23 / 38
本編 雄花の章
第二話 理性と欲望の戦い
しおりを挟む
何やら、いい匂いがする。香水とは違っているが、いい匂いだ。珍しい匂いではない。嗅いだことがある。
脳が覚醒し、俊は目覚めた。匂いの方向、というより人の気配のある方向へ首を向けると、女性がすぐ隣で横臥していた。頬杖を付き、俊をじっと見ていたようだ。
俊が彼女へ首を向けたとき、身構えたのが分かった。
「……十五分経ちましたか?」
彼女の声は緊張を孕んでいる。俊も、そりゃあ緊張するよなと思った。いきなりやってきた見合い相手が、即眠らせろと言ったら大抵の人間はキレる。
彼女は両腕を畳に付いて、俊から距離を取らずに半身を上げた。怒りの気配はない。
一緒に眠ろうとしていたのか? いや、その割に警戒を全ては解いていない。
違うだろう。まず第一に、やってきていきなり眠らせろと言った相手に対し、警戒こそすれ怒りを向けてこない人間というのは、いくらなんでも珍し過ぎやしないだろうか?
俄然興味が湧いた。
「ああ。あなたは何をやってるんだ」
「あなたの身長がどのくらいかと、私を基準にして測っていました」
「目算できたか?」
「六尺ありますよね」
ある。そこそこの目利きだ。
相手は緊張を解こうと努力してくれている。試しに、もう少しフランクになれるようにタメ口でいいと提案してみたが、そこはすぐにはできないらしい。
「ところで、どうして俺の身長なんぞ気になったんだ」
「あなたは私と結婚するかもしれない人だから、単純に興味がありました。あなたを起こさずに、あなたのことを知りたいから、とりあえずまず身長を確認しようかと思った次第です」
え、なにそれ。キュンとしちゃうぞ。
警察官の仕事は多忙だ。いつもいつも上機嫌で身内に接することができるほど、俊もまだ人間ができていない。時には放置しておいてほしいこともある。
そうした、俊が一人の時間を要するときも、それを察し、彼女は自分なりの時間の過ごし方ができる人間なのだ。と、努めて理論的に、警察官の妻としていい資質だ、など分析してみたが。
惚れてしまうだろう。
本心はコレに尽きた。
「だから、初回は避妊をして、お互い相性がいいことを確かめてから、二度目以降に及ぶ手順を提案したい。避妊具は俺が用意しているし、使用済みのモノも俺が持って帰る。ここには残さないので、あなたが誰かに話さない限り、俺たちだけの秘密になる」
我ながらよく我慢をしてるな、と思いつつも、俊は見合いの相手にしばらくのあいだ講釈を垂れていた。
そもそも交渉はするつもりだった。一度試したとして、相性がよくないから見合いを止めたのに、子供ができてしまったらやはり責任は生じる。自分たちはいいが、肝心の生まれたこどもが不幸になることだけは避けたい。
だから、初回は避妊をしようともちかけたのだ。
ただ、俊はいろいろ複雑な思いで、相手の女性と話をしていた。
いや、嘘だ。見栄を張った。複雑ではない。有り体に言えば単なる理性と欲望の戦いにすぎない。
下半身は、今すぐ彼女と性行為させろ!と元気溌剌アピールをしてくる。俊はもう相手にかなり興味を抱いてしまっている。とっととおっぱじめて相性を確かめたい。
……そもそも相性というが、おそらくそんなもの俊には判別できないだろう。俊は十割満足できる自信があるから。
だが、その肝心の相手が、ガチガチに緊張しているようで、さすがにいきなり裸にひんむいてはしまえなかった。
少しでもいいので緊張を解いてやりたい。彼女も初めての見合いなのかもしれない。
現状、雑談だけでは駄目のようだ。彼女も本心はともかく、閨を共にすることに異論はないようで、俊の行動に素直に従っている。それでも、抱きしめたとき、彼女の腰が退けたのが分かった。
