Haruの星を探して

なごみ

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宇宙人っているの?

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「ふーん、星の数ほどの地球ねぇ。なんのために私たちって、この宇宙に生まれて悩んだりしてるんだろ」



「次の段階が用意されているのさ。多分だけどね」


「次の段階って?」


智紀はなにが言いたいのだろう。


もしかして宗教の話?


「うーん、うまく言えないけど、この地球で僕たちが経験したことは、死んでも無駄にはならないってことさ」


「それって輪廻転成のこと? 」


「それとはちょっと違うかな。人が生まれ変わって動物になったり、虫になったりはしないと思うな。自分はどこまでも自分さ」


なーんだ、意外とありきたりな発想。


「 私は生まれ変わるなら、次は猫がいいと思ってたの。優しい飼い主さんの家で好きなだけ寝て、気ままに暮らせたら幸せじゃない」


「ハハハッ、確かに飼い猫は悩みがなさそうだね。だけど、退屈すぎて一週間で気が狂うな」


「じゃあ、智紀はアクティブな野良猫ちゃん向きね」


智紀は肉食系男子ってわけでもないけどね。


「僕は野良猫みたいに、食べるためだけにあくせくした人生なんて送りたくないな」


「あら、ネコは食べるためだけに生きてるわけじゃないでしょ。ちゃーんと恋愛だってしてるし、母ネコは子育てが大変よ。ネコ社会にも怖いボス猫なんかがいてね、人間とそんなに変わらないと思うよ」


そうよ、猫には猫の苦労と楽しみががあるでしょ。


「そういうことじゃなくてさ、一度でも高度な精神性を知ってしまったあとで、下等動物なんかにされてしまったら、それはもう最悪な罰だろ。とにかく僕は犬にも猫にもなりたくないね。欠点だらけの自分でいいから、自分に戻りたい」


「ふーん、そうなんだ。でも、高い精神性を持てば持つほど悩みって増えそうな気がするけど」


「まぁね、でも猫じゃさ、文化も芸術も理解できないだろう。悩みがない分、喜びや感動もない。もっと成長したいっていうような向上心さえもね。猫はただ毎日寝て食べることと、子孫を残すことが全てだろ」


それはそうかも知れないけど………



「もう、、智紀は理屈っぽい。私たちはいま、こんなに綺麗な星を眺めてるんだよ。もっとロマンチックなこと話してよ」

 
論理的な話では智紀に勝てそうになかった。


負けず嫌いな私は少しだけ不機嫌になる。
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