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第29話:桜並木と一生分の約束
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あれから季節は巡って俺、白石悠真は、どこにでもいる、ごく普通の大学生になった。
その日も、大学のキャンパスから最寄りの駅へと続く、長い桜並木を一人で歩いていた。
あれほど咲き誇っていた花は散りはじめ、花びらが静かに地面へ降り積もっている。桜並木はまだ淡い桃色を残しながら、足もとには薄い花の層が広がっていた。
この景色を見るのも三度目か……そんな感情に浸りながら友人たちと別れ、一人になった帰り道。
イヤホンからは、いつもの気怠いロックミュージックが流れている。
けれど、その音はなぜか遠く、まるで現実感がない。
ふと、俺の足がゆっくりと止まった。
理由もなく、胸の奥が大きく、大きく、ざわつく。
耳の奥で、自分の鼓動だけがドクン、ドクンと、やけに大きく響いていた。
あと一歩――その先へ踏み出すのが、なぜか、ひどく怖かった。
◇◇◇
視線の先、十数メートルほど離れた場所。
一本のひときわ大きな桜の幹のそばで、誰かが立っているのが見えた。
薄手のグレーのパーカーを着た、背の高い影。
空を見上げるその横顔は、高校の頃より少し大人びて、病の痕跡を感じさせる線の細さは残っている。
それでも、その佇まいには、確かな強さが宿っているように見えた。
――あまりに見覚えがありすぎて、息が止まった。
長い夜の間、何度も夢に見た。目を閉じればいつでもそこにいた。焦がれ続けた、その姿。
……幻だ。
会いたい、会いたいと願い続けた俺の記憶が、都合のいい幻影を見せているだけだ。
今までだって、何度もそうだったじゃないか。
雑踏の中に、電車の窓の向こうに、あいつの姿を探しては、心臓を掴まれるような期待と、それに続く深い落胆を繰り返してきたじゃないか。
今度も、きっとそうだ。期待してはいけない。
そう必死に自分に言い聞かせ、固く目を閉じて、もう一度開く。
けれど、幻は消えなかった。
その影が、俺の視線に気づいたかのように、ゆっくりと、本当にゆっくりとこちらを振り返った。
少し驚いたように、色素の薄い瞳が見開かれる。
そして――懐かしさと、愛おしさと、ずっと抱え続けた申し訳なさを全部ひとつにしたような、複雑な表情で、ふわりと、あの頃と少しも変わらない笑顔を浮かべた。
「よう、悠真」
胸の奥を、雷が鋭く貫いた。
その声を聞いた瞬間、俺とあいつの間を隔てていた、長い時間が、まるで存在しなかったかのように一瞬で消し飛ぶ。
止まっていた俺の世界が、再び大きな音を立てて力強く動き出し、
気づけば、俺は駆け出していた。
理屈も、体裁も、周囲を歩く学生たちの視線も、何もかもがどうでもよかった。
カバンが肩からずり落ちるのも構わず、桜の花びらを蹴り上げながら、ただまっすぐ彼のもとへ。勢いのまま、その胸に飛び込んだ。
受け止めてくれた体は、昔よりも少しだけ骨張っていたけれど、そこには確かな体温と、力強い鼓動があった。 昔と少しも変わらない、鼻先をかすめる、懐かしい匂い――陽だまりみたいに温かくて、ああ、ここにいるんだと心の底から分かる、蓮の匂い。
幻じゃない。夢じゃない。
本物の――蓮だ。
堰を切ったように涙が溢れ出し、声がぐしゃぐしゃになる。
会いたかった。声が聞きたかった。その手に、その体に、ただもう一度、触れたかった。
「なんで……!なんで今まで……っ!元気になったって……退院したって、なんで一言も……連絡してくれなかったんだよ……っ!」
