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「イチちゃんどこ行くの?」
隣の家のリリーに見つかりイチが駐屯地に来た馬車を覗きに行こうとするのを立ち塞がって止める。
どうやら俺は魅力というスキルがあるようで母さんが呪いで抑えていても十分に女の子がなついてくる。
一つ年下のリリーもこうして懐いてくる
初めはラッキーイケメンモテモテー!
と思ったが本当にめんどくさい。
10歳でこれだよおかあちゃん。
将来的に魅力だけは母さんから呪いを覚えて一般人程度に下げないと生活できなくなるなと考えている。
やっぱり楽しい一生は男友達もいないとね。女の子ばっかりが寄って来たら男友達に嫉妬されて楽しくないしね!
「いや水を飲みに」
「井戸は逆よー!イチちゃん着いて行こうか?」
「チッ」
思わず小さく舌打ちする
「うふふーイチちゃん怒ってるー」
笑ってる… だと… ?
仕方がない夜にこっそり行こうと家に帰ると母さんが食事を並べて待っていた。
母さんの料理は地球の味付けでかなり美味しい。
地球人の父さんに教わったらしいんだけど、一度買い出しに町に母さんと行った時に食事が出来る店でご飯を食べたけど本当なんでこうなんの?って言う味だった。
パクパクと美味しいご飯を食べながら、さてどうして駐屯地に行くかな?と考えていたら母さんの視線を感じた。
「なに?」
「いや大きくなったなって思ったのよ。もう10歳だもんね。あなたに話しておかないといけない事があるの。私は人間じゃなく、いわゆる魔物なの」
マジかーそうかーと最後の肉の一切れを食べながら考えていると。
「ーーあんまりショック受けてないわね?半人半魔なのよ?大丈夫?実は聞いてない?」
「いや母さんは母さんだしどうでもいいかなって… あれ?ダメなの?」
母さんはスッと微笑むと指先に魔力でピンポン玉程の光をだして頭に押し付けてくる。
とても暖かい光に包まれて何をしたのか母さんに無言の内に目でたずねた。
「呪いの一部を説いたわ。これはステータスを詐れる魔法を使えるようにしたの… イチの種族には半人半魔と記されているわ。ここで生活するには大丈夫だけど冒険するなら魔族は迫害されるのよ。アンタはお気楽な性格だから常に種族は人間にしておきなさい。」
「ああなるほど! 分かった! ごちそうさん!」
ガチャガチャと皿を洗い場に持って行き『なんせ早く家を抜け出す用意をしないといけないからな』と忙しく自分の部屋に戻った
「本当に魂は他人なのにアキヤに似てるわ… 魔族に偏見がないのね」というマリーの頬はゆるむばかりだった。
*****
おっす俺イチ
今外にいるの。夜なのに!
マリーとの話の後イチは家を抜け出していた。
マリーも気づいているだろうがステータスだけみたらイチは並みの大人では倒せないレベルになっている。
ならばと出来るだけ自主性を重んじている。
ーーさて気配を消してとりあえず馬車の陰まで行きますかね。
そう思い馬車に近づいて行くと何かを振る音がビュンビュンとなっている。もう少し近づくとそこにはイチより少しばかりか年上だろうという少女が剣を振って鍛錬をしていた。
隣の家のリリーに見つかりイチが駐屯地に来た馬車を覗きに行こうとするのを立ち塞がって止める。
どうやら俺は魅力というスキルがあるようで母さんが呪いで抑えていても十分に女の子がなついてくる。
一つ年下のリリーもこうして懐いてくる
初めはラッキーイケメンモテモテー!
と思ったが本当にめんどくさい。
10歳でこれだよおかあちゃん。
将来的に魅力だけは母さんから呪いを覚えて一般人程度に下げないと生活できなくなるなと考えている。
やっぱり楽しい一生は男友達もいないとね。女の子ばっかりが寄って来たら男友達に嫉妬されて楽しくないしね!
「いや水を飲みに」
「井戸は逆よー!イチちゃん着いて行こうか?」
「チッ」
思わず小さく舌打ちする
「うふふーイチちゃん怒ってるー」
笑ってる… だと… ?
仕方がない夜にこっそり行こうと家に帰ると母さんが食事を並べて待っていた。
母さんの料理は地球の味付けでかなり美味しい。
地球人の父さんに教わったらしいんだけど、一度買い出しに町に母さんと行った時に食事が出来る店でご飯を食べたけど本当なんでこうなんの?って言う味だった。
パクパクと美味しいご飯を食べながら、さてどうして駐屯地に行くかな?と考えていたら母さんの視線を感じた。
「なに?」
「いや大きくなったなって思ったのよ。もう10歳だもんね。あなたに話しておかないといけない事があるの。私は人間じゃなく、いわゆる魔物なの」
マジかーそうかーと最後の肉の一切れを食べながら考えていると。
「ーーあんまりショック受けてないわね?半人半魔なのよ?大丈夫?実は聞いてない?」
「いや母さんは母さんだしどうでもいいかなって… あれ?ダメなの?」
母さんはスッと微笑むと指先に魔力でピンポン玉程の光をだして頭に押し付けてくる。
とても暖かい光に包まれて何をしたのか母さんに無言の内に目でたずねた。
「呪いの一部を説いたわ。これはステータスを詐れる魔法を使えるようにしたの… イチの種族には半人半魔と記されているわ。ここで生活するには大丈夫だけど冒険するなら魔族は迫害されるのよ。アンタはお気楽な性格だから常に種族は人間にしておきなさい。」
「ああなるほど! 分かった! ごちそうさん!」
ガチャガチャと皿を洗い場に持って行き『なんせ早く家を抜け出す用意をしないといけないからな』と忙しく自分の部屋に戻った
「本当に魂は他人なのにアキヤに似てるわ… 魔族に偏見がないのね」というマリーの頬はゆるむばかりだった。
*****
おっす俺イチ
今外にいるの。夜なのに!
マリーとの話の後イチは家を抜け出していた。
マリーも気づいているだろうがステータスだけみたらイチは並みの大人では倒せないレベルになっている。
ならばと出来るだけ自主性を重んじている。
ーーさて気配を消してとりあえず馬車の陰まで行きますかね。
そう思い馬車に近づいて行くと何かを振る音がビュンビュンとなっている。もう少し近づくとそこにはイチより少しばかりか年上だろうという少女が剣を振って鍛錬をしていた。
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