28 / 105
透さんの家族
しおりを挟む
「いらっしゃい!海斗くん」
お袋のニコニコした顔が飛び込んできた。
「…っはじっめまして…小沢海斗です」まだハスキーの声で答えると「いやぁーハスキーなのね。かわいい声」と言われてしまい。顔を赤くして俯いてしまった。
「いいからもう…上がっていい?」
「もちろん、どうぞ」
通された部屋には大きなソファーとテーブルが置いてあって、社長が真ん中に座っていた。
「初めまして、小沢海斗ですっ。今日は…お時間を作っていただきありがとうございます」緊張で声が震える中、深く深くお辞儀をしていると
「小沢くん、そんな緊張しないで座りなさい」と声をかけてくれた。
「海斗、これちょっと離して……」
「あっ………」
親父、お袋これ買ってきたから食べて」俺が握りしめてた紙袋を透さんがそっと外して渡してくれた…せっかく手土産の渡し方とか動画で勉強したのに…何やってるんだ僕は…
透さんに促されて浅く腰掛けたら思ったよりも柔らかいソファーに身体が沈んだ「…っ」震える脚をなんとか踏ん張り腰掛けた。
透さんが「海斗、身体ガチガチ」そう言って背中を摩ってくれた。
「わざわざ来てくれてありがとう。会いたかったの…海斗くんに…しかも私の大好きな三谷の大福なんて嬉しいわ」お母さんから喜んでもらって嬉しかった。
「所で…海斗とのことなんだけど、この前、話した通り海斗をいずれ俺の秘書にすること、俺達の関係を公にしたいと思うけどいい?」
緊張でお父さんの顔もお母さんの顔も見れず俯いてると
「小沢くんは透でいいのかい?」優しく問いかけられた。
「あっはい。こんな僕にいつも優しくしてくれて…これからもずっと一緒にいたいと思っています」
透さんの顔を見ると微笑んでくれた。
「あらあら。羨ましいわ。ねぇ誠さん。しかもペアリングまで付けてるのね。透、ちゃんと海斗くんのこと泣かせたりしないって約束できる?これからちゃんと守ってあげられるの?」
「それは…」
「だって…やっぱり色々と言う人もいると思うの…男同士だとか、社長の息子だからとか…でもね、大事な人1人守れないのに会社なんて守れるわけがない。社長になるって、たくさんの人の人生も守らなきゃいけないのよ」
「分かっています。海斗のことはちゃんと守ります。海斗が1番大事なんです。大切に幸せにしてあげたい。もちろん会社のことも…必ず守って見せます」
透さんの言葉が嬉しくて涙ぐんてしまっていたら。ドアが開いて
「透…よく言った。ちゃんと約束守れよ!」
「里中の叔父さん…、しかも佐伯の叔父さん、智子叔母さんまで?」
「えっ…常務?えっ…」
「初めましてかな?佐伯です。こっちは家内の智子、透の母親と智子が姉妹なんだ。」
「海斗くん久しぶりだね」
佐伯常務に、この前会ったマスター兼弁護士の里中さんがいた。
「初めまして小沢っ海斗です。よろしくお願いします。里中さん、お久しぶりです。この前はありがとうっございましたっ」
「あれ?海斗くん、その声…っておい透!お前本当に…まぁいい。仲良くやってるんだな」
あぁ…声でバレてしまった…めちゃくちゃ恥ずかしい…
「叔父さん、詮索するのはやめてください。悪い癖ですよっ」
「あぁ…悪い。それで兄さんと姉さんは2人のこと認めたって受け取っていいの?」
里中さんが透さんの両親に視線を向けた。何を言われるかドキドキしていると…透さんのお父さんが口を開いた。
「あぁ…2人が想い合っているなら別に俺は…まぁ優太を見てきたから拒否感とかは感じてないから。それに…こんなに透が海斗くんを大事に思ってるんだ。それに反対する事はないだろう?なぁ幸子?」
「海斗くんはいいの?本当に…これから大変なことがあるかもしれない。それに…海斗くんのご両親にはちゃんと話しているの?」
「………」
両親のことを聞かれて答えられなかった。親がいないことをどういう風に言えばいいのか…膝の上に置いてた手を握りしめていると、その上から透さんの大きくて温かい手が乗せられた。宥めるようにポンポンと叩きながら
「海斗の両親は亡くなってて、親戚とも疎遠だそうだ。だから俺が海斗の家族になりたい。親父やお袋にも海斗の親になって欲しい。お願いします」
そう頭を下げてくれたので僕も一緒に頭を下げた。
「海斗くん、辛いこと思い出させちゃったのね。ごめんなさいね」
透さんのお母さんが横に来て抱きしめれた。お母さんの温もりを感じて僕は少し泣いてしまった…「グスッ」と鼻を啜ったら「もういいだろ」と透さんに腕を引っ張られ胸に顔を埋めてしまった。
「おいおい。透、そんな独占欲丸出しで嫌われるぞ」と里中さんの声が聞こえた。
「海斗が泣く場所は俺のところって決まってんだよ、叔父さん」と言われたら、ますます顔を上げられなくなり顔が熱く感じた。
「はいはい、わかったわ。海斗くんこんな息子でごめんね」
両親のことはそのあと誰からも聞かれることはなかった…今はそれでいい。いつか両親のことを言えるようになればいい…
「夕飯、食べていかない?」お母さんから声をかけてもらったが正直、社長と常務とご飯を食べるなんて絶対に喉を通らないと思っていたら「この後、予定あるから…なっ海斗」…予定?そんなの聞いてないなぁーと思いながら帰ろうと席を立った。すると…
「小沢くん、これから色んなことがあると思う。良いことも、悪いことも…でも2人で助け合って頑張ってほしい。今はまだ2人のことを公にするのは待とう。時期をみてちゃんとそういう場を持つから、もう少し待っていてくれないか?」
「親父、反対なのか?」
「反対はしていない。むしろ賛成してる。ただやはり…カミングアウトは慎重にすべきだろう」
「すみませんっ」
咄嗟に謝ってしまった。男同士じゃなければ…堂々と発表できたのに…なんで、僕たちは男同士なんだろう…
お袋のニコニコした顔が飛び込んできた。
「…っはじっめまして…小沢海斗です」まだハスキーの声で答えると「いやぁーハスキーなのね。かわいい声」と言われてしまい。顔を赤くして俯いてしまった。
「いいからもう…上がっていい?」
「もちろん、どうぞ」
通された部屋には大きなソファーとテーブルが置いてあって、社長が真ん中に座っていた。
「初めまして、小沢海斗ですっ。今日は…お時間を作っていただきありがとうございます」緊張で声が震える中、深く深くお辞儀をしていると
「小沢くん、そんな緊張しないで座りなさい」と声をかけてくれた。
「海斗、これちょっと離して……」
「あっ………」
親父、お袋これ買ってきたから食べて」俺が握りしめてた紙袋を透さんがそっと外して渡してくれた…せっかく手土産の渡し方とか動画で勉強したのに…何やってるんだ僕は…
透さんに促されて浅く腰掛けたら思ったよりも柔らかいソファーに身体が沈んだ「…っ」震える脚をなんとか踏ん張り腰掛けた。
透さんが「海斗、身体ガチガチ」そう言って背中を摩ってくれた。
「わざわざ来てくれてありがとう。会いたかったの…海斗くんに…しかも私の大好きな三谷の大福なんて嬉しいわ」お母さんから喜んでもらって嬉しかった。
「所で…海斗とのことなんだけど、この前、話した通り海斗をいずれ俺の秘書にすること、俺達の関係を公にしたいと思うけどいい?」
緊張でお父さんの顔もお母さんの顔も見れず俯いてると
「小沢くんは透でいいのかい?」優しく問いかけられた。
「あっはい。こんな僕にいつも優しくしてくれて…これからもずっと一緒にいたいと思っています」
透さんの顔を見ると微笑んでくれた。
