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7話
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「ここよ、グレイソン。ここが私たちの新しい城よ!」
王都の郊外。小高い丘の上に立つ、一軒の邸宅の前に、私とグレイソン、そしてピエールは立っていた。
慰謝料で私が購入した、今後の活動拠点だ。
以前はどこぞの貴族の別荘だったらしいが、今は持ち主もおらず、長い間打ち捨てられていたようだ。壁には蔦が絡まり、庭は雑草が生い茂っている。
「……お嬢様。城、と申しますか、これはどちらかというと廃墟なのでは……」
ピエールが、呆れたように呟いた。
「失礼ね、ピエール。これはダイヤモンドの原石よ。これから磨けば、どこよりも美しく輝くわ」
私は胸を張って言い返した。
確かに見た目は古びている。でも、立地は最高だ。日当たりは良いし、丘の上だから眺めも抜群。何より、広大な庭がついているのが気に入った。
「早速始めるわよ! リフォーム計画、第一段階!」
私が合図をすると、グレイソンが手配しておいた建築家や庭師たちが、一斉に集まってきた。
私は彼らの前に、自分で描いた設計図を広げる。
「まず、この母屋。一階部分は全面改装して、カフェスペースにするわ。壁は取り払って、大きな窓をはめ込んで。光がさんさんと降り注ぐ、開放的な空間にするの」
「そして厨房! ピエール、あなたのための最高の舞台よ。最新式のオーブンに、広々とした調理台。必要なものは何でも言いなさい。すべて揃えさせるわ」
「お、俺の……厨房……」
ピエールは設計図に描かれた最新式の厨房の絵を見て、ゴクリと喉を鳴らした。
「庭は、この雑草をすべて刈り取って、色とりどりのバラが咲き誇るローズガーデンにするわ。カフェの名前は『La Vie en Rose』。バラ色の人生、よ」
私の計画を生き生きと語る姿に、最初は半信半疑だった職人たちも、次第に目を輝かせ始めた。
彼らは、ただ金で雇われただけの労働者ではない。新しいものを生み出すことに情熱を燃やす、プロフェッショナル集団だ。私の夢は、彼らの創造力にも火をつけたのだ。
「承知いたしました、お嬢様! 最高の城を、お作りいたします!」
建築家の棟梁が、力強く請け負ってくれた。
それから数週間、邸宅は毎日がお祭りのような騒がしさだった。
トンカチの音、職人たちの威勢のいい声、そして時々響く私の指示。
日に日に、廃墟同然だった邸宅が、美しく生まれ変わっていく。
壁は白く塗り直され、大きな窓ガラスがはめ込まれた。雑草だらけだった庭は、見事なバラ園へと姿を変えつつある。
「ふふ、いい感じになってきたわね」
丘の上から、生まれ変わりつつある自分の城を眺めながら、私は満足げに微笑んだ。
アルフ殿下もセシリー嬢も、今頃王宮で焦っている頃かしら。
あなたたちが私から奪おうとした幸せは、こんなものじゃない。私がこれから自分で作り出す幸せは、もっとずっと大きくて、輝かしいものなのだから。
私のバラ色の人生は、この城から始まる。
そう思うと、胸が高鳴って仕方がなかった。
王都の郊外。小高い丘の上に立つ、一軒の邸宅の前に、私とグレイソン、そしてピエールは立っていた。
慰謝料で私が購入した、今後の活動拠点だ。
以前はどこぞの貴族の別荘だったらしいが、今は持ち主もおらず、長い間打ち捨てられていたようだ。壁には蔦が絡まり、庭は雑草が生い茂っている。
「……お嬢様。城、と申しますか、これはどちらかというと廃墟なのでは……」
ピエールが、呆れたように呟いた。
「失礼ね、ピエール。これはダイヤモンドの原石よ。これから磨けば、どこよりも美しく輝くわ」
私は胸を張って言い返した。
確かに見た目は古びている。でも、立地は最高だ。日当たりは良いし、丘の上だから眺めも抜群。何より、広大な庭がついているのが気に入った。
「早速始めるわよ! リフォーム計画、第一段階!」
私が合図をすると、グレイソンが手配しておいた建築家や庭師たちが、一斉に集まってきた。
私は彼らの前に、自分で描いた設計図を広げる。
「まず、この母屋。一階部分は全面改装して、カフェスペースにするわ。壁は取り払って、大きな窓をはめ込んで。光がさんさんと降り注ぐ、開放的な空間にするの」
「そして厨房! ピエール、あなたのための最高の舞台よ。最新式のオーブンに、広々とした調理台。必要なものは何でも言いなさい。すべて揃えさせるわ」
「お、俺の……厨房……」
ピエールは設計図に描かれた最新式の厨房の絵を見て、ゴクリと喉を鳴らした。
「庭は、この雑草をすべて刈り取って、色とりどりのバラが咲き誇るローズガーデンにするわ。カフェの名前は『La Vie en Rose』。バラ色の人生、よ」
私の計画を生き生きと語る姿に、最初は半信半疑だった職人たちも、次第に目を輝かせ始めた。
彼らは、ただ金で雇われただけの労働者ではない。新しいものを生み出すことに情熱を燃やす、プロフェッショナル集団だ。私の夢は、彼らの創造力にも火をつけたのだ。
「承知いたしました、お嬢様! 最高の城を、お作りいたします!」
建築家の棟梁が、力強く請け負ってくれた。
それから数週間、邸宅は毎日がお祭りのような騒がしさだった。
トンカチの音、職人たちの威勢のいい声、そして時々響く私の指示。
日に日に、廃墟同然だった邸宅が、美しく生まれ変わっていく。
壁は白く塗り直され、大きな窓ガラスがはめ込まれた。雑草だらけだった庭は、見事なバラ園へと姿を変えつつある。
「ふふ、いい感じになってきたわね」
丘の上から、生まれ変わりつつある自分の城を眺めながら、私は満足げに微笑んだ。
アルフ殿下もセシリー嬢も、今頃王宮で焦っている頃かしら。
あなたたちが私から奪おうとした幸せは、こんなものじゃない。私がこれから自分で作り出す幸せは、もっとずっと大きくて、輝かしいものなのだから。
私のバラ色の人生は、この城から始まる。
そう思うと、胸が高鳴って仕方がなかった。
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