらヒロインがイジメを自演し始めたのでお望み通りにしてあげました。魔法で(°∀°)
ラララキヲ
ファンタジー
乙女ゲームのラスボスになって死ぬ悪役令嬢に転生したけれど、中身が転生者な時点で既に乙女ゲームは破綻していると思うの。だからわたくしはわたくしのままに生きるわ。
……それなのにヒロインさんがイジメを自演し始めた。ゲームのストーリーを展開したいと言う事はヒロインさんはわたくしが死ぬ事をお望みね?なら、わたくしも戦いますわ。
でも、わたくしも暇じゃないので魔法でね。
ヒロイン「私はホラー映画の主人公か?!」
『見えない何か』に襲われるヒロインは────
※作中『イジメ』という表現が出てきますがこの作品はイジメを肯定するものではありません※
※作中、『イジメ』は、していません。生死をかけた戦いです※
◇テンプレ乙女ゲーム舞台転生。
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇なろうにも上げてます。
悪役令嬢の慟哭
浜柔
ファンタジー
前世の記憶を取り戻した侯爵令嬢エカテリーナ・ハイデルフトは自分の住む世界が乙女ゲームそっくりの世界であり、自らはそのゲームで悪役の位置づけになっている事に気付くが、時既に遅く、死の運命には逆らえなかった。
だが、死して尚彷徨うエカテリーナの復讐はこれから始まる。
※ここまでのあらすじは序章の内容に当たります。
※乙女ゲームのバッドエンド後の話になりますので、ゲーム内容については殆ど作中に出てきません。
「悪役令嬢の追憶」及び「悪役令嬢の徘徊」を若干の手直しをして統合しています。
「追憶」「徘徊」「慟哭」はそれぞれ雰囲気が異なります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる