チートな親子と変な仲間たち

珍妙な親子

あれ？
一郎は目を覚ました時に疑問に思った。
体が動かせない。
こりゃあ辛いなとバタバタしていると、黒髪の美少女が覗き込んでくる。

「ステータスコンタクト」
ぼーっと見ていると美少女はそう言いながら一郎に指からの小さな光を当てると透明な透過液晶の画面が空中に現れる
すげー魔法やーんステータスやーんと一郎はワクワクと眺める。

「ふむ、だいたいは私と同じぐらいのスキルとまだ開花できていない潜在スキルを渡せたわね… 魔法の心得も大丈夫… とアキヤの子供なんだもん最強にしないと…. ね… 。… え？」
美少女は驚きステータスを凝視する

「[パッシブスキル]神の恩恵・異世界人・魔と人間の友好の証… 異世界人？」
フルフルと震えている美少女と目が合う

テヘッ
と動きにくい体で照れてみた！
「はああああ！？」
美少女が叫ぶ姿を見ながらお腹すいたなーと一郎は思った。

＊＊＊＊＊
「えーっと、とりあえず意思があるか確認したいからイエスなら目を一回閉じてね。ノーなら目をパチパチさせて。あと私、マリーって言う名前であなたのお母さんだからおっぱいを凝視しながらおっぱい飲まないでね」

ここは全力で目をパチパチした
お母さんだとか言われても、今知り合った美少女ですし。

ハァーッとマリーは大きいため息をついて
「神の野郎」と呟いた。

それからは母さんが色んなお話をしてくれたの！
この世界の事情やら王国やら歴史やら父さんが死んだとかヘビーな物まで。
異世界人だとしても気分悪いですYO!!僕アカちゃんですYO!!子守唄ぐらいがありがたいYO!!

でも母さんに抱かれてながら小麦畑を見たり
風魔法を使って2人で空から夕暮れを見たり
夜に父さんを思いながら泣く母さんを知ったり。
ああ、新しい母さんがこの人で良かったなと思えた。

離乳食が終わり、やれやれと自分で立てる頃に
「名前は異世界人なら自分で決めろその方が覚えやすいだろ」との母さんの勧めでイチにした。というか舌ったらずな子供の口だからローの発音が出来なかった。イチローが良かったなぁやっぱり地球の両親の思い出もあるし。



立ち上がれりようになったら母さんの事だから剣術とか稽古させられるのかな？と思ったがそんな事はなく子供は小さい内は、ほどほどに手伝いをして遊ぶべきだと父さんに言われた事があったみたいで

めっちゃあそんだ。
あまりに強い能力があると幼い体が壊れてしまうからと母さんは能力を封じる呪いをかけて普通の村の友達よりちょっとだけ強い力しか出せないようになってる

てか呪いってカーチャン…

勉強や宿題がない世界での子供ってあっという間
でも流石に友達の皆んなが計算も出来ないなんてヤバイので週に一度は勉強を教えるようになった。
最初は子供だけだったがいつの間にか大人も混じるようになり村に来る商人に計算間違いという名のぼったくりをされていた事が分かると大人にも本当に感謝された。

子供に感謝とか懐ひれーなー！
とは言わない。嬉しかったし。

10歳になる頃には母さんが呪いの一部を解除してくれ、剣術と魔法の練習が始まった時に村の王国駐屯所に大きな馬車が止まった。