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第4章
決断
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「そういう事!私はリーダーだからね!」
「こんな不安しかないリーダーなんてあんただけだわ」
「やっぱり酷い!」
「ふふっ」
シズクの笑い声が微かに聞こえた。
「降参。2人には勝てないや」
「話す気になった?」
「サクマにさ…逃げているだけって言われた」
「逃げている?」
「うん…2人はさ自分の決断で誰かを巻き込んでしまって不幸にしてしまうかもって時どうする?」
「ああ。それでずっと上の空なわけね」
「うん」
もし私が決断する側ならどうするだろう。例えばシズクや陽奈を不幸にしてしまうかも知れない。その場合私は不幸にしない選択を取るだろう。でも不幸って何。私の場合だと2人が居なくなる事だけども。その人にとっての不幸って何だろう。例えばシズクが今考えている相手が私達の事だとしたら…。あ、そっか。
「難しい選択ね」
「え?どこが?」
キョトンとしている私に陽奈は呆れた声で
「あんた話聞いていた?」
なんて事を聞いてくる。
「聞いていたよ」
「なら難しい選択だって分かるわよね?」
「だからどこが難しいのさ」
「あんたねぇ…少しはシズクの気持ちも考えなさいよ」
「失礼な。ちゃんと考えているもん」
「ならあんたの意見聞かせなさい」
私は1つ大きく咳払いをする。
「いい?その人がシズクの事大好きならその人にとって一番の不幸は何も知らず役に立てない事なんだよ」
「………は?」
「だから巻き込まれるのは不幸じゃない!むしろ幸せな事なんだよ」
「その選択で大切な人が死ぬかもしれないよ?」
「それでも私なら巻き込まれたい。だってその方が後悔しないもん」
シズクには見えていないが力強く頷きながら話す。
「あんたねぇ…いや…それでこそ成美だわ」
「ありがと陽奈」
「別に褒めてはいないけどね」
「そんな!」
折角良い事言ったと思ったのに。
「ってかもう面倒だから直接聞くけどシズク。あんたが今悩んでいる原因って私達でしょ?」
「はははっ。バレた?」
シズクの笑い声が微かに聞こえる。シズクが悩んでいる原因って私達だったんだ。全然気付かなかった。
「さすがに分かるわよ。ねえ成美」
「…あっ、うん!バレバレだよ!」
「気付いてなかったのね」
「……えへっ」
とりあえず笑って誤魔化そう。
「…うん…決めた!」
目の上に置いていたハンカチを取り私達を交互に見る。
「ありがとう」
私の目にははっきりとシズクが笑っているのが映った。うん。やっぱりシズクには笑顔が似合う。
「それで?どうするの?」
「少しだけ時間頂戴。ちゃんと話すから」
「分かった。じゃあその時が来るまで私達からは何も聞かない。成美もそれで良い?」
「モチのロン!」
「あんたって偶に古い言葉使うわね」
「えー!古くないもん。私の中ではまだまだ流行中!」
「はいはい」
「それじゃ今日は解散しよう!」
私の一言をきっかけに鞄を持って立ち上がる。
「ってか今の所部活らしい部活してないわよね…」
「だって事件も相談事も来ないんだもん」
「そんな簡単に事件が起きても困るけどね」
「シズクは物足りない?」
「そんな事ないよ?2人と居られる時間が長くなったし」
「まぁあんたはそうかもね」
「うん!」
すっかりシズクは笑顔を取り戻していた。シズクがどういう決断をしたのかは分からない。全て話してくれるかさえ分からない。それでも私はシズクが決めた事には逆らわないと決めた。だってそれがシズクにとってベストな決断なのだから。
「こんな不安しかないリーダーなんてあんただけだわ」
「やっぱり酷い!」
「ふふっ」
シズクの笑い声が微かに聞こえた。
「降参。2人には勝てないや」
「話す気になった?」
「サクマにさ…逃げているだけって言われた」
「逃げている?」
「うん…2人はさ自分の決断で誰かを巻き込んでしまって不幸にしてしまうかもって時どうする?」
「ああ。それでずっと上の空なわけね」
「うん」
もし私が決断する側ならどうするだろう。例えばシズクや陽奈を不幸にしてしまうかも知れない。その場合私は不幸にしない選択を取るだろう。でも不幸って何。私の場合だと2人が居なくなる事だけども。その人にとっての不幸って何だろう。例えばシズクが今考えている相手が私達の事だとしたら…。あ、そっか。
「難しい選択ね」
「え?どこが?」
キョトンとしている私に陽奈は呆れた声で
「あんた話聞いていた?」
なんて事を聞いてくる。
「聞いていたよ」
「なら難しい選択だって分かるわよね?」
「だからどこが難しいのさ」
「あんたねぇ…少しはシズクの気持ちも考えなさいよ」
「失礼な。ちゃんと考えているもん」
「ならあんたの意見聞かせなさい」
私は1つ大きく咳払いをする。
「いい?その人がシズクの事大好きならその人にとって一番の不幸は何も知らず役に立てない事なんだよ」
「………は?」
「だから巻き込まれるのは不幸じゃない!むしろ幸せな事なんだよ」
「その選択で大切な人が死ぬかもしれないよ?」
「それでも私なら巻き込まれたい。だってその方が後悔しないもん」
シズクには見えていないが力強く頷きながら話す。
「あんたねぇ…いや…それでこそ成美だわ」
「ありがと陽奈」
「別に褒めてはいないけどね」
「そんな!」
折角良い事言ったと思ったのに。
「ってかもう面倒だから直接聞くけどシズク。あんたが今悩んでいる原因って私達でしょ?」
「はははっ。バレた?」
シズクの笑い声が微かに聞こえる。シズクが悩んでいる原因って私達だったんだ。全然気付かなかった。
「さすがに分かるわよ。ねえ成美」
「…あっ、うん!バレバレだよ!」
「気付いてなかったのね」
「……えへっ」
とりあえず笑って誤魔化そう。
「…うん…決めた!」
目の上に置いていたハンカチを取り私達を交互に見る。
「ありがとう」
私の目にははっきりとシズクが笑っているのが映った。うん。やっぱりシズクには笑顔が似合う。
「それで?どうするの?」
「少しだけ時間頂戴。ちゃんと話すから」
「分かった。じゃあその時が来るまで私達からは何も聞かない。成美もそれで良い?」
「モチのロン!」
「あんたって偶に古い言葉使うわね」
「えー!古くないもん。私の中ではまだまだ流行中!」
「はいはい」
「それじゃ今日は解散しよう!」
私の一言をきっかけに鞄を持って立ち上がる。
「ってか今の所部活らしい部活してないわよね…」
「だって事件も相談事も来ないんだもん」
「そんな簡単に事件が起きても困るけどね」
「シズクは物足りない?」
「そんな事ないよ?2人と居られる時間が長くなったし」
「まぁあんたはそうかもね」
「うん!」
すっかりシズクは笑顔を取り戻していた。シズクがどういう決断をしたのかは分からない。全て話してくれるかさえ分からない。それでも私はシズクが決めた事には逆らわないと決めた。だってそれがシズクにとってベストな決断なのだから。
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