17 / 28
17
しおりを挟む
「はっ……! ここは……? 私は一体……?」
大広間の床で、ジェラルド第二王子がパチクリと目を覚ました。
気絶していたのはほんの数分。
すぐに現状(借金まみれの現実)を思い出したようで、彼は跳ね起きて私の顔を見るなり、「ヒィッ!」と悲鳴を上げた。
「お、おはようございます殿下。お目覚めが早くて残念ですわ。利子の計算がまだ終わっていませんでしたのに」
私は電卓を叩きながら見下ろした。
「き、貴様……! よくも公衆の面前で私に恥を……! これらは全てでっち上げだ! 偽造だ!」
ジェラルド様は顔を真っ赤にして、私が提示した請求書の束を払い除けた。
「そうだわ! 偽造よ!」
隣にいたミナも、ここぞとばかりに叫んだ。
「みんな聞いてぇ! このリーリンって女、とんでもない嘘つきなんですぅ! 私たちがお金がないなんて嘘! 自分が王子に捨てられた腹いせに、こんな書類を作って嫌がらせをしているんですぅ!」
ミナは両手で顔を覆い、肩を震わせ始めた。
「ううっ……ひどい……怖かったぁ……。私、ただジェラルド様と愛し合っていただけなのにぃ……なんでこんなにイジメられなきゃいけないのぉ……」
ポロポロと、大粒の涙(のような液体)が彼女の指の間からこぼれ落ちる。
その「可憐な被害者」の演技は、なかなかに堂に入ったものだった。
ざわざわ……。
周囲の貴族たちが動揺し始める。
「確かに、公爵令嬢とはいえ、王族の借金を買い取るなんて資金力が本当にあるのか?」
「嫉妬に狂った女なら、やりかねない……」
「ミナ様がかわいそうだ……」
空気が変わる。
判官びいきというやつか、それともミナの「守りたくなる小動物ムーブ」が効いているのか。
ジェラルド様が勢いづく。
「見たか! 真実の愛の涙を! 貴様のような冷血女には流せない、清らかな涙だ!」
「……はぁ」
私は今日一番の深いため息をついた。
そして、懐から清潔なハンカチを取り出し、ミナに差し出した。
「どうぞ、お拭きください」
「えっ……?」
ミナがキョトンとして顔を上げる。
「化粧が崩れていますよ。安いファンデーションを使っているから、涙でドロドロに溶けてホラー映画のようになっています」
「ひっ……!?」
ミナが慌てて鏡を見る(持っていないが)。
「それに、訂正させていただきます。涙の成分は九八%が水分、残りはタンパク質と塩分です。そこに『清らか』とか『汚い』という定性的な評価基準は存在しません」
私は一歩踏み込み、ミナを見下ろした。
「泣けば許される。泣けば同情を買える。……その思考停止した戦略(メソッド)、いつまで通用すると思っているのですか?」
「な、なによぉ……! イジメないでよぉ!」
「イジメではありません。コンサルティングです。あなたのその涙は、問題解決には一ミリも貢献しません。借金は減らない。金利は止まらない。現実逃避のための水分排出など、脱水症状を招くだけの無駄な生理現象です」
「う、うわぁぁぁぁん!! ジェラルド様ぁ! なんか難しい言葉で罵倒されましたぁ!」
ミナが王子にしがみつく。
ジェラルド様が私を睨みつける。
「貴様! ミナを泣かせるな! やはり貴様は悪役令嬢だ! 心がないのか!」
「心はありますよ。ただ、感情よりも勘定を優先させているだけです」
私は冷ややかに言い放った。
「さて、偽造だと言いましたね? では証人を呼びましょう」
私はパチンと指を鳴らした。
「ガストン支店長! ハリー商会長! いらっしゃいますか?」
群衆の中から、二人の男が進み出てきた。
王都の経済界を牛耳る大物たちだ。
「お、お呼びでございますか、リーリン様……」
「ご機嫌麗しゅう……」
二人は、私の背後にいる「魔王」ジルベール様をチラチラと見て、顔を引きつらせながらも証言台(という名の私の横)に立った。
「彼らは、私が『クリスタル・ジンジャー』の販売権と引き換えに、多額の現金を得たことを証明してくれます。……ね?」
「は、はい! 間違いありません! リーリン様には莫大なロイヤリティをお支払いしました!」
「我々ハリー商会も、彼女の物流改革により巨額の利益を……! 彼女の資金力は本物です!」
商会トップたちの証言に、会場がどよめく。
「なんてことだ……あのジンジャーブームの仕掛け人は彼女だったのか?」
「じゃあ、借金買い取りも本当なのか……?」
「王家、マジで金欠……?」
形成逆転。
ジェラルド様が青ざめる。
「くっ……! 商人まで味方につけたか……! だが、金があるからといって、私が貴様を選ぶことはない! 私に必要なのは、癒やしと優しさだ! 金勘定ばかりする女など願い下げだ!」
「奇遇ですね。私も、金遣いの荒い男は願い下げです」
私は隣のジルベール様を見上げた。
「ねえ、閣下」
「……なんだ」
ジルベール様はずっと不機嫌そうに黙っていたが、私が声をかけると、すぐに私の方を向いた。
「閣下なら、どうしますか? もし私が泣いたら」
「……お前が?」
彼は少し考え込み、真顔で答えた。
「誰に泣かされたかを聞き出し、そいつを物理的に排除する。その後、お前が泣き止むまで、好きなだけ金貨を積む」
「…………」
会場の令嬢たちが「きゃあああっ♡」と悲鳴を上げた。
「聞いた!? 『好きなだけ金貨を積む』ですって!」
「なんて男らしいの!」
「解決策が具体的かつパワフル!」
一方、ミナに対して「よしよし」と頭を撫でるだけのジェラルド様。
対比は残酷なほど明らかだった。
さらに、ここで私の秘密兵器が火を吹いた。
「さあ、レディたち! 退屈な茶番は終わりだ! 俺たちと踊りませんか!」
バルガス団長率いる、オルレアン筋肉騎士団が動き出したのだ。
彼らは訓練通り、ぎこちなくも紳士的なお辞儀をし、壁の花になっていた令嬢たちに手を差し伸べた。
「お嬢さん。そのドレス、よくお似合いだ。俺の筋肉と同じくらい輝いてるぜ」
「重たい荷物(心の悩み)があれば、俺が持ちますよ。ベンチプレス150キロまでなら余裕です」
一見ふざけた口説き文句だが、彼らの瞳は真剣そのもの。そして何より、漂うローズの香り(使いすぎ)と、美容クリームで整えた肌(テカテカ)が、妙な清潔感を醸し出している。
「ま、まぁ……強そう……」
「頼りになりそう……」
「王都のひ弱な騎士様より、ずっと素敵かも……!」
令嬢たちが次々と、筋肉の腕に絡め取られていく。
「な、なんだあれは!?」
近衛隊長が目を剥く。
「ふふん。我が領の精鋭たちです」
私は胸を張った。
「彼らは『モテたい』という一心で、マナー研修と美容活動に励みました。口先だけの王都の騎士とは、ハングリー精神(と筋肉量)が違います」
会場の空気は、完全にオルレアン・サイドに傾いた。
ジェラルド様とミナは、完全に孤立していた。
「く、くそぉぉぉ……! なんでだ! なんで誰も私を敬わない! 私は王子だぞ!」
ジェラルド様が地団駄を踏む。
追い詰められた彼は、ついに禁断の一手に手を出した。
「ええい、もう我慢ならん! 衛兵! 近衛騎士団! やれ! こいつらを斬り捨てろ!」
「えっ……?」
「聞こえんのか! これは反逆だ! 国家転覆の陰謀だ! その場で処刑して構わん!」
錯乱した王子の命令。
それは、パーティ会場を修羅場に変える、最悪の一言だった。
「……殿下、正気ですか?」
近衛隊長さえも躊躇する。
「やれと言っているんだ!!」
ジェラルド様が近くの衛兵から剣を奪い取り、自ら私に向かって突進してきた。
「死ねぇぇぇ! この悪魔女めぇぇぇ!」
切っ先が、私の喉元に向けられる。
私は動かなかった。
避ける必要がないことを、知っていたからだ。
ガキンッ!!
