転移したら獣人たちに溺愛されました。

なの

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第1章

第6話

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その子はゆっくりと目を開けた。キラキラと輝く宝石のような青い瞳が印象的な子だった。
「かわいいっ」
つい心の声が出てしまった。すると母上から
「まだまだ油断はできないけど目が覚めてよかったわ」

その子は目をキョロキョロと動かした。俺のことは見えているんだろうか?
そのうちに小さな口を開けては閉じるを繰り返していたが声が全く出なかった。母上が咄嗟に薬湯をガーゼに湿らせて唇を濡らしていく。すると唇をすり合わせて小さな口が開いたので母上は匙に少しずつ薬湯を乗せて口の中に垂らしていく。ごくり…と小さな喉がなった。
「頑張って。もうちょっと飲んでね」
そう言って母上は、その子に薬湯を与えた。
飲み終わってしばらくしてからその子の声が聞こえてきた。

「ここ…は?」
澄んだ声が病室に響いた。

「ここはアユーダ王国で病院みたいなものかな?」

「アユ……んっ王国?」
この世界を知らないのだろう。不安な顔に変わった。
「大丈夫。心配ないからね」
そう声をかけると息をそっと吐いた音が微かに聞こえた。

俺は母の代わりにまだ起き上がれない彼のお世話を任された。
「同じ体勢だと辛くなるからここに枕を入れるのよ」
膝の下に枕を入れようと足を持ち上げたら眉を寄せ辛そうな表情に変わった。
「ごめんね。痛かったね」
そう言うと大丈夫。と言ってくれたが無理をしてるのだろう。

「今もどこか痛いところあるかな?」
そう声をかけると大丈夫…と小さな声が聞こえた。
痛みがなくなる薬湯をさっき飲ませたけど効きが悪い。俺は無心でその子の身体中を撫でた。俺が撫でると強張っていた顔が徐々に穏やかな表情に変わる。
ふとそういえば名前はなんて言うのだろう?と思った。

「俺はここアユーダ王国に住んでるカイルと言うんだけど君の名前を教えてくれるかい?」
そう言うと僕は「ノア」と小さな声で教えてくれた。

ノア…綺麗な響きの名前だ。それからも俺は何度もノア大丈夫だよと言いながら身体をさすったり薬湯を飲ませた。痛みが辛いのだろうか?少し眠ってはすぐに起きてしまう…そんな日々が1週間も続いた。

「カイル少しは自分のベッドで眠ったらどう?ノアは回復までにはしばらくかかるわよ」
そう言われても俺はノアの側から離れなかった。毎日、身体を拭いて薬湯を飲ませて、少しずつご飯を食べれるようにまで回復したけど1つ気になっていることがあるそれは…

「ノア痛いのはどう?大丈夫?」

「大丈夫…です」

「ノア今日はとってもいい天気だよ。早く元気になって外に遊びにいきたいね」

「大丈夫です」
そうノアは質問にすぐに大丈夫と答える。それが本当は大丈夫じゃなくても…顔を見ればわかるのに…どうしたらノアともっと仲良くなれる方法を知りたかった。

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