17 / 26
#17
しおりを挟む
#17
「二人だけになっちゃったね...」
「そう..だね」
お互い少し気まずそうに話す。
「かっ...帰ろっか」
「うん..帰ろ」
帰ると言っても雪奈はバス、僕は電車だからそんなに長い距離ではない。
「ちょっとだけ..遠回りしない?」
雪奈がそう言ったのは校門を出て少しした後だった
「やっぱり、嫌かな?」
反応に困っているとまた雪奈が口を開いた
「結花に申し訳ないかなって...」
その時和希はポケットに振動を感じて、手を入れてスマホを取り出してみると結花からのLINEがきていた
"たまには雪奈と二人で帰ってあげてね"
どこかで僕達を見ているのではないかと疑ってしまうほど、タイミングの良いメッセージだった
「じゃあ一緒に遠回りしてくれる?」
和希のスマホの画面を覗き込みながら首を傾げた
「良いよ、行こっか」
並んで歩き始める二人はまるで付き合っているみたいにみえたかもしれない。
「この前は色々とごめんね」
少ししてから雪奈は口を開いた
「気にしなくて良いよ」
「でも私、まだ和希のこと好きだよ」
体の温度が急に上がった気がした
「バンドメンバー兼友達としてね」
雪奈は悪戯っ子な子供みたいに笑う。
「僕も好きだよ」
「えっ?!」
和希の少し先を歩いていた雪奈が振り返って和希を見つめた
「バンドメンバー兼友達としてな」
雪奈がやったように和希も真似をして笑った
「も~!」
頬を膨らませている。
「ここまでだね」
遠回りをしたのに時間はあっという間に過ぎて、バス停まできてしまった
「じゃあばいばい」
「また明日」
二人は手を振り合って別れた。
音楽を聴こうとスマホを取り出すと結花からLINEがきていた
"雪奈、泣いてなかった?"
きっと結花も気にしているのだろう。でもその不安とは裏腹に雪奈は元気そうだった
"元気そうだったよ"
そう送ってからイヤホンをつけて音楽を再生した
思い返せば最近は結花や他のバンドメンバーと一緒に帰ることが多くて、こうして一人で音楽を聴きながら歩くのは久しぶりだった。
家に到着して自分の部屋に背負っていたリュックをてきとうに置いて夕飯を食べにリビングに戻ろうとした時、スマホが鳴った
画面を見たらバイト先のマネージャーからの着信だった
"和希君、急にごめんね。明日なんだけどシフト入ってもらえないかな?"
"わかりました、19時からで良いですか?"
"うん、ありがとう。明日の20時から新しいバイトの子が来るから色々と教えてあげて"
そう言い残して電話が切れた。
リビングで夕飯を食べてお風呂に入ってから眠りについた。
次の日
いつも通りに結花と学校向かって最寄駅からは別々に歩く。学校ではただのクラスメイトで同じバンドのメンバーという関係。部活中でもそれは同じだ。
何事もなく学校と部活を終えた。
「今日バイトだから、また明日」
バンドメンバーに手を振って歩き出す。
「私も予定あるから」
結花もそう言ってから歩き出した。
結花と並んで歩く。僕はそのままバイト先に向かう。とはいってもバイト先は家の最寄り駅の近くなので普段と特別違うところはない
結花は予定の前に一旦家に帰るとのことだ。どんな予定なのか訊いても
「内緒」
と、教えてくれなかった。
「へ~、和希ここでバイトしてるんだ」
そこは駅前のカフェだった
「うん。そろそろ時間だから行くね」
僕は店の中に結花は家へと歩いた。
一時間後
そろそろ新しく入った子が来る時間だと思っていると、店の自動ドアが開いた
少し慌てた様子でいる女の子は恐らく新しいバイトの子だろう。でもそんなことどうでも良い程に和希は驚いていた
「結花!?」
僕の声に気がついた結花が、へへっと少し下を出して笑った。
更衣室で着替えた結花が出てきて大きな声で