「あらあら。羨ましいわ。ねぇ誠さん。しかもペアリングまで付けてるのね。透、ちゃんと海斗くんのこと泣かせたりしないって約束できる?これからちゃんと守ってあげられるの?」
「それは…」
「だって…やっぱり色々と言う人もいると思うの…男同士だとか、社長の息子だからとか…でもね、大事な人1人守れないのに会社なんて守れるわけがない。社長になるって、たくさんの人の人生も守らなきゃいけないのよ」
「分かっています。海斗のことはちゃんと守ります。海斗が1番大事なんです。大切に幸せにしてあげたい。もちろん会社のことも…必ず守って見せます」
透さんの言葉が嬉しくて涙ぐんてしまっていたら。ドアが開いて
「透…よく言った。ちゃんと約束守れよ!」
「里中の叔父さん…、しかも佐伯の叔父さん、智子叔母さんまで?」
「えっ…常務?えっ…」
「初めましてかな?佐伯です。こっちは家内の智子、透の母親と智子が姉妹なんだ。」
「海斗くん久しぶりだね」
佐伯常務に、この前会ったマスター兼弁護士の里中さんがいた。
「初めまして小沢っ海斗です。よろしくお願いします。里中さん、お久しぶりです。この前はありがとうっございましたっ」
「あれ?海斗くん、その声…っておい透!お前本当に…まぁいい。仲良くやってるんだな」
あぁ…声でバレてしまった…めちゃくちゃ恥ずかしい…
「叔父さん、詮索するのはやめてください。悪い癖ですよっ」
「あぁ…悪い。それで兄さんと姉さんは2人のこと認めたって受け取っていいの?」
里中さんが透さんの両親に視線を向けた。何を言われるかドキドキしていると…透さんのお父さんが口を開いた。
「あぁ…2人が想い合っているなら別に俺は…まぁ優太を見てきたから拒否感とかは感じてないから。それに…こんなに透が海斗くんを大事に思ってるんだ。それに反対する事はないだろう?なぁ幸子?」
「海斗くんはいいの?本当に…これから大変なことがあるかもしれない。それに…海斗くんのご両親にはちゃんと話しているの?」
「………」
両親のことを聞かれて答えられなかった。親がいないことをどういう風に言えばいいのか…膝の上に置いてた手を握りしめていると、その上から透さんの大きくて温かい手が乗せられた。宥めるようにポンポンと叩きながら
「海斗の両親は亡くなってて、親戚とも疎遠だそうだ。だから俺が海斗の家族になりたい。親父やお袋にも海斗の親になって欲しい。お願いします」
そう頭を下げてくれたので僕も一緒に頭を下げた。
「海斗くん、辛いこと思い出させちゃったのね。ごめんなさいね」
透さんのお母さんが横に来て抱きしめれた。お母さんの温もりを感じて僕は少し泣いてしまった…「グスッ」と鼻を啜ったら「もういいだろ」と透さんに腕を引っ張られ胸に顔を埋めてしまった。
「おいおい。透、そんな独占欲丸出しで嫌われるぞ」と里中さんの声が聞こえた。
「海斗が泣く場所は俺のところって決まってんだよ、叔父さん」と言われたら、ますます顔を上げられなくなり顔が熱く感じた。
「はいはい、わかったわ。海斗くんこんな息子でごめんね」
両親のことはそのあと誰からも聞かれることはなかった…今はそれでいい。いつか両親のことを言えるようになればいい…
「夕飯、食べていかない?」お母さんから声をかけてもらったが正直、社長と常務とご飯を食べるなんて絶対に喉を通らないと思っていたら「この後、予定あるから…なっ海斗」…予定?そんなの聞いてないなぁーと思いながら帰ろうと席を立った。すると…
「小沢くん、これから色んなことがあると思う。良いことも、悪いことも…でも2人で助け合って頑張ってほしい。今はまだ2人のことを公にするのは待とう。時期をみてちゃんとそういう場を持つから、もう少し待っていてくれないか?」
「親父、反対なのか?」
「反対はしていない。むしろ賛成してる。ただやはり…カミングアウトは慎重にすべきだろう」
