14 / 110
第一章 リコプリン編
14 卵と卵と卵
しおりを挟む
洗濯して乾いたワンピースを着て、リコは気合が入りまくっていた。
「今日は面接の日……村長さんが特別に推薦してくれたんだもん、絶対受からなきゃ」
長テーブル上の、ボーリング玉大のプチトマトを手に取る。
「ちょっとしおれてきた? 冷蔵庫がないもんね」
一昨日の町の露店で、ゴリラに作ってもらった搾りたてのジュースを思い出した。
「そうだ、トマトジュースにしてみよう!」
ボールにトマトを入れて、ゴリラの真似をして上から体重をかけてみる。
ブシューッ!
トマトに亀裂が入って、真っ赤な中身が噴水のごとく噴き出した。
「あああ、一張羅がーっ」
* * * *
森の中。地図を片手に、リコは猛然と走っている。
また魔女風の黒ワンピースを拝借して、巾着袋を体にくくりつけ、鳴き笛を首にかけて。
「大変、着替えてたら遅くなっちゃった!」
オリヴィエ村長にもらった地図によると、面接場所は村と町の中間あたりで、何とか徒歩で行ける距離だった。鬼気迫る爆走ぶりに、虫たちも呆気に取られているのか、近づいてこない。
大木を何本も通り過ぎると、白いドームのような屋根が見えて来た。
「あった、あそこだ!」
入り口には小さな看板があり『鳥類研究所』と書いてある。
リコは髪や服を整えると、玄関のベルを鳴らした。
しばらくするとドアが開いて、女性が顔を出した。
「はーい……あ、面接の子ね」
「リコと申します! よろしくお願いします!」
リコは研究所の所長室に案内された。
「へえ~、記憶喪失ねえ」
面接を担当する女性は眼鏡をかけて、白衣を着ている。髪は無造作に後ろにしばっていて化粧気もないが、綺麗な人だ。
研究者らしく、通された部屋は本と書類に溢れて、机も雑然としていた。
棚に置かれたいくつもの瓶には大きな鳥の羽が挿さり、壁には鳥の骨格や種類が描かれた図が無数に貼られている。そして遠くから、鳥の鳴き声がいくつも重なって、聞こえてくる……。
リコは緊張していた。
動物と関わらない仕事、と村長は言っていたが、思い切り鳥の気配がある仕事場に目眩がする。突っつかれ、追い回される想像しか浮かばなかった。
「あのっ……」
リコは思い切って、女性に尋ねる。
「鳥が……いますよね?」
女性は一呼吸置いて笑った。
「あなた、動物にナメられるんだって? オリヴィエ村長から聞いてるわ。珍しい体質だって」
リコは情けない笑顔で頷いた。
「だーいじょうぶよ。あなたが担当するのは、鳥の世話ではなくて、選別よ」
「選別……って、何を選ぶんですか?」
「卵」
リコはキョトンとする。
「こっちへ来て頂戴。面接試験を始めるわ」
試験という言葉に、リコは改めて緊張を高めた。
「これは……」
新たに通された部屋は広く、吹き抜けの天井から日光が明るく照らしている。
そして目の前に並んでいるのは、沢山の大きな卵。
敷き詰められた藁の上にゴロゴロと、無造作に置かれていた。ボーリングの玉くらいあるだろうか。
右から左へ卵の山を見渡して、リコは不思議なことに気づいていた。
「色が……こんなに微妙に違う」
卵は白をベースに、非常に淡いピンク、黄色、水色、紫と、色が付いている。まるでパステルカラーのマカロンのように可愛い色だ。
女性は卵を左右に2つ取り上げて、リコに問う。
「この2つのピンク、違いがわかる?」
「えっと、左は青よりのピンクで、右は黄色よりのピンク?」
「正解!」
次に2つの卵に取り替えて、「どお?」と促す。
ほぼ同じ色に見える卵を、リコは慎重に見極めた。
「どちらも黄色だけど……右は左よりも、ほんの少しだけ薄いです」
女性は嬉しそうに微笑んだ。
「せいかーい! 偉い、偉い」
卵を置いて、リコの頭を撫でた。リコはこの世界で初めて褒められて、満面の笑みになる。
女性がさらに扉を開けると、ラックの上に膨大な数の卵が、色とりどりで並んでいた。
「この卵はね、全部同じ種の鳥が産んでるの。でも、全部色が違うでしょ? それぞれが森で食べた植物によって、色と成分が微妙に変わるの。だから色ごとに選別して、レストランやお店に卵を出荷するのよ」
リコを振り返り、ウィンクした。
「どうして動物ではなくて、人間が選別するか、わかる?」
リコは一生懸命考えて答えた。
「えっと……動物は卵を食べちゃうから?」
女性はきゃはは、と笑って手を振る。
「違うわよ。殆どの動物は、人間のように高度な色の判別ができないの。それに卵を試食して味をみる時もあるから、味覚も同時に必要になるわ。数少ない、人間の特性を生かしたお仕事よ」
リコは感心して、「ほえー」と声を出していた。
女性はリコに近づいた。
「私は鳥類研究所の所長で、ケイトよ。あなたには、今日から働いてもらうわ」
「え!? 私、合格ですか!?」
「ええ。人間でも、色の識別には能力差があるんだけど、あなたの色感度は高くて、この仕事に向いているわ」
リコは嬉しさで体が震えて、涙目になっていた。
「う……嬉しい……私、役に立てる……働けるんですね!」
所長はさらに一歩近づいて、リコを抱きしめた。
「ああん、リコちゃん、可愛いわね!」
熱烈な歓迎と面接の結果に、リコは舞い上がっていた。
数時間後、卵の色相関図が出来上がった。
薄ピンクから薄黄色ピンク、黄色ピンク、薄黄色、黄色、薄黄緑……繊細な色の移り変わりが、広大な作業場に陳列されていた。仕切りのある木箱に色分けで入れていくと、まるで大きな卵のパックだ。
「はあぁ……」
色を見極め、慎重に卵を運ぶ作業は思いの外、神経と体力を使う作業だった。
リコは所長に指示されたノルマをこなすと、書類にそれぞれの色番号と数を書き留めて、所長を探した。
「所長~、ケイト所長」
建物の裏庭に出ると、そこには神秘的な光景があった。
様々な羽の色を持つ巨大な鳥たちが、木々に留まって所長を囲んでいた。
ケイト所長はリコを振り返ると、唇に指を当てて、空を指した。
「それ!」
言葉の合図で一斉に鳥達は飛び立ち、風が巻き起こっていた。
「ひゃあ、綺麗……」
鳥たちは群れをなして、青空に小さく消えていった。
「鳥は放し飼いなのよ。村長に仕込まれてるから、夜には必ず戻って、朝に卵を産んでくれるの」
所長は散らばった羽を拾い集めて、建物に戻って来る。
「お疲れ様。明日の朝から、また来てくれるかしら?」
リコは大きく頷いて、頭を下げた。
そして頭を上げた瞬間に、ぐぅ~、と大きくお腹が鳴っていた。仕事に没頭して昼食を食べ損ねていたのを、すっかり忘れていた。
「きゃはは!」
ケイト所長は楽しそうにリコを抱きしめた。
「もう、可愛いなっ!」
「今日は面接の日……村長さんが特別に推薦してくれたんだもん、絶対受からなきゃ」
長テーブル上の、ボーリング玉大のプチトマトを手に取る。
「ちょっとしおれてきた? 冷蔵庫がないもんね」
一昨日の町の露店で、ゴリラに作ってもらった搾りたてのジュースを思い出した。
「そうだ、トマトジュースにしてみよう!」
ボールにトマトを入れて、ゴリラの真似をして上から体重をかけてみる。
ブシューッ!
トマトに亀裂が入って、真っ赤な中身が噴水のごとく噴き出した。
「あああ、一張羅がーっ」
* * * *
森の中。地図を片手に、リコは猛然と走っている。
また魔女風の黒ワンピースを拝借して、巾着袋を体にくくりつけ、鳴き笛を首にかけて。
「大変、着替えてたら遅くなっちゃった!」
オリヴィエ村長にもらった地図によると、面接場所は村と町の中間あたりで、何とか徒歩で行ける距離だった。鬼気迫る爆走ぶりに、虫たちも呆気に取られているのか、近づいてこない。
大木を何本も通り過ぎると、白いドームのような屋根が見えて来た。
「あった、あそこだ!」
入り口には小さな看板があり『鳥類研究所』と書いてある。
リコは髪や服を整えると、玄関のベルを鳴らした。
しばらくするとドアが開いて、女性が顔を出した。
「はーい……あ、面接の子ね」
「リコと申します! よろしくお願いします!」
リコは研究所の所長室に案内された。
「へえ~、記憶喪失ねえ」
面接を担当する女性は眼鏡をかけて、白衣を着ている。髪は無造作に後ろにしばっていて化粧気もないが、綺麗な人だ。
研究者らしく、通された部屋は本と書類に溢れて、机も雑然としていた。
棚に置かれたいくつもの瓶には大きな鳥の羽が挿さり、壁には鳥の骨格や種類が描かれた図が無数に貼られている。そして遠くから、鳥の鳴き声がいくつも重なって、聞こえてくる……。
リコは緊張していた。
動物と関わらない仕事、と村長は言っていたが、思い切り鳥の気配がある仕事場に目眩がする。突っつかれ、追い回される想像しか浮かばなかった。
「あのっ……」
リコは思い切って、女性に尋ねる。
「鳥が……いますよね?」
女性は一呼吸置いて笑った。
「あなた、動物にナメられるんだって? オリヴィエ村長から聞いてるわ。珍しい体質だって」
リコは情けない笑顔で頷いた。
「だーいじょうぶよ。あなたが担当するのは、鳥の世話ではなくて、選別よ」
「選別……って、何を選ぶんですか?」
「卵」
リコはキョトンとする。
「こっちへ来て頂戴。面接試験を始めるわ」
試験という言葉に、リコは改めて緊張を高めた。
「これは……」
新たに通された部屋は広く、吹き抜けの天井から日光が明るく照らしている。
そして目の前に並んでいるのは、沢山の大きな卵。
敷き詰められた藁の上にゴロゴロと、無造作に置かれていた。ボーリングの玉くらいあるだろうか。
右から左へ卵の山を見渡して、リコは不思議なことに気づいていた。
「色が……こんなに微妙に違う」
卵は白をベースに、非常に淡いピンク、黄色、水色、紫と、色が付いている。まるでパステルカラーのマカロンのように可愛い色だ。
女性は卵を左右に2つ取り上げて、リコに問う。
「この2つのピンク、違いがわかる?」
「えっと、左は青よりのピンクで、右は黄色よりのピンク?」
「正解!」
次に2つの卵に取り替えて、「どお?」と促す。
ほぼ同じ色に見える卵を、リコは慎重に見極めた。
「どちらも黄色だけど……右は左よりも、ほんの少しだけ薄いです」
女性は嬉しそうに微笑んだ。
「せいかーい! 偉い、偉い」
卵を置いて、リコの頭を撫でた。リコはこの世界で初めて褒められて、満面の笑みになる。
女性がさらに扉を開けると、ラックの上に膨大な数の卵が、色とりどりで並んでいた。
「この卵はね、全部同じ種の鳥が産んでるの。でも、全部色が違うでしょ? それぞれが森で食べた植物によって、色と成分が微妙に変わるの。だから色ごとに選別して、レストランやお店に卵を出荷するのよ」
リコを振り返り、ウィンクした。
「どうして動物ではなくて、人間が選別するか、わかる?」
リコは一生懸命考えて答えた。
「えっと……動物は卵を食べちゃうから?」
女性はきゃはは、と笑って手を振る。
「違うわよ。殆どの動物は、人間のように高度な色の判別ができないの。それに卵を試食して味をみる時もあるから、味覚も同時に必要になるわ。数少ない、人間の特性を生かしたお仕事よ」
リコは感心して、「ほえー」と声を出していた。
女性はリコに近づいた。
「私は鳥類研究所の所長で、ケイトよ。あなたには、今日から働いてもらうわ」
「え!? 私、合格ですか!?」
「ええ。人間でも、色の識別には能力差があるんだけど、あなたの色感度は高くて、この仕事に向いているわ」
リコは嬉しさで体が震えて、涙目になっていた。
「う……嬉しい……私、役に立てる……働けるんですね!」
所長はさらに一歩近づいて、リコを抱きしめた。
「ああん、リコちゃん、可愛いわね!」
熱烈な歓迎と面接の結果に、リコは舞い上がっていた。
数時間後、卵の色相関図が出来上がった。
薄ピンクから薄黄色ピンク、黄色ピンク、薄黄色、黄色、薄黄緑……繊細な色の移り変わりが、広大な作業場に陳列されていた。仕切りのある木箱に色分けで入れていくと、まるで大きな卵のパックだ。
「はあぁ……」
色を見極め、慎重に卵を運ぶ作業は思いの外、神経と体力を使う作業だった。
リコは所長に指示されたノルマをこなすと、書類にそれぞれの色番号と数を書き留めて、所長を探した。
「所長~、ケイト所長」
建物の裏庭に出ると、そこには神秘的な光景があった。
様々な羽の色を持つ巨大な鳥たちが、木々に留まって所長を囲んでいた。
ケイト所長はリコを振り返ると、唇に指を当てて、空を指した。
「それ!」
言葉の合図で一斉に鳥達は飛び立ち、風が巻き起こっていた。
「ひゃあ、綺麗……」
鳥たちは群れをなして、青空に小さく消えていった。
「鳥は放し飼いなのよ。村長に仕込まれてるから、夜には必ず戻って、朝に卵を産んでくれるの」
所長は散らばった羽を拾い集めて、建物に戻って来る。
「お疲れ様。明日の朝から、また来てくれるかしら?」
リコは大きく頷いて、頭を下げた。
そして頭を上げた瞬間に、ぐぅ~、と大きくお腹が鳴っていた。仕事に没頭して昼食を食べ損ねていたのを、すっかり忘れていた。
「きゃはは!」
ケイト所長は楽しそうにリコを抱きしめた。
「もう、可愛いなっ!」
10
あなたにおすすめの小説
好きすぎます!※殿下ではなく、殿下の騎獣が
和島逆
恋愛
「ずっと……お慕い申し上げておりました」
エヴェリーナは伯爵令嬢でありながら、飛空騎士団の騎獣世話係を目指す。たとえ思いが叶わずとも、大好きな相手の側にいるために。
けれど騎士団長であり王弟でもあるジェラルドは、自他ともに認める女嫌い。エヴェリーナの告白を冷たく切り捨てる。
「エヴェリーナ嬢。あいにくだが」
「心よりお慕いしております。大好きなのです。殿下の騎獣──……ライオネル様のことが!」
──エヴェリーナのお目当ては、ジェラルドではなく獅子の騎獣ライオネルだったのだ。
男装獣師と妖獣ノエル ~騎士団で紅一点!? 幼馴染の副隊長が過保護です~
百門一新
恋愛
幼い頃に両親を失ったラビィは、男装の獣師だ。実は、動物と話せる能力を持っている。この能力と、他の人間には見えない『黒大狼のノエル』という友達がいることは秘密だ。
放っておかないしむしろ意識してもらいたいのに幼馴染枠、の彼女を守りたいし溺愛したい副団長のセドリックに頼まれて、彼の想いに気付かないまま、ラビは渋々「少年」として獣師の仕事で騎士団に協力することに。そうしたところ『依頼』は予想外な存在に結び付き――えっ、ノエルは妖獣と呼ばれるモノだった!?
大切にしたすぎてどう手を出していいか分からない幼馴染の副団長とチビ獣師のラブ。
※「小説家になろう」「ベリーズカフェ」「ノベマ」「カクヨム」にも掲載しています。
銀狼の花嫁~動物の言葉がわかる獣医ですが、追放先の森で銀狼さんを介抱したら森の聖女と呼ばれるようになりました~
川上とむ
恋愛
森に囲まれた村で獣医として働くコルネリアは動物の言葉がわかる一方、その能力を気味悪がられていた。
そんなある日、コルネリアは村の習わしによって森の主である銀狼の花嫁に選ばれてしまう。
それは村からの追放を意味しており、彼女は絶望する。
村に助けてくれる者はおらず、銀狼の元へと送り込まれてしまう。
ところが出会った銀狼は怪我をしており、それを見たコルネリアは彼の傷の手当をする。
すると銀狼は彼女に一目惚れしたらしく、その場で結婚を申し込んでくる。
村に戻ることもできないコルネリアはそれを承諾。晴れて本当の銀狼の花嫁となる。
そのまま森で暮らすことになった彼女だが、動物と会話ができるという能力を活かし、第二の人生を謳歌していく。
異世界もふもふ死にかけライフ☆異世界転移して毛玉な呪いにかけられたら、凶相騎士団長様に拾われました。
和島逆
恋愛
社会人一年目、休日の山登り中に事故に遭った私は、気づけばひとり見知らぬ森の中にいた。そしてなぜか、姿がもふもふな小動物に変わっていて……?
しかも早速モンスターっぽい何かに襲われて死にかけてるし!
危ういところを助けてくれたのは、大剣をたずさえた無愛想な大男。
彼の緋色の瞳は、どうやらこの世界では凶相と言われるらしい。でもでも、地位は高い騎士団長様。
頼む騎士様、どうか私を保護してください!
あれ、でもこの人なんか怖くない?
心臓がバクバクして止まらないし、なんなら息も苦しいし……?
どうやら私は恐怖耐性のなさすぎる聖獣に変身してしまったらしい。いや恐怖だけで死ぬってどんだけよ!
人間に戻るためには騎士団長の助けを借りるしかない。でも騎士団長の側にいると死にかける!
……うん、詰んだ。
★「小説家になろう」先行投稿中です★
【完結】異世界転移した私、なぜか全員に溺愛されています!?
きゅちゃん
恋愛
残業続きのOL・佐藤美月(22歳)が突然異世界アルカディア王国に転移。彼女が持つ稀少な「癒しの魔力」により「聖女」として迎えられる。優しく知的な宮廷魔術師アルト、粗野だが誠実な護衛騎士カイル、クールな王子レオン、最初は敵視する女騎士エリアらが、美月の純粋さと癒しの力に次々と心を奪われていく。王国の危機を救いながら、美月は想像を絶する溺愛を受けることに。果たして美月は元の世界に帰るのか、それとも新たな愛を見つけるのか――。
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
偉物騎士様の裏の顔~告白を断ったらムカつく程に執着されたので、徹底的に拒絶した結果~
甘寧
恋愛
「結婚を前提にお付き合いを─」
「全力でお断りします」
主人公であるティナは、園遊会と言う公の場で色気と魅了が服を着ていると言われるユリウスに告白される。
だが、それは罰ゲームで言わされていると言うことを知っているティナは即答で断りを入れた。
…それがよくなかった。プライドを傷けられたユリウスはティナに執着するようになる。そうティナは解釈していたが、ユリウスの本心は違う様で…
一方、ユリウスに関心を持たれたティナの事を面白くないと思う令嬢がいるのも必然。
令嬢達からの嫌がらせと、ユリウスの病的までの執着から逃げる日々だったが……
兄みたいな騎士団長の愛が実は重すぎでした
鳥花風星
恋愛
代々騎士団寮の寮母を務める家に生まれたレティシアは、若くして騎士団の一つである「群青の騎士団」の寮母になり、
幼少の頃から仲の良い騎士団長のアスールは、そんなレティシアを陰からずっと見守っていた。レティシアにとってアスールは兄のような存在だが、次第に兄としてだけではない思いを持ちはじめてしまう。
アスールにとってもレティシアは妹のような存在というだけではないようで……。兄としてしか思われていないと思っているアスールはレティシアへの思いを拗らせながらどんどん膨らませていく。
すれ違う恋心、アスールとライバルの心理戦。拗らせ溺愛が激しい、じれじれだけどハッピーエンドです。
☆他投稿サイトにも掲載しています。
☆番外編はアスールの同僚ノアールがメインの話になっています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる