ちっこい僕は不良の場野くんのどストライクらしい

よつば 綴

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3章 希う大学生編

諸共地獄行き


 りっくんと啓吾から耳打ちされるセリフを垂れ流す。羞恥だとか、そんなものは二、三言目から薄れていった。もはや、八千代を喜ばせる為だけのレコーダーみたいだ。

「八千代、僕の手気持ちぃ?」

「ん。すげぇイイ──ンッ··その動きいいな、じょーず」

 りっくんに負けず劣らずなうっとりした顔で、僕の言葉に応えてくれる八千代。艶かしい声を漏らして頭を撫で、流れるように耳や頬へ触れながら褒めてくれる。
 八千代はフェラも好きだけど、手でするのも同じくらい喜んでくれるんだよね。小さい手で、一生懸命シている僕を見るのがイイんだって。


「場野ってさぁ、俺らン中でも特にアレだよな」

「あぁ、分かる。ゆいぴのサイズ感めっちゃ好きだよね」

「あ? ··まぁ、初めン頃はな。今はンなもんどーでもいいわ」

「けど、ちいせぇに越したことはねぇよな。俺も、デカい結人よりは小さい結人のほうがいい。まぁ、デカくなっても好きだけどな」

 それは前にも聞いた。けど、僕のサイズ感の何がいいのだろう。小さいと僕のナカもキツいから? えっちの時に振り回しやすいから?
 バカな僕は、そんな理由しか浮かばない。身体が目当てじゃない事なんて、分かりきっているのに。

「それな。けどまぁ、やっぱちっこいお前が可愛くてしょーがねぇンだわ」

 と、八千代は僕の頬にキスをしながら呟いた。悪い意味ではないが、“小さい”ことに関して言えば、便だからだと思っていた事が途端に申し訳なくなる。
 それにしたって、“可愛い”だなんて、本当にそんな単純な理由だけで小さい僕がいいと言うのだろうか。よく分かんないや。

 僕が考え事をしながらキスの猛攻を受けていると、啓吾がなんだかワクワクした様子で僕に耳打ちした。

「えぇ····それ言うの?」

 これまでみたいな卑猥さは控えめだが、少し言いがたい台詞だ。僕の心が抉られそうなんだけどな。

「そ、言ってみな。場野はこういうの好きなんだって」

 これで八千代が喜ばなかったら、啓吾にはキツめのお仕置きをしてやる。そう心に決めて、僕はヤケクソで台詞を放つ 。

「うー····、早く八千代のこのおっきぃおちんちんで、僕の身体··じゅ、蹂躙して欲しいな。僕のちっちゃいお腹、ぐちゃぐちゃに壊されたい。はぁ··、明日なんて待てないよ····」

 言わされているはずなのだけど、僕の本音でもあったようだ。これが早く、僕のナカに収まればいいのに。溜め息を漏らした後の一言は、アドリブと言うか心の内が漏れてしまった。
 すっごく大きいいし硬すぎてちょっと怖いのに、欲しい気持ちはずっと萎えない。そんな気持ちが漏れているからなのかな。
 啓吾の指示通り、上目遣いで見上げて台詞を言ったら、八千代が眉間に皺を寄せ雄みが爆発しそうな顔で僕を見下ろした。どうやら、喜んでくれたらしい。

「····っ、くっ··そ、啓吾テメェ····」

 歯を食いしばって、僕の前髪を掴む八千代。啓吾への苛立ちを、僕に向けているのだろうか。
 迫力がありすぎて怖いけど、凄くイきそうな表情かおをしている。

 投げつけられたクッションを、啓吾は易々と受け止めた。弱々しく投げたところを見るに、八千代にはあまり余裕がないらしい。怒りたいのかイキたいのか、バグってるみたいで面白い。
 そして、そんな八千代を逆撫でするように飄々と返す啓吾。

「はは、ンなエッロい顔して怒られてもだわ。つぅか、場野くんの性癖なんか皆知ってますぅ。駄々漏れなんですぅ」

 確かに、僕たちはお互いの性癖を知りすぎている節がある。特に皆は、僕と違って知識がある分、互助的に性癖を満たし合うことがある。
 僕にとってはハタ迷惑な話になるが。それでも、皆のそういう所が実は好きだったりもする。

「僕も、もっと皆がシてほしい事分かるようになりたいな」

「お、いいね。つってもさ、結人はソレいつも無意識でできてるよ」

「んぇ? できて····ないよ」

「ゆいぴはいっつも俺らの心臓鷲掴んで惹き千切っては投げてるよ」

「引き、千切····え!? えぇ!!?」

「お前は····そういうややこしい事いうなよ。結人が鵜呑みにするだろ」

「皆、心臓いっぱいあるの?」

「アホか、お前にやった1個しかねぇわ。····はぁぁぁ。お前の言動にいちいちドキドキさせられてっと心臓がもたねぇってコトだよ。お前が知らねぇでやってるエロい事、全部教えてやろっか?」

 大きな溜め息を吐いたかと思えば、僕を抱き寄せ耳元で囁く八千代。
 なんだろう、さらっと照れくさい事を言った気がするのだけれど、最後のインパクトが大きくて吹っ飛んじゃった。

「いいいっ、要らない! そんなの、僕の心臓がもたないよ····」

「はは、だろうな。じゃ、ンなしょーもねぇ話やめて、さっさと寸止め地獄見せてみろよ」

 甘々の八千代が、僕の肩に腕を乗せて甘えてくる。まさか、挑発されてるのだろうか。
 何にしても、こうしてドキドキさせられてるのは、いつだって僕の方じゃないのかな。

「んじゃ次は~──」

「チッ、もういいわ。テメェらが絡むと脱線すんだろ、めんどくせぇ。集中できねーんだよ」
 
「え~、お前が結人にエロいコト言えって言ったんじゃーん」

「結人が、な」

 そんなの聞いてないや。八千代だって最初は、言わされている僕を見て楽しんでいたように見えたんだけどな。
 本当にもういいのかな····。

「八千代、僕もうえっちな事言わなくていいの? シコシコするだけでイけそう? えっと····あ、でも、しゃぶったら僕がイッちゃうからなぁ····ねぇ、先っちょぺろぺろするのは?」

「チッ····お前、もう黙ってシコってろ。充分だわ」

「··んぇ?」

 何故だか顔を赤くして、天井を仰いで僕から視線を逸らす八千代。
 黙ってシろと言うならするけど、何か怒らせてしまったのなら謝らなくちゃなんだけどな。それとも、僕の無知さに呆れてしまったのだろうか。

「はぁぁぁ····かわいっ! 俺ら、出るまでもなかったね」

「な。結人はやっぱ天然でエロいわ」

「あの可愛さは反則じゃねぇか? 俺も言われてぇ··。結人が言うから、アレもヤバく聞こえるんだろうな」

 外野がまた何か言っている。誰が天然でエロいんだ。それができたら苦労してないんだよ。
 僕は、不安に駆られながら八千代のおちんちんを扱く。イくタイミングは分かっても、僕の場合、そこへ持っていくまでが問題なのだ。
 やはり、手だけじゃなかなかイきそうにならないんじゃないかな。だって、いつも色々と凄く激しいんだもの。

 僕は、怒られるのを覚悟で先っちょを咥えて舌で舐めまわしてみた。すると、驚いたのか一気に硬さが増してビクビクしだす。

(あぁ、ちゃんと気持ち良かったんだ。良かったぁ··)

 八千代の反応を見て安心した僕は、畳み掛けるように両手でシコシコし続ける。下腹部に力が入り、腰を少しだけ持ち上げる八千代。
 僕は、口を離して手を止める。

「ぷはぁっ····へへっ♡ どう?」

「あ゙··? おま··んっでこういうトコだけ成長著しいんだよ、クッソが····」

 八千代は、立てた両膝に腕を乗せ、片手で額と目を覆い隠して項垂れた。褒められたのか怒られたのかは分からないけど、寸止めは成功したみたいだ。

「僕、他にもできるようになった事あるよ?」

「あ?」

 八千代が、少しだけ顔を上げてできた隙間から僕を見る。上目遣いで睨まれるの、僕じゃなかったら悲鳴をあげてそうだ。

「あのね──」

 僕は、先日本格的に仕込まれた、扱きながらタマを揉んで舐めるという器用な技を披露した。勿論、仕込んだのは啓吾だ。
 皆もやってほしかったみたいなので、また今度してあげると約束した。今は兎に角、八千代に地獄を見せてあげるんだ。

 僕の新技に、腰をビクビクさせて感じる八千代。僕のする事に感じてくれるのは、嬉しいし楽しい。

「僕もSっ気あるのかな? あのね、寸止め楽しい」

 僕がそう言うと、全員が口を揃えて『それはない』と言った。

「それはアレだよ、ゆいぴ」

「あぁ~、新しいおもちゃゲットして喜ぶアレ的な、な」

「安心しろ、結人は正真正銘、真性のドMだぞ」

「フゥーッ····お前にSっ気なんざ1ミリもねぇわ。ハッ、後で証明してやっから覚悟しとけ」

 証明ってなんだ。興奮した顔でそんな事を言われたら、流石の僕だってビビっちゃうじゃないか。まったく、昂った八千代は自分の圧を自覚していないから困る。
 それに、僕にだって1ミリくらいSっ気があるかもしれないじゃないか。それとも、僕が感じている昂りと、皆が感じる昂りは別物だとでも言うのだろうか。

 釈然としない僕は唇を尖らせたまま、八千代には10回近く寸止めをプレゼントした。凄く苦しそうだけど、色々な意味で大丈夫だろうか。
 意地でも音をあげない八千代は、僕が満足するまで付き合ってくれた。やっぱり強いなぁなんて感心していたら、とんでもなくえっちに髪を掻き上げて、尋常じゃないほど息を荒らげ、僕の肩をガシッと掴んだ。
 そして、肩で呼吸しながら僕を押し倒す。これは危険だ。

 散々皆に寸止めを体験してもらった僕は、八千代のこれを皮切りに盛大に返り討ちにあった。
 元々今日は、僕への寸止めを楽しむつもりでいたみたいらしい。だから、2日目みたいに朔が助けてくれるはずもなく、あの時よりも酷い寸止め地獄に、僕は泣きじゃくりながら寝落ちした。
 ゆっくりクールダウンして、心穏やかに抱き合って眠るんじゃなかったっけ? 皆、なんだかんだ言いながら、ルールなんて守る気ないじゃないか····。

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