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19皿目:剛毅朴訥仁に近し ※
――気が付いたら、アルジとチューしてた。
ハッとした時にはもう遅く、不知火はポケーッとなって蕩けてしまい、アルジの頭に回した腕は必死にアルジの毛を毟っていた。
チュ、チュ、チュ、と繰り返されるアルジからのチュー。
鼻先に目頭、頬、あご、口、口の中の歯茎……あれ、チューじゃなくて舐められてる。ベロンベロン……ああ、目玉はダメ…………瞼がツツツ……とまつ毛に沿って辿られる。
耳の付け根をレロレロされると、体が勝手にピクピク震えてしまう。
頬を舐められ、口の端をペロペロされると、不知火はつい間違えてそちらの方向に顔を向けてしまった。
――あ、またチューされた。
唇と唇がふれ合う。
ふわふわした感触が気持ちよくて、不知火はまたつい間違えて、気持ちの良いふわふわしたモノを、唇に挟んであぐあぐ味わってしまった。
するとふわふわしたモノから硬くて鋭い牙が覗き、あぐあぐと噛みつき返される。
――う、怖い。
と思ったら、今度はぬるぬるした長いモノが口の中に入り込んできて、不知火の舌べらの根元をベロンと舐め上げた。
「はぐぅ……!んぐ、んぐう。んっ、あるぃ?……あぅううう、ふぅんっ」
――気持ちいい。気持ちいい。
顔中を嘗め回していたアルジの舌は、口の中に入ってからはしばらく出ていかず、狭い所で満足したようだ。
涎がゴプッと音を立てて溢れていく。
2人分の涎なんだから、1つの口で収まる訳がない。
そうでなくても、アルジがジュッと音を立てて涎を吸い取ると、吸い取ったそばから不知火の舌の根元をクリクリ押してくるので、どんどん溢れてきてしまう。
――あぅ、これ好き。
――ちがう、ちがうんだ。
チューされたいわけじゃない。ただ頭がぽ~ッとして、気持ちいいモノがどんどん気持ちよくしてくるから、もっと気持ちよくなりたくて……うわ……舌べら……ふぁあぁあ。
上顎の裏を長い舌でねっとり舐められると、くすぐったくて気持ちよくて、ついついその長い舌の裏筋に舌を這わせ返してしまう。
ぐりゅんッと舌同士が滑って擦れ合い、それが気持ちよくてぐりゅぐりゅと何度も滑らせ合った。
溢れる涎が止まらない。不知火は必死に舌を絡ませながら、長いモノにチュウチュウと吸いつく。
アルジの左手がふわふわと不知火の髪の根本を撫でる。
アルジの胡坐に横抱きされていた不知火は、チューされているうちにどんどんずり落ち、いつの間にか頭が右膝の上、足が左膝を超えて宙に投げ出される体勢となっていた。
アルジの右手が脇の下に入っているので、それ以上ずれ落ちることはないが……何か、大きいモノを太腿の下で押してしまっている。
そのことに気が付いた途端、熱かった体の体温がさらにボッと上昇する。
「あ、ああああぁりゅ、ん。ふぁッ、ありゅじ!っやん!やあ、や、あるッ……」
涙がぽろぽろ零れだす。
怖いんじゃない。臨界点を突破してしまった何かが、勝手に目から溢れ出してきたのだ。
気が付いたアルジが一瞬動きを止め、そっと唇から舌を引き抜く。
それが嫌でつい追いかけると、今度は優しく優しく舌を突っ込み返し、ゆっくりねっとりとした動きで口の中を舐め直してくれた。
上手くできていなかった呼吸が出来るようになり、次第に整ってくる。
「えらいえらい」とばかりに、アルジが頭を擦ってくれる。
そしてまた優しく優しく、舌をちゅっちゅと吸いながらそっと離し、不知火の顔を覗き込んだ。
――ゴアゴゴゴウァ……ォォオグァ……
囁きながら涙を舐めとってくれるアルジ。
心臓の疼きが止まらなくて、堪らなくなって、不知火は毛を毟っていた右手でアルジの左耳を撫でた。
「はぁ、アルジ……お前の、でっか……硬くなってる…………っあ!?それッ?らめ……んっ」
不知火の意識に反し、アルジは自身のモノなど少しも気にしていない様子で、今度は不知火の下腹部にヒョイと顔を埋めた。
吃驚して思わず耳を引っ張ってしまったが、そんな抵抗には少しも動じない。
顔にしたのと同様、今度は不知火の下腹部にフンフンと顔を埋め、少し鼻息を荒くさせた後、チュ、チュ、チュ、とあらゆる箇所にチューの雨を降らせ始めた。
「がっ、あ、アルジ?さすがにそれはどどどどどどうかな!?……ひゃ、あ、鼻やめて!グリグリしないで!……あうッ、あっ、あっ、あっん、やめ、ダメだってば!チューすんな!」
どうにかこうにか逃げようとするが、ビンッと立ち上がってしまっているペニスを前に、不知火の抵抗は説得力の欠片もない。
アルジは犬のようにスンスン匂いを嗅いだり、チュ、チュと優しく唇でくすぐったり、じれったいような気持ちいいような絶妙な愛撫を陰毛や鼠径部、太腿へと注いだ。
さっきのベロチューからこっち、先走りが溢れて止まらないペニスはドロドロで、そんな所に顔を寄せるアルジの鼻先といわず頬の毛といわず、色んな所が濡れてしまっている。
足をバタバタさせる度に太腿の下あたりに敷いているアルジのペニスまでブルブル揺れて、太腿にペチペチと当たってくるので、恥ずかしいやら感じてしまうやら。
……というか、ベロチューの時からもう限界だったペニスは、そのすぐそばを舐めるアルジの頬や産毛が掠る度に、ビクンビクンと揺れて爆発寸前なのだった。
「ひぁあうっ……!や、やああら!んぅ、ダメダメダメ!あ、アルジ!!!」
ベロベロ、ベロベロ、ベロンベロン。
丁寧に丁寧に舐めてくる舌べらが、ついに睾丸をくりゅくりゅと弄びだした。
ああぁあ、そこ良い、そこ良いけど、そっちじゃないッ!
片方ずつペロペロなんて待っていられない不知火は、ついに腰を引きつらせてゆらゆらと揺らしだした。
気持ちいい、気持ちいいッ。はやくはやくちょうだい。
もちろん意識なんてしてない。
ぽ~ッとする脳みそが一生懸命指令を送ってくるのだ。
はやく、はやくアルジ……うう、それ舐めて。
「あうううぅ、はやくぅ。ほしいよぉ、あるじぃぃ!…………あっ」
ぱくんッ。
熱い口内に含まれて、思わず不知火はのけ反った。
そのままプシャァアアアァッと何かが溢れ出す。
「―――――ッァァアァウンッ!!!ンッ、あ、あふ、ふやぁッ」
止まらない、止まらないと思っていると、アルジの口からゴクゴクもの凄い勢いで何かを飲み下す音が響いて…………あれ、これ……。
「あ、アルジ……!?ふぅんッ、あう、ごめ……!あ、っちがうの、でッ……ううぅッ、んッ!あっやッ、ひゃうッ!?」
一向に顔を上げないアルジは、不知火の液体が勢いをなくしてくると、ズズッと思い切り吸い上げてきた。
ちゅうちゅうッと最後まで吸い切って、ちゅぽんと口が外れる。
その、“ちゅぽん”にまで感じてしまった不知火は、「あぅんっ」と嬌声を上げて震える。
恥ずかしくなって頭が混乱して、不知火は黒い耳を掴んだままの手をもじもじと揺らした。
――グゴゴゴゴ、ガグルゴゴォゥゴ?ウゴォルォウァ……
「あ!?ちがうの本当に今のは俺の意思じゃなくてね!てかアルジなんで吸ったの!?出せよ!そういう時は出すの!!口からちんこちゃんと出して回避するもんだからね!?ああああんなの!飲んじゃ…………ッ!」
――……飲まれた。
一滴残らず飲まれてしまった。
しかもそれがもしかして、気持ち良い時に出るやつだけじゃなかったと思われることに、不知火はショックでショックで不自然に言葉を区切った。
目の前の生き物が「クフゥ」と満足気なため息を漏らすのに、不知火はまた、何かがこみ上げてきて涙をにじませた。
「の、飲むなよ…………」
――ゴガォゴゴゥ
ペロペロ、とアルジの舌が不知火の頬をくすぐる。
分かったのか分かってないのか。
ーーうん、絶対に分かってない。
涙を全て吸い取られ、色んな液体を出させられたり吸い取られたりした不知火は、全身の気怠さも相まって、ガクリとアルジの膝に沈んだ。
そういえばアルジのモノは相変わらずビンビンと太腿を押し上げているが、絶対に気にしてなどやるものか。
そうは思っても、さらに何も気にしていなさそうなアルジを見ていると、ビンビンビクビク元気に突っ立っているやつが可哀想にはなってくるが…………いや、絶対に気にしてなんか…………………………。
「…………」
ーーペロペロ、ベロンベロン……
「んッ…………」
ーーチュ、チュ、チュチュ、レロレロ……
「……ッ……………………おい。あ、あるじ……。それ、どうすんの?」
気になるもんは気になる。
太腿と太腿の間を開けてやると、ブルンッと顔を出すアルジのモノ。
2人でその光景を眺めてしばらく、アルジは慌てたように不知火の太腿を閉じさせた。
「……いやうん、それでおっけー、なわけないし」
あるモノはある。
1つだけ満足していない場所、見て見ぬふりするなんて、そんなの…………………無理。
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