保険医と俺

流輝星

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保険医は…

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俺は、加納拓海。あの日俺の運命は変わった
あの日俺は頭が痛くて保健室に行った。
保険医の成宮昭人は、俺を保健室のベッドに寝かしたまま仕事に戻った。俺が眠りに落ちかけたとき、となりのベットから声が聞こえた。
「先生、また呼びたしっすか」
「渡辺、またやんねぇ?」
渡辺結城は、俺のクラスの女子にモテている男子だ。

「先生、横のベッドに人いるんじゃないっすか、さすがにバレたらやばいんじゃないっすか」
「大丈夫だよ、寝てるよ」といいながら俺のベットをみに来た。俺は寝たふりをしていた。
「なら、いいですよ、やりましょう」
そして、いやらしい声が聞こえてきた。
「あぁ、先生激しすぎるよ」
「お前は、コレが好きなんだろ?」
「アァ、先生、深い…」
「お前、すごい勃ってるな」
「先生のせいですよ…」
「だめだ、イきそうだ」
「アァ、先生…、俺もイキそうです」
「イけよ、俺と一緒にイこうぜ」
「アァン、もぅだめです」
ビュルルルル
「ハァハァ、気持ちよかったです、先生」
「また来いよな」
そうして保健室は再び静かになった。
そして、カーテンが開かれた。
「お前、起きてたのか」
先生の顔は真っ青になった。
「今見た光景は、誰にも言うな」
誰が言うかよ、こんな光景。

授業も終わって放課後

教室の前に保険医がいた。
「本当に言ってねーだろうな、言ったらどーなるかわかってるよな?」
そう言われた。実は、信頼できるやつに言ってしまっていたのだ、隠し通せなくて。
俺から言ったのではない。俺が保健室から帰ってきた時に動揺していて、その動揺に気づいた友達に言わされたのだ。
俺は悪くない。

気づかれてないだろう…。すると保険医は、「お前ばらしやがったな。覚えておけよ?」そう言い残して去っていった。

つぎの日、俺は保険医に会わないよう気をつけて過ごしていた。
会わないまま今日の授業は終わった。
俺はその時安心していた。
その安心がいけなかったのだ。
ホームルームの時、校内放送で保健室に呼ばれた。俺は行きたくなかったが、担任に行けと言われて仕方なく行った。
それが間違いだったのだ。


「よく来たな」そう言いながら保健室の鍵を閉め、窓のカーテンも閉めた。

うちの学校では保健室の窓のカーテンがしまっていると職員室で手当てをしてもらえるのだ。

そう、誰も来ないのだ。


俺は来たことを後悔した。

保険医は、俺をベッドに連れていき、押し倒した。

俺が思っていた以上に保険医の力は強かった。

そして、顔を近づけてきた。

キスされる…

「そんなに怯えんなよ、やりにくいだろ」

そう言って保険医は俺の服を脱がし始めた。

俺は必死に脱がすのをやめさせようと抵抗した。

だが、その抵抗の意味もなく脱がされてしまった。

「俺はホモだ。お前が欲しいんだ。」

そう言って俺は保険医にアソコをいじられた。

「すぐ硬くなったじゃねーか。」

そう言って俺のアソコは先生によって弄ばれた。

先生がホモだという噂は元々知っていたが、本当のことだと思っていなかった。

行為が終わった後、俺はホモになった経緯をきいた。

「あれは、俺が学生のとき、家庭教師の女の先生とやってしまって、先生が妊娠してしまったんだ。その後から人を妊娠させたくなくて男とやるようになったんだ。」

「その家庭教師の女の先生はどうなったんだよ。」

「家庭教師の仕事をやめて子供を育ててるらしい、あーぁ、明美先生元気かな…」

「明美先生?どんな人だったの?」

「あぁ、結城 明美先生だよ。明美先生は、すごく美人で、背が低くて可愛いかった。」

結城 明美?親の名前と同じじゃねーか。まぁ、たまたまだろ。

下校時間になり、俺は家に帰った。

自分の部屋で成宮先生の話してくれたことを考えていた。

成宮先生はその明美先生のせいでホモになったのか…そんなことを考えながら俺は眠りについた

それから成宮先生としばらく会わない日々が続いていた。

成宮先生と話してから二ヶ月後、俺は体育でミスをして骨折をして入院することになった。

入院している時、成宮先生は何度も様子を見に来てくれた。

成宮先生がお見舞いに来てくれたある日、俺の母親もお見舞いに来ていた。

その日初めて会ったはずの先生と母親。

なのに、すぐに2人でどこかへ行ってしまった。

俺は、何も考えずに車椅子に乗りながら病院内を散歩しに行った。

散歩していると、俺は母親と先生が話しているのを聞いてしまった。

「昭人くん、久しぶりね。元気だったかしら。」

「元気だったよ、先生。言いにくいんだけど、もしかして拓海くんって…」

「そうよ。拓海はあなたの子供よ。でも、拓海には言わないで。私達の過去の関係がバレてしまったら家庭が崩壊してしまう。」

「わかったよ、先生。俺、ちゃんと保険医になれたよ」

「昔からの夢だったものね。にしても、まさか拓海の学校の保険医とはね」

そうだったのか、やっぱり俺は先生の子供か。確かに父親と全然似てないもんな。

俺は、母親に騙されていたのだ。もう、家にいたくない。

母親は気づいてないと思ってるのだろうか

俺はしばらく呆然としていた。

「拓海、聞いてたの?ごめんなさい。あなたはお父さんの子供じゃないのよ。黙っててごめんなさい。」

そう言って俺に泣きついてきた。

「離れろよ、嘘つき。俺を騙しといて泣きついて来んじゃねーよ、お前なんか、俺の母親じゃねーよ。」

とっさに出てしまった言葉。

「ごめんなさい、ごめんなさい…」

母親は謝り続けたが、俺は無視し続けた。

やがて、退院した。

退院してから初めて学校に行くと、保険医が変わっていた。

クラスメート曰く、一昨日やめたようだ。

もう、成宮先生に会えないのか。

そう思いながら帰宅すると成宮先生が家に来ていた。

「加納、いや拓海。お前の気持ちもわかる。だが、明美先生だけは許してやってくれ。俺のことは許さなくていいから。」

その言葉を聞いて俺は決心した。

家を出よう。

家を出た俺は後に母親が離婚して、成宮先生と暮らし始めたと聞いた。

また、父親の浮気も発覚し、すぐに離婚が成立した。

こうして、俺達家族はバラバラになったのだ。



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