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透さんに内緒
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「こんばんは。予約した小沢です」
「あら。可愛らしい方ね。どうぞよろしくね。じゃあこっちに座ってくれる?今、説明するわね」
僕は今、秘書セミナースクールに来ている。このスクールは角谷さんが教えてくれた。
ここはweb講座もあれば、対面授業もあるとのこと。
だいたい2~3ヶ月くらい勉強して試験を受ける。
やはり女性の方が講座を受ける方は多いが、今は男性も多くなってきているから大丈夫と教えてもらった。
角谷さんからも秘書になるのに資格はいらないけど、マナーや、一般常識、敬語の使い方など勉強になることも多いから通ってもいいとは思うよ。と言ってくれた。
透さんの秘書になるってことは副社長の秘書になるってことだ。それならやっぱりちゃんとしたいから…と言ったらここを教えてくれた。
秘書検定は秘書技能検定試験といい公益財団法人実務技能検定協会が実施する検定だ。国家資格とは違うけど、合格したら、ちゃんと履歴書にも書けるのだ。今後の検定のスケジュール、自宅での勉強方法と色んな説明を受けた。
対面授業とweb講座の中身の違いなど…
「どうですか?中身は結構充実してると思いますが…」
「はい。僕も合格できますか?」
「大丈夫です。しっかり勉強して頂ければ、合格できる内容ですからね。こちら側もしっかりサポートさせていただきます。一緒に頑張りましょう」
その言葉でここの学校に決めた。
対面とwebを悩んだけど…やっぱり対面の方がいいと思った。来週から週に1回、仕事の休みに通うことにした。本当は透さんとゆっくり過ごしたいけど、しばらくは我慢だ!透さんには当分内緒にしようと思っている。ちゃんと試験に合格したら伝えたいな。
でも…隠し事はお互いにしないって言ったけど…
でも、僕の本気を感じてもらいたい。僕が本当に透さんが大好きだから、支える為に頑張ったんだ。って結局僕は、透さんに褒めてもらいたいんだけどね。
料金を払って、スケジュールとテキストをもらって学さんの店に急いだ。たくさん話をしていたから遅くなってしまった。
「こんばんは」
「いらっしゃい…海斗。浅井さんもさっき来たばかりだよ」
いつもの奥の席に透さんと学さんが2人で話してるのが見えた。
「透さん、遅くなってごめんね。学さん、こんばんは」
「海斗、遅かったな。浅井が心配してたぞ」
「海斗、何かあったか?大丈夫か?」
「うん。大丈夫。それよりお腹空きました。学さん、今日のオススメは?」
「あぁ…今日はボロネーゼとカプレーゼなんてどうだ?ワインに合うぞ」
「いいねーパスタ好きだし。昼間、麺食べなくてよかったですね透さん」
「あぁそうだな。学頼むな」
「了解」
学さんはカウンターの奥に戻っていった。
「今日は混んでますね?」
「珍しいな。そういえば…どこに寄り道してきたんだ?」
「うーん内緒」
「海斗…隠し事は無しにしようって言ったよな?なんで教えてくれないの?」
「うーん。ちょっと今は…」
「海斗…」
向かいの席に座ってたのに、いつの間にか隣に来た透さんに抱きしめられた。
「きっと海斗とは俺の為に頑張ろうとしているのかな?それは、それで嬉しいけど…でも絶対、無理だけは」
「大丈夫です。無理はしません。でも……」
「どうした?でも?」
「挫折しそうになったら、抱きしめてくれますか?」
「もちろん。挫折しなくても抱きしめて、キスして…いっぱい抱き合うよ」
「ありがとう透さん」
思いっきり透さんに抱きつくと…
「全くお前らは…最近スキンシップ多くね?」
学さんが呆れながらワインとカプレーゼを持って来てくれた。
「学さん、ありがとう」
「今日はなんだか店が忙しくて、ごめんな。パスタもう少し待ってろ」
「学、大丈夫だ。海斗といるから」
「言ってろ…じゃあ後で」
それから2人でワインを飲んで、食べた。僕はすぐ酔っ払ってしまうのに透さんはそんなに酔わないなぁーなんて思いながら2人で肩を寄せ合って家路までの道を歩いた。
「あら。可愛らしい方ね。どうぞよろしくね。じゃあこっちに座ってくれる?今、説明するわね」
僕は今、秘書セミナースクールに来ている。このスクールは角谷さんが教えてくれた。
ここはweb講座もあれば、対面授業もあるとのこと。
だいたい2~3ヶ月くらい勉強して試験を受ける。
やはり女性の方が講座を受ける方は多いが、今は男性も多くなってきているから大丈夫と教えてもらった。
角谷さんからも秘書になるのに資格はいらないけど、マナーや、一般常識、敬語の使い方など勉強になることも多いから通ってもいいとは思うよ。と言ってくれた。
透さんの秘書になるってことは副社長の秘書になるってことだ。それならやっぱりちゃんとしたいから…と言ったらここを教えてくれた。
秘書検定は秘書技能検定試験といい公益財団法人実務技能検定協会が実施する検定だ。国家資格とは違うけど、合格したら、ちゃんと履歴書にも書けるのだ。今後の検定のスケジュール、自宅での勉強方法と色んな説明を受けた。
対面授業とweb講座の中身の違いなど…
「どうですか?中身は結構充実してると思いますが…」
「はい。僕も合格できますか?」
「大丈夫です。しっかり勉強して頂ければ、合格できる内容ですからね。こちら側もしっかりサポートさせていただきます。一緒に頑張りましょう」
その言葉でここの学校に決めた。
対面とwebを悩んだけど…やっぱり対面の方がいいと思った。来週から週に1回、仕事の休みに通うことにした。本当は透さんとゆっくり過ごしたいけど、しばらくは我慢だ!透さんには当分内緒にしようと思っている。ちゃんと試験に合格したら伝えたいな。
でも…隠し事はお互いにしないって言ったけど…
でも、僕の本気を感じてもらいたい。僕が本当に透さんが大好きだから、支える為に頑張ったんだ。って結局僕は、透さんに褒めてもらいたいんだけどね。
料金を払って、スケジュールとテキストをもらって学さんの店に急いだ。たくさん話をしていたから遅くなってしまった。
「こんばんは」
「いらっしゃい…海斗。浅井さんもさっき来たばかりだよ」
いつもの奥の席に透さんと学さんが2人で話してるのが見えた。
「透さん、遅くなってごめんね。学さん、こんばんは」
「海斗、遅かったな。浅井が心配してたぞ」
「海斗、何かあったか?大丈夫か?」
「うん。大丈夫。それよりお腹空きました。学さん、今日のオススメは?」
「あぁ…今日はボロネーゼとカプレーゼなんてどうだ?ワインに合うぞ」
「いいねーパスタ好きだし。昼間、麺食べなくてよかったですね透さん」
「あぁそうだな。学頼むな」
「了解」
学さんはカウンターの奥に戻っていった。
「今日は混んでますね?」
「珍しいな。そういえば…どこに寄り道してきたんだ?」
「うーん内緒」
「海斗…隠し事は無しにしようって言ったよな?なんで教えてくれないの?」
「うーん。ちょっと今は…」
「海斗…」
向かいの席に座ってたのに、いつの間にか隣に来た透さんに抱きしめられた。
「きっと海斗とは俺の為に頑張ろうとしているのかな?それは、それで嬉しいけど…でも絶対、無理だけは」
「大丈夫です。無理はしません。でも……」
「どうした?でも?」
「挫折しそうになったら、抱きしめてくれますか?」
「もちろん。挫折しなくても抱きしめて、キスして…いっぱい抱き合うよ」
「ありがとう透さん」
思いっきり透さんに抱きつくと…
「全くお前らは…最近スキンシップ多くね?」
学さんが呆れながらワインとカプレーゼを持って来てくれた。
「学さん、ありがとう」
「今日はなんだか店が忙しくて、ごめんな。パスタもう少し待ってろ」
「学、大丈夫だ。海斗といるから」
「言ってろ…じゃあ後で」
それから2人でワインを飲んで、食べた。僕はすぐ酔っ払ってしまうのに透さんはそんなに酔わないなぁーなんて思いながら2人で肩を寄せ合って家路までの道を歩いた。
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