「すみませんっ」
咄嗟に謝ってしまった。男同士じゃなければ…堂々と発表できたのに…なんで、僕たちは男同士なんだろう…
473
あなたにおすすめの小説
バツイチ上司が、地味な僕を特別扱いしてくる
衣草 薫
BL
理性的でクールなバツイチ上司・桐原恒一は、過去の失敗から、もう誰も必要としないと決めて生きてきた。
男が好きだという事実を隠し、「期待しなければ傷つかない」と思い込んできた部下・葉山直。
すれ違いと誤解の果てに、直が職場を去ろうとしたとき、恒一は初めて“追いかける”ことを選ぶ。
選ばれないと信じてきた直と、逃げないと決めた恒一。
二人の距離が近づくことで、直は「ここにいていい」と思える場所を見つけていく。
元ノンケ上司×自己肯定感低め部下の社会人BL。※ハッピーエンド保証。
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
冤罪で堕とされた最強騎士、狂信的な男たちに包囲される
マンスーン
BL
王国最強の聖騎士団長から一転、冤罪で生存率0%の懲罰部隊へと叩き落とされたレオン。
泥にまみれてもなお気高く、圧倒的な強さを振るう彼に、狂った執着を抱く男たちが集結する。
黒の執愛~黒い弁護士に気を付けろ~
ひなた翠
BL
小野寺真弥31歳。
転職して三か月。恋人と同じ職場で中途採用の新人枠で働くことに……。
朝から晩まで必死に働く自分と、真逆に事務所のトップ2として悠々自適に仕事をこなす恋人の小林豊28歳。
生活のリズムも合わず……年下ワンコ攻め小林に毎晩のように求められてーー。
どうしたらいいのかと迷走する真弥をよそに、熱すぎる想いをぶつけてくる小林を拒めなくて……。
忙しい大人の甘いオフィスラブ。
フジョッシーさんの、オフィスラブのコンテスト参加作品です。
【完結】極貧イケメン学生は体を売らない。
紫紺
BL
貧乏学生をスパダリが救済!?代償は『恋人のフリ』だった。
相模原涼(さがみはらりょう)は法学部の大学2年生。
超がつく貧乏学生なのに、突然居酒屋のバイトをクビになってしまった。
失意に沈む涼の前に現れたのは、ブランドスーツに身を包んだイケメン、大手法律事務所の副所長 城南晄矢(じょうなんみつや)。
彼は涼にバイトしないかと誘うのだが……。
※表紙をAI君に描いてもらいました。(2026.2.21)
※本作品中の公判、判例、事件等は全て架空のものです。完全なフィクションであり、参考にした事件等もございません。拙い表現や現実との乖離はどうぞご容赦ください。
今日もBL営業カフェで働いています!?
卵丸
BL
ブラック企業の会社に嫌気がさして、退職した沢良宜 篤は給料が高い、男だけのカフェに面接を受けるが「腐男子ですか?」と聞かれて「腐男子ではない」と答えてしまい。改めて、説明文の「BLカフェ」と見てなかったので不採用と思っていたが次の日に採用通知が届き疑心暗鬼で初日バイトに向かうと、店長とスタッフ達とBL営業をして腐女子や腐男子たまに普通のお客様を喜ばせて!?ノンケBL初心者のバイトと同性愛者の店長のノンケから始まるBLコメディ
※ 不定期更新です。
身代わりにされた少年は、冷徹騎士に溺愛される
秋津むぎ
BL
第13回BL大賞奨励賞頂きました!
最終17位でした!応援ありがとうございます!
あらすじ
魔力がなく、義母達に疎まれながらも必死に生きる少年アシェ。
ある日、義兄が騎士団長ヴァルドの徽章を盗んだ罪をアシェに押し付け、身代わりにされてしまう。
死を覚悟した彼の姿を見て、冷徹な騎士ヴァルドは――?
傷ついた少年と騎士の、温かい溺愛物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる