チートな親子と変な仲間たち

ais

文字の大きさ
45 / 55

クエスト

しおりを挟む
イチは驚いていた。
その少女に自分が鉱石の採取に来てここを見つけたという顛末を話したのだが、それならと少女は胸の前で手ををパチンと叩くと目の前の空間から何かのキラキラ光る紫色の宝石が現れボトンと床に落ちる。

鑑定をしてみたら重さ40キロのアメジストクラスターだった。(アメジストの原石と思ってください)
魔力を感じなかったので魔法ではないだろう。
何かの力で・どこからか・鉱物が出てきたのだ。

「な… なにこれ? どうやって?」
「先ほど言いましたが私は空にある星の一部。この空には無限の星がありますわ。その星々から少し破片を貰っただけです。クスクス」

ーーーこれはやばいな。人に知られたら戦争になる。

イチは宝石が溢れる状態になれば人がどうなるか考え汗をかいた。

「ありがとう。でも宝石くれても血は吸わないでね」
顔を引攣らせながらかろうじて笑顔を作る。
「大丈夫ですわ。あくまでも血と魔法の供物は召喚の対価。成長… 新たな力を呼び出したいと言われたらまた頂きますわ」
クスクスと笑う。
ーーーこえー… え?またあれされるの?怖えよ帰ってくんねーかなー?マジやめて欲しい。

「アナタと一緒に行動します。星の一生は永遠みたいなものですわ暇を潰すのに丁度… なんて顔をしているんですか?」
ああ… 逃げれないと分かり酷い顔で絶望していたイチだが、やれやれと握手の手を差し出す。
「イチだ。そう呼んでくれ」
「私は星の一部。名前はありません必要なら呼称を授けて下さい。」


ーーーそうか
「ならたぶんずっと一緒に過ごすんだから俺がイチならオマエなニーでどうだ?」

少女… ニーは微笑んでうなずいてイチと握手した。



*****
「おうイッチャンお帰り!採掘のクエストどうだった?まさか鑑定の能力まで持ってるとはな!」
セレファイスのギルドに戻り受け付けに行こうとしたらニヤニヤ顔のギルドマスターに話しかけられた。

いや何を人の能力を話してんの?とイラッとするが個人情報保護とか無い世界に諦める。
「ボチボチですわー」
「ぼち…?なんだ?」
なんだよエセ関西弁は通じないのかよ。と更にガッカリするとギルドマスターがニーを見ているのに気付く。

「おいおいイッチャン!クエスト行かないでナンパとかイカんぞ!」
「いやクエストはしてきましたから!」
ちょっと本気に怒るギルドマスター… 新人の仕事一発目の報告に美少女連れて来たらそりゃあ怒るわなと思いながら受け付けまで行く。
「おうイッチャンの報告は俺が受けるわ。仕事ナメてるからガツンと行くからな」

受け付けとギルドマスターが変わりイチを睨む。

「ほら鉱石出せよ」
手をチョイチョイとするギルドマスター
「あの… ギルドマスター、石は石なんですが違う石と言いますか…」
「は・や・く出せ」

イチはクスクス笑うニーと顔を見合わせてから重たそうな麻袋をゴトリとギルドカウンターに置く。

「はぁー…あのなその辺の石とか詰めてきてもダメ…なんだぞ… なんだこれは…」
ハラリと麻袋の口を開き中身を出すと大きく明らかに純度の高いアメジストクラスターが現れた。

「あの… 石は石でも宝石なんですが…」
パクパクと口をする受け付けとハゲた頭にツヤツヤと脂汗をかくギルドマスター
怖いので後ろは見ないがヒソヒソとする周囲の声が聞こえる。

「クスクスさてどうするのかしら?」
ニーの笑い声にハッとしたギルドマスターはアメジストを麻袋に包み直し汗を拭う。

「イッチャン… ギルドマスターの部屋に来なさい」
静まるギルドホールの受け付け前は、えーっと言うイチとクスクス笑うニーの声だけになった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】うさぎ転生 〜女子高生の私、交通事故で死んだと思ったら、気づけば現代ダンジョンの最弱モンスターに!?最強目指して生き延びる〜

旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
 女子高生の篠崎カレンは、交通事故に遭って命を落とした……はずが、目覚めるとそこはモンスターあふれる現代ダンジョン。しかも身体はウサギになっていた!  HPはわずか5、攻撃力もゼロに等しい「最弱モンスター」扱いの白うさぎ。それでもスライムやコボルトにおびえながら、なんとか生き延びる日々。唯一の救いは、ダンジョン特有の“スキル”を磨けば強くなれるということ。  跳躍蹴りでスライムを倒し、小動物の悲鳴でコボルトを怯ませ、少しずつ経験値を積んでいくうちに、カレンは手応えを感じ始める。 「このままじゃ終わらない。私、もっと強くなっていつか……」  最弱からの“首刈りウサギ”進化を目指して、ウサギの身体で奮闘するカレン。彼女はこの危険だらけのダンジョンで、生き延びるだけでなく“人間へ戻る術(すべ)”を探し当てられるのか? それとも新たなモンスターとしての道を歩むのか?最弱うさぎの成り上がりサバイバルが、いま幕を開ける!

生贄にされた少年。故郷を離れてゆるりと暮らす。

水定ゆう
ファンタジー
 村の仕来りで生贄にされた少年、天月・オボロナ。魔物が蠢く危険な森で死を覚悟した天月は、三人の異形の者たちに命を救われる。  異形の者たちの弟子となった天月は、数年後故郷を離れ、魔物による被害と魔法の溢れる町でバイトをしながら冒険者活動を続けていた。  そこで待ち受けるのは数々の陰謀や危険な魔物たち。  生贄として魔物に捧げられた少年は、冒険者活動を続けながらゆるりと日常を満喫する!  ※とりあえず、一時完結いたしました。  今後は、短編や別タイトルで続けていくと思いますが、今回はここまで。  その際は、ぜひ読んでいただけると幸いです。

ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活

天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――

旧校舎の地下室

守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

処理中です...