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一章
~ 初デート ~
しおりを挟む「ねぇ、優理ちゃんはどんなお菓子が好きなの?」
「えーと・・・ホットケーキです
瑠花さんは?」
「僕は・・サクッとしたクッキーかな
じゃあ、ホットケーキの粉とメープルシロップも買っておこうかな」
「えっ・・・」
「今度優理ちゃんが来た時に、ホットケーキ作るから楽しみにしててね!」
「はいっ!」
私も、瑠花さんにクッキー作りたいな・・・でも・・お菓子なんて作った事ないし・・・・
ホットケーキの隣に陳列されてあるクッキーの粉を見つめる優理に、瑠花は察したように口を開いた。
「優理ちゃんも一緒に作らない?」
「えっ!?」
「優理ちゃんが時間あればだけど、来週の土日にでもうちのカフェにおいでよ」
「はっはい!い、行きたいですっ!」
「ふふ・・じゃあ、楽しみにしてるね」
まるで天使の様な微笑みに、優理は心奪われた様にボーッと見惚れてしまった。
瑠花さんって・・本当に綺麗だよね・・・・
・・・なんか・・人間離れした美しさっていう感じで・・・・
「優理ちゃん?顔赤いけど大丈夫?
具合でも悪いの??」
「えっ!?や、あのっ・・・すいませんっ、ちょっとトイレにっ!!」
優理は恥ずかしそうに、瑠花を置き去りにしていきなりトイレのある方へダッシュした。
★ ★
「はぁーーーっ!!!」
トイレにある化粧直しの鏡の前で、優理は大きなため息をついていた。
思わずトイレに来ちゃった・・・
瑠花さんといると、ドキドキしっぱなしで・・・・・でも・・・・
瑠花さんと一緒にいると、楽しいし・・なんか幸せ・・・・
・・・そろそろ戻らなくちゃ!
優理はルンルン気分でトイレを後にして、足早に瑠花の元へ戻って行った。
ーーーが、戻ってみると瑠花は女の子達に囲まれていて、近づき難い感じに優理はただ遠くから見つめる事しかできなかった。
どうしよう・・・近付きにくいなぁ・・・・
「ねぇっ、ひとりなの?」
突然目の前に、20歳位のチャラそうな男が立ち塞がるように現れた。
細身で、髪は金に近い色をしていてピアスを何個かつけている。
顔は悪くないが、上から下まで全てがチャラくて優理が一番苦手とする人種だ。
「えっ、あの・・・」
やだっ、怖いっ!
「ヒマしてるなら遊ばねぇ?」
「い、いえっ・・暇じゃないのでっ」
「じゃあ、1時間だけ付き合えよ」
男は、優理の腰に手を回して強引に何処かへ連れて行こうとした。
「え、遠慮しますっ!」
「じゃあ・・僕とデート再開しよう?」
えっ?
聞き覚えのある優しい声と温もりに、顔を見上げてみると・・・
さっきまで女の子達に囲まれていたはずの瑠花が、優理の肩を抱いて微笑んでいた。
優理の腰に手を回していた男は、突き飛ばされたのだろうか?痛そうに顔を歪めながら床に尻餅をついていた。
「瑠花さんっ」
「ひとりにしてごめんね・・・
買い物終わったから、違う所に行こう」
「あ、はいっ」
周りの視線を浴びながら、瑠花は優理の肩を抱いたまま地下の食品売り場を後にした。
「怖かったでしょう?
気付くの遅くなっちゃってごめんね・・・」
「い、いえっ」
そもそも、私がいきなりトイレに行ったせいで・・・
っていうか・・この状況、かなり恥ずかしいっ!
「行きたい所ある?」
「えっ!?あ・・えーと・・・」
もーーっ、ドキドキして何も考えられないっ!!
「あっ・・新しくできたジェラートの店が近くにあるんだけど、よかったら行ってみる?」
「あ、行きたいですっ!」
ジェラートという単語に、優理は目をキラキラさせて無邪気な笑顔を浮かべた。
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