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罰
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その日は曇天で憂鬱な空気が流れていた。
ギルドの聞き取りと現地でのゴブリンの糞の分布図と実際の差異、確認の為にギルドで依頼を受けてから達成するまでの時間等々を情報で集め
ゴブリンの糞の分布図を悪質に達成として報酬をもらっていた准冒険者の少年少女の5人を割り出した。
少年少女はギルドの会議室でその事を"笑顔"のギルドマスターに問われると
「バレたかー」
と談笑するようにそれを認め、その浅はかさにギルドマスターは顔は笑顔だが悔しさか怒りかで拳を震わせる。
こういう子供は厳しく問い詰めると失敗を誰かのせいにするのでギルドマスターとしてまずは懐柔しないといけない。
それでも笑顔は引きつる。
さて、すみませんでしたと報酬の返還をして去ろうとする少年少女を数人のギルド職員が手で圧して椅子に座らせると縄で後ろ手に縛り土魔法で手に重りをつける。
「オマエ達のついた嘘の報告でゴブリン発生地の周辺の村々から50人以上の犠牲者が出た。そのうち5人の少女はゴブリンに弄ばれ腹から計11匹のゴブリンを産んで果てた… うちの冒険者も2人犠牲になっている」
ギルドマスターは無表情に変わり冷たい目で少年少女を見て一つため息をつく。
「すみませんじゃあ済まないんだわ」
この世界では三権分立とか生易しい制度は存在しない。
王国法によりだいたいの法律は決まっているが、諸処地方で起こる問題は当地の人間またはギルドに委ねる国民情緒法が是とされる場合がある。
まだ何をされるか理解していない少年少女5人はニヤニヤとし会議室から数珠なりに護送される時も
「牢屋とかサイテー」
「一緒に収監されたら一緒に行動しようね」
と談笑している。
ギルドのロビーでは知り合いの冒険者に見られて照れ笑いなどしているが、ギルドから外に出て民衆の目に晒されると初めて5人は恐怖に固まる。
「あの?… どこに行くンスカ?」
「兵舎はそっちと違いますよ!!」
恐怖から足を止めるが引きずられ町の外にある平原に到着するとあらかじめ土魔法で作られた穴に1人ずつ立ったままスッポリと入れられる。
「やめて」
「ごめんなさいー!」
「助けて!助けて!」
口々に叫ぶがギルド職員が動けないよう穴と体の間に柔らかい土を詰め首だけ出している状態になると少年少女全員が涙を流してナゼこんな事をされるのかと汚い言葉で批難しだす。
ギルド職員とギルドマスターが離れるとどこからか怒りや悲しみをもった目を5人に向けるたくさんの村人が囲む。
今回ゴブリンに殺された人間の家族や知人達だ。
彼等は手に手に石を持ち首だけ出している少年少女5人に投げ出した。
「痛い痛いやめて!やめて下さい!」
「あぁあ… 私の目が潰れてあぁ… ひどい」
「何でもしますから!やめて痛い痛い」
泣き叫ぶ声と村人の泣き声、石が肉にぶつかる音…
少年少女はビクビクと血を吐き垂らし震えだす。
ギルドマスターが村人に止めろと手を交差し石打ちの刑が止まると死にかける少年少女に柔らかな土をかぶせる。
ピコピコと土が上下してすぐに動かなくなる。
死んだと言うことだ。
それを見ると村人は大声で泣きだしギルドマスターに感謝を言うのだった。
ーーー怒りを納めるにしても石打ちの刑はやはり気分が悪い… しかしこれで村人達はギルドに恨みは持たないだろう。
ギルドマスターはギルドを守る為に出来る事をしたのだと自分に納得させる。
曇天だった空からは雨が降り出していた。
*****
「鬱だなぁ… 」
当事者の1人であるイチには今日の私刑を知っていた。
酷い間違いを犯したが今の自分と同じぐらいの子供が石打ちで殺されると知るとやりきれない。
日本で生きていたのだから裁判も無しに刑が確定するのも憂鬱になる一つだ。
イチは正規冒険者になってからセレファイスの町の安宿に移り拠点にしていた。
雨の音がさらに憂鬱にさせる。
マリナと討伐したゴブリンの村の報酬は明日ギルドにて渡される。
私刑された少年少女の捜査と今日の後始末で伸びに伸びている。
何か作って手持ち無沙汰を無くそうかと考えて何が居るか考える。
「イチどうしたの?」
「うん何か作ろうかと思ってるんだけど何か要らない?」
ニーがミニムーンに座りイチの事を見ている。
ーーーあのミニムーンのせいで宿屋の床が壊れないかな?
と考えている時に思いつく。
「なんでも入るカバンを作れば便利かもしれない」
これは田中一郎として生きた地球での記憶で、子供の頃に連載が始まった漫画の何でも入るポケットを魔法でなら作れるんじゃないかな?と思い立った。
「ニーと会った遺跡はあの後ガッチリ塞いだしあそこでいいか…」
「ニーと会った場所?」
ニーが首をかしげる。
ニーを召喚させられた黒い本があった遺跡である。
ーーー人が入った形跡も無かったのし、これからも人の世が何世代かあっても見つからないだろう。
イチは自分のステータスを開き移転魔法がないかを確かめると幾つもの確認した事のない魔法群の中に移転魔法を発見する。
「上手くいくといいけど」
立ち上がりイチとニーの生活品などが詰めているバックパックを漁り重たそうな布袋を取り出す。中には刀を作った残りの時の青き空の先の鉄粉を入れている。
「イチ言ってくれたら出したのに」
「残ってるんだし成功するか分からないからこれでいいよ。ありがとう。」
宿屋の受け付けに行きベッドシーツと宿の夕食に出たとうもろこしを売ってもらい部屋に備え付けてある桶(おけ)に火魔法と水魔法でお湯を作る。
それに風魔法で粉砕したとうもろこし(コーンスターチ)と青き空の先の鉄粉を水で混ぜて粘度が出た物を加えしっかりとお湯と混ぜる。
「さて染色で青き空の先の鉄粉が布に乗るかな?」
イチはお湯の湯気に汗を流しながらシーツを桶にある青い液に漬ける。
ムラが出来てもいいやという風に重力魔法で圧を掛けて染めていく。
しばらくして布を取り出し水魔法で丁寧にすすぎ風魔法と火魔法で温風を作り布を乾かす。青き空の先の鉄の性質からか鉱石なのにしっかりと青くまた重みがある染まり方をする。
あとは袋の口がミニムーンの入るサイズになるよう長方形に裁断し両端を麻紐でザックリ縫い合わせると頭陀袋(ずたぶくろ)が出来上がる。
「イチこの袋じゃミニムーン入らないよ?」
その言葉を背に受けながら次にイチは移転魔法を袋に付与するように唱える。
なぜ一々と青き空の先の鉄を染色までして布に付けたのかと言うと星鋼の刀に魔法が付与しやすくまた解除するまで継続を続けた性質に期待したからである。
何度か袋にニーと出会った遺跡の部屋へ移転するイメージを魔法で付与し、頭陀袋を覗き込むと遺跡の部屋と黒い本が目に入る。
「出来た!」
4次元バッグー!
移転魔法の付与の為か手を入れる場所を思いながら使うと思った所に入れた物が簡単に取り出せる便利機能まであった。
楽しそうにバックパックやミニムーンを出し入れして騒ぐイチにクスクスとニーは笑った。
ギルドの聞き取りと現地でのゴブリンの糞の分布図と実際の差異、確認の為にギルドで依頼を受けてから達成するまでの時間等々を情報で集め
ゴブリンの糞の分布図を悪質に達成として報酬をもらっていた准冒険者の少年少女の5人を割り出した。
少年少女はギルドの会議室でその事を"笑顔"のギルドマスターに問われると
「バレたかー」
と談笑するようにそれを認め、その浅はかさにギルドマスターは顔は笑顔だが悔しさか怒りかで拳を震わせる。
こういう子供は厳しく問い詰めると失敗を誰かのせいにするのでギルドマスターとしてまずは懐柔しないといけない。
それでも笑顔は引きつる。
さて、すみませんでしたと報酬の返還をして去ろうとする少年少女を数人のギルド職員が手で圧して椅子に座らせると縄で後ろ手に縛り土魔法で手に重りをつける。
「オマエ達のついた嘘の報告でゴブリン発生地の周辺の村々から50人以上の犠牲者が出た。そのうち5人の少女はゴブリンに弄ばれ腹から計11匹のゴブリンを産んで果てた… うちの冒険者も2人犠牲になっている」
ギルドマスターは無表情に変わり冷たい目で少年少女を見て一つため息をつく。
「すみませんじゃあ済まないんだわ」
この世界では三権分立とか生易しい制度は存在しない。
王国法によりだいたいの法律は決まっているが、諸処地方で起こる問題は当地の人間またはギルドに委ねる国民情緒法が是とされる場合がある。
まだ何をされるか理解していない少年少女5人はニヤニヤとし会議室から数珠なりに護送される時も
「牢屋とかサイテー」
「一緒に収監されたら一緒に行動しようね」
と談笑している。
ギルドのロビーでは知り合いの冒険者に見られて照れ笑いなどしているが、ギルドから外に出て民衆の目に晒されると初めて5人は恐怖に固まる。
「あの?… どこに行くンスカ?」
「兵舎はそっちと違いますよ!!」
恐怖から足を止めるが引きずられ町の外にある平原に到着するとあらかじめ土魔法で作られた穴に1人ずつ立ったままスッポリと入れられる。
「やめて」
「ごめんなさいー!」
「助けて!助けて!」
口々に叫ぶがギルド職員が動けないよう穴と体の間に柔らかい土を詰め首だけ出している状態になると少年少女全員が涙を流してナゼこんな事をされるのかと汚い言葉で批難しだす。
ギルド職員とギルドマスターが離れるとどこからか怒りや悲しみをもった目を5人に向けるたくさんの村人が囲む。
今回ゴブリンに殺された人間の家族や知人達だ。
彼等は手に手に石を持ち首だけ出している少年少女5人に投げ出した。
「痛い痛いやめて!やめて下さい!」
「あぁあ… 私の目が潰れてあぁ… ひどい」
「何でもしますから!やめて痛い痛い」
泣き叫ぶ声と村人の泣き声、石が肉にぶつかる音…
少年少女はビクビクと血を吐き垂らし震えだす。
ギルドマスターが村人に止めろと手を交差し石打ちの刑が止まると死にかける少年少女に柔らかな土をかぶせる。
ピコピコと土が上下してすぐに動かなくなる。
死んだと言うことだ。
それを見ると村人は大声で泣きだしギルドマスターに感謝を言うのだった。
ーーー怒りを納めるにしても石打ちの刑はやはり気分が悪い… しかしこれで村人達はギルドに恨みは持たないだろう。
ギルドマスターはギルドを守る為に出来る事をしたのだと自分に納得させる。
曇天だった空からは雨が降り出していた。
*****
「鬱だなぁ… 」
当事者の1人であるイチには今日の私刑を知っていた。
酷い間違いを犯したが今の自分と同じぐらいの子供が石打ちで殺されると知るとやりきれない。
日本で生きていたのだから裁判も無しに刑が確定するのも憂鬱になる一つだ。
イチは正規冒険者になってからセレファイスの町の安宿に移り拠点にしていた。
雨の音がさらに憂鬱にさせる。
マリナと討伐したゴブリンの村の報酬は明日ギルドにて渡される。
私刑された少年少女の捜査と今日の後始末で伸びに伸びている。
何か作って手持ち無沙汰を無くそうかと考えて何が居るか考える。
「イチどうしたの?」
「うん何か作ろうかと思ってるんだけど何か要らない?」
ニーがミニムーンに座りイチの事を見ている。
ーーーあのミニムーンのせいで宿屋の床が壊れないかな?
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これは田中一郎として生きた地球での記憶で、子供の頃に連載が始まった漫画の何でも入るポケットを魔法でなら作れるんじゃないかな?と思い立った。
「ニーと会った遺跡はあの後ガッチリ塞いだしあそこでいいか…」
「ニーと会った場所?」
ニーが首をかしげる。
ニーを召喚させられた黒い本があった遺跡である。
ーーー人が入った形跡も無かったのし、これからも人の世が何世代かあっても見つからないだろう。
イチは自分のステータスを開き移転魔法がないかを確かめると幾つもの確認した事のない魔法群の中に移転魔法を発見する。
「上手くいくといいけど」
立ち上がりイチとニーの生活品などが詰めているバックパックを漁り重たそうな布袋を取り出す。中には刀を作った残りの時の青き空の先の鉄粉を入れている。
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それに風魔法で粉砕したとうもろこし(コーンスターチ)と青き空の先の鉄粉を水で混ぜて粘度が出た物を加えしっかりとお湯と混ぜる。
「さて染色で青き空の先の鉄粉が布に乗るかな?」
イチはお湯の湯気に汗を流しながらシーツを桶にある青い液に漬ける。
ムラが出来てもいいやという風に重力魔法で圧を掛けて染めていく。
しばらくして布を取り出し水魔法で丁寧にすすぎ風魔法と火魔法で温風を作り布を乾かす。青き空の先の鉄の性質からか鉱石なのにしっかりと青くまた重みがある染まり方をする。
あとは袋の口がミニムーンの入るサイズになるよう長方形に裁断し両端を麻紐でザックリ縫い合わせると頭陀袋(ずたぶくろ)が出来上がる。
「イチこの袋じゃミニムーン入らないよ?」
その言葉を背に受けながら次にイチは移転魔法を袋に付与するように唱える。
なぜ一々と青き空の先の鉄を染色までして布に付けたのかと言うと星鋼の刀に魔法が付与しやすくまた解除するまで継続を続けた性質に期待したからである。
何度か袋にニーと出会った遺跡の部屋へ移転するイメージを魔法で付与し、頭陀袋を覗き込むと遺跡の部屋と黒い本が目に入る。
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