「今日から新しく入ったアルバイトの雨宮結花です、よろしくお願いします」
と言って軽くお辞儀をした。頭を上げるとすぐに僕のところに来て
「久里浜先輩!よろしくお願いします!」
きっと周りの人は結花のことを真面目な新人とでも思っているのだろうが、そんなことはない。
実際に今僕の前にいる女の子は子供みたいに笑いそうなのを必死に堪えてこちらを見つめている
「よろしくね、えーっと..雨宮さん」
危うくいつも通りに呼んでしまいそうになったが寸前で止めて名字にさんをつけて呼んだ。いきなり呼び捨てになんてしたら、付き合っている事はバレないにしても呼び捨てに出来るほどの関係なとだとバレてしまう。
色々と訊きたいところだが、仕事中のため一旦後回しにして結花に仕事のやり方や機械の操作の仕方を一通り教えた
「わかんない事あったらいつでも訊いてね」
そんなこんなで結花の初めてのアルバイトが終わった。
「今日21時までだよね、あがって良いよ。お疲れ様」
「ありがとうございました、お疲れ様です」
結花はまたみんなにお辞儀をしてから帰って行った
和希は22時まで働いてからあがった。
「お疲れ様!」
バイトの服から制服に着替えて店を出るとそこには結花がいた
「もしかして、ずっと待ってたの?」
「そうだよ、だって一緒に帰りたいもん...!」
結花は少し赤くなった頬を隠すように俯いた。
「二人だけになっちゃったね...」
「そう..だね」
お互い少し気まずそうに話す。
「かっ...帰ろっか」
「うん..帰ろ」
帰ると言っても雪奈はバス、僕は電車だからそんなに長い距離ではない。
「ちょっとだけ..遠回りしない?」
雪奈がそう言ったのは校門を出て少しした後だった
「やっぱり、嫌かな?」
反応に困っているとまた雪奈が口を開いた
「結花に申し訳ないかなって...」
その時和希はポケットに振動を感じて、手を入れてスマホを取り出してみると結花からのLINEがきていた
"たまには雪奈と二人で帰ってあげてね"
どこかで僕達を見ているのではないかと疑ってしまうほど、タイミングの良いメッセージだった
「じゃあ一緒に遠回りしてくれる?」
和希のスマホの画面を覗き込みながら首を傾げた
「良いよ、行こっか」
並んで歩き始める二人はまるで付き合っているみたいにみえたかもしれない。
「この前は色々とごめんね」
少ししてから雪奈は口を開いた
「気にしなくて良いよ」
「でも私、まだ和希のこと好きだよ」
体の温度が急に上がった気がした
「バンドメンバー兼友達としてね」
雪奈は悪戯っ子な子供みたいに笑う。
「僕も好きだよ」
「えっ?!」
和希の少し先を歩いていた雪奈が振り返って和希を見つめた
「バンドメンバー兼友達としてな」
雪奈がやったように和希も真似をして笑った
「も~!」
頬を膨らませている。
「ここまでだね」
遠回りをしたのに時間はあっという間に過ぎて、バス停まできてしまった
「じゃあばいばい」
「また明日」
二人は手を振り合って別れた。
音楽を聴こうとスマホを取り出すと結花からLINEがきていた
"雪奈、泣いてなかった?"
きっと結花も気にしているのだろう。でもその不安とは裏腹に雪奈は元気そうだった
"元気そうだったよ"
そう送ってからイヤホンをつけて音楽を再生した
思い返せば最近は結花や他のバンドメンバーと一緒に帰ることが多くて、こうして一人で音楽を聴きながら歩くのは久しぶりだった。
家に到着して自分の部屋に背負っていたリュックをてきとうに置いて夕飯を食べにリビングに戻ろうとした時、スマホが鳴った
画面を見たらバイト先のマネージャーからの着信だった
"和希君、急にごめんね。明日なんだけどシフト入ってもらえないかな?"
"わかりました、19時からで良いですか?"
"うん、ありがとう。明日の20時から新しいバイトの子が来るから色々と教えてあげて"
そう言い残して電話が切れた。
リビングで夕飯を食べてお風呂に入ってから眠りについた。
次の日
いつも通りに結花と学校向かって最寄駅からは別々に歩く。学校ではただのクラスメイトで同じバンドのメンバーという関係。部活中でもそれは同じだ。
何事もなく学校と部活を終えた。
「今日バイトだから、また明日」
バンドメンバーに手を振って歩き出す。
「私も予定あるから」
結花もそう言ってから歩き出した。
結花と並んで歩く。僕はそのままバイト先に向かう。とはいってもバイト先は家の最寄り駅の近くなので普段と特別違うところはない
結花は予定の前に一旦家に帰るとのことだ。どんな予定なのか訊いても
「内緒」
と、教えてくれなかった。
「へ~、和希ここでバイトしてるんだ」
そこは駅前のカフェだった
「うん。そろそろ時間だから行くね」
僕は店の中に結花は家へと歩いた。
一時間後
そろそろ新しく入った子が来る時間だと思っていると、店の自動ドアが開いた
少し慌てた様子でいる女の子は恐らく新しいバイトの子だろう。でもそんなことどうでも良い程に和希は驚いていた
「結花!?」
僕の声に気がついた結花が、へへっと少し下を出して笑った。
更衣室で着替えた結花が出てきて大きな声で
「今日から新しく入ったアルバイトの雨宮結花です、よろしくお願いします」
と言って軽くお辞儀をした。頭を上げるとすぐに僕のところに来て
「久里浜先輩!よろしくお願いします!」
きっと周りの人は結花のことを真面目な新人とでも思っているのだろうが、そんなことはない。
実際に今僕の前にいる女の子は子供みたいに笑いそうなのを必死に堪えてこちらを見つめている
「よろしくね、えーっと..雨宮さん」
危うくいつも通りに呼んでしまいそうになったが寸前で止めて名字にさんをつけて呼んだ。いきなり呼び捨てになんてしたら、付き合っている事はバレないにしても呼び捨てに出来るほどの関係なとだとバレてしまう。
色々と訊きたいところだが、仕事中のため一旦後回しにして結花に仕事のやり方や機械の操作の仕方を一通り教えた
「わかんない事あったらいつでも訊いてね」
そんなこんなで結花の初めてのアルバイトが終わった。
「今日21時までだよね、あがって良いよ。お疲れ様」
「ありがとうございました、お疲れ様です」
結花はまたみんなにお辞儀をしてから帰って行った
和希は22時まで働いてからあがった。
「お疲れ様!」
バイトの服から制服に着替えて店を出るとそこには結花がいた
「もしかして、ずっと待ってたの?」
「そうだよ、だって一緒に帰りたいもん...!」
結花は少し赤くなった頬を隠すように俯いた。
0
あなたにおすすめの小説
診察室の午後<菜の花の丘編>その1
スピカナ
恋愛
神的イケメン医師・北原春樹と、病弱で天才的なアーティストである妻・莉子。
そして二人を愛してしまったイケメン御曹司・浅田夏輝。
「菜の花クリニック」と「サテライトセンター」を舞台に、三人の愛と日常が描かれます。
時に泣けて、時に笑える――溺愛とBL要素を含む、ほのぼの愛の物語。
多くのスタッフの人生がここで楽しく花開いていきます。
この小説は「医師の兄が溺愛する病弱な義妹を毎日診察する甘~い愛の物語」の1000話以降の続編です。
※医学描写と他もすべて架空です。
小さい頃「お嫁さんになる!」と妹系の幼馴染みに言われて、彼女は今もその気でいる!
竜ヶ崎彰
恋愛
「いい加減大人の階段上ってくれ!!」
俺、天道涼太には1つ年下の可愛い幼馴染みがいる。
彼女の名前は下野ルカ。
幼少の頃から俺にベッタリでかつては将来"俺のお嫁さんになる!"なんて事も言っていた。
俺ももう高校生になったと同時にルカは中学3年生。
だけど、ルカはまだ俺のお嫁さんになる!と言っている!
堅物真面目少年と妹系ゆるふわ天然少女による拗らせ系ラブコメ開幕!!
12年目の恋物語
真矢すみれ
恋愛
生まれつき心臓の悪い少女陽菜(はるな)と、12年間同じクラス、隣の家に住む幼なじみの男の子叶太(かなた)は学校公認カップルと呼ばれるほどに仲が良く、同じ時間を過ごしていた。
だけど、陽菜はある日、叶太が自分の身体に責任を感じて、ずっと一緒にいてくれるのだと知り、叶太から離れることを決意をする。
すれ違う想い。陽菜を好きな先輩の出現。二人を見守り、何とか想いが通じるようにと奔走する友人たち。
2人が結ばれるまでの物語。
第一部「12年目の恋物語」完結
第二部「13年目のやさしい願い」完結
第三部「14年目の永遠の誓い」←順次公開中
※ベリーズカフェと小説家になろうにも公開しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
俺をフッた幼馴染が、トップアイドルになって「もう一度やり直したい」と言ってきた
夏見ナイ
恋愛
平凡な大学生・藤堂蓮には忘れられない過去がある。高校時代、告白した幼馴染の星宮瑠奈に「アイドルになるから」とこっ酷くフラれたことだ。
数年後、瑠奈は国民的アイドル『LUNA』として輝いていた。遠い世界の住人になった彼女との再会なんて、あるはずもなかった――そう、変装した彼女が俺の前に現れ、「もう一度やり直したい」と泣きつくまでは。
トップアイドルの立場を使い強引に迫る元幼馴染と、過去の傷。揺れ動く俺の日常を照らしてくれたのは、俺の才能を信じてくれる後輩・朝霧陽葵の存在だった。
俺をフッた幼馴染か、俺を支える後輩か。過去の清算と未来の選択を描く、ほろ苦くも甘い、逆転ラブコメディ、開幕。
まずはお嫁さんからお願いします。
桜庭かなめ
恋愛
高校3年生の長瀬和真のクラスには、有栖川優奈という女子生徒がいる。優奈は成績優秀で容姿端麗、温厚な性格と誰にでも敬語で話すことから、学年や性別を問わず人気を集めている。和真は優奈とはこの2年間で挨拶や、バイト先のドーナッツ屋で接客する程度の関わりだった。
4月の終わり頃。バイト中に店舗の入口前の掃除をしているとき、和真は老齢の男性のスマホを見つける。その男性は優奈の祖父であり、日本有数の企業グループである有栖川グループの会長・有栖川総一郎だった。
総一郎は自分のスマホを見つけてくれた和真をとても気に入り、孫娘の優奈とクラスメイトであること、優奈も和真も18歳であることから優奈との結婚を申し出る。
いきなりの結婚打診に和真は困惑する。ただ、有栖川家の説得や、優奈が和真の印象が良く「結婚していい」「いつかは両親や祖父母のような好き合える夫婦になりたい」と思っていることを知り、和真は結婚を受け入れる。
デート、学校生活、新居での2人での新婚生活などを経て、和真と優奈の距離が近づいていく。交際なしで結婚した高校生の男女が、好き合える夫婦になるまでの温かくて甘いラブコメディ!
※特別編7が完結しました!(2026.1.29)
※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、感想をお待ちしております。
網代さんを怒らせたい
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
「なあ。僕たち、付き合わないか?」
彼がなにを言っているのかわからなかった。
たったいま、私たちは恋愛できない体質かもしれないと告白しあったばかりなのに。
しかし彼曰く、これは練習なのらしい。
それっぽいことをしてみれば、恋がわかるかもしれない。
それでもダメなら、本当にそういう体質だったのだと諦めがつく。
それはそうかもしれないと、私は彼と付き合いはじめたのだけれど……。
和倉千代子(わくらちよこ) 23
建築デザイン会社『SkyEnd』勤務
デザイナー
黒髪パッツン前髪、おかっぱ頭であだ名は〝市松〟
ただし、そう呼ぶのは網代のみ
なんでもすぐに信じてしまい、いつも網代に騙されている
仕事も頑張る努力家
×
網代立生(あじろたつき) 28
建築デザイン会社『SkyEnd』勤務
営業兼事務
背が高く、一見優しげ
しかしけっこう慇懃無礼に毒を吐く
人の好き嫌いが激しい
常識の通じないヤツが大嫌い
恋愛のできないふたりの関係は恋に発展するのか……!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる