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いきなり試験に突入です?!
そして出した回答は
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「ほら、書いちゃいなさい。あなたのため、皆のためよ」
ささやき続ける先生の瞳へ、わたしは真っ向から視線を合わせた。
眉根を寄せた先生に、喉がからからでかすれてしまったけれど、わたしはきっぱりと口にした。
「迷惑かけてすみません。最後まで試験を受けさせていただけますか」
一瞬、宮城先生は呆気にとられたような表情を見せた。
けれど、すぐになだめるような口調になる。
「悪いようにはしないわ。いつまでも粘ってもあなたには解けないもの。諦めて辞退しましようね」
「お願いします。最後まで受けさせてください」
もう一度、わたしがそう告げたとき。
突然、宮城先生は姿勢を正して立ちあがった。
教壇のほうへとつかつかと移動し、驚くわたしへ向かって振り向いた。
そして、教卓に両手をついて、わたしを見下ろす。
いままでからは考えられないさっぱりとした口調で、わたしに言ったのだ。
「ふぅん。試験に対して消極的だと聞いていたわりには頑張るじゃない。負けん気があって、時間が経つほどに粘り強さが出そうなタイプ」
そこまで口にした先生は、妖艶に微笑んだ。
「まあ、ぎりぎり合格点ってところかしら。以上で、私からの試験終了を宣言します」
どういうことでそうなったのか、理解できないわたしが呆然と先生を見上げていると、後ろから拍手が聞こえた。
振り向くと、凪先輩が立ちあがりながら、笑顔で言った。
「桂。精神圧迫試験のクリア、おめでとう」
精神圧迫試験?
なに、それ?
怪訝な顔で振り返ったわたしへ、凪先輩が言葉を続けた。
「最初にこの試験を必ず受けさせられるんだ。精神的に弱い者は、まずここで落とされる。ここをクリアした者が、二次試験に進めるんだ。でも、そんなに厳しいものでもなかっただろう?」
にやりとした笑みを浮かべながら、凪先輩がさらりと告げる。
でも。
それって、なんだかひどい試験じゃない?
けれど、宮城先生がわたしへ向かって口を開いた。
「こういうメンバーには、強い精神を持つ者じゃなければ、あとが大変だから。次の試験も頑張りなさいね」
サバサバとした口調の宮城先生は、普段とは打って変わった人柄のようだった。
優しい声音でわたしにそうささやくと、後ろの席にいる凪先輩のほうへと視線を向ける。
「今日は本当に放課後、デートなのよ。試験時間延長で、デートをキャンセルするわけにはいかないものねぇ」
言葉の最後に甘ったるいハートマークをつけて、凪先輩へと投げキッスを飛ばす。
宮城先生は、ちょっと困ったような表情の凪先輩と笑顔で見送る紘一先輩へ、ひらひらと手を振って教室を出ていった。
ああ。
先生は本当にデートを潰したくなかったんだぁ。
そう思ったとき、休み時間を告げるチャイムが鳴った。
ささやき続ける先生の瞳へ、わたしは真っ向から視線を合わせた。
眉根を寄せた先生に、喉がからからでかすれてしまったけれど、わたしはきっぱりと口にした。
「迷惑かけてすみません。最後まで試験を受けさせていただけますか」
一瞬、宮城先生は呆気にとられたような表情を見せた。
けれど、すぐになだめるような口調になる。
「悪いようにはしないわ。いつまでも粘ってもあなたには解けないもの。諦めて辞退しましようね」
「お願いします。最後まで受けさせてください」
もう一度、わたしがそう告げたとき。
突然、宮城先生は姿勢を正して立ちあがった。
教壇のほうへとつかつかと移動し、驚くわたしへ向かって振り向いた。
そして、教卓に両手をついて、わたしを見下ろす。
いままでからは考えられないさっぱりとした口調で、わたしに言ったのだ。
「ふぅん。試験に対して消極的だと聞いていたわりには頑張るじゃない。負けん気があって、時間が経つほどに粘り強さが出そうなタイプ」
そこまで口にした先生は、妖艶に微笑んだ。
「まあ、ぎりぎり合格点ってところかしら。以上で、私からの試験終了を宣言します」
どういうことでそうなったのか、理解できないわたしが呆然と先生を見上げていると、後ろから拍手が聞こえた。
振り向くと、凪先輩が立ちあがりながら、笑顔で言った。
「桂。精神圧迫試験のクリア、おめでとう」
精神圧迫試験?
なに、それ?
怪訝な顔で振り返ったわたしへ、凪先輩が言葉を続けた。
「最初にこの試験を必ず受けさせられるんだ。精神的に弱い者は、まずここで落とされる。ここをクリアした者が、二次試験に進めるんだ。でも、そんなに厳しいものでもなかっただろう?」
にやりとした笑みを浮かべながら、凪先輩がさらりと告げる。
でも。
それって、なんだかひどい試験じゃない?
けれど、宮城先生がわたしへ向かって口を開いた。
「こういうメンバーには、強い精神を持つ者じゃなければ、あとが大変だから。次の試験も頑張りなさいね」
サバサバとした口調の宮城先生は、普段とは打って変わった人柄のようだった。
優しい声音でわたしにそうささやくと、後ろの席にいる凪先輩のほうへと視線を向ける。
「今日は本当に放課後、デートなのよ。試験時間延長で、デートをキャンセルするわけにはいかないものねぇ」
言葉の最後に甘ったるいハートマークをつけて、凪先輩へと投げキッスを飛ばす。
宮城先生は、ちょっと困ったような表情の凪先輩と笑顔で見送る紘一先輩へ、ひらひらと手を振って教室を出ていった。
ああ。
先生は本当にデートを潰したくなかったんだぁ。
そう思ったとき、休み時間を告げるチャイムが鳴った。
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