子供のように、その胸を叩きながら責め立てる。その非難の言葉を、蓮は何も言わずに、ただ黙って受け止めていた。
大きな手が、俺の背中を、まるで壊れ物を扱うみたいに優しく、優しく撫でる。その腕は、昔よりも少しだけ、たくましくなっている気がした。
やがて、俺の嗚咽が少し落ち着いたのを見計らって、蓮は静かに口を開く。
「ごめん……本当に、ごめん、悠真」
その声は、俺が知らない、深く、そして少しだけ掠れた響きをしていた。
「怖かったんだ。またお前に辛い思いをさせるんじゃないかって。
中途半端な姿で会って、またお前を期待させて、もし駄目だったらって考えたら……。
ちゃんと、自分の足で、胸を張ってお前の前に立てるようになるまで……顔なんて、出せなかった。
昨日、退院したんだ。
それで、一番に、お前に会いに来た。妹に、お前がいつもこの道を通って帰るって聞いてたから。
ここで待ってれば、会えるって……信じてた」
胸の奥が、じわりと熱くなる。
こいつはずっと、そんなことを……。
一人で、あの白い部屋で闘いながら、自分のことよりも、俺のことばかり、考えてくれていたのか。
俺だけが辛いと思っていた。俺だけが、蓮のいない世界で苦しんでいると思っていた。
でも、違ったんだ。
こいつも、俺と同じくらい、いや、それ以上に、苦しんでいたんだ。
涙でにじむ視界の向こうで、蓮は困ったように笑っている。
そして、あの始まりの日みたいに、悪戯っぽく口の端を上げた。
「契約、更新してくれるか?」
息が詰まる。
俺たちの、全ての始まりだった、あの言葉。
蓮は、少しだけ真剣な顔になって続けた。
「今度は――、一生分だ」
三年分の空白。募るばかりだった不安。会いたくて、会いたくて、狂おしいほどだった想い。
そのすべてが、そのたった一言で、春の雪解け水のように溶けて、救われていく。
俺は、泣きながら、精一杯の力で笑った。
きっと、人生で一番、みっともなくて、最高に幸せな笑顔で。
「……当たり、前だろ」
蓮は「だよな」と、本当に満足そうに頷き、すっと腕を伸ばして、俺を再びその腕の中に、今度はもっと強く抱き寄せた。
顔を上げると、すぐ目の前に蓮の顔があった。真剣な眼差しが、俺を射抜く。
「悠真」
名前を呼ばれた瞬間、唇に柔らかくて少しだけ乾いた感触が触れた。
それが蓮の唇だと理解するまで、ほんの数秒かかった。
驚きで見開いた目から、またぽろりと涙が零れる。
でも今度の涙は、しょっぱくなくて温かい。嬉しさだけの涙だ。
それは、優しく触れるだけのごく短いキス。
それなのに、長い空白を埋めるには十分すぎるほどの想いが、そこには込められていた。
会いたかった。触れたかった。生きていてくれて、ありがとう――。
言葉にならない感情のすべてが、唇から伝わる確かな熱と鼓動に乗って、お互いの心に流れ込んでいく。
ゆっくりと唇が離れ、見つめ合う。蓮は耳まで真っ赤に染めて、照れくさそうに視線を逸らした。
「……やっと、できた」
その初々しい反応に、思わず俺も笑ってしまった。
どうにも落ち着かなくて、口をついて出たのは全然関係のないことだった。
「……少し背、伸びたな」
俺がそう言うと、蓮は少し驚いたように目を見開き、そして照れ臭そうに笑った。
「お前こそ、なんか……大人っぽくなった。俺の知らない間に」
その言葉に長い時間の重みと、それでも揺るがなかった想いの強さを感じた。
蓮はそっと俺の手を握った。昔よりごつごつして、少しだけ大きくなったその手は、世界で一番温かかった。
その時、蓮の視線が俺の通学カバンに付けられた、一つのキーホルダーに注がれた。少し色褪せた水色のイルカ。
俺は一度もこれを外したことはなかった。蓮との唯一の繋がりを、手放すことなんてできなかったから。
「……悠真。お前、まだ……持ってたのか」
信じられない、というように呟く蓮に、俺は少しだけ見せつけるようにカバンを揺らして言った。
「当たり前だろ。お揃いなんだから」
すると、蓮は言葉を失ったように一瞬だけ目を見開き、それから、まるで宝物を取り出すかのように、自分のパーカーのポケットから、同じ形の青いイルカのキーホルダーを取り出した。
俺のよりももっと色褪せて、あちこちに細かい傷がついたイルカ。
それは、彼が過ごしてきた時間の過酷さを物語っていた。
「俺も、ずっとこれがお守りだったんだ。痛くて眠れない夜も、リハビリが辛くて逃げ出したくなった時も、これを握って、お前のこと考えてた」
そう言って笑う蓮の顔を見て、俺はもう、涙を堪えることができなかった。俺たちが離れていたこの時間は俺たちは決して、独りじゃなかったんだ。
もう、二度と離さない。離れない。
舞い散る桜吹雪の中、俺たちはしっかりと手を繋ぎ、新しい未来へと歩き出した。
期限のない、一生分の約束を、その胸に強く、強く抱きしめて。
「なあ、悠真」
蓮が、少し悪戯っぽく笑う。
「腹、減らない?そういえば、お前の家どっち?一人暮らし始めたんだろ?」
俺は、そのあまりに日常的な言葉に、また涙が出そうになるのを堪えながら精一杯笑って答えた。
「こっち。……うまいメシ、食わせてやるよ」
俺がそう言うと、蓮は「マジで?やった」と、子供みたいに笑った。
俺たちは、しっかりと手を繋いだまま歩き始めた。
舞い続ける桜の花びらが、まるで俺たちの新しい門出を祝福してくれているかのようだった。
隣で笑う蓮の横顔を見る。もう、この手を二度と離すことはないだろう。長い、長い冬が、ようやく終わった。
二人で迎える、温かい春の始まりだった。
その日も、大学のキャンパスから最寄りの駅へと続く、長い桜並木を一人で歩いていた。
あれほど咲き誇っていた花は散りはじめ、花びらが静かに地面へ降り積もっている。桜並木はまだ淡い桃色を残しながら、足もとには薄い花の層が広がっていた。
この景色を見るのも三度目か……そんな感情に浸りながら友人たちと別れ、一人になった帰り道。
イヤホンからは、いつもの気怠いロックミュージックが流れている。
けれど、その音はなぜか遠く、まるで現実感がない。
ふと、俺の足がゆっくりと止まった。
理由もなく、胸の奥が大きく、大きく、ざわつく。
耳の奥で、自分の鼓動だけがドクン、ドクンと、やけに大きく響いていた。
あと一歩――その先へ踏み出すのが、なぜか、ひどく怖かった。
◇◇◇
視線の先、十数メートルほど離れた場所。
一本のひときわ大きな桜の幹のそばで、誰かが立っているのが見えた。
薄手のグレーのパーカーを着た、背の高い影。
空を見上げるその横顔は、高校の頃より少し大人びて、病の痕跡を感じさせる線の細さは残っている。
それでも、その佇まいには、確かな強さが宿っているように見えた。
――あまりに見覚えがありすぎて、息が止まった。
長い夜の間、何度も夢に見た。目を閉じればいつでもそこにいた。焦がれ続けた、その姿。
……幻だ。
会いたい、会いたいと願い続けた俺の記憶が、都合のいい幻影を見せているだけだ。
今までだって、何度もそうだったじゃないか。
雑踏の中に、電車の窓の向こうに、あいつの姿を探しては、心臓を掴まれるような期待と、それに続く深い落胆を繰り返してきたじゃないか。
今度も、きっとそうだ。期待してはいけない。
そう必死に自分に言い聞かせ、固く目を閉じて、もう一度開く。
けれど、幻は消えなかった。
その影が、俺の視線に気づいたかのように、ゆっくりと、本当にゆっくりとこちらを振り返った。
少し驚いたように、色素の薄い瞳が見開かれる。
そして――懐かしさと、愛おしさと、ずっと抱え続けた申し訳なさを全部ひとつにしたような、複雑な表情で、ふわりと、あの頃と少しも変わらない笑顔を浮かべた。
「よう、悠真」
胸の奥を、雷が鋭く貫いた。
その声を聞いた瞬間、俺とあいつの間を隔てていた、長い時間が、まるで存在しなかったかのように一瞬で消し飛ぶ。
止まっていた俺の世界が、再び大きな音を立てて力強く動き出し、
気づけば、俺は駆け出していた。
理屈も、体裁も、周囲を歩く学生たちの視線も、何もかもがどうでもよかった。
カバンが肩からずり落ちるのも構わず、桜の花びらを蹴り上げながら、ただまっすぐ彼のもとへ。勢いのまま、その胸に飛び込んだ。
受け止めてくれた体は、昔よりも少しだけ骨張っていたけれど、そこには確かな体温と、力強い鼓動があった。 昔と少しも変わらない、鼻先をかすめる、懐かしい匂い――陽だまりみたいに温かくて、ああ、ここにいるんだと心の底から分かる、蓮の匂い。
幻じゃない。夢じゃない。
本物の――蓮だ。
堰を切ったように涙が溢れ出し、声がぐしゃぐしゃになる。
会いたかった。声が聞きたかった。その手に、その体に、ただもう一度、触れたかった。
「なんで……!なんで今まで……っ!元気になったって……退院したって、なんで一言も……連絡してくれなかったんだよ……っ!」
子供のように、その胸を叩きながら責め立てる。その非難の言葉を、蓮は何も言わずに、ただ黙って受け止めていた。
大きな手が、俺の背中を、まるで壊れ物を扱うみたいに優しく、優しく撫でる。その腕は、昔よりも少しだけ、たくましくなっている気がした。
やがて、俺の嗚咽が少し落ち着いたのを見計らって、蓮は静かに口を開く。
「ごめん……本当に、ごめん、悠真」
その声は、俺が知らない、深く、そして少しだけ掠れた響きをしていた。
「怖かったんだ。またお前に辛い思いをさせるんじゃないかって。
中途半端な姿で会って、またお前を期待させて、もし駄目だったらって考えたら……。
ちゃんと、自分の足で、胸を張ってお前の前に立てるようになるまで……顔なんて、出せなかった。
昨日、退院したんだ。
それで、一番に、お前に会いに来た。妹に、お前がいつもこの道を通って帰るって聞いてたから。
ここで待ってれば、会えるって……信じてた」
胸の奥が、じわりと熱くなる。
こいつはずっと、そんなことを……。
一人で、あの白い部屋で闘いながら、自分のことよりも、俺のことばかり、考えてくれていたのか。
俺だけが辛いと思っていた。俺だけが、蓮のいない世界で苦しんでいると思っていた。
でも、違ったんだ。
こいつも、俺と同じくらい、いや、それ以上に、苦しんでいたんだ。
涙でにじむ視界の向こうで、蓮は困ったように笑っている。
そして、あの始まりの日みたいに、悪戯っぽく口の端を上げた。
「契約、更新してくれるか?」
息が詰まる。
俺たちの、全ての始まりだった、あの言葉。
蓮は、少しだけ真剣な顔になって続けた。
「今度は――、一生分だ」
三年分の空白。募るばかりだった不安。会いたくて、会いたくて、狂おしいほどだった想い。
そのすべてが、そのたった一言で、春の雪解け水のように溶けて、救われていく。
俺は、泣きながら、精一杯の力で笑った。
きっと、人生で一番、みっともなくて、最高に幸せな笑顔で。
「……当たり、前だろ」
蓮は「だよな」と、本当に満足そうに頷き、すっと腕を伸ばして、俺を再びその腕の中に、今度はもっと強く抱き寄せた。
顔を上げると、すぐ目の前に蓮の顔があった。真剣な眼差しが、俺を射抜く。
「悠真」
名前を呼ばれた瞬間、唇に柔らかくて少しだけ乾いた感触が触れた。
それが蓮の唇だと理解するまで、ほんの数秒かかった。
驚きで見開いた目から、またぽろりと涙が零れる。
でも今度の涙は、しょっぱくなくて温かい。嬉しさだけの涙だ。
それは、優しく触れるだけのごく短いキス。
それなのに、長い空白を埋めるには十分すぎるほどの想いが、そこには込められていた。
会いたかった。触れたかった。生きていてくれて、ありがとう――。
言葉にならない感情のすべてが、唇から伝わる確かな熱と鼓動に乗って、お互いの心に流れ込んでいく。
ゆっくりと唇が離れ、見つめ合う。蓮は耳まで真っ赤に染めて、照れくさそうに視線を逸らした。
「……やっと、できた」
その初々しい反応に、思わず俺も笑ってしまった。
どうにも落ち着かなくて、口をついて出たのは全然関係のないことだった。
「……少し背、伸びたな」
俺がそう言うと、蓮は少し驚いたように目を見開き、そして照れ臭そうに笑った。
「お前こそ、なんか……大人っぽくなった。俺の知らない間に」
その言葉に長い時間の重みと、それでも揺るがなかった想いの強さを感じた。
蓮はそっと俺の手を握った。昔よりごつごつして、少しだけ大きくなったその手は、世界で一番温かかった。
その時、蓮の視線が俺の通学カバンに付けられた、一つのキーホルダーに注がれた。少し色褪せた水色のイルカ。
俺は一度もこれを外したことはなかった。蓮との唯一の繋がりを、手放すことなんてできなかったから。
「……悠真。お前、まだ……持ってたのか」
信じられない、というように呟く蓮に、俺は少しだけ見せつけるようにカバンを揺らして言った。
「当たり前だろ。お揃いなんだから」
すると、蓮は言葉を失ったように一瞬だけ目を見開き、それから、まるで宝物を取り出すかのように、自分のパーカーのポケットから、同じ形の青いイルカのキーホルダーを取り出した。
俺のよりももっと色褪せて、あちこちに細かい傷がついたイルカ。
それは、彼が過ごしてきた時間の過酷さを物語っていた。
「俺も、ずっとこれがお守りだったんだ。痛くて眠れない夜も、リハビリが辛くて逃げ出したくなった時も、これを握って、お前のこと考えてた」
そう言って笑う蓮の顔を見て、俺はもう、涙を堪えることができなかった。俺たちが離れていたこの時間は俺たちは決して、独りじゃなかったんだ。
もう、二度と離さない。離れない。
舞い散る桜吹雪の中、俺たちはしっかりと手を繋ぎ、新しい未来へと歩き出した。
期限のない、一生分の約束を、その胸に強く、強く抱きしめて。
「なあ、悠真」
蓮が、少し悪戯っぽく笑う。
「腹、減らない?そういえば、お前の家どっち?一人暮らし始めたんだろ?」
俺は、そのあまりに日常的な言葉に、また涙が出そうになるのを堪えながら精一杯笑って答えた。
「こっち。……うまいメシ、食わせてやるよ」
俺がそう言うと、蓮は「マジで?やった」と、子供みたいに笑った。
俺たちは、しっかりと手を繋いだまま歩き始めた。
舞い続ける桜の花びらが、まるで俺たちの新しい門出を祝福してくれているかのようだった。
隣で笑う蓮の横顔を見る。もう、この手を二度と離すことはないだろう。長い、長い冬が、ようやく終わった。
二人で迎える、温かい春の始まりだった。
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