ヒリキなぼくと

きなり

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平和なぼくら、そして

平和なぼくらとその後…

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「ひびき、世間に迷惑をかけるようなこと、何でしたの!」 

 アレの怒鳴り声は、うんざりする。

 昨日は大変だった。光岡の家族が助けに来てくれて、パトカーも来た。

 警察官が大勢いる公務員宿舎にパトカーが来たんだから、お巡りさんが山のように湧いた。こんなにいるんだったら、ぼくたちがこんな目にあう前に助けてくれればよかったのにって、心から思った。遅すぎ。うらむぜ。

     ◇   ◇

 そんなんで、2日連続で、警察署に来るはめになった。
  
昨日は、夜、遅くに起きたこともあって、ぼくたち子どもたちは、軽く事情を聞かれ、帰された。今日から本格的な聴取に入ったのだと思う。
 
 初めて取調室というところに入った。殺風景な狭い部屋に、灰色の事務机といす。テレビドラマの風景だ。なんか悪いことしたみたい。悪いことなんてしてないのに…。

 今まであったことを一つひとつ説明していく。女性警察官の人が丁寧に一つひとつ聞いてくれた。ぼくを子ども扱いにしない。すごく嬉しかった。

 昨夜から、アレは怒りまくっている。そして、今日も、同じことをまだ言っている。本当に頭が悪い。うんざりだ。

 やっと事情聴取が終わった…。

 学校は休んだ。というか、行く暇はなかった。警察に病院、あちこちに行った。

 こういう時、大人だったらなあと思う。アレにぐちぐち嫌味を言われながら、病院やら警察やら行かなきゃいけないって、地獄…。早く大人に…。せめて中学生なら、一人で行けるのに。小学生って、本当にやってらんない。早く中学生になりたい。

     ◇   ◇

 病院も整形外科と眼科、両方に行った。午前中ずっとだ。くそおやじのせいで、青アザが目のまわりに残った。お医者さんによると、視力は大丈夫とのことだった。

 よかった。さすがに目が傷ついたら、勉強も、プラモにも影響が出るに違いない。

 アレは、疲れ切った息子に対して、身体の心配する前に文句を言っている。

 もう何時間言っているんだ。よく飽きないなと思う。

 アレにとって、世間様っていう社会のほうが大切なんだろうな。ぼくを心配しているんじゃない。話す気にもなれなくて、黙りこくっているぼくに、さらにヒートアップしたアレが警察署の待合室でどなりまくっている。

 二人きりだから、言いたい放題だ。虐待でつかまるぞ、アレ。

「あんな子が、ひびきに近づいたから、変になってしまったんだわ。そういう子と付き合うのは禁止よ!」

 ぼくにまだ禁止できると思ってるんだ、へえ。誰と友だちになろうと、ぼくの自由だ。何を言ってるんだ、この人。黙ってるの、もう限界かも。

 言いたいこと言ってやろうと決めた。

「どなるの止めなよ。虐待で捕まるよ。それにさ、あんたの言うことは、もう聞かないから。自分のやりたいことはやるし、付き合う人間も自分で決める。受験はする。けど、もう自慢しないで。恥ずかしいから」

 決心した。

 受験はする。小田切先生みたいな人間になる。虐待された子どもを救う人になる。

 あのたたかいの後、自分ができることって何だろうって思った。勉強しかできない。だから、そういう勉強して、人を助ける。

 ヒリキをやめる。そういうふうに考えるのを止める。

 自分ができることを考える。そして、行動する。

 できないかもしれないけど、できるかもしれない。できなかったら、また考えてみる。前に進むんだ。

     ◇   ◇

「何で変わってしまったの」

 ヒステリックなアレの声が響いた。ぼくは、ぼくのままだ。黙ってただけだ。何も変わってなんかいない。反論も面倒くさくなっていると、アレはどんどんヒートアップしていった。

 薄暗い警察署の待合室で、アレは手を上げようとした。虐待だ。よく警察署でやるよ。

 覚悟した。一瞬、目をつむった。

「やめないか。みっともないぞ」
と、ふりあげた手をとめる声がした。見ると、父親だった。

「あなた…」

 岡山にいるはずの父親がいる。びっくりした。アレは手を引っこめた。

「ひびきもいろいろ心配をかけたんだ。お母さんに謝りなさい」

 謝りなさいか。何もしたことがない、ぼくをほうりっぱなしにしていた父親が、偉そうに言うな。

「い、や、だ! 迷惑をかけたのは、警察の人と光岡の家族、小田切先生だけです。悪いことなんてしてない。あんたたちに謝る必要はない」
と、警察署の中で大きな声で言った。

 アレはわざとらしく泣き始めた。知るか。父親の同情をひこうとしているだけじゃないか。今まで何もしないで、さんざん命令してきただけのアレに謝ろうなんて思わない。父親も父親だ。何もしてこなかったくせに。

「あんたたちは、自分の考えを押しつけて、ぼくの、ぼくの意見なんて、全然聞いてくれたことはなかった。何もしてくれなかった。もう邪魔をしないでくれよ!」

 自分のやることをやる。家に居場所がないならないでいい。そういうことはあきらめる。だけど、邪魔だけはしないでくれ。父親はじっとぼくを見た。そして、しばらくの間、だまっていた。

「悪かった。申し訳なかった」

 父親はそれだけを言った。

 何だ。ぼくのことを放りっぱなしにしたくせに。偉そうに。こういう時だけなんだよ。

「何もしてこなかったくせに、今さらなんだよ」

「受験をやめたかったら、やめていい。ひびきの意見は聞く。もっと話そう。何なら岡山に引っ越してきてもいい」
と、言った。

「勉強もする。受験もする。東京にいる。自分のしたいことに文句は言わないで。あんたたちは、自分の好きなことをしてるのに、ぼく自身を見ていないのに…。もう禁止だけするようなところにいたくない」
 
 それだけ言った。声は上ずり、自然と涙が出てきた。意見じゃない。ぼくの宣言。したいことをするっていう宣言だ。そして、アレからの脱出…。

 しょうがない。もうあんたたちのことはあきらめるから。でも、邪魔はしないでくれ。愛情をもらおうとか、そういうことは考えない。あきらめと、少しの憎悪と、未練。感情が入り交じって、死にそう。

「わかった。ひびきのこと、知る努力をしていくよ。これからいろいろ話していこう」

 父親はそう言って、アレとぼくを家まで連れて帰った。

 そして…今までのこと、これからのことを話していくことを父親は約束してくれた。

 理解してもらおうとは思わない。けど、やりたいことをやらせてくれるなら、父親は我慢できる。もうそう思うしかない。今まで割り切ってきたんだから、これからも割り切るしかない。

 ただし、自由を認めてもらう。もうやりたいことを我慢しない。それがぎりぎりのラインだ。

 その後、アレ抜きで、父親といろいろ話して決めたこと。プラモという趣味も認めてもらった。そのお金も出してくれるそうだ。成績を下げないっていう条件つきだけど、これで堂々と自分のしたいことの一つはできる。

 家族のことはあきらめる。でも、自分のしたいことは言う。できる…かな。いや、するんだ。じゃなかったら、佐伯や小田切先生、光岡に会った意味がない。やる。さみしいけど、そう決心するしかなかった。

     ◇   ◇

 父親は3日いた。そして岡山に帰った夜、アレが小田切先生のことで、塾にクレームを入れると言い始めた。

 全然こりてない。反省をしていない。わかってない。やっぱり頭が悪い。そんなことをするなら、絶対許さない。

 おどすことにした。

「母さん」

 久々にアレを母さんとわざと呼んだ。アレはわかっているようで、びくっとしている。みんなを守る。

「先生や佐伯は、ぼくにいろんなことを教えてくれた。このままだったら、ひきこもりになっていたかもしれないし、非行にはしっていたかもしれない。でもしない。自慢できる息子のままでいてあげるよ。その代わり、ぼくの大切な人に何かあったら、本当に、本当に許さないから。覚悟してね」

 取引だ。アレは黙りこんだ。

 ずっと心の中で母親をアレと呼ぶんだな。そこはあきらめるしかないんだと思う。

 この人は何も変わらない。変われない。自分が悪いとまったく思ってないだろう。一生わかりあえないかもしれない。反省してくれるのかな。きっと無理なんだろうな。家族なのに…。やるせない。

 暴力って、殴るとかだけじゃないんだって、アレをずっと見て、先生から話を聞いて、そう思うようになった。

 自分の思うままに人を動かそうとする。そのために言葉やお金や権力といった道具を総動員するんだ。選ぶ権利さえを与えてくれない。

 ぼくは暴力を使って人を従わせようとする人に絶対従わない。自分で選ぶ。そういう人間になるんだ。早くお金を稼いで、一人暮らしできるようになることをあきらめない。問題はまだ何も解決していない。難しいかもしれない。けれど、自分にできることは探していくつもりだ。

     ◇   ◇

「この問題、わからない…。教えて」

 光岡が、ぼくにヘルプを求めることは、日常の一部と化している。光岡だけじゃない、クラスメイトもわからない問題があると、ぼくの元にやってくる。さばききれない。

 出崎だけは来ないけど。そのくらいプライドが高いほうが、ぼくにとって都合がいいんじゃないかとさえ思うようになった。

 なにせ光岡、そして光岡の家族には、返しきれないほどの恩がある。光岡のお兄さんは、あの後、佐伯のダンスの師匠になると決めたそうだ。

 人って関りを持つと、それだけ負担になるんだよ。どれだけがんばれるか。それが居場所を作ることでもあるってわかったから、やるだけはやるけどさ。面倒くさくもある。楽しくもあるけど、ね。

 あの時、光岡は、すぐにお兄さんとお父さんと一緒に佐伯の家に来てくれた。連絡しようとしても通じないぼくたちを心配してくれてのことだ。そして、佐伯の家から、叫び声が聞こえたので、近隣の家のチャイムを鳴らし、一緒に突撃したらしい。もうそれだけで、恩がある。

 警察に通報してくれたのも光岡の家族だ。

 くそおやじは、いくら警部補とはいえ、子ども、それも他人の子どもまで殴ったため、そのまま警察に拘束された。ぼくたちの歯形はくっきり残っていたらしい。子どもだってやれる。そして、あの録音も役に立った。

 学校も、佐伯の虐待のことを通報するつもりだったらしい。佐伯が先生と児童相談所に行った時、そう言われたそうだ。あの授業参観の後、佐伯は学校に来なかったから、くわしいことは聞けなかったということだったみたい。けれど、この状況を作ったのは、ぼくたちだ。ぼくたちが考えて、動いて、決めた。そうじゃなかったら、きっとこの結末は変わっていただろう。

 そして、くそおやじは、どうなったかといえば、取り調べ中だ。検察というところに送られて、裁判になるらしい。子どもに暴力をふるったことは大きいそうだ。警察官は辞めるのかな。何かしらの処分にはなると、警察の人が言っていた。その前に、精神鑑定っていうものを受けるということも聞いた。よくわからないけど、あのくそおやじも何か心に問題があるらしい。

 時々、暗闇にぼっとうつる佐伯とくそおやじの影を思い出すことがある。夢にあの時の情景が浮かぶ。ぼくと佐伯が殺される夢を見て、何度かベッドから飛び起きた。怖かったけど、それより佐伯はこんな目にずっとあっていたんだなと思うと、怒りのほうが先に立つ。

 くそおやじの「俺は…」という声がずっと耳の奥に残っている。あれは、暴力のスイッチが切れた感じだった。人を自分の思いどおりにしようとするのって怖い。暴力って怖い。そう思う。先生の言っていた「認知能力のゆがみ」ってやつなのかもしれない。
そして、佐伯が前に「殺したい」と言ったことを思い出す。下手をしたら、ぼくたちだって加害者側になっていたかもしれない。

 ぼくも、本当のところ、よくわからない。だって、くそおやじにかみついて、「うっ」という声を聞いた時、すごく嬉しかったんだ。やった。ざまあみろって思った。

 それは、他人を傷つけて嬉しかったってことだ。自分にそんな気持ちがあるなんて知らなかった。いつか暴力をふるう側になるのもしれない。人に言うことをきかせるのが、楽しくなるかもしれない。アレやくそおやじと一緒だ。ぞっとする。だから、そのもとを知りたい。これから勉強して、理由を考えてみようと思う。それしか今は方法が思いつかないから。

     ◇   ◇

「だいぶ、青アザ薄くなってきたね」

 ふり返ると、小田切先生だった。この間は、さんざん叱られたけど、先生は、その後むしかえしてはこなかった。

 MIYAでザンの塗装をしている時だった。一瞬、筆がすべりそうになった。

 やっと出来上がったと思って満足していたら、メンバーの人たちが「塗装したほうがいい」とおじさんたちが口をはさんできた。

 出来上がりにちょっと不満があったぼくは、おじさんたちのアドバイスに乗ることにした。

 そのため、ただいま塗装チャレンジ中だ。初心者にはハードルが高いけど、宮野さんやまわりのおじさんたちが色々教えてくれるから、なんとかいけそう。みんな、優しくて、楽しい。好きなことが同じだと、年なんて関係ない。ここはぼくの居場所だと胸を張って言える。

「これ、プレゼント。がんばったから」

 そう言って、小田切先生が袋からそっと取り出してきたのは、土ぼこりがたちそうなジオラマのベースと壊れかけた戦車の模型。どうやって作るんだろう。クオリティ、高っ。

「これは…」

「初プラモ完成を祝って、ジオラマを作ってみた。飾る時の背景に使ってみて」

 胸がじんとした。こんな嬉しくて、楽しいことってあるかな。あの時、ショウウィンドウで見た完璧な世界が、自分の手で再現できたんだ。完成度の高いジオラマは、きっとこのザンに合うだろう。部屋に飾って、ずっとながめていたい。

「えっ、ありがとうございます。嬉しすぎる…」

 その言葉しか出てこなかった。

「喜んでもらえて、こっちこそ嬉しいよ。峻も喜ぶと思うよ」

 佐伯? なぜ佐伯がここに出てきて、喜ぶんだ。

「家に泊まっていた時、ちょうど作りかけていてね。ひびきへのプレゼントだと言ったら、『一緒に作りたい』って言ってくれてさ。手伝ってもらったんだ。プラモが出来上がってから渡そうと思って、今まで我慢してた」

 そっか、これを…。よけいに嬉しい。

「『色々なものをもらったのに、自分は何も返せないから』って言ってたぞ」

 そんなことはない。ぼくも佐伯からいろいろ教えてもらった。お互い様だ。

 佐伯に…会えないのかな。話したいことがたくさんある。

「佐伯、どうしてますか?」

 今のところ、接触できるのは、先生だけだ。

「一時保護施設に移ってから、会えてないんだよ。面会は禁止なんだ。児童養護施設に移ったら、そのうち会えると思うよ。根間区の施設だったら、今の小学校にそのまま通えることもできるんだけど、まだわからないな」

「いつまでかかるんですかね」

「夏休み頃までには決まると思うけど、事件化したから、もう少し時間が必要かもね」

 先生はいつものように笑った。へその緒と写真は、先生が預かっている。佐伯がどうしても持ち帰りたかった写真。見せてもらった。まだ小さな佐伯とお母さんが幸せそうに笑っていた。

 ぼくは、そこに富士山をバックに4ばかで写っている写真をプリントしてプレゼントしようと思っている。

 持ち物や面会の制限がなくなったら、佐伯と普通に会って、話をする。そして、あの写真を渡す。4ばかの写真、おどろくかな。喜んでくれるかな。反応が楽しみだ。

 ぼくも、あの写真をスマホの待ち受けにした。佐伯とおそろいだ。あの時の気持ちを忘れないためにも…。

     ◇   ◇

「ありがとう」

 佐伯は、あのたたかいの直後、ぼくにただそう言って、抱きついてきた。泣きそうな、ホッとしたような笑い顔だった。たぶんぼくも同じような顔をしていたに違いない。お互い、ボロボロになっちゃったけど。

 佐伯、こちらこそ「ありがとう」なんだよ。佐伯がいなかったら、きっとヒリキなままだ。この状況から脱出しようとさえ思いもしなかっただろう。今は、思ったことが言える。いやだと言える。もうヒリキなだけのぼくじゃない。

 佐伯がいて、光岡がいて、小田切先生がいて、つながって、変われた。変われて、よかった。心からそう思う。

 夏休みまで、あともう少し。勉強をして、プラモを作って、佐伯と会える夏になるはず、きっと。



 夏のにおいを含んだ涼やかな風が吹いた。

 空を見上げた。梅雨は終わった。抜けるような青い空に大きな入道雲がぽっかりと浮かんでいた。

 夏はもうすぐそこだ。きっと新しいことが待っているに違いない。

 そう信じている。

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みんなの感想(1件)

じゅるる
2023.07.09 じゅるる

アルファポリスで作品を初めて読みました。ヒリキ君の心情がよく分かる、読みやすい、とってもいい作品だと思います。
応援しています(^O^)/。

解除

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