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よつば 綴

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地球だって人の様に

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「皆さん、どうして地震が起こるか知っていますか? 班で話し合ってみましょう」


 先生の指示に従い生徒達は机をくっつけ、それぞれに話し合いを始めた。


「何かに驚いたんだよ」

「そうだね。僕も驚いた時、ビクってするもん。でも違うよ! たぶんね、寒かったんだよ」

「確かに、僕も寒くてブルブルってする時あるよ」


 先生は、子供達の純真な思想を微笑ましく聞いていた。


「お前ら、はぁぁぁ~······わかってないなぁ。地球だって何かに打ち震えることだってあるんだよ」

「「······打ち震える?」」

「そうだよ。感動したり、怒ったり、膝から崩れ落ちたり、たまにどこか痛かったり。とにかく、突き動かされる心を持ってるんだよ。だから時々震えるんだ」

 一人の生徒が自信満々に語る。他の班の子まで『へぇ~』『そうなんだ~』『すごーい『』と、口々に言い始めた。

 教壇で先生が図を指しながら言う。

「みなさーん、地震というのはプレートが──────」


 先生が子供達のファンタジーを否定し始める。
 子供達だって薄々気づいていた。地球が人間の様ではない事を。


「「「······そうだよね」」」

「なぁ、さっき言ってた地球の膝ってどこだよ」

「そんなのあるわけないだろ。丸いんだから」

「もうやめてあげなよ。さっさとノート書こうよ」

「「そうだね」」


 子供達は真顔で板書を始めたのだった。
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