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深朝な男女
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かくかくしかじか
亮は事細かに伝えた。誤解を招かないように、自らの正当性を誇示するようになど考える余裕は無かった。
「………」
何も返す言葉がない玲子。素直にありがとうございますと言って済む事態ではないと思った。
「あの、その、本当にご迷惑をおかけして申し訳ございません!」
「貴方の身体は大丈夫なんですか?そんな、酔っ払いのみっともない私の為に……」
「………」
亮は答える。
「僕は大丈夫です」
「僕も貴方を助けるのに他の方法があったかもしれません。ただ僕が単純なばかりに見知らぬ女の人を投げ飛ばすなんて……」
「でもそのお陰で私の命は救われました」
「そんな大袈裟な…」
「普段僕人助けとかしないので…寧ろ助けて貰ってる身なんですよ」
こと言葉に引っかかった玲子。
「助けて貰ってるとは…?」
黙り込む亮。その表情は一言で表せない程複雑だった。
「実は僕ホームレスなんです。と言うのも、5年前に起きた大地震で家族親族皆失ってしまって……」
「その後養護施設に入って、何年か経ってそこを出て就職するも上手くいかず退職。それで日雇いを続けているんです」
返す言葉がない玲子。
「今は友人や知り合いの支えを受けてなんとか飯にはありつけてるんですけどね」
余りにも辛すぎる彼の境遇にいてもたってもいられなかった。
「ねえ、うちに来ませんか?」
「えっ?」
「ご飯作りますよ」
「いや、そんな」
「そんな辛い境遇に生きる人に助けて貰ったなんて、口上のお礼で済まされるものではありません。命には命でお返しをさせて下さい!」
「………じゃあ…お言葉に甘えて…」
ふと思う。
「そう言えば、お名前も年齢も聞いていませんでしたね」
「あぁ、いや、はい」
「私は小野玲子、大学二年生です」
「千代田亮、早生まれの19歳です」
「えっ」
「えっ?」
「「同い年!」」
運命って本当に分からないなぁ
出会いを実感した小野玲子20歳、酔いは覚めてとても清々しい気分だった。
亮は事細かに伝えた。誤解を招かないように、自らの正当性を誇示するようになど考える余裕は無かった。
「………」
何も返す言葉がない玲子。素直にありがとうございますと言って済む事態ではないと思った。
「あの、その、本当にご迷惑をおかけして申し訳ございません!」
「貴方の身体は大丈夫なんですか?そんな、酔っ払いのみっともない私の為に……」
「………」
亮は答える。
「僕は大丈夫です」
「僕も貴方を助けるのに他の方法があったかもしれません。ただ僕が単純なばかりに見知らぬ女の人を投げ飛ばすなんて……」
「でもそのお陰で私の命は救われました」
「そんな大袈裟な…」
「普段僕人助けとかしないので…寧ろ助けて貰ってる身なんですよ」
こと言葉に引っかかった玲子。
「助けて貰ってるとは…?」
黙り込む亮。その表情は一言で表せない程複雑だった。
「実は僕ホームレスなんです。と言うのも、5年前に起きた大地震で家族親族皆失ってしまって……」
「その後養護施設に入って、何年か経ってそこを出て就職するも上手くいかず退職。それで日雇いを続けているんです」
返す言葉がない玲子。
「今は友人や知り合いの支えを受けてなんとか飯にはありつけてるんですけどね」
余りにも辛すぎる彼の境遇にいてもたってもいられなかった。
「ねえ、うちに来ませんか?」
「えっ?」
「ご飯作りますよ」
「いや、そんな」
「そんな辛い境遇に生きる人に助けて貰ったなんて、口上のお礼で済まされるものではありません。命には命でお返しをさせて下さい!」
「………じゃあ…お言葉に甘えて…」
ふと思う。
「そう言えば、お名前も年齢も聞いていませんでしたね」
「あぁ、いや、はい」
「私は小野玲子、大学二年生です」
「千代田亮、早生まれの19歳です」
「えっ」
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