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正直な気持ち
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結局、眠れないまま朝を迎えた。学も四ノ宮もほとんど眠れてないだろう申し訳ない…
「とりあえず、ちゃんと謝って海斗に理解してもらわないとな」
「わかってるけど…話できるかな?」
「できるかな?じゃなくてするんだよ…ったく、ちゃんとしろ!」
学に背中を叩かれて怒られながら家に向かった。
朝の7時、海斗は起きてるだろうか?そっと玄関を開けると
「うわっ…」
『しーっ』
玄関には小倉と優太と西原が座っていた。
「どうした?お前たちまで…」
「海斗くんがお前のせいで泣いてるって四ノ宮から連絡もらったから」
「…は?」まさかこいつらにも連絡をしてるとは思ってなくてびっくりした。
リビングに行くと、ちょうど海斗が起きてきた。
「海斗、おはよう」声をかけても海斗は俺とは目も合わせない。それどころか「…俺帰ります。悠人ありがとう」そう言って帰ろうとする海斗に一緒に帰ろうと言うと
「部長の家には帰らないんで…平井のところにでもお世話になります」
「は?なんで平井?」
「あいつに告白されたんです。同期としてしか見てなかったけど、信用してるんで…」
「ダメに決まってんだろ」
余りにも大きな声を出してしまって海斗が怯えたように肩を竦ませた。ごめん。大声出したね。そう謝っても目も合わせてくれない。
まさか平井から告白されたと聞いて怒りが沸いた。どうしたらいいのか悩んでると、雰囲気を読まないあの男がみんなに声をかけた。「俺、腹減った。なんかないの?コンビニ行ってくるか?」立ちあがろうとするのを「ジャジャーン」と優太は大きめのエコバッグをテーブルの上に置いた。
「レーヴのパンだよ。海斗くんパン好き?俺ここのクロワッサンが大好きなの。焼きたてだよ。他にもあるんだよ」
テーブルの上に優太は買ってきたパンを並べていった。甘いのから調理パン、サンドウィッチ、それからなぜか食パンやフランスパンまで??どれだけあるんだ…それを横目に学がコーヒーを淹れる為にキッキンに行くのを追いかけた。
「海斗、コーヒー苦手だから他に何か…」
「大丈夫だ。悠人も飲めないからリンゴジュースにするよ」
そうか…海斗1人なら気を使わせたと感じるが悠人くんも一緒ならいいだろう。それよりも…キッチンから海斗を見ると起きてきた悠人くんと優太、西原と4人でどのパンにするか話してるのが見えた。その横では小倉と四ノ宮はすでにパンを食べ始めていた。
「ほら。コーヒーできたぞ。冷めちまう」
学は悠人くんと海斗にリンゴジュースを他のみんなにコーヒーを持って行った。
「とりあえず食べよう」西原の声でみんな徐にパンに手を伸ばした。正直、食欲はない。少し苦めのコーヒーを胃の中に入れた。
「ねぇ海斗くん、透のこと信用無くしちゃった?話したくない?何があったのか聞いてもいい?」
パンを頬張っていた海斗が動きを止めた。それに合わせてみんなの動きも止まり空気が「しーん」と静まり返った。
その空気を変えるように海斗に向き合った。
「海斗ごめん。でも川上さんとは話をする為に会ってた。海斗が勘違いするようなことは何も…」
その言葉を遮り俺を睨みながら海斗は言い返してきた。
「抱き合ってたじゃないですか…しかも会社の前で、告白もされたって…俺にだけ…抱きしめてくれると思ってたのに…やっぱり女の人がいいんじゃないですか?俺には金持ちの親もいないし、なんなら両親もいないから…」そう言って涙をポロポロと流しはじめた。
やっと海斗の本音がわかった。やっぱり見られてたか…まだまだ過去に囚われて自分に自信がなくて…こんなに俺は海斗のこと愛してるのに。まだまだ信用も信頼をされてなかったのかと寂しくなったが、わかるような態度にしなかった俺のせいだ。海斗にわかってもらえるように俺は親父とのこと、川上さんに会ってた理由を話した。もちろん抱きしめたくて抱きしめたんじゃないことも…
「勝手に決めちゃったけど、親父と親子だってそろそろ公表しようと思ってる。海斗は俺の秘書になることを考えてくれないか?もちろん海斗とのことも公表するつもりだから…俺の将来の伴侶は海斗しか考えられない。付いてきてくれないか?」
海斗は目を見開いて驚いていた。
「俺…秘書なんてできません。無理です」そんな言葉が返ってきた。
「何が不安?秘書になるのが?それとも…俺が公表するって言ったのが?海斗の気持ち教えて?言ってくれないとわからないからさ。海斗の気持ち知りたい」そう言うと目線を合わせてきた。
「俺には秘書なんか向いてないしできません。普段の仕事もミスするし、ちゃんとできないのに…それに…俺には…部長の側にいる権利なんてない。俺には部長にあげれるものは何もないから…」
「何言ってるの?俺は海斗がいればそれでいいの。俺のわがままかもしれないけど海斗と一緒にいたいから…海斗が秘書ならお互いヤキモチしなくていいだろ?両親も喜んで、お袋なんていつ海斗を紹介してくれるの?と聞いてきたんだよ。だから大丈夫」不安そうに見つめられると今すぐ抱きしめたいが、さっきから四ノ宮がニタニタして声をかけてきた。
「それで?海斗くんはもう自分の気持ち、全部伝えた?本当、コイツ仕事はきっちりできるのに、勝手に決めちゃって…知らないところで勝手な事されたら嫌だよね。本当コイツやめて俺にしない?俺、こう見えて好きになったら一筋だぞ?」
『はぁ?』
同級生5人が揃って声を出してしまった。何言ってんのコイツ?みたいな雰囲気だったが、意気投合してる俺たちを見て海斗がやっと笑ってくれた。
「仲いいんですね。」
「海斗くんも、もう僕たちの仲間だよ。友達でしょ。何か困った事があったらこれからは相談に乗るから1人で悩んだらダメだよ」優太が優しく言ってくれて、海斗はびっくりしながらもうなづいてくれた。
みんなが食べ始め、海斗も焼きたてのクロワッサンを頬張るのを見ると、さっきまで食欲のなかった俺もようやく腹が減ってきた。
「とりあえず、ちゃんと謝って海斗に理解してもらわないとな」
「わかってるけど…話できるかな?」
「できるかな?じゃなくてするんだよ…ったく、ちゃんとしろ!」
学に背中を叩かれて怒られながら家に向かった。
朝の7時、海斗は起きてるだろうか?そっと玄関を開けると
「うわっ…」
『しーっ』
玄関には小倉と優太と西原が座っていた。
「どうした?お前たちまで…」
「海斗くんがお前のせいで泣いてるって四ノ宮から連絡もらったから」
「…は?」まさかこいつらにも連絡をしてるとは思ってなくてびっくりした。
リビングに行くと、ちょうど海斗が起きてきた。
「海斗、おはよう」声をかけても海斗は俺とは目も合わせない。それどころか「…俺帰ります。悠人ありがとう」そう言って帰ろうとする海斗に一緒に帰ろうと言うと
「部長の家には帰らないんで…平井のところにでもお世話になります」
「は?なんで平井?」
「あいつに告白されたんです。同期としてしか見てなかったけど、信用してるんで…」
「ダメに決まってんだろ」
余りにも大きな声を出してしまって海斗が怯えたように肩を竦ませた。ごめん。大声出したね。そう謝っても目も合わせてくれない。
まさか平井から告白されたと聞いて怒りが沸いた。どうしたらいいのか悩んでると、雰囲気を読まないあの男がみんなに声をかけた。「俺、腹減った。なんかないの?コンビニ行ってくるか?」立ちあがろうとするのを「ジャジャーン」と優太は大きめのエコバッグをテーブルの上に置いた。
「レーヴのパンだよ。海斗くんパン好き?俺ここのクロワッサンが大好きなの。焼きたてだよ。他にもあるんだよ」
テーブルの上に優太は買ってきたパンを並べていった。甘いのから調理パン、サンドウィッチ、それからなぜか食パンやフランスパンまで??どれだけあるんだ…それを横目に学がコーヒーを淹れる為にキッキンに行くのを追いかけた。
「海斗、コーヒー苦手だから他に何か…」
「大丈夫だ。悠人も飲めないからリンゴジュースにするよ」
そうか…海斗1人なら気を使わせたと感じるが悠人くんも一緒ならいいだろう。それよりも…キッチンから海斗を見ると起きてきた悠人くんと優太、西原と4人でどのパンにするか話してるのが見えた。その横では小倉と四ノ宮はすでにパンを食べ始めていた。
「ほら。コーヒーできたぞ。冷めちまう」
学は悠人くんと海斗にリンゴジュースを他のみんなにコーヒーを持って行った。
「とりあえず食べよう」西原の声でみんな徐にパンに手を伸ばした。正直、食欲はない。少し苦めのコーヒーを胃の中に入れた。
「ねぇ海斗くん、透のこと信用無くしちゃった?話したくない?何があったのか聞いてもいい?」
パンを頬張っていた海斗が動きを止めた。それに合わせてみんなの動きも止まり空気が「しーん」と静まり返った。
その空気を変えるように海斗に向き合った。
「海斗ごめん。でも川上さんとは話をする為に会ってた。海斗が勘違いするようなことは何も…」
その言葉を遮り俺を睨みながら海斗は言い返してきた。
「抱き合ってたじゃないですか…しかも会社の前で、告白もされたって…俺にだけ…抱きしめてくれると思ってたのに…やっぱり女の人がいいんじゃないですか?俺には金持ちの親もいないし、なんなら両親もいないから…」そう言って涙をポロポロと流しはじめた。
やっと海斗の本音がわかった。やっぱり見られてたか…まだまだ過去に囚われて自分に自信がなくて…こんなに俺は海斗のこと愛してるのに。まだまだ信用も信頼をされてなかったのかと寂しくなったが、わかるような態度にしなかった俺のせいだ。海斗にわかってもらえるように俺は親父とのこと、川上さんに会ってた理由を話した。もちろん抱きしめたくて抱きしめたんじゃないことも…
「勝手に決めちゃったけど、親父と親子だってそろそろ公表しようと思ってる。海斗は俺の秘書になることを考えてくれないか?もちろん海斗とのことも公表するつもりだから…俺の将来の伴侶は海斗しか考えられない。付いてきてくれないか?」
海斗は目を見開いて驚いていた。
「俺…秘書なんてできません。無理です」そんな言葉が返ってきた。
「何が不安?秘書になるのが?それとも…俺が公表するって言ったのが?海斗の気持ち教えて?言ってくれないとわからないからさ。海斗の気持ち知りたい」そう言うと目線を合わせてきた。
「俺には秘書なんか向いてないしできません。普段の仕事もミスするし、ちゃんとできないのに…それに…俺には…部長の側にいる権利なんてない。俺には部長にあげれるものは何もないから…」
「何言ってるの?俺は海斗がいればそれでいいの。俺のわがままかもしれないけど海斗と一緒にいたいから…海斗が秘書ならお互いヤキモチしなくていいだろ?両親も喜んで、お袋なんていつ海斗を紹介してくれるの?と聞いてきたんだよ。だから大丈夫」不安そうに見つめられると今すぐ抱きしめたいが、さっきから四ノ宮がニタニタして声をかけてきた。
「それで?海斗くんはもう自分の気持ち、全部伝えた?本当、コイツ仕事はきっちりできるのに、勝手に決めちゃって…知らないところで勝手な事されたら嫌だよね。本当コイツやめて俺にしない?俺、こう見えて好きになったら一筋だぞ?」
『はぁ?』
同級生5人が揃って声を出してしまった。何言ってんのコイツ?みたいな雰囲気だったが、意気投合してる俺たちを見て海斗がやっと笑ってくれた。
「仲いいんですね。」
「海斗くんも、もう僕たちの仲間だよ。友達でしょ。何か困った事があったらこれからは相談に乗るから1人で悩んだらダメだよ」優太が優しく言ってくれて、海斗はびっくりしながらもうなづいてくれた。
みんなが食べ始め、海斗も焼きたてのクロワッサンを頬張るのを見ると、さっきまで食欲のなかった俺もようやく腹が減ってきた。
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