『僕スト』番外編 皆、セリフだけで僕を ドキドキさせるらしい

よつば 綴

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良い夫婦の日

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「ゆーいぴ♡」

「ん? どうしたの、りっくん。ご機嫌だね」

「まぁね。はい、これ一緒に食べよ」

「え、ケーキ? 今日何かあったっけ?」

「んー? ゆいぴが好きそうだなって思ってさ、お取り寄せしちゃった♡」

「んへへ♡ うん、こういうの好きぃ」

「それじゃ、俺の部屋で食べよっか。おいで」

「え、皆で食べないの?」

「ゆいぴと俺の分しかないから、今日は2人きりで··ね♡」

「····っ/// うん」


~~~


「ゆいと~、ゆ~いと~、ゆ~~~いとぉぉぉぉぉ」

「ここに居るってばぁ! もうっ、八千代が部屋から煩いって怒鳴ってたよ。ホントに元気なんだから····。玄関からずーっと叫んでるんだもん。何回も返事したのに」

「あっはは。全然聞こえなかった。なんかめっちゃいっぱい呼びたかったんだよね。んでほいコレ、あげる」

「何これ。いい··匂い····? ん? ソース··え、なんだろ、甘いような····」

「生キャラメル入りのたこ焼き蜂蜜がけチーズ乗せスペシャル。美味そうじゃない?」

「う? え~····そう、だね? 生キャラメル····と、タコも入ってるの?」

「さぁ? キャラメルだけじゃね? とりあえず食ってみようぜ」

「うん。あれ? 皆····の分は?」

「アイツら甘いの食わねぇから、俺と結人のしか買ってない。2人で食おうぜ」

「わっ、抱っこしなくてもいいでしょ!?」

「だーって可愛いんだもん。リビングまでお連れしますよ、姫♡」

「もっ····姫じゃないもん! 啓吾のばかぁ///」


~~~


「結人、ちょっといいか?」

「んぇ? わぁ····おっきぃ花束····これ、僕に?」

「あぁ、すげぇ綺麗だったから」

「うん、凄く綺麗だね。ありがとう」

「どこに飾る? 結人の部屋、置けるか?」

「置けなくても置く! 置き場所作るね! 手伝ってくれる?」

「あぁ、勿論だ。さ、行こうか」

「あ、花瓶無いや」

「そう思って、花束それに合う花瓶も買ってきた」

「流石····用意周到だね」

「ん、お前にダセェところは見せたくねぇからな」

「そ、そんなの····、カッコイイところしかないじゃない/// ちょ、そんなイイ顔で見ないで····んわっ!!? お姫様抱っこやだぁ!」

「俺の姫なんだから当然だろ。黙って抱かれてろ」

「ひにゃっ····!? もう····ダサいところなんかないじゃない····/////」


~~~


「ねぇ八千代、いくら僕でもこんないっぱい食べれないよ····」

「全部食うとは思ってねぇよ。残ったらアイツらに食わしゃいいだろ」

「なら一緒に──」

「今日は2人きりがいイイんだよ」

「今日は··って、何かあるの?」

「ん? あぁ、アイツらから聞いてねぇんか。今日な、11月22日イイ夫婦の日なんだよ。だろ?」

「なっ/// え、それで皆色々····んぁー··/// どうしよ····。僕、なんにも用意してない」

「お前はいーんだよ。黙って俺らからのクッソ重い愛情受け取っとけ」

「ひぁぁっ///// なんで耳元で言うの!? も、耳溶けちゃうよぉ····」

「耳溶ける前に、さっさとステーキ食ってほっぺた溶かしとけ」

「つっつかないでぇ····。もう、ほっぺは溶けるんじゃなくて落ちるんだよ! はい、八千代もあーん」

「ン、······お、うめぇな」

「ねっ♡」

「こんだけ肉食ったら、夜寝かしてやれねぇかもな」

「八千代····、オヤジくさーい」

「あ? お前、マジで寝かさねぇから覚悟しとけよ」

「ひゃっ/// 頑張るよぉ····」

「ふはっ、アホか。頑張んのは俺らのほうだわ」


~~~


「あのね、僕、今日がいい夫婦の日だって知らなくて、何も用意してないんだ。皆、いつも色々してくれるのに、ホントにごめんね」

「ンな事気にしてんの? 俺らがやりたくて勝手にやってんだからさ、結人は別に気にしなくていーんだよ」

「そうだよ、ゆいぴ。今日は2人で過ごす時間が欲しいなって話してて、ゆいぴには内緒で勝手に決めた事なんだし」

「結人はいつも通り、素直な反応見せてくれたら充分だぞ」

「だな。お前がキラッキラ笑ってるだけで俺らは満足してんだからよ」

「「キラッキラ····w」」

「あぁ? ンだよ、コイツ笑ったらキラキラしてんだろ」

(キラキラ······。なんか、知り合った頃に言われたような気がするなぁ)

「お前の口から聞き慣れねぇ言葉が出たからだろ。莉久と啓吾も笑ってやるなよ····ふっ」

「そう言うテメェも笑ってんじゃねぇかよ」

「ふはっ、わりぃ··。けど確かに、結人の笑顔はキラキラして眩しいもんな」

「はぇぇ··///// 朔のほうがキラキラしてるでしょ!? 王子スマイルで何言ってんの!? もう! 朔のばかぁ····///」

「ったく、アホみてぇに騒いでんじゃねぇよ。朔こそいつも通りだろうが。いいから結人、こっち来い」

「んぇ? なに?」

「いいから来い」

「ん····、え? これ····わぁ、お揃いだぁ!」

「お前、こういうン好きだろ?」

「うん! えへへっ♡ 皆、愛してるっ」




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