金属音が響き、王子の剣が空中で弾き飛ばされた。
「……俺の女に、刃物を向けるなと言ったはずだ」
私の目の前に、漆黒の背中があった。
ジルベール様が、抜き身の剣を片手に立っていた。いつ抜いたのか見えないほどの神速。
「ひぃっ……!」
ジェラルド様が尻餅をつく。
ジルベール様は剣先を王子の鼻先に突きつけ、地を這うような声で告げた。
「次はないぞ。……国を敵に回しても、俺はこの女を守る」
その姿は、まさに魔王。
しかし、会場の誰もが、その魔王に恐怖ではなく「喝采」を送っていた。
(……勝負あり、ですね)
私は心の中で勝利宣言をした。
だが、物語はまだ終わらない。
「――そこまでだ!!」
威厳のある声が、頭上から響き渡った。
大階段の上に、王冠を戴いた初老の男性が立っていた。
「……国王陛下」
ラスボスの登場である。
「騒ぎはそこまでとせよ。……ジェラルド、そしてオルレアン辺境伯よ。話は余が聞く」
国王の鋭い眼光が、私に向けられた。
「リーリン嬢。……我が息子の尻拭い、ご苦労であったな」
どうやら、王様は全てお見通しのようだった。
大広間の床で、ジェラルド第二王子がパチクリと目を覚ました。
気絶していたのはほんの数分。
すぐに現状(借金まみれの現実)を思い出したようで、彼は跳ね起きて私の顔を見るなり、「ヒィッ!」と悲鳴を上げた。
「お、おはようございます殿下。お目覚めが早くて残念ですわ。利子の計算がまだ終わっていませんでしたのに」
私は電卓を叩きながら見下ろした。
「き、貴様……! よくも公衆の面前で私に恥を……! これらは全てでっち上げだ! 偽造だ!」
ジェラルド様は顔を真っ赤にして、私が提示した請求書の束を払い除けた。
「そうだわ! 偽造よ!」
隣にいたミナも、ここぞとばかりに叫んだ。
「みんな聞いてぇ! このリーリンって女、とんでもない嘘つきなんですぅ! 私たちがお金がないなんて嘘! 自分が王子に捨てられた腹いせに、こんな書類を作って嫌がらせをしているんですぅ!」
ミナは両手で顔を覆い、肩を震わせ始めた。
「ううっ……ひどい……怖かったぁ……。私、ただジェラルド様と愛し合っていただけなのにぃ……なんでこんなにイジメられなきゃいけないのぉ……」
ポロポロと、大粒の涙(のような液体)が彼女の指の間からこぼれ落ちる。
その「可憐な被害者」の演技は、なかなかに堂に入ったものだった。
ざわざわ……。
周囲の貴族たちが動揺し始める。
「確かに、公爵令嬢とはいえ、王族の借金を買い取るなんて資金力が本当にあるのか?」
「嫉妬に狂った女なら、やりかねない……」
「ミナ様がかわいそうだ……」
空気が変わる。
判官びいきというやつか、それともミナの「守りたくなる小動物ムーブ」が効いているのか。
ジェラルド様が勢いづく。
「見たか! 真実の愛の涙を! 貴様のような冷血女には流せない、清らかな涙だ!」
「……はぁ」
私は今日一番の深いため息をついた。
そして、懐から清潔なハンカチを取り出し、ミナに差し出した。
「どうぞ、お拭きください」
「えっ……?」
ミナがキョトンとして顔を上げる。
「化粧が崩れていますよ。安いファンデーションを使っているから、涙でドロドロに溶けてホラー映画のようになっています」
「ひっ……!?」
ミナが慌てて鏡を見る(持っていないが)。
「それに、訂正させていただきます。涙の成分は九八%が水分、残りはタンパク質と塩分です。そこに『清らか』とか『汚い』という定性的な評価基準は存在しません」
私は一歩踏み込み、ミナを見下ろした。
「泣けば許される。泣けば同情を買える。……その思考停止した戦略(メソッド)、いつまで通用すると思っているのですか?」
「な、なによぉ……! イジメないでよぉ!」
「イジメではありません。コンサルティングです。あなたのその涙は、問題解決には一ミリも貢献しません。借金は減らない。金利は止まらない。現実逃避のための水分排出など、脱水症状を招くだけの無駄な生理現象です」
「う、うわぁぁぁぁん!! ジェラルド様ぁ! なんか難しい言葉で罵倒されましたぁ!」
ミナが王子にしがみつく。
ジェラルド様が私を睨みつける。
「貴様! ミナを泣かせるな! やはり貴様は悪役令嬢だ! 心がないのか!」
「心はありますよ。ただ、感情よりも勘定を優先させているだけです」
私は冷ややかに言い放った。
「さて、偽造だと言いましたね? では証人を呼びましょう」
私はパチンと指を鳴らした。
「ガストン支店長! ハリー商会長! いらっしゃいますか?」
群衆の中から、二人の男が進み出てきた。
王都の経済界を牛耳る大物たちだ。
「お、お呼びでございますか、リーリン様……」
「ご機嫌麗しゅう……」
二人は、私の背後にいる「魔王」ジルベール様をチラチラと見て、顔を引きつらせながらも証言台(という名の私の横)に立った。
「彼らは、私が『クリスタル・ジンジャー』の販売権と引き換えに、多額の現金を得たことを証明してくれます。……ね?」
「は、はい! 間違いありません! リーリン様には莫大なロイヤリティをお支払いしました!」
「我々ハリー商会も、彼女の物流改革により巨額の利益を……! 彼女の資金力は本物です!」
商会トップたちの証言に、会場がどよめく。
「なんてことだ……あのジンジャーブームの仕掛け人は彼女だったのか?」
「じゃあ、借金買い取りも本当なのか……?」
「王家、マジで金欠……?」
形成逆転。
ジェラルド様が青ざめる。
「くっ……! 商人まで味方につけたか……! だが、金があるからといって、私が貴様を選ぶことはない! 私に必要なのは、癒やしと優しさだ! 金勘定ばかりする女など願い下げだ!」
「奇遇ですね。私も、金遣いの荒い男は願い下げです」
私は隣のジルベール様を見上げた。
「ねえ、閣下」
「……なんだ」
ジルベール様はずっと不機嫌そうに黙っていたが、私が声をかけると、すぐに私の方を向いた。
「閣下なら、どうしますか? もし私が泣いたら」
「……お前が?」
彼は少し考え込み、真顔で答えた。
「誰に泣かされたかを聞き出し、そいつを物理的に排除する。その後、お前が泣き止むまで、好きなだけ金貨を積む」
「…………」
会場の令嬢たちが「きゃあああっ♡」と悲鳴を上げた。
「聞いた!? 『好きなだけ金貨を積む』ですって!」
「なんて男らしいの!」
「解決策が具体的かつパワフル!」
一方、ミナに対して「よしよし」と頭を撫でるだけのジェラルド様。
対比は残酷なほど明らかだった。
さらに、ここで私の秘密兵器が火を吹いた。
「さあ、レディたち! 退屈な茶番は終わりだ! 俺たちと踊りませんか!」
バルガス団長率いる、オルレアン筋肉騎士団が動き出したのだ。
彼らは訓練通り、ぎこちなくも紳士的なお辞儀をし、壁の花になっていた令嬢たちに手を差し伸べた。
「お嬢さん。そのドレス、よくお似合いだ。俺の筋肉と同じくらい輝いてるぜ」
「重たい荷物(心の悩み)があれば、俺が持ちますよ。ベンチプレス150キロまでなら余裕です」
一見ふざけた口説き文句だが、彼らの瞳は真剣そのもの。そして何より、漂うローズの香り(使いすぎ)と、美容クリームで整えた肌(テカテカ)が、妙な清潔感を醸し出している。
「ま、まぁ……強そう……」
「頼りになりそう……」
「王都のひ弱な騎士様より、ずっと素敵かも……!」
令嬢たちが次々と、筋肉の腕に絡め取られていく。
「な、なんだあれは!?」
近衛隊長が目を剥く。
「ふふん。我が領の精鋭たちです」
私は胸を張った。
「彼らは『モテたい』という一心で、マナー研修と美容活動に励みました。口先だけの王都の騎士とは、ハングリー精神(と筋肉量)が違います」
会場の空気は、完全にオルレアン・サイドに傾いた。
ジェラルド様とミナは、完全に孤立していた。
「く、くそぉぉぉ……! なんでだ! なんで誰も私を敬わない! 私は王子だぞ!」
ジェラルド様が地団駄を踏む。
追い詰められた彼は、ついに禁断の一手に手を出した。
「ええい、もう我慢ならん! 衛兵! 近衛騎士団! やれ! こいつらを斬り捨てろ!」
「えっ……?」
「聞こえんのか! これは反逆だ! 国家転覆の陰謀だ! その場で処刑して構わん!」
錯乱した王子の命令。
それは、パーティ会場を修羅場に変える、最悪の一言だった。
「……殿下、正気ですか?」
近衛隊長さえも躊躇する。
「やれと言っているんだ!!」
ジェラルド様が近くの衛兵から剣を奪い取り、自ら私に向かって突進してきた。
「死ねぇぇぇ! この悪魔女めぇぇぇ!」
切っ先が、私の喉元に向けられる。
私は動かなかった。
避ける必要がないことを、知っていたからだ。
ガキンッ!!
金属音が響き、王子の剣が空中で弾き飛ばされた。
「……俺の女に、刃物を向けるなと言ったはずだ」
私の目の前に、漆黒の背中があった。
ジルベール様が、抜き身の剣を片手に立っていた。いつ抜いたのか見えないほどの神速。
「ひぃっ……!」
ジェラルド様が尻餅をつく。
ジルベール様は剣先を王子の鼻先に突きつけ、地を這うような声で告げた。
「次はないぞ。……国を敵に回しても、俺はこの女を守る」
その姿は、まさに魔王。
しかし、会場の誰もが、その魔王に恐怖ではなく「喝采」を送っていた。
(……勝負あり、ですね)
私は心の中で勝利宣言をした。
だが、物語はまだ終わらない。
「――そこまでだ!!」
威厳のある声が、頭上から響き渡った。
大階段の上に、王冠を戴いた初老の男性が立っていた。
「……国王陛下」
ラスボスの登場である。
「騒ぎはそこまでとせよ。……ジェラルド、そしてオルレアン辺境伯よ。話は余が聞く」
国王の鋭い眼光が、私に向けられた。
「リーリン嬢。……我が息子の尻拭い、ご苦労であったな」
どうやら、王様は全てお見通しのようだった。
16
あなたにおすすめの小説
はじめまして、私の知らない婚約者様
有木珠乃@『ヒロ弟』コミカライズ配信中
ファンタジー
ミルドレッド・カーマイン公爵令嬢は突然、学園の食堂で話しかけられる。
見覚えのない男性。傍らには豊満な体型の女性がいる。
けれどその女性から発せられた男性の名前には、聞き覚えがあった。
ミルドレッドの婚約者であるブルーノ王子であることを。
けれどミルドレッドの反応は薄い。なぜなら彼女は……。
この世界を乙女ゲームだと知った人々による、悪役令嬢とヒロイン、魔女の入れ替え話です。
悪役令嬢を救いたかったはずなのに、どうしてこんなことに?
※他サイトにも掲載しています。
美男美女の同僚のおまけとして異世界召喚された私、ゴミ無能扱いされ王城から叩き出されるも、才能を見出してくれた隣国の王子様とスローライフ
さら
恋愛
会社では地味で目立たない、ただの事務員だった私。
ある日突然、美男美女の同僚二人のおまけとして、異世界に召喚されてしまった。
けれど、測定された“能力値”は最低。
「無能」「お荷物」「役立たず」と王たちに笑われ、王城を追い出されて――私は一人、行くあてもなく途方に暮れていた。
そんな私を拾ってくれたのは、隣国の第二王子・レオン。
優しく、誠実で、誰よりも人の心を見てくれる人だった。
彼に導かれ、私は“癒しの力”を持つことを知る。
人の心を穏やかにし、傷を癒す――それは“無能”と呼ばれた私だけが持っていた奇跡だった。
やがて、王子と共に過ごす穏やかな日々の中で芽生える、恋の予感。
不器用だけど優しい彼の言葉に、心が少しずつ満たされていく。
婚約破棄されたので契約を終了しただけですが? ~王国が崩壊したのは私のせいではありません~
しおしお
恋愛
王立学園の卒業舞踏会。
王太子レオナードは突然、婚約者である公爵令嬢アデリーナとの婚約破棄を宣言する。
隣に立つのは、涙を流す義妹ミレイナ。
「お姉様に虐げられてきました」と訴える彼女の言葉を、貴族たちは信じてしまう。
悪女として断罪され、追放を宣告されるアデリーナ。
だが彼女は怒りも悲しみも見せず、ただ静かに微笑んだ。
「承知いたしました。では――契約を終了いたします」
その一言が、すべての始まりだった。
公爵家による融資、貿易、軍需支援。
王国を支えていたすべてが、静かに停止する。
財務は崩壊し、軍は止まり、商人は離反。
王都は混乱に包まれていく。
やがて明らかになる義妹の嘘。
そして王太子の責任。
すべてが暴かれたとき、二人を待っていたのは――
完全な破滅だった。
一方アデリーナは、隣国で静かな紅茶の時間を過ごしていた。
これは、
婚約破棄された公爵令嬢が“何もしなかった”ことで始まる、
王国崩壊と地獄のざまぁの物語。
――その報告書を、彼女が読むことは一度もなかった。
夫と愛し合った翌朝、一方的に離縁されました【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
美しい公爵夫人マルグリートは、冷徹な夫ディートリヒと共に、王国の裏で密かに任務をこなす“悪女”。
だがある日、突然夫から離婚を言い渡される。しかもその裏には、平民の愛人の存在が──。
失意の中、王命で新たな婚約者・エルンストと結ばれることに。
どうやら今回の離婚再婚は、王家の陰謀があるよう。
「悪女に、遠慮はいらない」
そう決意した彼女は、華やかな舞踏会で王に真っ向から言い放つ。
「わたくし、人の家庭を壊しておきながら悪びれない方に、下げる頭は持っていませんの。
王族であられる前に、人におなりくださいませ。……失礼」
愛も、誇りも奪われたなら──
今度はこの手で、すべてを取り戻すだけ。
裏切りに燃える、痛快リベンジ・ロマンス!
⚠️本作は AI の生成した文章を一部に使っています。タイトル変えました。コメディーです。主人公は悪女です。
幼馴染みの婚約者が「学生時代は愛する恋人と過ごさせてくれ」と言ってきたので、秒で婚約解消を宣言した令嬢の前世が、社畜のおっさんだった件。
灯乃
ファンタジー
子爵家の総領娘である令嬢の前に、巨乳美少女と腕を組んだ婚約者がやってきた。
曰く、「学生時代くらいは、心から愛する恋人と自由に過ごしたい。それくらい、黙って許容しろ」と。
婚約者を甘やかし過ぎていたことに気付いた彼女は、その場で婚約解消を宣言する。
前半はたぶん普通の令嬢もの、後半はおっさんコメディーです。
投資の天才”を名乗る臣民たちよ。 その全財産、確かに受け取った。 我が民のために活かそう』 〜虚飾を砕く女王の経済鉄槌〜
しおしお
恋愛
バブルに沸くアルビオン王国。
「エルドラド株」を持たぬ者は時代遅れ――
そう嘲笑いながら、実体のない海外権益へ全財産を注ぎ込む貴族たち。
自らを“投資の天才”と称し、増税に苦しむ民を見下す日々。
若き女王リリアーナは、その狂騒を静かに見つめていた。
やがて始まる王室監査。
暴かれる虚偽契約。
崩れ落ちる担保。
連鎖する破綻。
昨日まで「時代の勝者」を気取っていた特権階級は、一夜にして無一文へ。
泣きつく彼らに、女王はただ微笑む。
――“皆様の尊いご投資、確かに受け取りましたわ”
没収された富は国庫へ。
再配分された資源は民へ。
虚飾を砕き、制度を再設計し、王国を立て直す。
これは復讐譚ではない。
清算と再建の物語。
泡沫の王国に、女王の鉄槌が下される。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる