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0章
好き…だった少女?
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「とりあえず俺が死んだのは認める」
「それはこちらとしても助かります」
胡散臭い笑顔でサクマが答える。
「で?なんで俺がサクマの所の……えっとルクスとかいう変な機関の手伝いしなくちゃいけないんだ?」
「貴方は完全なイレギュラーでしたので上も判断に困りました。困った結果、1つの答えを導きだしました。それは貴方を生き返らせることです」
「じゃあ今すぐ生き返らせてくれ」
胡散臭い笑顔のままサクマは
「それは出来ません。こちらの不手際とはいえ貴方の魂は不完全なものですから」
そう話を続ける。
「魂はある一定期間で回復します。完全に回復したら貴方を生き返らせる手続をします」
「なら無理に手伝わなくても」
「いいえ。それも出来ません。先ほども申した様に貴方はイレギュラーな存在です。どこから狙われるか分かりません」
「狙われるって…大げさな」
「機関は1つではないので」
さっきまで見せていた胡散臭い笑顔はいつの間にかなくなっていた。
「それに貴方は私やシズクの力を借りないと人に視えない存在です。どうやって生きていくつもりですか?」
「それは…」
「僕達の手伝いをしながら回復を待つのが最善だとは思いますが」
「ったく…分かったよ!手伝うよ!ただしあくまでも生き返るためまでの時間潰し!!」
そう言うとサクマは胡散臭い笑顔に戻り
「では今後の為に勉強しましょう。厳しく」
そう言い放った。
「じゃあ改めて自己紹介するね。私達パートナーになるわけだし」
「パートナーって」
「私がシズクで。そっちがサクマ」
それはさっき聞いた。
「私たち…ううん。今は私だけかな。私は人の心に住む憎悪を喰べて生きる悪魔みたいな存在」
「は?どういう意味だよ」
「人の魂ってのはね凄く脆いものなの」
無視ですか。初めて会った時も思ったのだがこのシズクっていう少女。どうやら全く人の話を聞かない子のようだ。
「だからちょっとしたことで憎しみが生まれる。例えばそれが自分の感情だったり他人の感情だったり」
言っている意味はなんとなくだが分かる。
「それでその憎しみの部分。私達は『記憶のカケラ』と呼んでいるのだけど。それを綺麗に浄化してあげるのがルクスって機関。まぁ機関はこれだけじゃないんだけどね」
「例えば?」
シズクが少し辛そうな表情を見せた。
「ティニエっていう機関」
「そこも似たような事を?」
「…彼らは危険な考えをしている」
「危険?」
「そう…彼らは憎しみに溢れた魂をそのまま全て喰う。これってどういう意味か分かる?」
「いや」
全く分からない。
「存在が消えるの。この世から」
背筋がぞっとした。
「怖いな。つまり今まで生きた形跡が無くなるんだろ?」
「そう…」
やっぱ聞くべきじゃなかったか。ずっとシズクが辛そうな顔をしている。
「あ、後ね。大地の魂を喰べたのは私。ゴメンね」
「ゴメンですむか!」
「とっても美味しかったよ」
「憎悪しかない人間みたいに言うな!」
「え?…だって実際」
「それ以上言うな!!」
生前どんな人間だったんだ俺は…覚えていなくてよかったのかも知れない。
「まぁまぁ。私の事好きって言ったんだから許してよ」
「いつ言った!」
「え!?それも覚えてないの!?」
ほんと生前の記憶が無くて助かったと心から思った。
「それはこちらとしても助かります」
胡散臭い笑顔でサクマが答える。
「で?なんで俺がサクマの所の……えっとルクスとかいう変な機関の手伝いしなくちゃいけないんだ?」
「貴方は完全なイレギュラーでしたので上も判断に困りました。困った結果、1つの答えを導きだしました。それは貴方を生き返らせることです」
「じゃあ今すぐ生き返らせてくれ」
胡散臭い笑顔のままサクマは
「それは出来ません。こちらの不手際とはいえ貴方の魂は不完全なものですから」
そう話を続ける。
「魂はある一定期間で回復します。完全に回復したら貴方を生き返らせる手続をします」
「なら無理に手伝わなくても」
「いいえ。それも出来ません。先ほども申した様に貴方はイレギュラーな存在です。どこから狙われるか分かりません」
「狙われるって…大げさな」
「機関は1つではないので」
さっきまで見せていた胡散臭い笑顔はいつの間にかなくなっていた。
「それに貴方は私やシズクの力を借りないと人に視えない存在です。どうやって生きていくつもりですか?」
「それは…」
「僕達の手伝いをしながら回復を待つのが最善だとは思いますが」
「ったく…分かったよ!手伝うよ!ただしあくまでも生き返るためまでの時間潰し!!」
そう言うとサクマは胡散臭い笑顔に戻り
「では今後の為に勉強しましょう。厳しく」
そう言い放った。
「じゃあ改めて自己紹介するね。私達パートナーになるわけだし」
「パートナーって」
「私がシズクで。そっちがサクマ」
それはさっき聞いた。
「私たち…ううん。今は私だけかな。私は人の心に住む憎悪を喰べて生きる悪魔みたいな存在」
「は?どういう意味だよ」
「人の魂ってのはね凄く脆いものなの」
無視ですか。初めて会った時も思ったのだがこのシズクっていう少女。どうやら全く人の話を聞かない子のようだ。
「だからちょっとしたことで憎しみが生まれる。例えばそれが自分の感情だったり他人の感情だったり」
言っている意味はなんとなくだが分かる。
「それでその憎しみの部分。私達は『記憶のカケラ』と呼んでいるのだけど。それを綺麗に浄化してあげるのがルクスって機関。まぁ機関はこれだけじゃないんだけどね」
「例えば?」
シズクが少し辛そうな表情を見せた。
「ティニエっていう機関」
「そこも似たような事を?」
「…彼らは危険な考えをしている」
「危険?」
「そう…彼らは憎しみに溢れた魂をそのまま全て喰う。これってどういう意味か分かる?」
「いや」
全く分からない。
「存在が消えるの。この世から」
背筋がぞっとした。
「怖いな。つまり今まで生きた形跡が無くなるんだろ?」
「そう…」
やっぱ聞くべきじゃなかったか。ずっとシズクが辛そうな顔をしている。
「あ、後ね。大地の魂を喰べたのは私。ゴメンね」
「ゴメンですむか!」
「とっても美味しかったよ」
「憎悪しかない人間みたいに言うな!」
「え?…だって実際」
「それ以上言うな!!」
生前どんな人間だったんだ俺は…覚えていなくてよかったのかも知れない。
「まぁまぁ。私の事好きって言ったんだから許してよ」
「いつ言った!」
「え!?それも覚えてないの!?」
ほんと生前の記憶が無くて助かったと心から思った。
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