あまり男慣れしていないと予想は付いたが、彼女の魅力に完全に抗えなかった。女の首筋に鼻を突っ込んで、さきほど夢うつつで嗅いでいたいい香りが、彼女から発せられていることに確信が持てた。
「いい匂いがする」
「檸檬ですか?」
女の回答の語調から、面白がっているのが分かった。
「あ、そうだ。そう、檸檬だなこれは……いい匂いだ」
その勢いで、彼女の細い首筋に頬を当てた。女は逃げなかった。むしろ受け入れるように顎を上に向け、俊の行動を促しているように思えた。
高校生までは、それなりに女性と関係を持った。警察官を目指し学校に入学して以来、零ではないが、ほとんど女を抱いていない。
久しぶりの、肌理の細かな、女ならでわの肌の感触は、飢えていたものを少し満たしてくれた。
「女性の肌は、本当に気持ちいいな」
思わず声に出してしまった。引かれるかと思ったが、彼女は別段気を悪くしていないようだ。口では先に進んで構わないと言っているが、彼女が緊張していることは伝わってくる。
待てよ。もしかしたら、自分と同じく久しぶりの行為になる、またはほぼ経験がない、そのどちらか(あるいはどちらも)故の緊張なのかもしれない。
退けていた彼女の腰から力が抜けた。あと一寸、近くによると、俊が興奮していることが悟られてしまうだろう。怖がらせたくないと思っていたとき、相手の女の吐息が俊の耳にかかった。
「私も、あなたの肌の感触、好きです」
俊の理性が一瞬途切れた。
「……そうか?」
相手の角帯と、己の紐帯を解いた。
開いた身頃の奥の、白い肌を目で確認しつつも、俊は彼女を引き寄せた。
押せばどこまでも沈みそうな柔らかい女のからだを、俊もまた自分の皮膚で味わっている。
好みの香りを漂わせている、若い女体を、余すところなく全て知りたい。
「すご……い」
素直な感嘆が、さらに俊を後押ししてくる。女の背を指で辿りながら、彼女のうなじに手を差し入れた。上を向かせ、口を覆う。
まず、彼女の唇を堪能した。身構えていた彼女の体から強ばりが溶けていく。唇を解放し顔を合わせると、ゆったりと彼女が微笑んでいるのが分かった。
「今の、いい。好き」
「あなたもいい、とても」
腰を落としながら手を引くと、彼女はごく自然に付き従い、俊の腕の中に収まった。横たえ、覆い被さって、首を傾け再度口付けを交わした。彼女の下唇を舌で舐めて誘うと、応えて口を開け、舌を合わせてくれた。
闇の中、粘質な音と、互いのごく小さな含み声が耳に残る。
彼女は口付けを受けながら、俊の肩から上腕にかけ、腕を滑らせた。何かを確認しているような動きだった。
その手が不意に止まり、女は手を離した。まるで、やかんの中の液体が沸騰しているのに、そうと知らず触れてしまったかのような動きだった。
柔らかだった相手の全身が、凍ったように強ばった。
あまりにも突然の変わりように、俊も全身を緊張させた。
何が、彼女の中で起こった?
脳が覚醒し、俊は目覚めた。匂いの方向、というより人の気配のある方向へ首を向けると、女性がすぐ隣で横臥していた。頬杖を付き、俊をじっと見ていたようだ。
俊が彼女へ首を向けたとき、身構えたのが分かった。
「……十五分経ちましたか?」
彼女の声は緊張を孕んでいる。俊も、そりゃあ緊張するよなと思った。いきなりやってきた見合い相手が、即眠らせろと言ったら大抵の人間はキレる。
彼女は両腕を畳に付いて、俊から距離を取らずに半身を上げた。怒りの気配はない。
一緒に眠ろうとしていたのか? いや、その割に警戒を全ては解いていない。
違うだろう。まず第一に、やってきていきなり眠らせろと言った相手に対し、警戒こそすれ怒りを向けてこない人間というのは、いくらなんでも珍し過ぎやしないだろうか?
