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8.だからこそ
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sideクロエ
「次は、呼び出される前に、アルベルト様を呼ぼうかしら」
そっとティーカップを唇に運び、ひと口含む。わずかに揺れた紅茶が、月明かりを受けて静かに光った。舌に広がるのは、馴染みのある優雅な香り。けれど、今の私にとって、それはただの習慣の一部に過ぎない。
この国の茶葉は悪くないけれど、もう少し渋みがあってもいいわね――そんな取るに足らないことを考えながら、カップをそっと置く。
カーテンの隙間から覗く夜の街は、静寂に包まれていた。遠くで馬車の車輪が石畳を叩く音が微かに響き、時折、風が木々を揺らし、葉擦れの音が低く囁く。冬の名残を残した冷気がカーテン越しに忍び込み、肌を撫でた。部屋の中の温もりが、かえってその冷たさを際立たせている。
「商会のことで、でしょうか?」
「次に言い出すとしたら、きっとそれですもの」
グレゴリーの問いに、微笑む。新しい屋敷の準備も、そろそろ整う頃だ。そこでの暮らしが本格的に始まれば、過去とは決別しなくてはならない。
「新しいお屋敷へは、明日にでも移ることができます」
グレゴリーの声を聞きながら、カーテンをわずかに引き、窓の外を見つめる。ぼんやりと滲む月光が指先を淡く照らした。
「使用人のみんなは困っていないかしら?」
「特に問題はありません。侍女長のメイベルも落ち着いております」
そう――ならば、いい。
けれど、胸の奥では小さな波紋が広がる。何かを得るということは、何かを切り捨てることでもある。新しい屋敷が完成すれば、すべてが整う。お義母様と過ごしたあの邸を手放すのは、決して容易いことではなかった。お義母様たちとの思い出も、あの邸に残されているのだから。
「それにしても、紹介状も持たせずに辞めさせるなんて……何を考えているのかしら」
扇を手に取り、ゆるりと開く。思わず吐き出した言葉に、苦笑が滲んだ。何かあったら私を訪ねてくるように使用人たちには伝えていたが、こんなに早く。
「そうですね。こちらに雇用が決まっていたようなものだったからよかったものの……それに、アルベルト様は使用人たちへ、給料代わりに邸の物を一つ譲ったとか」
「それもどうかと思うわね……」
私の目がわずかに細まるのを感じた。使用人たちはそれを手土産として私の元へとやってきた。
「……あの邸の物を手に入れるための策が、無駄になりましたな」
「ふふ、予想以上に簡単に手に入ったのだもの。よいことにしましょう」
グレゴリーが小さくため息をついた。
「グレゴリー、使用人の皆には、きちんとした保証をしてちょうだい」
「皆、クロエ様のお役に立ちたいのです。喜んで差し出していましたよ」
「それでも、私は……礼を尽くしたいのよ」
私はゆっくりと振り返る。
張りつめた静寂の中、冷えた指先が湯飲みの縁をなぞる。まだぬくもりが残っているのに、私の喉は乾いたままだった。
「邸の物を簡単に一つ譲るなど……子どもの頃から浅はかなところは、少しも変わっておりません」
グレゴリーの呆れた声は、夜気に紛れて冷たく響いた。私は視線を伏せる。
「だからこれまで、お義母様が尻拭いをしてきたのよ……」
そこに滲むのは、哀れみではない。
「エレオノーラ様が爵位をクロエ様にお譲りになったのは、まことに賢明なご判断でした」
「それでも……もし最期の瞬間、アルベルト様が駆けつけ、お義母様の手を取り、涙を流し、悔いたのなら……お義母様は、きっと許したわ。跡も継がせたでしょうね」
「‥‥‥私も、そう思います」
グレゴリーだって、亡きお義母様の傍らでアルベルト様が涙を流し、悔いたのなら……今までのことなど水に流して許しただろう。私はそっと机に手を添え、指先で木目をなぞる。過去の痛みをなぞるように。
「だからこそ、許せない」
その一言の中に、長い年月をかけて積もった怒りと侮蔑が宿っていた。
「優しいお義母様に心労をかけ、何かあれば尻拭いさせて、それでいて自分は不満ばかり。……あの人が、お義母様の寿命を削ったのよ」
吐き捨てるように、しかし静かに。確かな怒りだけが、声に芯を与えていた。
「……クロエ様も、同じような日々をお過ごしでした。私は、そう思っています」
「私のことは、いいの」
そっと目を閉じる。心の底に沈んでいた思いが、じわじわと胸を満たしていく。
「妻ではなく、アルベルト様にとっては、ただの使用人だと割り切っていたもの」
今は……夫ではなくお義兄様だけれど。
グレゴリーが小さく、含みのある笑みをもらす。風がカーテンを揺らし、燭台の火がわずかに揺らめいた。
「クロエ様。明日は、この仮の宿を離れ、屋敷へ向かいましょう」
私は静寂に包まれた夜の空気を、深く、静かに吸い込んだ。
「ええ。そうしましょう……一度に片をつけるつもりはないわ。お義母様が苦しんだだけ、あの人にも味わわせてあげる」
「……では、私の方でアルベルト様に使いを出します」
「お願い」
夜の帳が、私たちの言葉をそっと、静かに包み込み、グレゴリーが席を立つ音が、床に沈んだ。
扉が閉まり、再び部屋は私ひとりになった。
窓の外では、夜の闇が深まり、遠くで梟が低く鳴いた。ひとしきり揺れたカーテンが落ち着くと、私の周囲もまた静けさを取り戻す。
私は立ち上がり、棚の上に置かれた小箱を手に取った。古びた銀細工。蓋を開け短い手紙を取り出す。
『クロエへ――あなたの選ぶ未来を、誰も否定する権利はないわ。どうか、自分を大切に』
その筆跡を見つめると涙がこぼれた。私の選んだ道は、復讐でも、報復でもない。ただ、正当な「けじめ」だった。奪われた時間。傷つけられた尊厳。踏みにじられた心。私ではなく、お義母様の。
――返してもらうだけ。
私は小箱を閉じると、しっかりと抱きしめた。
そして、静かに呟く。
「お義母様……見ていて。私は、迷わない」
夜はまだ明けない。
けれどその暗闇の底で、確かな決意が静かに芽吹いていた。
「次は、呼び出される前に、アルベルト様を呼ぼうかしら」
そっとティーカップを唇に運び、ひと口含む。わずかに揺れた紅茶が、月明かりを受けて静かに光った。舌に広がるのは、馴染みのある優雅な香り。けれど、今の私にとって、それはただの習慣の一部に過ぎない。
この国の茶葉は悪くないけれど、もう少し渋みがあってもいいわね――そんな取るに足らないことを考えながら、カップをそっと置く。
カーテンの隙間から覗く夜の街は、静寂に包まれていた。遠くで馬車の車輪が石畳を叩く音が微かに響き、時折、風が木々を揺らし、葉擦れの音が低く囁く。冬の名残を残した冷気がカーテン越しに忍び込み、肌を撫でた。部屋の中の温もりが、かえってその冷たさを際立たせている。
「商会のことで、でしょうか?」
「次に言い出すとしたら、きっとそれですもの」
グレゴリーの問いに、微笑む。新しい屋敷の準備も、そろそろ整う頃だ。そこでの暮らしが本格的に始まれば、過去とは決別しなくてはならない。
「新しいお屋敷へは、明日にでも移ることができます」
グレゴリーの声を聞きながら、カーテンをわずかに引き、窓の外を見つめる。ぼんやりと滲む月光が指先を淡く照らした。
「使用人のみんなは困っていないかしら?」
「特に問題はありません。侍女長のメイベルも落ち着いております」
そう――ならば、いい。
けれど、胸の奥では小さな波紋が広がる。何かを得るということは、何かを切り捨てることでもある。新しい屋敷が完成すれば、すべてが整う。お義母様と過ごしたあの邸を手放すのは、決して容易いことではなかった。お義母様たちとの思い出も、あの邸に残されているのだから。
「それにしても、紹介状も持たせずに辞めさせるなんて……何を考えているのかしら」
扇を手に取り、ゆるりと開く。思わず吐き出した言葉に、苦笑が滲んだ。何かあったら私を訪ねてくるように使用人たちには伝えていたが、こんなに早く。
「そうですね。こちらに雇用が決まっていたようなものだったからよかったものの……それに、アルベルト様は使用人たちへ、給料代わりに邸の物を一つ譲ったとか」
「それもどうかと思うわね……」
私の目がわずかに細まるのを感じた。使用人たちはそれを手土産として私の元へとやってきた。
「……あの邸の物を手に入れるための策が、無駄になりましたな」
「ふふ、予想以上に簡単に手に入ったのだもの。よいことにしましょう」
グレゴリーが小さくため息をついた。
「グレゴリー、使用人の皆には、きちんとした保証をしてちょうだい」
「皆、クロエ様のお役に立ちたいのです。喜んで差し出していましたよ」
「それでも、私は……礼を尽くしたいのよ」
私はゆっくりと振り返る。
張りつめた静寂の中、冷えた指先が湯飲みの縁をなぞる。まだぬくもりが残っているのに、私の喉は乾いたままだった。
「邸の物を簡単に一つ譲るなど……子どもの頃から浅はかなところは、少しも変わっておりません」
グレゴリーの呆れた声は、夜気に紛れて冷たく響いた。私は視線を伏せる。
「だからこれまで、お義母様が尻拭いをしてきたのよ……」
そこに滲むのは、哀れみではない。
「エレオノーラ様が爵位をクロエ様にお譲りになったのは、まことに賢明なご判断でした」
「それでも……もし最期の瞬間、アルベルト様が駆けつけ、お義母様の手を取り、涙を流し、悔いたのなら……お義母様は、きっと許したわ。跡も継がせたでしょうね」
「‥‥‥私も、そう思います」
グレゴリーだって、亡きお義母様の傍らでアルベルト様が涙を流し、悔いたのなら……今までのことなど水に流して許しただろう。私はそっと机に手を添え、指先で木目をなぞる。過去の痛みをなぞるように。
「だからこそ、許せない」
その一言の中に、長い年月をかけて積もった怒りと侮蔑が宿っていた。
「優しいお義母様に心労をかけ、何かあれば尻拭いさせて、それでいて自分は不満ばかり。……あの人が、お義母様の寿命を削ったのよ」
吐き捨てるように、しかし静かに。確かな怒りだけが、声に芯を与えていた。
「……クロエ様も、同じような日々をお過ごしでした。私は、そう思っています」
「私のことは、いいの」
そっと目を閉じる。心の底に沈んでいた思いが、じわじわと胸を満たしていく。
「妻ではなく、アルベルト様にとっては、ただの使用人だと割り切っていたもの」
今は……夫ではなくお義兄様だけれど。
グレゴリーが小さく、含みのある笑みをもらす。風がカーテンを揺らし、燭台の火がわずかに揺らめいた。
「クロエ様。明日は、この仮の宿を離れ、屋敷へ向かいましょう」
私は静寂に包まれた夜の空気を、深く、静かに吸い込んだ。
「ええ。そうしましょう……一度に片をつけるつもりはないわ。お義母様が苦しんだだけ、あの人にも味わわせてあげる」
「……では、私の方でアルベルト様に使いを出します」
「お願い」
夜の帳が、私たちの言葉をそっと、静かに包み込み、グレゴリーが席を立つ音が、床に沈んだ。
扉が閉まり、再び部屋は私ひとりになった。
窓の外では、夜の闇が深まり、遠くで梟が低く鳴いた。ひとしきり揺れたカーテンが落ち着くと、私の周囲もまた静けさを取り戻す。
私は立ち上がり、棚の上に置かれた小箱を手に取った。古びた銀細工。蓋を開け短い手紙を取り出す。
『クロエへ――あなたの選ぶ未来を、誰も否定する権利はないわ。どうか、自分を大切に』
その筆跡を見つめると涙がこぼれた。私の選んだ道は、復讐でも、報復でもない。ただ、正当な「けじめ」だった。奪われた時間。傷つけられた尊厳。踏みにじられた心。私ではなく、お義母様の。
――返してもらうだけ。
私は小箱を閉じると、しっかりと抱きしめた。
そして、静かに呟く。
「お義母様……見ていて。私は、迷わない」
夜はまだ明けない。
けれどその暗闇の底で、確かな決意が静かに芽吹いていた。
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