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「いいこと? タルト様。悪役令嬢と悲劇のヒロイン、この二つは『お互いの呼吸』が大事なのよ!」
場所は公爵邸の私の部屋。
ふかふかの絨毯の上に座り込み、私はホワイトボード(魔導具)をバンバンと叩いていた。
目の前には、メモ帳を握りしめて正座するタルト様。
そして部屋の隅には、虚無の表情で壁のシミを数えているクロワッサンがいる。
「呼吸、ですか?」
タルト様が首をかしげる。
「そうよ! 私があなたを罵倒する。あなたが怯える。このタイミングがズレたら、ただの『変な空気の二人』になってしまうわ!」
私はペンを振り回して力説した。
「来週の王宮茶会。ここが決戦の舞台よ。サヴァラン様も、そしてあなたの推しのシトロン様も同席するはずだわ」
「シトロン様も……!」
タルト様の瞳が、眼鏡のレンズのようにキラリと光った。
「やる気が出ました! どんな罵倒でも受け入れます! なんなら靴をお舐めしましょうか!?」
「やめて! そこまでやると私の好感度が下がるどころか、ドン引きされて社会的に抹殺されるわ!」
私は慌てて止めた。
この子、目的のためなら手段を選ばなすぎる。
「今回の作戦名は『濡れ衣ドレス・クライシス』よ!」
「濡れ衣ドレス……?」
「ええ。茶会の最中、私が『手が滑ったふり』をして、あなたのドレスに飲み物をこぼすの」
ベタだ。
あまりにもベタな手口だ。
だが、古典的だからこそ誰にでも分かりやすい「悪意」として伝わるはず。
「あなたは『きゃあ!』と叫んで涙ぐむ。私は『あらごめんなさい、安物のドレスだから雑巾と間違えちゃったわ』と嘲笑う」
「なるほど! ひどいですね!」
「そこでサヴァラン様が颯爽と現れ、私を咎め、あなたに自分の上着をかけて優しく守る……どう? 完璧なシナリオでしょう!」
私は胸を張った。
これなら、サヴァラン様は私の性根の腐りっぷりに愛想を尽かすし、タルト様は王子の優しさに触れて(あわよくばシトロン様も心配してくれて)ハッピーエンドだ。
「質問があります」
タルト様が手を挙げた。
「はい、タルトくん」
「飲み物は、熱々の紅茶でしょうか? 火傷をすれば、より悲劇性が増してシトロン様に手当てをしてもらえる確率が上がりますが」
「却下よ!」
私は即答した。
「火傷なんてしたら痛いでしょう! 跡が残ったらどうするの!」
「でも……」
「飲み物は冷ましたグレープジュースにするわ。色は派手だけど、怪我はしない。あと、あなたのドレスは私が用意した『撥水加工済み』の特注品を着てもらうわ」
「撥水加工?」
「そうよ。ジュースを弾くから、シミにならなくて済むわ。あとでクリーニング代も私が持つから安心して」
タルト様がきょとんとした顔をした。
「……ブリオッシュ様。それ、ちっとも嫌がらせになっていないのでは?」
「うるさいわね! 形だけでいいのよ形だけで! 本当にあなたを傷つけたら、私が寝覚め悪いでしょ!」
私は腕組みをしてふんぞり返った。
「とにかく! あなたは『心に傷を負った可憐な令嬢』を演じきればいいの。……さあ、リハーサルよ!」
「はい!」
私たちは立ち上がり、向かい合った。
クロワッサンが「では、私がサヴァラン殿下役を」と、仕方なく立ち上がる。
「いくわよ! ……あら、タルト様。こんな場所に立っているなんて邪魔ですわよ!」
私はエア・グラスを傾ける仕草をした。
「あっ! 手が滑ってしまったわ! ……バシャーン(口で言う)」
さあ、タルト様の出番だ。
ここで悲痛な叫びを上げて、泣き崩れるのよ!
タルト様は目を見開き、棒読みで言った。
「あー。つめたいなー。ひどいなー」
「……」
「ブリオッシュさまは、あくまだなー」
「カットォォォッ!!」
私は頭を抱えて床に転がった。
「何その大根役者!? 学芸会の木の役でも、もうちょっと感情こめるわよ!?」
「す、すみません! 私、いじめられた経験がないもので、どうリアクションしていいか……」
「想像しなさいよ! 大切なドレスが汚されたのよ!? 悔しくないの!?」
「でも撥水加工ですし……」
「そこは忘れて!」
私は起き上がり、彼女の肩を掴んだ。
「いい? 感情を乗せるのよ。……そうね、想像してごらんなさい。今、目の前で……シトロン様の眼鏡が、パリーンと割れたところを」
「!!」
タルト様の顔色が激変した。
血の気が引き、瞳が絶望に染まる。
「あ……あぁ……っ!」
彼女はその場に崩れ落ち、震える手で虚空を掴んだ。
「嫌ぁぁぁっ! シトロン様の……尊い銀縁がぁぁぁ! 世界の損失! 人類の宝がぁぁぁ!」
「そう! それよ! その悲壮感!」
私は手を叩いた。
「そのテンションで『私のドレスがぁぁぁ!』って叫ぶのよ! いける?」
「は、はい……眼鏡への哀悼の意を、ドレスに変換します……!」
「よし、テイク2! よーい、アクション!」
「ああっ! ひどい! 私のドレスが……まるで粉々になったレンズのように無惨な姿に……うっ、うぅっ……!」
タルト様が迫真の演技(?)で泣き伏した。
素晴らしい。
これなら誰もが騙される。
「完璧よタルト様! これならサヴァラン様もイチコロだわ!」
「ありがとうございます! ……はあ、シトロン様……」
私たちは手を取り合って成功を確信した。
クロワッサンだけが、「この茶番、いつまで続くんでしょうか」と天井を仰いでいた。
◇
一方その頃。
公爵邸の『隠し通路』の中。
壁一枚隔てた隣の空間で、二つの人影が息を潜めていた。
一人は、この国の王太子サヴァラン。
もう一人は、その側近であり眼鏡をかけた青年、シトロンである。
「……殿下」
シトロンが、眼鏡のブリッジを中指で押し上げながら、冷ややかな声で言った。
「盗み聞きとは、王族にあるまじき行為ですよ」
「人聞きが悪いな。これは『国家の安全保障に関わる極秘調査』だよ。……ブリオッシュの部屋に、先代公爵が作った『おやつ脱走用の隠し通路』があるのを知っていたから、つい気になってね」
サヴァランは壁に耳を当て、肩を震わせて笑いを堪えていた。
「くっ……ふふっ……! 『撥水加工』だって……! ははは! 本当に彼女は優しいな!」
「……」
「聞いたかシトロン? 『火傷したら痛いでしょう』だとさ。悪役になりたいくせに、根っこの善良さが隠しきれていない。……ああ、愛しい」
サヴァランは悶えるように壁を撫でた。
「彼女は僕を嫌わせようと必死だが、やればやるほど僕の好感度を上げていくことに気づいていない。……可愛いすぎるだろう」
「殿下、少し静かに。バレますよ」
シトロンは呆れたように溜息をついた。
そして、眉間を寄せて呟く。
「……しかし、解せませんね」
「何がだ?」
「あの男爵令嬢……タルト嬢です。なぜ彼女は、私の眼鏡が割れることを想像して、あそこまで絶望していたのですか?」
壁の向こうからは、まだタルトの「シトロン様の眼鏡ぇぇ……」といううめき声が聞こえてくる。
サヴァランはニヤリと笑い、側近の肩を叩いた。
「気づかないか? 彼女、君のことが好きらしいよ」
「は?」
「それも、君の中身というよりは……君の『本体(メガネ)』にご執心のようだが」
「……」
シトロンの表情が、一瞬だけ引きつった。
「……厄介なことになりましたね」
「いいじゃないか。ブリオッシュとタルト嬢、二人が結託して何か仕掛けてくるなら、僕たちも『乗って』あげようじゃないか」
サヴァランの瞳が、悪戯っ子のように輝く。
「来週の茶会か。……楽しみだ。彼女たちがどんな『猿芝居』を見せてくれるのか、特等席で観劇させてもらおう」
「殿下、性格悪いですよ」
「君ほどじゃないさ」
「……否定はしませんが」
シトロンは眼鏡をキラリと光らせた。
「しかし、私の眼鏡をダシに使われるのは不愉快ですね。……当日は、予備の眼鏡を三つほど持参することにします」
「準備がいいねえ」
壁の向こうでは、まだブリオッシュの「もっと悲痛に! 世界の終わりみたいに!」という熱血指導の声が響いている。
天才王子とその側近は、しばらくその漫才のようなやり取りを聞きながら、暗闇の中で笑い声を噛み殺していた。
作戦は、実行前から完全に筒抜けである。
場所は公爵邸の私の部屋。
ふかふかの絨毯の上に座り込み、私はホワイトボード(魔導具)をバンバンと叩いていた。
目の前には、メモ帳を握りしめて正座するタルト様。
そして部屋の隅には、虚無の表情で壁のシミを数えているクロワッサンがいる。
「呼吸、ですか?」
タルト様が首をかしげる。
「そうよ! 私があなたを罵倒する。あなたが怯える。このタイミングがズレたら、ただの『変な空気の二人』になってしまうわ!」
私はペンを振り回して力説した。
「来週の王宮茶会。ここが決戦の舞台よ。サヴァラン様も、そしてあなたの推しのシトロン様も同席するはずだわ」
「シトロン様も……!」
タルト様の瞳が、眼鏡のレンズのようにキラリと光った。
「やる気が出ました! どんな罵倒でも受け入れます! なんなら靴をお舐めしましょうか!?」
「やめて! そこまでやると私の好感度が下がるどころか、ドン引きされて社会的に抹殺されるわ!」
私は慌てて止めた。
この子、目的のためなら手段を選ばなすぎる。
「今回の作戦名は『濡れ衣ドレス・クライシス』よ!」
「濡れ衣ドレス……?」
「ええ。茶会の最中、私が『手が滑ったふり』をして、あなたのドレスに飲み物をこぼすの」
ベタだ。
あまりにもベタな手口だ。
だが、古典的だからこそ誰にでも分かりやすい「悪意」として伝わるはず。
「あなたは『きゃあ!』と叫んで涙ぐむ。私は『あらごめんなさい、安物のドレスだから雑巾と間違えちゃったわ』と嘲笑う」
「なるほど! ひどいですね!」
「そこでサヴァラン様が颯爽と現れ、私を咎め、あなたに自分の上着をかけて優しく守る……どう? 完璧なシナリオでしょう!」
私は胸を張った。
これなら、サヴァラン様は私の性根の腐りっぷりに愛想を尽かすし、タルト様は王子の優しさに触れて(あわよくばシトロン様も心配してくれて)ハッピーエンドだ。
「質問があります」
タルト様が手を挙げた。
「はい、タルトくん」
「飲み物は、熱々の紅茶でしょうか? 火傷をすれば、より悲劇性が増してシトロン様に手当てをしてもらえる確率が上がりますが」
「却下よ!」
私は即答した。
「火傷なんてしたら痛いでしょう! 跡が残ったらどうするの!」
「でも……」
「飲み物は冷ましたグレープジュースにするわ。色は派手だけど、怪我はしない。あと、あなたのドレスは私が用意した『撥水加工済み』の特注品を着てもらうわ」
「撥水加工?」
「そうよ。ジュースを弾くから、シミにならなくて済むわ。あとでクリーニング代も私が持つから安心して」
タルト様がきょとんとした顔をした。
「……ブリオッシュ様。それ、ちっとも嫌がらせになっていないのでは?」
「うるさいわね! 形だけでいいのよ形だけで! 本当にあなたを傷つけたら、私が寝覚め悪いでしょ!」
私は腕組みをしてふんぞり返った。
「とにかく! あなたは『心に傷を負った可憐な令嬢』を演じきればいいの。……さあ、リハーサルよ!」
「はい!」
私たちは立ち上がり、向かい合った。
クロワッサンが「では、私がサヴァラン殿下役を」と、仕方なく立ち上がる。
「いくわよ! ……あら、タルト様。こんな場所に立っているなんて邪魔ですわよ!」
私はエア・グラスを傾ける仕草をした。
「あっ! 手が滑ってしまったわ! ……バシャーン(口で言う)」
さあ、タルト様の出番だ。
ここで悲痛な叫びを上げて、泣き崩れるのよ!
タルト様は目を見開き、棒読みで言った。
「あー。つめたいなー。ひどいなー」
「……」
「ブリオッシュさまは、あくまだなー」
「カットォォォッ!!」
私は頭を抱えて床に転がった。
「何その大根役者!? 学芸会の木の役でも、もうちょっと感情こめるわよ!?」
「す、すみません! 私、いじめられた経験がないもので、どうリアクションしていいか……」
「想像しなさいよ! 大切なドレスが汚されたのよ!? 悔しくないの!?」
「でも撥水加工ですし……」
「そこは忘れて!」
私は起き上がり、彼女の肩を掴んだ。
「いい? 感情を乗せるのよ。……そうね、想像してごらんなさい。今、目の前で……シトロン様の眼鏡が、パリーンと割れたところを」
「!!」
タルト様の顔色が激変した。
血の気が引き、瞳が絶望に染まる。
「あ……あぁ……っ!」
彼女はその場に崩れ落ち、震える手で虚空を掴んだ。
「嫌ぁぁぁっ! シトロン様の……尊い銀縁がぁぁぁ! 世界の損失! 人類の宝がぁぁぁ!」
「そう! それよ! その悲壮感!」
私は手を叩いた。
「そのテンションで『私のドレスがぁぁぁ!』って叫ぶのよ! いける?」
「は、はい……眼鏡への哀悼の意を、ドレスに変換します……!」
「よし、テイク2! よーい、アクション!」
「ああっ! ひどい! 私のドレスが……まるで粉々になったレンズのように無惨な姿に……うっ、うぅっ……!」
タルト様が迫真の演技(?)で泣き伏した。
素晴らしい。
これなら誰もが騙される。
「完璧よタルト様! これならサヴァラン様もイチコロだわ!」
「ありがとうございます! ……はあ、シトロン様……」
私たちは手を取り合って成功を確信した。
クロワッサンだけが、「この茶番、いつまで続くんでしょうか」と天井を仰いでいた。
◇
一方その頃。
公爵邸の『隠し通路』の中。
壁一枚隔てた隣の空間で、二つの人影が息を潜めていた。
一人は、この国の王太子サヴァラン。
もう一人は、その側近であり眼鏡をかけた青年、シトロンである。
「……殿下」
シトロンが、眼鏡のブリッジを中指で押し上げながら、冷ややかな声で言った。
「盗み聞きとは、王族にあるまじき行為ですよ」
「人聞きが悪いな。これは『国家の安全保障に関わる極秘調査』だよ。……ブリオッシュの部屋に、先代公爵が作った『おやつ脱走用の隠し通路』があるのを知っていたから、つい気になってね」
サヴァランは壁に耳を当て、肩を震わせて笑いを堪えていた。
「くっ……ふふっ……! 『撥水加工』だって……! ははは! 本当に彼女は優しいな!」
「……」
「聞いたかシトロン? 『火傷したら痛いでしょう』だとさ。悪役になりたいくせに、根っこの善良さが隠しきれていない。……ああ、愛しい」
サヴァランは悶えるように壁を撫でた。
「彼女は僕を嫌わせようと必死だが、やればやるほど僕の好感度を上げていくことに気づいていない。……可愛いすぎるだろう」
「殿下、少し静かに。バレますよ」
シトロンは呆れたように溜息をついた。
そして、眉間を寄せて呟く。
「……しかし、解せませんね」
「何がだ?」
「あの男爵令嬢……タルト嬢です。なぜ彼女は、私の眼鏡が割れることを想像して、あそこまで絶望していたのですか?」
壁の向こうからは、まだタルトの「シトロン様の眼鏡ぇぇ……」といううめき声が聞こえてくる。
サヴァランはニヤリと笑い、側近の肩を叩いた。
「気づかないか? 彼女、君のことが好きらしいよ」
「は?」
「それも、君の中身というよりは……君の『本体(メガネ)』にご執心のようだが」
「……」
シトロンの表情が、一瞬だけ引きつった。
「……厄介なことになりましたね」
「いいじゃないか。ブリオッシュとタルト嬢、二人が結託して何か仕掛けてくるなら、僕たちも『乗って』あげようじゃないか」
サヴァランの瞳が、悪戯っ子のように輝く。
「来週の茶会か。……楽しみだ。彼女たちがどんな『猿芝居』を見せてくれるのか、特等席で観劇させてもらおう」
「殿下、性格悪いですよ」
「君ほどじゃないさ」
「……否定はしませんが」
シトロンは眼鏡をキラリと光らせた。
「しかし、私の眼鏡をダシに使われるのは不愉快ですね。……当日は、予備の眼鏡を三つほど持参することにします」
「準備がいいねえ」
壁の向こうでは、まだブリオッシュの「もっと悲痛に! 世界の終わりみたいに!」という熱血指導の声が響いている。
天才王子とその側近は、しばらくその漫才のようなやり取りを聞きながら、暗闇の中で笑い声を噛み殺していた。
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