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53. お色気作戦
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翌日、オルヴァルの部屋で皆と遊んでいると来客を知らせるノック音が響いた。アサドが扉を開けるとそこにいたのはベネディクタスだった。
「オルヴァル殿下、お時間を頂いてもよろしいですかな?」
「勿論」
にこりと笑みを浮かべて承諾する王子に、エミル達は即座に扉へと向かった。
「ほらロティも。主人の邪魔をしてはならんぞ」
プリヤが手を差し出してくるが、ローディルは小さな牙を剥き出しにして鳴き、オルヴァルの後ろに隠れた。つい今しがた仲良く遊んでいた獣からの威嚇に、プリヤは目を丸くした。
実力行使に出ようとする女隊長を制止するかのように、ベネディクタスは大きな咳ばらいを発した。全員の注意が片眼鏡の紳士に向く。
「殿下の傍を離れたくないのであれば、いてもらっても構いません」
「気遣いかたじけない、ベネディクタス卿」
苦い笑みのオルヴァルに対し、貴族の男は沈黙で応えた。背筋はきれいに伸び、高慢そうに顎をツンと上げて、後ろ手を組んでいる。
アサドに声をかけられたプリヤはローディルをじっと見つめたまま、渋々と言った様子で退室した。そのさまを目で追いながら、獣は己の胸がちくりと痛むのを感じていた。
(プリヤ、悲しそうな顔してたな…。やりすぎたかな…。ごめん、でも俺絶対ここにいなきゃいけないんだ…!)
いつも凛とした彼女の見たことのない表情に罪悪感を覚えるが、己の役割を思い返し気を持ち直す。二人はローテーブルを挟んで長椅子に腰を下ろした。ローディルは当然の如く長椅子の上へと跳躍し、オルヴァルにぴたりと寄り添うようにお座りをした。
「…殿下、単刀直入で申し訳ありませんが来訪の目的を伺いましょう」
老人の目つきは鋭く、真っ直ぐにオルヴァルを見据えている。彼の厳しい視線を受け、王子は短く息を吐いた。
「ではこちらも率直に。物資の支援や民の受け入れを願いたい」
「…以前お話を伺った時は物資の支援のみのはずでしたが。一度断られているにも関わらず、更なる依頼をなさろうとしているのですか」
「ええ、そのまさかです。現状トートルード卿に助力いただいていながら、以前よりも事態は悪化の一途。物資は足りず、王都からも民がヘジャズ領内へと流れて来ており、領民の生活を圧迫しているのです」
「そこでマルティアトも負担を受け入れろ、と」
「……平たく言えば」
室内の雰囲気が緊張感に満ちる。トートルードとの接見の際と同じだった。能面のようなベネディクタスの顔には無数の深いシワが刻まれ、オルヴァルからの要請に不快感を覚えているのが明らかだった。
ローディルは体毛がぴりぴりするのを感じながらも、床へと下り、貴族の男の足に頭を擦りつけた。彼の視線がオルヴァルから逸れ、獣に注がれる。男の目を真っ直ぐ見つめ返し、ローディルは短く鳴き声を上げた。
「ロティはベネディクタス卿のことを気に入ってるようだ」
(う、うん、俺あんたのこと気に入ってる!)
「それはそれは…」
微笑むオルヴァルに同意する形で元気に鳴いてみる。ベネディクタスはただでさえ大きな目を見開き驚いているが、嫌とは思っていないらしい。雰囲気が柔らかくなるのを感じる。
「ベネディクタス卿、もちろん無理なお願いとは承知のうえです。貴殿にもマルティアトの民にも負担を強いることになる」
「…以前お伝えしてからも私の考えは変わっていません。吾輩は王家に従属する身ではありますが、忠誠を誓うのは王に対してです。ダガット王と殿下が反目している今、要請を受けると叛意を抱いていると思われかねません」
オルヴァルが喋り始めるのと同時に、ローディルはベネディクタスの膝に乗り上げる。彼の腹部に顔や体を擦りつけ、ゴロゴロと咽喉を鳴らして甘えた。途端に男の体が硬直するのが分かる。だが彼は己を叱咤するかのように咽喉を鳴らし、毅然とした態度で答えた。
(オルヴァル~本当にこの作戦うまくいくのかよ~…!?)
不安になった獣は主人を振り返る。だがオルヴァルは強い意志を宿した目でじっとローディルを見つめた。言葉はなくとも、作戦続行を示唆している。
「ベネディクタス卿の懸念はもっともです。しかし国は王家によって成り立っているのではない。国とはすなわち民です。このまま王におもねて現状から目を背ければ、民はメルバを見限り国を捨てるでしょう。国は崩壊し、隣国からの介入を許す羽目になる。そうなれば貴殿も処刑を免れない。貴方はとても高潔なお方だ。隣国に隷属なさることはないでしょうから…」
オルヴァルの口から不穏な言葉が次々とこぼれていく。初めて耳にする内容に、ローディルは内心戦慄していた。平和で穏やかな日常が続いていくと思っていたのに、最近はきな臭い話ばかりが耳に入るようになった。
(隣国って、アルシュダとバルブロ…?メルバのことを狙ってるのか?…あ、そう言えば俺の体質を明かしたとき、俺のことを隣国の密偵じゃないかってアサドが疑ってたっけ…)
「……ええ、その通りですとも。吾輩は敵に媚を売るなどと生き恥を晒すくらいなら死を選びます」
「私も同意見です。ですが、民はそうもいかないでしょう。泥水をすすることになろうとも、自分たちの生活を守るでしょう。王や貴族の首がすげ変わろうと気にせず、それどころか新たな支配者の求めに応じて、貴方が尽力して築き繁栄させてきたマルティアトを壊すのも厭わないでしょう」
「…殿下、それは脅迫ですか?従わなければ武力行使に出ると?」
「ま、待ってください。とんでもない誤解だ。そのようなつもりは全くありません」
ベネディクタスの声は低く、地を這うようだった。オルヴァルは驚きに呆然としていたが、すぐに両手を挙げて掌を見せた。老齢の男はそれでも疑わしそうに片眉を吊り上げて、胡乱な目で王子を見ている。
「私は事実を述べているだけです。思慮深いベネディクタス卿のこと、最悪の事態も既に想定しているのでは?」
(おっちゃん!お願いだからオルヴァルに協力してくれよ!処刑とか死ぬとか武力行使とか、俺怖いよ!嫌だよっ!)
王子の指摘に、ベネディクタスは何かを考えこむように押し黙ってしまう。獣はその重い沈黙に耐え切れず、けたたましく鳴き、初老の男の体にじゃれついた。抱いていた不安もどこへやら、死に物狂いで目の前の紳士の誘惑を試みる。
男の膝の上でごろりと寝転がり、ふかふかの毛で覆われた腹部を露出して見せる。動物好きならば顔を埋めたり、撫でたりしたいはずだ。ベネディクタス卿の指がそっと腹に触れる。
(よし!そのまま存分に撫でて堪能してくれ!)
撫で方は遠慮がちだったが、ひとまず触れてくれたことにローディルは内心歓喜していた。
「それに私は王と反目しているつもりは全くありません。確かに私は追放された身です。ですが、王の助けとなれるよう腕となり足となり、支えていきたい。その志は今も昔も変わっておりません。貴方への助力を要請するのも、ひいては王のためです。陛下が正気に戻られた際、国は半壊状態で民の心が離れていると知れば……」
オルヴァルは最後まで言葉を紡がず、こめかみに指を添えて頭を振った。ベネディクタスは膝の上の獣に視線を落としたまま、依然として沈黙している。室内にはローディルの甘えるような鳴き声だけが響いている。皮膚のたるんだ骨ばった手に前脚を絡めて、抱っこをせがむ。
「ベネディクタス卿、どうか考え直してもらえないでしょうか。対価として私が提供できることはさほどありませんが、ラルツレルナとの交易にかかる税金を軽減いたします。……それにロティがここまで懐くのも珍しい。この子のためにも無下に断ることだけはしないでいただきたい」
(うん、うん!おっちゃん、お願い!うん、って頷いてくれるだけでいいんだぞ!)
主人の言葉に反応を示すようにぎゃうぎゃうと媚びた鳴き声を発し、ローディルはベネディクタスの腕に抱かれながら彼の顔をペロペロと舐め回した。
尚もベネディクタスの表情は変わらず、何を考えているのか全く窺えなかった。長い沈黙の後、ようやく開いた口から出てきたのはため息だった。
「……分かりました。殿下がそこまでおっしゃるのであれば、吾輩の補佐役に相談し検討することにしましょう」
「それはありがたい!」
「検討にそれ程時間をかけません。結果をお伝えするまで、滞在していかれるとよろしいでしょう」
「それはまたとない申し出だ。是非お言葉に甘えさせてください」
(これはいいことなのか?…オルヴァル嬉しそうだし、いい方向に向かったってことでいいのか?)
貴族の男の表情は変わらず硬いものだったが、一方の王子はにこやかな笑みを浮かべている。二人の顔を交互に見ながら、ローディルはダメ押しとばかりにベネディクタスの顔に頬擦りしてゴロゴロと咽喉を鳴らしたのだった。
「オルヴァル殿下、お時間を頂いてもよろしいですかな?」
「勿論」
にこりと笑みを浮かべて承諾する王子に、エミル達は即座に扉へと向かった。
「ほらロティも。主人の邪魔をしてはならんぞ」
プリヤが手を差し出してくるが、ローディルは小さな牙を剥き出しにして鳴き、オルヴァルの後ろに隠れた。つい今しがた仲良く遊んでいた獣からの威嚇に、プリヤは目を丸くした。
実力行使に出ようとする女隊長を制止するかのように、ベネディクタスは大きな咳ばらいを発した。全員の注意が片眼鏡の紳士に向く。
「殿下の傍を離れたくないのであれば、いてもらっても構いません」
「気遣いかたじけない、ベネディクタス卿」
苦い笑みのオルヴァルに対し、貴族の男は沈黙で応えた。背筋はきれいに伸び、高慢そうに顎をツンと上げて、後ろ手を組んでいる。
アサドに声をかけられたプリヤはローディルをじっと見つめたまま、渋々と言った様子で退室した。そのさまを目で追いながら、獣は己の胸がちくりと痛むのを感じていた。
(プリヤ、悲しそうな顔してたな…。やりすぎたかな…。ごめん、でも俺絶対ここにいなきゃいけないんだ…!)
いつも凛とした彼女の見たことのない表情に罪悪感を覚えるが、己の役割を思い返し気を持ち直す。二人はローテーブルを挟んで長椅子に腰を下ろした。ローディルは当然の如く長椅子の上へと跳躍し、オルヴァルにぴたりと寄り添うようにお座りをした。
「…殿下、単刀直入で申し訳ありませんが来訪の目的を伺いましょう」
老人の目つきは鋭く、真っ直ぐにオルヴァルを見据えている。彼の厳しい視線を受け、王子は短く息を吐いた。
「ではこちらも率直に。物資の支援や民の受け入れを願いたい」
「…以前お話を伺った時は物資の支援のみのはずでしたが。一度断られているにも関わらず、更なる依頼をなさろうとしているのですか」
「ええ、そのまさかです。現状トートルード卿に助力いただいていながら、以前よりも事態は悪化の一途。物資は足りず、王都からも民がヘジャズ領内へと流れて来ており、領民の生活を圧迫しているのです」
「そこでマルティアトも負担を受け入れろ、と」
「……平たく言えば」
室内の雰囲気が緊張感に満ちる。トートルードとの接見の際と同じだった。能面のようなベネディクタスの顔には無数の深いシワが刻まれ、オルヴァルからの要請に不快感を覚えているのが明らかだった。
ローディルは体毛がぴりぴりするのを感じながらも、床へと下り、貴族の男の足に頭を擦りつけた。彼の視線がオルヴァルから逸れ、獣に注がれる。男の目を真っ直ぐ見つめ返し、ローディルは短く鳴き声を上げた。
「ロティはベネディクタス卿のことを気に入ってるようだ」
(う、うん、俺あんたのこと気に入ってる!)
「それはそれは…」
微笑むオルヴァルに同意する形で元気に鳴いてみる。ベネディクタスはただでさえ大きな目を見開き驚いているが、嫌とは思っていないらしい。雰囲気が柔らかくなるのを感じる。
「ベネディクタス卿、もちろん無理なお願いとは承知のうえです。貴殿にもマルティアトの民にも負担を強いることになる」
「…以前お伝えしてからも私の考えは変わっていません。吾輩は王家に従属する身ではありますが、忠誠を誓うのは王に対してです。ダガット王と殿下が反目している今、要請を受けると叛意を抱いていると思われかねません」
オルヴァルが喋り始めるのと同時に、ローディルはベネディクタスの膝に乗り上げる。彼の腹部に顔や体を擦りつけ、ゴロゴロと咽喉を鳴らして甘えた。途端に男の体が硬直するのが分かる。だが彼は己を叱咤するかのように咽喉を鳴らし、毅然とした態度で答えた。
(オルヴァル~本当にこの作戦うまくいくのかよ~…!?)
不安になった獣は主人を振り返る。だがオルヴァルは強い意志を宿した目でじっとローディルを見つめた。言葉はなくとも、作戦続行を示唆している。
「ベネディクタス卿の懸念はもっともです。しかし国は王家によって成り立っているのではない。国とはすなわち民です。このまま王におもねて現状から目を背ければ、民はメルバを見限り国を捨てるでしょう。国は崩壊し、隣国からの介入を許す羽目になる。そうなれば貴殿も処刑を免れない。貴方はとても高潔なお方だ。隣国に隷属なさることはないでしょうから…」
オルヴァルの口から不穏な言葉が次々とこぼれていく。初めて耳にする内容に、ローディルは内心戦慄していた。平和で穏やかな日常が続いていくと思っていたのに、最近はきな臭い話ばかりが耳に入るようになった。
(隣国って、アルシュダとバルブロ…?メルバのことを狙ってるのか?…あ、そう言えば俺の体質を明かしたとき、俺のことを隣国の密偵じゃないかってアサドが疑ってたっけ…)
「……ええ、その通りですとも。吾輩は敵に媚を売るなどと生き恥を晒すくらいなら死を選びます」
「私も同意見です。ですが、民はそうもいかないでしょう。泥水をすすることになろうとも、自分たちの生活を守るでしょう。王や貴族の首がすげ変わろうと気にせず、それどころか新たな支配者の求めに応じて、貴方が尽力して築き繁栄させてきたマルティアトを壊すのも厭わないでしょう」
「…殿下、それは脅迫ですか?従わなければ武力行使に出ると?」
「ま、待ってください。とんでもない誤解だ。そのようなつもりは全くありません」
ベネディクタスの声は低く、地を這うようだった。オルヴァルは驚きに呆然としていたが、すぐに両手を挙げて掌を見せた。老齢の男はそれでも疑わしそうに片眉を吊り上げて、胡乱な目で王子を見ている。
「私は事実を述べているだけです。思慮深いベネディクタス卿のこと、最悪の事態も既に想定しているのでは?」
(おっちゃん!お願いだからオルヴァルに協力してくれよ!処刑とか死ぬとか武力行使とか、俺怖いよ!嫌だよっ!)
王子の指摘に、ベネディクタスは何かを考えこむように押し黙ってしまう。獣はその重い沈黙に耐え切れず、けたたましく鳴き、初老の男の体にじゃれついた。抱いていた不安もどこへやら、死に物狂いで目の前の紳士の誘惑を試みる。
男の膝の上でごろりと寝転がり、ふかふかの毛で覆われた腹部を露出して見せる。動物好きならば顔を埋めたり、撫でたりしたいはずだ。ベネディクタス卿の指がそっと腹に触れる。
(よし!そのまま存分に撫でて堪能してくれ!)
撫で方は遠慮がちだったが、ひとまず触れてくれたことにローディルは内心歓喜していた。
「それに私は王と反目しているつもりは全くありません。確かに私は追放された身です。ですが、王の助けとなれるよう腕となり足となり、支えていきたい。その志は今も昔も変わっておりません。貴方への助力を要請するのも、ひいては王のためです。陛下が正気に戻られた際、国は半壊状態で民の心が離れていると知れば……」
オルヴァルは最後まで言葉を紡がず、こめかみに指を添えて頭を振った。ベネディクタスは膝の上の獣に視線を落としたまま、依然として沈黙している。室内にはローディルの甘えるような鳴き声だけが響いている。皮膚のたるんだ骨ばった手に前脚を絡めて、抱っこをせがむ。
「ベネディクタス卿、どうか考え直してもらえないでしょうか。対価として私が提供できることはさほどありませんが、ラルツレルナとの交易にかかる税金を軽減いたします。……それにロティがここまで懐くのも珍しい。この子のためにも無下に断ることだけはしないでいただきたい」
(うん、うん!おっちゃん、お願い!うん、って頷いてくれるだけでいいんだぞ!)
主人の言葉に反応を示すようにぎゃうぎゃうと媚びた鳴き声を発し、ローディルはベネディクタスの腕に抱かれながら彼の顔をペロペロと舐め回した。
尚もベネディクタスの表情は変わらず、何を考えているのか全く窺えなかった。長い沈黙の後、ようやく開いた口から出てきたのはため息だった。
「……分かりました。殿下がそこまでおっしゃるのであれば、吾輩の補佐役に相談し検討することにしましょう」
「それはありがたい!」
「検討にそれ程時間をかけません。結果をお伝えするまで、滞在していかれるとよろしいでしょう」
「それはまたとない申し出だ。是非お言葉に甘えさせてください」
(これはいいことなのか?…オルヴァル嬉しそうだし、いい方向に向かったってことでいいのか?)
貴族の男の表情は変わらず硬いものだったが、一方の王子はにこやかな笑みを浮かべている。二人の顔を交互に見ながら、ローディルはダメ押しとばかりにベネディクタスの顔に頬擦りしてゴロゴロと咽喉を鳴らしたのだった。
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