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その障壁を越える者②
しおりを挟むハイミアの強味と言われている柔軟性や敏捷性などにも個人差がある。平均値は突出した才の者も含めているので、身体を動かすこと自体を好まないタイプもいると推測できる。
方向性を定めて努力を積み重ねれば、備わったものが順調に伸びていく。それは他の種族も同じだろう。
性別差で体格や筋力が固定されないのもハイミアの特徴で、しなやかさと素早さを両立させた身体はどう鍛えたとしても逞しさを獲得することはない。
特性の偏りが少なく、最もバランスが良い種族と言われている人間は、基礎能力にあらゆる数値を積み上げられる。
他を圧倒してこそ花開く分野において、彼らの努力はわかりやすい形で実を結ぶ。
飄々と何もかもを習得した風に見えるラザリオもかなりの努力家だとヴィユは知っている。
魔力で攻撃を集中強化し、短時間で相手の体力を削ぎ取るヴィユの討伐スタイルはタイムアタックに向いていた。
経験と勘に頼っていた討伐と違い、フィールドアスレチックでは個人の総合的な能力が要となる。
こういった何でもありの場面において、応用が利くラザリオは頼もしいパートナーだった。
ゆるやかな助走から一気にスピードを上げ、そのまま急傾斜を駆け上がる。
反り返ったへりに両手をかけ、1回転を挟んで着地するくらいではパフォーマンスに華がない。
一番手を任せてもらった責任を果たそうと壁を蹴り、宙で体をひねって倒立の形で着地してみせるとラザリオがヒュウと口笛を吹く。
「序盤で体力使いすぎじゃね? まぁ、かっこいいからいいけど」
魔法使用の規定がないのをいいことに呼び寄せたキックボードで壁を上ってきたラザリオは、無駄に大技を披露していた。観客を喜ばせようとする気配りは感心だが、高度な魔法の多用は本番では不可だろう。
難なく第一関門をクリアしたところで、次のルートが全景を現す。
ゴールへ続く道が大きく分断されていて、向こう岸まで渡る方法が2つから選べるようだった。
アーチ状に組み上げられた可動式の梯子を利用するか、浮遊するキューブを足場にして向こうまでたどりつくかである。
落下に怯えるほどの高さではないが、受け身を取れなければ怪我する者もいるだろう。
参加者の安全を約束するために衝撃吸収用のスライムボールが落下地点には敷き詰められている。
このテストコースに制限時間や魔法制限はないが、浮遊や転移の魔法を使えるのなら梯子やキューブが役割を失う。
フィールド魔法で、一律に能力制限をかけるつもりだろうか。主催側はそのあたりの調整も今日の試走で確かめたいのだろう。
「ヴィユはどっちでいく?」
不得手なものなどない親友はヴィユの選択を優先してくれる。
どちらかと言えば梯子の方が攻略しやすそうではあるが、魔法生成のキューブの踏み心地には興味があった。
「俺はキューブを渡ってみたい」
「オッケー! じゃあ、そっちの攻略は任せた」
振り落とされる機構が付いていたとしてもラザリオならどうとでも対処できるだろう。
こちらの気迫を削ぐようにゆったりと動くキューブのひとつにヴィユは飛び乗り、次のキューブへ素早く体重移動することを繰り返す。
「踏んだら落下するのかと思ってたけど違うんだな」
腕で自重を支え前進していても、会話が可能なラザリオの体力は恐ろしい。
「綿菓子みたいな見た目の割にはしっかりしてるし、動きにも法則性があるみたいだな」
「本番はフィールド魔法がこれに加わって、難易度があがるのかもな。誰でも攻略可能なコースにしてタイムで競わせるっていうパターンもありか?」
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世界観がすごく丁寧に描写されていて、読んでいて引き込まれてしまいました!
これからの2人がどうなっていくのか、大変気になります😍
生徒×教師、最高ですね💕
読んでくださってありがとうございます!
ファンタジー世界観と現代倫理には隔たりがあるかとは思いますが、こちらの学園世界でのルールに沿った登場人物たちが愛らしいです
教師✕生徒 最高💖ですよね
学園が舞台の生徒と教師の禁断の関係……! 大好きな設定です!獣人の設定や『ゆらぎ熱』という主人公の抱える問題などもとても興味を引きます。
途中までの拝読ですが、若返った主人公・ヴィユがこれからどうなっていくかはらはらですね~!!
またお邪魔させていただきますね😍
話数が進んでしまってるのもあり、とっ散らかってる設定だらけですが読んでいただきありがとうございます
倫理観がきちんとしてる子が好きなので、ヴィユの恋愛初心者ぶりを見守っていただけるとうれしいです!
感想はちゃめちゃうれしいです!ありがとうございます!
読んでくださってありがとうございます!
自分しかこの小説にアクセスしてないのでは?と思うこともあるので、どんな形でも反応いただけるのはすごくうれしいです
ノヴァクさんは文化祭編のゲストキャラですが主軸の二人に関わる存在なので、印象深く思っていただけると幸いです
メッセージありがとうございました!