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第2章
第50話
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「一体どういうことなんだ」
そう俺は怒っている。カイルには結婚相手がいてノアが邪魔だって?誰がそんなことを言ってたんだ。あまりにもおかしい話だがノアはそれを信じてしまっていた。そのせいで俺たちと距離を取ろうとしていたなんて知らなかった。どんなに辛くて悲しい思いを今までさせてしまっていただろうか……ノアはどんなに大きくなっても俺の子どもなのに、それはこれからどんなことがあっても変わらないと思っているほど俺はノアのことを自分の子ども、いやそれ以上の存在だと思っているのに……
「国王、皆様こちらに向かっているもの、すでに到着しているものもいるようです」
従者のエアロンが報告に来てくれたが俺は一体誰がそんなことを言ったのかが気になって仕方がなかった。そんなことを言った奴が本当に親族の中にいるのなら追放してやろうと思っているいや追放ぐらいじゃ俺の気持ちが許せない。一体どんな仕打ちをしようか……
「モールス顔が怖いわよ。そんな顔していたらみんな何事かと驚くでしょ?頼むからどんな話かわかったとしても暴れたり追放とかしないでよ。ノアのためにもねっ!」
マーヤに言われて思わず苦笑してしまった。そうかそんなに顔に出ていたか……自分の心の狭さに少し呆れながらもすでにみんなが到着している広間についた。
「国王、お呼びでしょうか?いかがされましたか?何かございましたか?」
俺の弟や亡くなっている父上の兄弟とその子どもや孫たち約50名近くがすでに集まっていた。ノアのことをどんな風に切り出そうと思っていたら……
「もしかしてカイル王子のご結婚がとうとう決まったご報告ですか?」
「お相手はどんなお嬢様ですか?」
「やっと王子も結婚か……それはめでたいな」
そんな声が響いていた。カイルが結婚?お嬢様?困惑している俺に構うことなく親族たちは口ぐちに話していた。そして俺の従兄弟の1人が言い出した。
「あぁ…もしかしてあの子のことですか?王子にまとわりついている人間の子…王子も結婚が決まったのならやっぱり邪魔ですよね?わが家で面倒見ましょうか?」
「そうだよな。王子が別のところに奥様と住むとしても……どんな事情があってあの子がいるかは存じ上げませんが国王のお屋敷にいる必要はないのかと思われます」
「そうです。あの子のことは俺たちで面倒みますよ」
やはり親族のみんなはカイルが結婚すると思っていた。どうしてそんなことになっているんだ?誰もそんなこと言ってないのに…しかもお嬢様って確かにノアは可愛らしいが…それに結婚が決まったからノアは邪魔だろうって?誰が頼んだノアは誰の家にも行かせない。なんならカイルの元に嫁にやるなどまだ許せないのに…どうしてこうもおかしな話になってるんだ?あの2人は運命の相手なのだぞ。それ以外と結婚なんてありえないのに……俺が険しい顔をしていたんだろう。
「国王、俺たち一族はカイル王子の結婚を心から祝福しております。なので私たちに出来ることはなんでもいたします」
みんな一斉に頭を下げた。
するとマーヤが声を荒げた。
「一体どういうことですか?カイルが結婚?ノアが邪魔?いい加減にしてください。あなたたちに私たちの家族のことを言われたくありません。カイルはまだ結婚はできないけどノアが邪魔なんてそんなことあり得ません」
まてまてマーヤ落ち着け。さっき俺に言っていただろ?さっきのマーヤとは大違いだ。やっぱり話には聞いていたが許せないよな。ノアがそのことで心をどれだけ痛めていたか……
「いやでも王子は心に決めている人がいるから縁談を全て断っていると聞いてますよ」
「縁談は断っています。でもそれには訳があるんです。でも勝手にそんな話をあちこちでされてるんですか?」
みんなが困惑しているのが手に取るようにわかる。でも俺たちも今ここで2人の関係を言うわけにはいかない。なぜなら…親族でも俺たちにとって害にならないとはわからない。信用していないといえばそうなってしまうが…国王の座を狙っている人もいると聞いたことがある。だから今ここで足元を掬われないようにしないとマーヤもノアのことをどういう風に言うか悩んでいるようだった。でももう潮時なのかもしれない。俺はみんなに真実を話すことにした。
「ノアは人間界でとても辛い人生を送っていたんだ。もう神様に召される寸前にマーヤがここに連れてきたんだ。確かに人間の子どもがこの世界に連れてこられるなんて例外だと思うが、ノアはカイルの運命の子だ」
そういうとみんなが絶句したのがわかった。ノアが運命の子なんてみんな思っても見なかったのだろう。
「本当ですか?国王」
俺の弟が声をかけてきた。
「あぁ……マーヤが間違えるわけがない」
するとみんながおめでとうと声をかけてくれた。
「国王、申し訳ございませんでした」
従兄弟2人が頭を下げに来た。意味が分からず首を傾げたらどうもノアを邪魔と言ったらしい。どんな落とし前をつけさせようか考えていたらマーヤから提案があった。
