32 / 35
32. エピローグ
しおりを挟む
あれから、リースロークとおじい様の裁判が正式に行われた。
終身刑を言い渡されたリースロークは投獄されているが、改心する様子はないそうだ。むしろ更に拗らせて、オメガや国への恨み辛みを叫んでいるらしい。聞くに堪えない騒音に、牢獄の最下層に移動させられたとシグルドが言っていた。
自分の罪を認めないのは、おじい様は同じだった。しばらくは牢獄に入れられていたが、看守への恫喝、歩行補助で使用している杖での暴力は日常茶飯事で、遂には自分を脱獄させるよう買収まで試みた。目に余る行動の数々を放置できず、エルフィード陛下はおじい様を辺境の地で静養させることを決定した。
静養というのは名ばかりで、その地は人里から遠く離れた山奥。高齢の彼を世話するのは猟師の男。まるで熊のような巨体の彼は元兵士で耳が全く聞こえない。けれども気配を察知する能力がずば抜けていて、おじい様が彼に殴りかかろうとしても、その前に動きを封じられるとのことだった。
おじい様とリースロークの、オメガの意志と人権を無視した悪行は国民にも知るところとなり、法律の厳罰化も進んでいる。たとえ貴族であろうが軍幹部であろうが、例外なくきちんと罰を受けさせるという陛下のメッセージも伝えられた。
「ユテ、また書いてんのか」
机で書き物をしていると、影が差した。手を止めて顔を上げると、シグルドが僕の手元を上から覗きこんでいる。うん、と頷きながら視線を戻して作業に戻る。
「一度も返事が来たことねえんだろ?」
顔を見なくても、眉間に皺が寄ってるのが分かって苦笑が漏れてしまう。僕のことを気遣って言葉には出さないけど、止めて欲しそうな雰囲気がすごく伝わってくる。
月に一度、世話人からおじい様の様子を報告する手紙が届く。実はその手紙へのお礼状と合わせて、おじい様本人への手紙も書いてるんだ。
「いいんだ、返事が欲しくて書いてる訳じゃなくて僕の自己満足だから」
「…………」
明らかに納得のいってない沈黙。言葉にしてないのに、すごく雄弁だ。
ちょうど手紙を書き終わり、ペンを置いて体ごとシグルドを振り返る。
「それにね、文字にするのは僕にとっても物事を整理するのに役立ってるんだよ。今の自分が困っている問題を客観的に見れるから。おじい様のやり方は良くなかったけど、家のことを大切に思う気持ちは本物だと思う。だから自分が長年守ってきたクライゼル家の現状は知りたいだろうなって。おじい様の当主としての知識と経験は確かなものだから、あわよくば新米当主の僕に助言をくれたりしないかなーって実は密かに思ってるんだ」
「助言どころか嘲りの言葉かもしれねえぞ?自分の言うことを聞かなかったからだ~ざまあみろ~って」
膝が触れそうなくらいの距離で跪くシグルドに手を取られ、手の甲を親指で優しく撫でられる。声の調子はおどけた感じだけど、澄んだ青い瞳には心配の色がはっきりと滲んでいた。
おじい様が僕をまた傷つけるんじゃないか、って。
そんな番の不安を払拭したくて、僕はにっこり笑って見せた。
「それならそれで、皮肉を言えるくらいにはおじい様元気なんだなって思うだけだよ?」
僕の返しにシグルドは驚いたようだった。目をぱちぱちと瞬かせている。だけどすぐに表情を綻ばせて微笑んだ。
「……逞しいな」
「逞しくならなきゃ。もうすぐ親になるんだもん」
シグルドの手が、僕の下腹をそっと撫でる。その上から自分の手を重ねた。ようやく安定期に入った僕のお腹には、新たな命が宿っている。
シグルドとの子供を授かることも夢の一つだったから、すごく嬉しい。
「確かにな。俺もユテを見習って、もっと強く頼もしくならねえと」
「シグは十分頼もしいよ。シェルターのこと全部やってくれて、本当に感謝してるんだ。僕が言い出したことなのに丸投げしてごめんね」
「身重の番を気遣うのは当然だろ。それにきっかけを作ったのは確かにユテだけど、土地は一応俺のモンだしな。領内の面倒見るのは領主としての仕事だろ?」
「ふふ、シグも爵位もらって貴族になったもんね」
シグルドの顔を両手で包んで唇を重ねる。一度剃られてなくなっていた髭も元通りに伸びた。やっぱり髭がある方がより格好良くて、しっくりくる。
僕がクライゼル家の当主になってやりたかったこと──オメガ専用のシェルターの開設だ。
リースロークはオメガの中でも社会的弱者を狙って喰い物にしていた。逃げる場所も頼る人もいなくて、助けを求められないまま泣き寝入りする。そんなオメガが一人でも生まれないで済むよう、居場所を作りたかったんだ。
避難所は衣食住を提供するだけではなく、職業訓練校としての役割も担っている。オメガたちが自分の足で前に進んでいけるように。
──これが僕としての償いで、オメガだからこそ出来ることだと思ったんだ。
問題を抱えたオメガがたくさん集まる避難所だけど、シグルドは今も僕のフェロモン以外には何も感じないから、オメガが心配するようなことも起こらない。
本当に、シグルドには感謝しきれない。
「ま、お飾りだけどな。それに国が持て余してた荒れ地を体よく押し付けられただけだし」
「エルフィード陛下、優しそうな顔してるのに意外と強かだったね」
「生まれながらの統治者ってやつだな」
お互いの唇を啄みながら、合間に笑い合う。
そう、シェルターが建ってるのはクライゼル家の領地の隣にある、シグルドが所有する領地。貴族の爵位と一緒に、エルフィード陛下から賜ったもの。
シグルドは先の戦争の戦果を固辞して、一切受け取っていなかった。それが先王にとって心残りだったみたいで、父もあの世で安心していることだろう、と陛下は笑っていた。
頑なに拒否していた戦果を受け取ったこと。シグルドが辛い過去を乗り越えられた証のように思えて、すごく嬉しかった。ザヤさんもうっすらと涙を浮かべていたことは、僕とザヤさんだけの秘密だ。
耕作に適さない痩せた土地だったけど、僕たちにとってはお誂え向きだったんだ。
「ん……シグ、僕、……」
シグルドの首に両腕を回して、距離を詰める。僕が腿を擦り合わせているのに気づいたのシグルドは、意地悪そうに口角を吊り上げた。
「太陽は空高く登ったままだぞ?」
「……そうだけど、でもずっと手とか口だけだったんだよ」
「医者は?」
「無茶しなかったら、しても大丈夫って」
「…どこからが無茶で、どこまでが無茶じゃねえのかは考えものだな」
僕の望みを理解しているのに、わざとらしく焦らそうとするシグルドにむっとする。僕の体のことを気遣ってくれるのは嬉しいけど、自分の番が誘ってるのに。
完全に面白がる様子のシグルドに、唇を突き出して不満を示す。
「…そっか。それなら仕方ないから自分で体慰めなきゃいけないのかあ」
「おい待て待て。なんでそうなるんだ」
これ見よがしに大きなため息を吐いてみせると、シグルドが目を見開いた。顔からは笑みが消えて、代わりに焦りと驚きが浮かんでいる。
「だってシグ、もう枯れちゃったんでしょう?いつも、俺はおっさんだからって言ってたの、冗談だと思ってたのにな……」
「いやいや、おっさんだろ。どこからどう見ても。……つーか、俺の息子はまだまだ現役だってユテは身をもって知ってるだろうが。硬さも持続力も申し分ねえだろ?」
「んー、思い出させてもらわないと分かんない。最近ご無沙汰だったし」
「上等だ。二度とそんなこと言えねえよう、嫌って程思い知らせてやるからな、覚悟しとけよ…ッ!」
微笑んではいるけど、額に青筋を浮かび上がらせたシグルドに抱き上げられる。行き先はきっと寝室。
作戦が成功して、僕は心の中でひっそりとガッツポーズをした。挑発が行き過ぎた感もあるし、あからさまに喜んでたら本格的に機嫌を損ねてしまうかもしれない。
シグルドの発言は物騒なものだったけど、彼のことだから無茶なことは絶対にしない。
とても優しい、僕だけのアルファだから。
僕は首に回した腕に力を入れて距離を縮めると、シグルドの頰にキスを落とした。
番は器用に片眉だけを跳ね上げて、微笑む僕に視線を寄越した。
「ご機嫌取りなら、ユテが自分でするところを見せてくれる方が効果あるぜ?」
さっきの発言を抜かりなく引き合いに出すシグルドに、僕は笑いを堪えきれなかった。
「シグ、大好きだよ。世界で一番大好き。僕、シグの番になれて、こうして子供も授かって、幸せで怖いくらい」
「ユテ、俺も愛してる。いや…愛してるなんて言葉じゃ足りねえな。俺に生きる理由をくれた、何よりも誰よりも大切な番だ。一生傍にいてくれ」
「もちろん。僕が八十歳で、シグが百歳になるまで一緒だよ」
「まだそれ言ってんのかよ」
シグルドは一瞬目を丸くして、それからケラケラと声を立てて笑った。目尻に笑い皺が寄ってるのが見えて嬉しくなる。
「一生言い続けるよ!僕達は運命の番だもん!」
僕の声高らかな宣言に、シグルドは尚も笑いながら、僕たちは寝室に入ったのだった。
終身刑を言い渡されたリースロークは投獄されているが、改心する様子はないそうだ。むしろ更に拗らせて、オメガや国への恨み辛みを叫んでいるらしい。聞くに堪えない騒音に、牢獄の最下層に移動させられたとシグルドが言っていた。
自分の罪を認めないのは、おじい様は同じだった。しばらくは牢獄に入れられていたが、看守への恫喝、歩行補助で使用している杖での暴力は日常茶飯事で、遂には自分を脱獄させるよう買収まで試みた。目に余る行動の数々を放置できず、エルフィード陛下はおじい様を辺境の地で静養させることを決定した。
静養というのは名ばかりで、その地は人里から遠く離れた山奥。高齢の彼を世話するのは猟師の男。まるで熊のような巨体の彼は元兵士で耳が全く聞こえない。けれども気配を察知する能力がずば抜けていて、おじい様が彼に殴りかかろうとしても、その前に動きを封じられるとのことだった。
おじい様とリースロークの、オメガの意志と人権を無視した悪行は国民にも知るところとなり、法律の厳罰化も進んでいる。たとえ貴族であろうが軍幹部であろうが、例外なくきちんと罰を受けさせるという陛下のメッセージも伝えられた。
「ユテ、また書いてんのか」
机で書き物をしていると、影が差した。手を止めて顔を上げると、シグルドが僕の手元を上から覗きこんでいる。うん、と頷きながら視線を戻して作業に戻る。
「一度も返事が来たことねえんだろ?」
顔を見なくても、眉間に皺が寄ってるのが分かって苦笑が漏れてしまう。僕のことを気遣って言葉には出さないけど、止めて欲しそうな雰囲気がすごく伝わってくる。
月に一度、世話人からおじい様の様子を報告する手紙が届く。実はその手紙へのお礼状と合わせて、おじい様本人への手紙も書いてるんだ。
「いいんだ、返事が欲しくて書いてる訳じゃなくて僕の自己満足だから」
「…………」
明らかに納得のいってない沈黙。言葉にしてないのに、すごく雄弁だ。
ちょうど手紙を書き終わり、ペンを置いて体ごとシグルドを振り返る。
「それにね、文字にするのは僕にとっても物事を整理するのに役立ってるんだよ。今の自分が困っている問題を客観的に見れるから。おじい様のやり方は良くなかったけど、家のことを大切に思う気持ちは本物だと思う。だから自分が長年守ってきたクライゼル家の現状は知りたいだろうなって。おじい様の当主としての知識と経験は確かなものだから、あわよくば新米当主の僕に助言をくれたりしないかなーって実は密かに思ってるんだ」
「助言どころか嘲りの言葉かもしれねえぞ?自分の言うことを聞かなかったからだ~ざまあみろ~って」
膝が触れそうなくらいの距離で跪くシグルドに手を取られ、手の甲を親指で優しく撫でられる。声の調子はおどけた感じだけど、澄んだ青い瞳には心配の色がはっきりと滲んでいた。
おじい様が僕をまた傷つけるんじゃないか、って。
そんな番の不安を払拭したくて、僕はにっこり笑って見せた。
「それならそれで、皮肉を言えるくらいにはおじい様元気なんだなって思うだけだよ?」
僕の返しにシグルドは驚いたようだった。目をぱちぱちと瞬かせている。だけどすぐに表情を綻ばせて微笑んだ。
「……逞しいな」
「逞しくならなきゃ。もうすぐ親になるんだもん」
シグルドの手が、僕の下腹をそっと撫でる。その上から自分の手を重ねた。ようやく安定期に入った僕のお腹には、新たな命が宿っている。
シグルドとの子供を授かることも夢の一つだったから、すごく嬉しい。
「確かにな。俺もユテを見習って、もっと強く頼もしくならねえと」
「シグは十分頼もしいよ。シェルターのこと全部やってくれて、本当に感謝してるんだ。僕が言い出したことなのに丸投げしてごめんね」
「身重の番を気遣うのは当然だろ。それにきっかけを作ったのは確かにユテだけど、土地は一応俺のモンだしな。領内の面倒見るのは領主としての仕事だろ?」
「ふふ、シグも爵位もらって貴族になったもんね」
シグルドの顔を両手で包んで唇を重ねる。一度剃られてなくなっていた髭も元通りに伸びた。やっぱり髭がある方がより格好良くて、しっくりくる。
僕がクライゼル家の当主になってやりたかったこと──オメガ専用のシェルターの開設だ。
リースロークはオメガの中でも社会的弱者を狙って喰い物にしていた。逃げる場所も頼る人もいなくて、助けを求められないまま泣き寝入りする。そんなオメガが一人でも生まれないで済むよう、居場所を作りたかったんだ。
避難所は衣食住を提供するだけではなく、職業訓練校としての役割も担っている。オメガたちが自分の足で前に進んでいけるように。
──これが僕としての償いで、オメガだからこそ出来ることだと思ったんだ。
問題を抱えたオメガがたくさん集まる避難所だけど、シグルドは今も僕のフェロモン以外には何も感じないから、オメガが心配するようなことも起こらない。
本当に、シグルドには感謝しきれない。
「ま、お飾りだけどな。それに国が持て余してた荒れ地を体よく押し付けられただけだし」
「エルフィード陛下、優しそうな顔してるのに意外と強かだったね」
「生まれながらの統治者ってやつだな」
お互いの唇を啄みながら、合間に笑い合う。
そう、シェルターが建ってるのはクライゼル家の領地の隣にある、シグルドが所有する領地。貴族の爵位と一緒に、エルフィード陛下から賜ったもの。
シグルドは先の戦争の戦果を固辞して、一切受け取っていなかった。それが先王にとって心残りだったみたいで、父もあの世で安心していることだろう、と陛下は笑っていた。
頑なに拒否していた戦果を受け取ったこと。シグルドが辛い過去を乗り越えられた証のように思えて、すごく嬉しかった。ザヤさんもうっすらと涙を浮かべていたことは、僕とザヤさんだけの秘密だ。
耕作に適さない痩せた土地だったけど、僕たちにとってはお誂え向きだったんだ。
「ん……シグ、僕、……」
シグルドの首に両腕を回して、距離を詰める。僕が腿を擦り合わせているのに気づいたのシグルドは、意地悪そうに口角を吊り上げた。
「太陽は空高く登ったままだぞ?」
「……そうだけど、でもずっと手とか口だけだったんだよ」
「医者は?」
「無茶しなかったら、しても大丈夫って」
「…どこからが無茶で、どこまでが無茶じゃねえのかは考えものだな」
僕の望みを理解しているのに、わざとらしく焦らそうとするシグルドにむっとする。僕の体のことを気遣ってくれるのは嬉しいけど、自分の番が誘ってるのに。
完全に面白がる様子のシグルドに、唇を突き出して不満を示す。
「…そっか。それなら仕方ないから自分で体慰めなきゃいけないのかあ」
「おい待て待て。なんでそうなるんだ」
これ見よがしに大きなため息を吐いてみせると、シグルドが目を見開いた。顔からは笑みが消えて、代わりに焦りと驚きが浮かんでいる。
「だってシグ、もう枯れちゃったんでしょう?いつも、俺はおっさんだからって言ってたの、冗談だと思ってたのにな……」
「いやいや、おっさんだろ。どこからどう見ても。……つーか、俺の息子はまだまだ現役だってユテは身をもって知ってるだろうが。硬さも持続力も申し分ねえだろ?」
「んー、思い出させてもらわないと分かんない。最近ご無沙汰だったし」
「上等だ。二度とそんなこと言えねえよう、嫌って程思い知らせてやるからな、覚悟しとけよ…ッ!」
微笑んではいるけど、額に青筋を浮かび上がらせたシグルドに抱き上げられる。行き先はきっと寝室。
作戦が成功して、僕は心の中でひっそりとガッツポーズをした。挑発が行き過ぎた感もあるし、あからさまに喜んでたら本格的に機嫌を損ねてしまうかもしれない。
シグルドの発言は物騒なものだったけど、彼のことだから無茶なことは絶対にしない。
とても優しい、僕だけのアルファだから。
僕は首に回した腕に力を入れて距離を縮めると、シグルドの頰にキスを落とした。
番は器用に片眉だけを跳ね上げて、微笑む僕に視線を寄越した。
「ご機嫌取りなら、ユテが自分でするところを見せてくれる方が効果あるぜ?」
さっきの発言を抜かりなく引き合いに出すシグルドに、僕は笑いを堪えきれなかった。
「シグ、大好きだよ。世界で一番大好き。僕、シグの番になれて、こうして子供も授かって、幸せで怖いくらい」
「ユテ、俺も愛してる。いや…愛してるなんて言葉じゃ足りねえな。俺に生きる理由をくれた、何よりも誰よりも大切な番だ。一生傍にいてくれ」
「もちろん。僕が八十歳で、シグが百歳になるまで一緒だよ」
「まだそれ言ってんのかよ」
シグルドは一瞬目を丸くして、それからケラケラと声を立てて笑った。目尻に笑い皺が寄ってるのが見えて嬉しくなる。
「一生言い続けるよ!僕達は運命の番だもん!」
僕の声高らかな宣言に、シグルドは尚も笑いながら、僕たちは寝室に入ったのだった。
11
あなたにおすすめの小説
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
運命の番は僕に振り向かない
ゆうに
BL
大好きだったアルファの恋人が旅先で運命の番と出会ってしまい、泣く泣く別れた経験があるオメガの千遥。
それ以来、ずっと自分の前にも運命の番があらわれることを切に願っていた。
オメガひとりの生活は苦しく、千遥は仕方なく身体を売って稼ぐことを決心する。
ネットで知り合った相手と待ち合わせ、雑踏の中を歩いている時、千遥は自分の運命の番を見つけた。
ところが視線が確かに合ったのに運命の番は千遥を避けるように去っていく。彼の隣には美しいオメガがいた。
ベータのような平凡な見た目のオメガが主人公です。
ふんわり現代、ふんわりオメガバース、設定がふんわりしてます。
身代わりにされた少年は、冷徹騎士に溺愛される
秋津むぎ
BL
第13回BL大賞奨励賞頂きました!
最終17位でした!応援ありがとうございます!
あらすじ
魔力がなく、義母達に疎まれながらも必死に生きる少年アシェ。
ある日、義兄が騎士団長ヴァルドの徽章を盗んだ罪をアシェに押し付け、身代わりにされてしまう。
死を覚悟した彼の姿を見て、冷徹な騎士ヴァルドは――?
傷ついた少年と騎士の、温かい溺愛物語。
番に見つからない街で、子供を育てている
はちも
BL
目を覚ますと、腕の中には赤ん坊がいた。
異世界の青年ロアンとして目覚めた「俺」は、希少な男性オメガであり、子を産んだ母親だった。
現世の記憶は失われているが、
この子を守らなければならない、という想いだけははっきりと残っている。
街の人々に助けられ、魔石への魔力注入で生計を立てながら、
ロアンと息子カイルは、番のいない街で慎ましく暮らしていく。
だが、行方不明の番を探す噂が、静かに近づいていた。
再会は望まない。
今はただ、この子との生活を守りたい。
これは、番から逃げたオメガが、
選び直すまでの物語。
*本編完結しました
虚ろな檻と翡翠の魔石
篠雨
BL
「本来の寿命まで、悪役の身体に入ってやり過ごしてよ」
不慮の事故で死んだ僕は、いい加減な神様の身勝手な都合により、異世界の悪役・レリルの器へ転生させられてしまう。
待っていたのは、一生を塔で過ごし、魔力を搾取され続ける孤独な日々。だが、僕を管理する強面の辺境伯・ヨハンが運んでくる薪や食事、そして不器用な優しさが、凍てついた僕の心を次第に溶かしていく。
しかし、穏やかな時間は長くは続かない。魔力を捧げるたびに脳内に流れ込む本物のレリルの記憶と領地を襲う未曾有の魔物の群れ。
「僕が、この場所と彼を守る方法はこれしかない」
記憶に翻弄され頭は混乱する中、魔石化するという残酷な決断を下そうとするが――。
人族は一人で生きられないらしい――獣人公爵に拾われ、溺愛されて家族になりました
よっちゃん
BL
人族がほとんど存在しない世界に、
前世の記憶を持ったまま転生した少年・レオン。
獣人が支配する貴族社会。
魔力こそが価値とされ、
「弱い人族」は守られるべき存在として扱われる世界で、
レオンは常識の違いに戸惑いながらも必死に生きようとする。
そんな彼を拾ったのは、
辺境を治める獣人公爵アルト。
寡黙で冷静、しかし一度守ると決めたものは決して手放さない男だった。
溺愛され、守られ、育てられる日々。
だが、レオンはただ守られるだけの存在で終わることを選ばない。
学院での出会い。
貴族社会に潜む差別と陰謀。
そして「番」という、深く重い絆。
レオンは学び、考え、
自分にしかできない魔法理論を武器に、
少しずつ“並び立つ覚悟”を身につけていく。
獣人と人族。
価値観も、立場も、すべてが違う二人が、
それでも選び合い、家族になるまでの物語。
溺愛×成長×異世界BL。
読後に残るのは、
「ここに居場所があっていい」と思える、あたたかな幸福。
いい加減観念して結婚してください
彩根梨愛
BL
平凡なオメガが成り行きで決まった婚約解消予定のアルファに結婚を迫られる話
元々ショートショートでしたが、続編を書きましたので短編になりました。
2025/05/05時点でBL18位ありがとうございます。
作者自身驚いていますが、お楽しみ頂き光栄です。
巻き戻りした悪役令息は最愛の人から離れて生きていく
藍沢真啓/庚あき
BL
11月にアンダルシュノベルズ様から出版されます!
婚約者ユリウスから断罪をされたアリステルは、ボロボロになった状態で廃教会で命を終えた……はずだった。
目覚めた時はユリウスと婚約したばかりの頃で、それならばとアリステルは自らユリウスと距離を置くことに決める。だが、なぜかユリウスはアリステルに構うようになり……
巻き戻りから人生をやり直す悪役令息の物語。
【感想のお返事について】
感想をくださりありがとうございます。
執筆を最優先させていただきますので、お返事についてはご容赦願います。
大切に読ませていただいてます。執筆の活力になっていますので、今後も感想いただければ幸いです。
他サイトでも公開中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる