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クリスマス

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「ホンット結人の母さんの飯、めっちゃくちゃうめぇな! 食いすぎたわ。もう何も入んねぇ」

「啓吾がいっぱい食べてくれたから、母さんも喜んでたよ」

「結人ほどじゃねぇよ~。ローストチキン、ペロッといったもんな」

「だって美味しかったんだもん····。僕、いっぱい食べちゃったけど、皆もちゃんと食べれた?」

「食べたよ。ゆいぴはそんな事気にしなくていいの~」

「そうだぞ。お前が食いたいだけ食ったらいいんだ。結人が腹一杯になってんの見てるだけで幸せなんだからな。それに、多分凜人も喜ぶ」

「えへへ。ん? 八千代、どうしたの?」

「んや、なんだろうな····。こういう家族で和気藹々とやんのなんか初めてだからよ、良いもんだなぁと思ってな」

「ははっ、場野ジジイみてぇ。けどまぁ、俺も。家族でってのは初めてだから、なんかすげぇ幸せだなぁって思った」

「僕もね、家族でこんなに楽しく過ごすのは初めてだよ。毎年、こうやって楽しく過ごそうね」

「お前昨日、いずれ家族になるつってただろ。ああいうのサラッと言うのやめろよ」

「そうだぞ。今すぐ結婚したくなるだろ」

「え····、僕そんな事言ったっけ?」

「あれマジで無意識かよ。結人ぉ、ここで襲われても文句言えねぇよ?」

「だっ、ダメだよ! 父さんも母さんも、下に居るんだから····」

「わかってるよ。でもさ、あんま可愛い事ばっか言ってると、マジで我慢できないかんね?」

「なんなら、この後俺ん家泊まりに来るか?」

「んぇぇ····。母さんに聞いてこようか?」

「よし、聞いてこい。そんで、場野ん家で朝まで抱く」

「朔、落ち着いてね~。ゆいぴ、今日は家族で過ごしなよ。俺たちとばっか過ごしてるから、おばさんたち寂しがってるんじゃない?」

「そだぞ~。俺らは一緒に暮らし始めたら、ずーっと一緒に居れんだからさ。それまでは家族で過ごしゃいいじゃん?」

「····ありがと。でもね、僕がね、だ、抱いてほしいって言ったら····連れて帰ってくれる?」

「お前なぁ······。アホみたいに可愛い事言ってんじゃねぇぞ。朝まで寝かしてやれねぇだろうが」

「よし、今すぐ聞いてこい。やべぇな。今すぐ抱きてぇ。早く聞いてこい。俺らが責任持って連れて帰ってやる」

「八千代も朔も怖いよぉ····。えっと、それじゃ聞いてくるね。ちょっと待ってて」


「アイツ、本当にやべぇな。なんだアレ。本当にここで犯してやろうかと思ったぞ」

「この後アレ抱くんだって思ったらさ、俺もうちんこと心臓痛てぇ」

「ゆいぴのあの甘え方はヤッバイね。マジでキツい····」

「お前ら、俺ん家行くまでは我慢しろよ。今手ぇ出したら絶対止まんねぇだろ」

「「「わかってる····」」」


「あ、あのぅ····、えっとね、お泊まりしてきていいよって。でもね、もう遅いから早く寝なさいねって言われちゃった」

「やったじゃん。てか、なんでそんなとこから覗いてんの? 入っといでよ」

「あのね、寝ない····よね?」

「よし、早く場野ん家行こう。もう我慢できねぇ。結人、さっさとお泊まりセットの準備しろ」

「お泊まりセットって、ほとんど俺ん家にあんじゃねぇかよ。明日の服だけ持ってけよ。ほら、行くぞ」

「ちょっと、皆早いよぉ! 待ってぇ」



「すいません、結人連れて行って。明日必ず、安全に帰らせます」

「瀬古くんは真面目ねぇ。皆、夜更かしなんかしちゃダメよ? 行ってらっしゃい」

「うん。だ、大丈夫だよ! それじゃ、行ってきます」

「「「「お邪魔しました」」」」

「は~い。行ってらっしゃ~い」



「結人、そこの公園寄ろうぜ」

「いいけど、どうしたの?」

「ちょっとだけフライングしたい。キスだけ。俺もう結人に触んないと死んじゃう」

「死んじゃうの!? いいよ。ちょっとだけだからね?」

「啓吾、ホントにキスだけにしなよ? ヤんのは場野ん家行ってからだからね」

「わかってるって~。お前らも、とりあえず結人触りてぇだろ?」

「触りてぇ。けど、結人が風邪ひかねぇように、さっさと場野ん家行くぞ」



「んっ、ふぁ····けぇご、お尻揉まないでぇ」

「なんで? こんな可愛いケツ、揉まねぇ方がおかしいだろ」

「ひぁ····もう、何言ってんの? やぁっ、んんっ」

「大畠、長ぇ。早く代われ」

「ん、ごめん。ほい、朔んトコ行っといで」

「うん。わぁ····朔、あったかい」
 
「お前、身体冷えてんじゃねぇか。ほっぺもあっためてやるからな」

「んぅ····は、ぁん····ふぁ······」

「おい、もういいだろ。いつまでやってんだよ。さっさと行こうぜ。家着くまで我慢しろよな。ったく、クソ寒ぃっつぅんだよ」

「あはは。場野と莉久が凍えてる」

「俺も場野ん家まで我慢するよ。マジで早く行こう? 寒すぎ」

「そうだね。朔、行こっか。はい、手繋ご」

「あっ、ズルい! 俺もゆいぴと手ぇ繋ぐぅ!!」

「えへへ。じゃぁ、りっくんはこっちね」

「うし、着いたら、今日は俺が綺麗にしてやるからな。最短でデロッデロにしたるわ」

「そんじゃ、今日も俺が迎えに行こ~」

「むぅ~····、お願いしまぁす」
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