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100. 戴冠の夜①
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その日の夜、寝室に戻ってきたオルヴァルは、腕組みをしたローディルがベッドの上で眉間にシワを寄せて何やら考えこんでいるのに気が付いた。
王の脳裏によぎったのは、即位式でのことだ。ローディルと恋仲でいたいがゆえに婚姻をしないと、王城関係者のみならず民衆にも高らかに宣言した。ローディル本人の意志を前もって確認せず、独断で決めたことだ。。
もしかして気に病ませてしまったかもしれない、と一抹の不安を抱きながら、男は青年の傍に腰かけた。
「どうした、ローディル。難しい顔をして」
「……あのさ俺、オルヴァルが王様になることについてあんまり深く考えてなかったんだ。俺にとって一番大事なのは、オルヴァルが無事かどうかだから。でも、ふと思ったことがあって」
「ああ、なんだ?」
「ラルツレルナじゃなくて、パルティカで暮らすようになるんだよな?アサドもエミルもプリヤさんも。モルガンさんたちは来てくれるのか?」
「そうだな、俺達やアサド、エミルは確実にここに移ることになるな。プリヤとは雇用関係にあるから、金を積めばいてくれるかもしれない。モルガン殿たちもどうだろうな……彼らにもそれぞれ事情があるだろうから、全員がと言うのは難しいだろうな」
「そっかぁ…」
オルヴァルのいる場所がローディルの居場所だ。そこがパルティカだろうがラルツレルナであろうが、変わらない。けれども、料理長のモルガンやユン、エルトワやラクダの母子、他にも仲良くなった人達と離れてしまうのは純粋に寂しい。
(セヴィやラズレイみたいに空を飛べていつでも会いに行けたらよかったけど、俺にはそんな力なかったんだよなあ……)
オルヴァルは、しょぼくれる青年の名を呼び、己の膝の上に抱き上げた。体を密着させ、背中を優しく撫でて慰める。
「ローディルがそんな顔をしていると、俺まで悲しくなってしまう。辛いだろうが、馬を走らせればいつでも会いに行ける距離だ。今生の別れという訳でもない」
「うん…。オルヴァルも、本当は皆に来て欲しい?」
「そうだな。皆とは長きに渡って同じ屋敷の中で生活を共にしてきたし、働き者だったからな。彼らもパルティカに来てくれるのであれば、これ以上に心強いことはないとは思う」
そう言ってオルヴァルは口角を吊り上げる。微笑みの奥に寂しさが垣間見える気がして、ローディルは王をぎゅうと抱きしめた。
言葉もなく長い抱擁を交わし、体温の心地良さにまどろみかけていたローディルは名を呼ばれて目を開けた。
「この間話したことを覚えているか?恋人としてもう少し進みたい、と」
「うん、覚えてる。進むってどこ行くんだ?」
無邪気な顔で首を傾げる青年に、男は苦笑を浮かべた。熟れた果実のように赤くふっくらとした唇を親指で撫でる。
「場所のことではないんだ。口づけや自慰──触り合いは数え切れないほどしただろう?その先の、より気持ちいい行為に進みたいと思っている」
「えっ、ジイよりも気持ちいいことがあるのか!?」
ローディルは驚くと同時に、ぱあと顔を輝かせた。今すぐしたい、とでもばかりに身に着けているものを全て脱ぎ去ろうとする彼を、オルヴァルは慌てて制止する。
「待て待て。自分が何をされるか分かっているのか?」
「分かんない」
「何をされるか分からないのに、警戒心は抱かないのか?」
「うん。オルヴァルは俺が嫌がることしないって知ってるし。……気持ちいいことなのに警戒しなきゃいけないのか?」
嘘のない真っ直ぐな青年に、新王は言葉に窮してしまう。
触り合いでさえ自慰と呼ぶくらいだ。ローディルの性的知識は皆無と言っていい。この先自分が何をされるか皆目理解もしていないにも関わらず、己の恋人への全幅の信頼から何の疑問も持たずに身を委ねられて困惑してしまう。嬉しいのは嬉しい。だが、罪悪感は拭えない。
「……その、俺がしたい行為はローディルの体に負担を強いることになる。それをきちんと理解してから返事が欲しい」
「うん、分かった……」
主人からの説明に、ローディルは不思議そうな顔をしている。頭の中がこんがらがっているのが手に取るようにわかる。
「ローディルは性交、もしくは交尾を知っているか?山の中で動物がしているのを見たり…」
「コービなら知ってる!オスがメスの上に乗っかって動いてるの、じいちゃんがコービだって教えてくれた」
ローディルは朗らかに答えたが、オルヴァルは対照的に何とも言えない表情だ。同じ事柄について話しているのに、明らかな温度差を感じたのだ。
しかし男はめげることなく話を続けた。
「その交尾を、俺はローディルとしたい」
「コービって、オスとメスがするもんじゃねえの?オルヴァルと俺、どっちもオスだけどできるのか?」
オルヴァルの言葉にすぐにきょとんとした。彼の反応は予想の範囲内で、オルヴァルはもはや驚きもしなかった。
「ああ、男同士でも可能だ。男女では、男は女の膣に陰茎を挿入する。ここにあたる部分だ」
「ぅあ…っ!?」
王の手が随獣の下腹をから更に下へと伝い、性器と肛門の間に到達する。会陰を指先でぐっと押された青年は、突然の刺激に体を震わせながら声を上げた。
「だが、男には膣がない。だから、男同士の性交はここを使う。ローディルのここに、俺の陰茎を挿入するんだ」
オルヴァルは更に指を降下させて、その奥にある穴に布越しに触れた。恋人の僅かな反応も取りこぼさぬよう、食い入るように見つめる。
「…インケイってなに?」
「これだ。ローディルにも俺にもついている、雄の象徴」
「でも、オルヴァルのは俺よりも大きいよ。俺のお尻に入るのかな」
「傷ついたり傷んだりしないよう潤滑油を使って馴らすんだ。最初は圧迫感や違和感を覚えるかもしれないが……」
妙な光景だった。絶えずあふれるローディルの疑問に、主人も静かに答える。
表情からどういった感情を抱いているのかは窺えないが、少なくとも嫌悪感はないようで、オルヴァルは内心胸を撫で下ろした。
「でも気持ちいいの?ジイよりも?」
「ローディルは感度がいいから、性交でも十分快感を得られると思う。勿論俺も、ローディルが嫌だと思ったらすぐに止めるつもりだ」
「コービで、オルヴァルも気持ち良くなれる?」
ああ、と王は頷く。
「じゃあ、する!俺、オルヴァルとコービしたい!」
ローディルは、オルヴァルの返事に食い気味に言い放った。弾けるような満面の笑みを浮かべている。
先程と変わらぬ様子で、今からしたい~とうきうきで服を脱ぐ青年に、彼の半身は呆気に取られてしまう。
だがそれも束の間のことで、気づけばオルヴァルは声を上げて腹の底から笑っていた。随獣が首を傾げるのに気づくも、一度タガが外れてしまったものは簡単には治まらない。
ローディルの言動はいつも突飛で予測不能だ。けれどもそこがいい。人間とは違うからこそ、彼の言動に何度も救われてきた。
涙が出てくる程に笑った王は、乱れる呼吸を整えながら、己の恋人の頬を両手で包みこんだ。
「ローディルのそういうところが心底愛おしい。世界一愛している」
そう言って、目の前の赤い唇を啄む。
ローディルはパチパチと目を瞬かせたが、すぐに嬉しそうに頬を緩ませた。
「俺も。俺もオルヴァルのことが、世界で一番好き!」
見惚れてしまう程に魅力的な眩い笑顔だった。
オルヴァルは膝の上に恋人を乗せたまま立ち上がった。不安定な体勢に驚く青年が慌てた様子で男にしがみつく。
ケラケラ笑い合う二人の姿は、浴室へと消えて行ったのだった。
王の脳裏によぎったのは、即位式でのことだ。ローディルと恋仲でいたいがゆえに婚姻をしないと、王城関係者のみならず民衆にも高らかに宣言した。ローディル本人の意志を前もって確認せず、独断で決めたことだ。。
もしかして気に病ませてしまったかもしれない、と一抹の不安を抱きながら、男は青年の傍に腰かけた。
「どうした、ローディル。難しい顔をして」
「……あのさ俺、オルヴァルが王様になることについてあんまり深く考えてなかったんだ。俺にとって一番大事なのは、オルヴァルが無事かどうかだから。でも、ふと思ったことがあって」
「ああ、なんだ?」
「ラルツレルナじゃなくて、パルティカで暮らすようになるんだよな?アサドもエミルもプリヤさんも。モルガンさんたちは来てくれるのか?」
「そうだな、俺達やアサド、エミルは確実にここに移ることになるな。プリヤとは雇用関係にあるから、金を積めばいてくれるかもしれない。モルガン殿たちもどうだろうな……彼らにもそれぞれ事情があるだろうから、全員がと言うのは難しいだろうな」
「そっかぁ…」
オルヴァルのいる場所がローディルの居場所だ。そこがパルティカだろうがラルツレルナであろうが、変わらない。けれども、料理長のモルガンやユン、エルトワやラクダの母子、他にも仲良くなった人達と離れてしまうのは純粋に寂しい。
(セヴィやラズレイみたいに空を飛べていつでも会いに行けたらよかったけど、俺にはそんな力なかったんだよなあ……)
オルヴァルは、しょぼくれる青年の名を呼び、己の膝の上に抱き上げた。体を密着させ、背中を優しく撫でて慰める。
「ローディルがそんな顔をしていると、俺まで悲しくなってしまう。辛いだろうが、馬を走らせればいつでも会いに行ける距離だ。今生の別れという訳でもない」
「うん…。オルヴァルも、本当は皆に来て欲しい?」
「そうだな。皆とは長きに渡って同じ屋敷の中で生活を共にしてきたし、働き者だったからな。彼らもパルティカに来てくれるのであれば、これ以上に心強いことはないとは思う」
そう言ってオルヴァルは口角を吊り上げる。微笑みの奥に寂しさが垣間見える気がして、ローディルは王をぎゅうと抱きしめた。
言葉もなく長い抱擁を交わし、体温の心地良さにまどろみかけていたローディルは名を呼ばれて目を開けた。
「この間話したことを覚えているか?恋人としてもう少し進みたい、と」
「うん、覚えてる。進むってどこ行くんだ?」
無邪気な顔で首を傾げる青年に、男は苦笑を浮かべた。熟れた果実のように赤くふっくらとした唇を親指で撫でる。
「場所のことではないんだ。口づけや自慰──触り合いは数え切れないほどしただろう?その先の、より気持ちいい行為に進みたいと思っている」
「えっ、ジイよりも気持ちいいことがあるのか!?」
ローディルは驚くと同時に、ぱあと顔を輝かせた。今すぐしたい、とでもばかりに身に着けているものを全て脱ぎ去ろうとする彼を、オルヴァルは慌てて制止する。
「待て待て。自分が何をされるか分かっているのか?」
「分かんない」
「何をされるか分からないのに、警戒心は抱かないのか?」
「うん。オルヴァルは俺が嫌がることしないって知ってるし。……気持ちいいことなのに警戒しなきゃいけないのか?」
嘘のない真っ直ぐな青年に、新王は言葉に窮してしまう。
触り合いでさえ自慰と呼ぶくらいだ。ローディルの性的知識は皆無と言っていい。この先自分が何をされるか皆目理解もしていないにも関わらず、己の恋人への全幅の信頼から何の疑問も持たずに身を委ねられて困惑してしまう。嬉しいのは嬉しい。だが、罪悪感は拭えない。
「……その、俺がしたい行為はローディルの体に負担を強いることになる。それをきちんと理解してから返事が欲しい」
「うん、分かった……」
主人からの説明に、ローディルは不思議そうな顔をしている。頭の中がこんがらがっているのが手に取るようにわかる。
「ローディルは性交、もしくは交尾を知っているか?山の中で動物がしているのを見たり…」
「コービなら知ってる!オスがメスの上に乗っかって動いてるの、じいちゃんがコービだって教えてくれた」
ローディルは朗らかに答えたが、オルヴァルは対照的に何とも言えない表情だ。同じ事柄について話しているのに、明らかな温度差を感じたのだ。
しかし男はめげることなく話を続けた。
「その交尾を、俺はローディルとしたい」
「コービって、オスとメスがするもんじゃねえの?オルヴァルと俺、どっちもオスだけどできるのか?」
オルヴァルの言葉にすぐにきょとんとした。彼の反応は予想の範囲内で、オルヴァルはもはや驚きもしなかった。
「ああ、男同士でも可能だ。男女では、男は女の膣に陰茎を挿入する。ここにあたる部分だ」
「ぅあ…っ!?」
王の手が随獣の下腹をから更に下へと伝い、性器と肛門の間に到達する。会陰を指先でぐっと押された青年は、突然の刺激に体を震わせながら声を上げた。
「だが、男には膣がない。だから、男同士の性交はここを使う。ローディルのここに、俺の陰茎を挿入するんだ」
オルヴァルは更に指を降下させて、その奥にある穴に布越しに触れた。恋人の僅かな反応も取りこぼさぬよう、食い入るように見つめる。
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「これだ。ローディルにも俺にもついている、雄の象徴」
「でも、オルヴァルのは俺よりも大きいよ。俺のお尻に入るのかな」
「傷ついたり傷んだりしないよう潤滑油を使って馴らすんだ。最初は圧迫感や違和感を覚えるかもしれないが……」
妙な光景だった。絶えずあふれるローディルの疑問に、主人も静かに答える。
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「でも気持ちいいの?ジイよりも?」
「ローディルは感度がいいから、性交でも十分快感を得られると思う。勿論俺も、ローディルが嫌だと思ったらすぐに止めるつもりだ」
「コービで、オルヴァルも気持ち良くなれる?」
ああ、と王は頷く。
「じゃあ、する!俺、オルヴァルとコービしたい!」
ローディルは、オルヴァルの返事に食い気味に言い放った。弾けるような満面の笑みを浮かべている。
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だがそれも束の間のことで、気づけばオルヴァルは声を上げて腹の底から笑っていた。随獣が首を傾げるのに気づくも、一度タガが外れてしまったものは簡単には治まらない。
ローディルの言動はいつも突飛で予測不能だ。けれどもそこがいい。人間とは違うからこそ、彼の言動に何度も救われてきた。
涙が出てくる程に笑った王は、乱れる呼吸を整えながら、己の恋人の頬を両手で包みこんだ。
「ローディルのそういうところが心底愛おしい。世界一愛している」
そう言って、目の前の赤い唇を啄む。
ローディルはパチパチと目を瞬かせたが、すぐに嬉しそうに頬を緩ませた。
「俺も。俺もオルヴァルのことが、世界で一番好き!」
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