「1週間ノアの送迎にリアムと一緒に行ってください」
「はぁ?」
思わず大きな声をあげてしまった。すると
「モールス何か文句でもあるの?」
きっと何か考えがあるのだろうが俺にはマーヤの考えていることがわからなかった。
そう俺は怒っている。カイルには結婚相手がいてノアが邪魔だって?誰がそんなことを言ってたんだ。あまりにもおかしい話だがノアはそれを信じてしまっていた。そのせいで俺たちと距離を取ろうとしていたなんて知らなかった。どんなに辛くて悲しい思いを今までさせてしまっていただろうか……ノアはどんなに大きくなっても俺の子どもなのに、それはこれからどんなことがあっても変わらないと思っているほど俺はノアのことを自分の子ども、いやそれ以上の存在だと思っているのに……
「国王、皆様こちらに向かっているもの、すでに到着しているものもいるようです」
従者のエアロンが報告に来てくれたが俺は一体誰がそんなことを言ったのかが気になって仕方がなかった。そんなことを言った奴が本当に親族の中にいるのなら追放してやろうと思っているいや追放ぐらいじゃ俺の気持ちが許せない。一体どんな仕打ちをしようか……
「モールス顔が怖いわよ。そんな顔していたらみんな何事かと驚くでしょ?頼むからどんな話かわかったとしても暴れたり追放とかしないでよ。ノアのためにもねっ!」
マーヤに言われて思わず苦笑してしまった。そうかそんなに顔に出ていたか……自分の心の狭さに少し呆れながらもすでにみんなが到着している広間についた。
「国王、お呼びでしょうか?いかがされましたか?何かございましたか?」
俺の弟や亡くなっている父上の兄弟とその子どもや孫たち約50名近くがすでに集まっていた。ノアのことをどんな風に切り出そうと思っていたら……
「もしかしてカイル王子のご結婚がとうとう決まったご報告ですか?」
「お相手はどんなお嬢様ですか?」
「やっと王子も結婚か……それはめでたいな」
そんな声が響いていた。カイルが結婚?お嬢様?困惑している俺に構うことなく親族たちは口ぐちに話していた。そして俺の従兄弟の1人が言い出した。
「あぁ…もしかしてあの子のことですか?王子にまとわりついている人間の子…王子も結婚が決まったのならやっぱり邪魔ですよね?わが家で面倒見ましょうか?」
「そうだよな。王子が別のところに奥様と住むとしても……どんな事情があってあの子がいるかは存じ上げませんが国王のお屋敷にいる必要はないのかと思われます」
「そうです。あの子のことは俺たちで面倒みますよ」
やはり親族のみんなはカイルが結婚すると思っていた。どうしてそんなことになっているんだ?誰もそんなこと言ってないのに…しかもお嬢様って確かにノアは可愛らしいが…それに結婚が決まったからノアは邪魔だろうって?誰が頼んだノアは誰の家にも行かせない。なんならカイルの元に嫁にやるなどまだ許せないのに…どうしてこうもおかしな話になってるんだ?あの2人は運命の相手なのだぞ。それ以外と結婚なんてありえないのに……俺が険しい顔をしていたんだろう。
「国王、俺たち一族はカイル王子の結婚を心から祝福しております。なので私たちに出来ることはなんでもいたします」
みんな一斉に頭を下げた。
するとマーヤが声を荒げた。
「一体どういうことですか?カイルが結婚?ノアが邪魔?いい加減にしてください。あなたたちに私たちの家族のことを言われたくありません。カイルはまだ結婚はできないけどノアが邪魔なんてそんなことあり得ません」
まてまてマーヤ落ち着け。さっき俺に言っていただろ?さっきのマーヤとは大違いだ。やっぱり話には聞いていたが許せないよな。ノアがそのことで心をどれだけ痛めていたか……
「いやでも王子は心に決めている人がいるから縁談を全て断っていると聞いてますよ」
「縁談は断っています。でもそれには訳があるんです。でも勝手にそんな話をあちこちでされてるんですか?」
みんなが困惑しているのが手に取るようにわかる。でも俺たちも今ここで2人の関係を言うわけにはいかない。なぜなら…親族でも俺たちにとって害にならないとはわからない。信用していないといえばそうなってしまうが…国王の座を狙っている人もいると聞いたことがある。だから今ここで足元を掬われないようにしないとマーヤもノアのことをどういう風に言うか悩んでいるようだった。でももう潮時なのかもしれない。俺はみんなに真実を話すことにした。
「ノアは人間界でとても辛い人生を送っていたんだ。もう神様に召される寸前にマーヤがここに連れてきたんだ。確かに人間の子どもがこの世界に連れてこられるなんて例外だと思うが、ノアはカイルの運命の子だ」
そういうとみんなが絶句したのがわかった。ノアが運命の子なんてみんな思っても見なかったのだろう。
「本当ですか?国王」
俺の弟が声をかけてきた。
「あぁ……マーヤが間違えるわけがない」
するとみんながおめでとうと声をかけてくれた。
「国王、申し訳ございませんでした」
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