俄然興味が湧いた。
「ああ。あなたは何をやってるんだ」
「あなたの身長がどのくらいかと、私を基準にして測っていました」
「目算できたか?」
「六尺ありますよね」
ある。そこそこの目利きだ。
相手は緊張を解こうと努力してくれている。試しに、もう少しフランクになれるようにタメ口でいいと提案してみたが、そこはすぐにはできないらしい。
「ところで、どうして俺の身長なんぞ気になったんだ」
「あなたは私と結婚するかもしれない人だから、単純に興味がありました。あなたを起こさずに、あなたのことを知りたいから、とりあえずまず身長を確認しようかと思った次第です」
え、なにそれ。キュンとしちゃうぞ。
警察官の仕事は多忙だ。いつもいつも上機嫌で身内に接することができるほど、俊もまだ人間ができていない。時には放置しておいてほしいこともある。
そうした、俊が一人の時間を要するときも、それを察し、彼女は自分なりの時間の過ごし方ができる人間なのだ。と、努めて理論的に、警察官の妻としていい資質だ、など分析してみたが。
惚れてしまうだろう。
本心はコレに尽きた。
「だから、初回は避妊をして、お互い相性がいいことを確かめてから、二度目以降に及ぶ手順を提案したい。避妊具は俺が用意しているし、使用済みのモノも俺が持って帰る。ここには残さないので、あなたが誰かに話さない限り、俺たちだけの秘密になる」
我ながらよく我慢をしてるな、と思いつつも、俊は見合いの相手にしばらくのあいだ講釈を垂れていた。
そもそも交渉はするつもりだった。一度試したとして、相性がよくないから見合いを止めたのに、子供ができてしまったらやはり責任は生じる。自分たちはいいが、肝心の生まれたこどもが不幸になることだけは避けたい。
だから、初回は避妊をしようともちかけたのだ。
ただ、俊はいろいろ複雑な思いで、相手の女性と話をしていた。
いや、嘘だ。見栄を張った。複雑ではない。有り体に言えば単なる理性と欲望の戦いにすぎない。
下半身は、今すぐ彼女と性行為させろ!と元気溌剌アピールをしてくる。俊はもう相手にかなり興味を抱いてしまっている。とっととおっぱじめて相性を確かめたい。
……そもそも相性というが、おそらくそんなもの俊には判別できないだろう。俊は十割満足できる自信があるから。
だが、その肝心の相手が、ガチガチに緊張しているようで、さすがにいきなり裸にひんむいてはしまえなかった。
少しでもいいので緊張を解いてやりたい。彼女も初めての見合いなのかもしれない。
現状、雑談だけでは駄目のようだ。彼女も本心はともかく、閨を共にすることに異論はないようで、俊の行動に素直に従っている。それでも、抱きしめたとき、彼女の腰が退けたのが分かった。
あまり男慣れしていないと予想は付いたが、彼女の魅力に完全に抗えなかった。女の首筋に鼻を突っ込んで、さきほど夢うつつで嗅いでいたいい香りが、彼女から発せられていることに確信が持てた。
「いい匂いがする」
「檸檬ですか?」
女の回答の語調から、面白がっているのが分かった。
「あ、そうだ。そう、檸檬だなこれは……いい匂いだ」
その勢いで、彼女の細い首筋に頬を当てた。女は逃げなかった。むしろ受け入れるように顎を上に向け、俊の行動を促しているように思えた。
高校生までは、それなりに女性と関係を持った。警察官を目指し学校に入学して以来、零ではないが、ほとんど女を抱いていない。
久しぶりの、肌理の細かな、女ならでわの肌の感触は、飢えていたものを少し満たしてくれた。
「女性の肌は、本当に気持ちいいな」
思わず声に出してしまった。引かれるかと思ったが、彼女は別段気を悪くしていないようだ。口では先に進んで構わないと言っているが、彼女が緊張していることは伝わってくる。
待てよ。もしかしたら、自分と同じく久しぶりの行為になる、またはほぼ経験がない、そのどちらか(あるいはどちらも)故の緊張なのかもしれない。
退けていた彼女の腰から力が抜けた。あと一寸、近くによると、俊が興奮していることが悟られてしまうだろう。怖がらせたくないと思っていたとき、相手の女の吐息が俊の耳にかかった。
「私も、あなたの肌の感触、好きです」
俊の理性が一瞬途切れた。
「……そうか?」
相手の角帯と、己の紐帯を解いた。
開いた身頃の奥の、白い肌を目で確認しつつも、俊は彼女を引き寄せた。
押せばどこまでも沈みそうな柔らかい女のからだを、俊もまた自分の皮膚で味わっている。
好みの香りを漂わせている、若い女体を、余すところなく全て知りたい。
「すご……い」
素直な感嘆が、さらに俊を後押ししてくる。女の背を指で辿りながら、彼女のうなじに手を差し入れた。上を向かせ、口を覆う。
まず、彼女の唇を堪能した。身構えていた彼女の体から強ばりが溶けていく。唇を解放し顔を合わせると、ゆったりと彼女が微笑んでいるのが分かった。
「今の、いい。好き」
「あなたもいい、とても」
腰を落としながら手を引くと、彼女はごく自然に付き従い、俊の腕の中に収まった。横たえ、覆い被さって、首を傾け再度口付けを交わした。彼女の下唇を舌で舐めて誘うと、応えて口を開け、舌を合わせてくれた。
闇の中、粘質な音と、互いのごく小さな含み声が耳に残る。
彼女は口付けを受けながら、俊の肩から上腕にかけ、腕を滑らせた。何かを確認しているような動きだった。
その手が不意に止まり、女は手を離した。まるで、やかんの中の液体が沸騰しているのに、そうと知らず触れてしまったかのような動きだった。
柔らかだった相手の全身が、凍ったように強ばった。
あまりにも突然の変わりように、俊も全身を緊張させた。
何が、彼女の中で起こった?
12
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
『冷徹社長の秘書をしていたら、いつの間にか専属の妻に選ばれました』
鍛高譚
恋愛
秘書課に異動してきた相沢結衣は、
仕事一筋で冷徹と噂される社長・西園寺蓮の専属秘書を務めることになる。
厳しい指示、膨大な業務、容赦のない会議――
最初はただ必死に食らいつくだけの日々だった。
だが、誰よりも真剣に仕事と向き合う蓮の姿に触れるうち、
結衣は秘書としての誇りを胸に、確かな成長を遂げていく。
そして、蓮もまた陰で彼女を支える姿勢と誠実な仕事ぶりに心を動かされ、
次第に結衣は“ただの秘書”ではなく、唯一無二の存在になっていく。
同期の嫉妬による妨害、ライバル会社の不正、社内の疑惑。
数々の試練が二人を襲うが――
蓮は揺るがない意志で結衣を守り抜き、
結衣もまた社長としてではなく、一人の男性として蓮を信じ続けた。
そしてある夜、蓮がようやく口にした言葉は、
秘書と社長の関係を静かに越えていく。
「これからの人生も、そばで支えてほしい。」
それは、彼が初めて見せた弱さであり、
結衣だけに向けた真剣な想いだった。
秘書として。
一人の女性として。
結衣は蓮の差し伸べた未来を、涙と共に受け取る――。
仕事も恋も全力で駆け抜ける、
“冷徹社長×秘書”のじれ甘オフィスラブストーリー、ここに完結。
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
課長と私のほのぼの婚
藤谷 郁
恋愛
冬美が結婚したのは十も離れた年上男性。
舘林陽一35歳。
仕事はできるが、ちょっと変わった人と噂される彼は他部署の課長さん。
ひょんなことから交際が始まり、5か月後の秋、気がつけば夫婦になっていた。
※他サイトにも投稿。
※一部写真は写真ACさまよりお借りしています。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる