101%の存在理由(レゾンデートル)

サカミナ525

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プロローグ

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 ある日突然……強大な力を手に入れた時、あなた何を思うか──

 自分が「そうだ」と言ったら、事実をも捻じ曲げてその通りにしてしまう暴虐の力。
 相手の力を常に超える力を手にすることができ、負けを知らぬ不滅の力。
 望むならば、例え巨万の富も、国も、世界でさえも、どんな物でも手に入れることのできる創造の力。

 それらを手に入れたとして、あなたはそれをどう使う?
 
 例えば、創造の力を使えば、世界中の食べ物に困っている人々を救えるかもしれない。
 人から感謝され、世間から称賛され、あなたはその功績を讃えられる。

 でも、それは本当にあなたの望むことか。
 力は本当に望むものしか生み出すことしかできないのだ。
 あなたが欲しいものは賛美でもなんでもなく、ただの富そのものであるならば、生み出せるのはお金だけ。

 もちろんそんなに沢山のお金があれば、飢えた人々を救うことができるだろう。
 だが考えてみてほしい。
 あなたは自分の手に持ったお金を、何も持たない弱者に与えることができるか。
 これは倫理や常識のあるものなら、もちろん「できる」というだろう。
 だけど……本当にそうだろうか?
 それならばなぜ、世界はこんなにも不平等で不公平なのか……
 もう一度言おう、考えてみてほしい。
 あなたはその力を、どう使う?

   *

 あれっ……?
 やばい、なんだか少し暗い書き出しになってしまった……
 だ、大丈夫だって!
 これはそんなに暗い物語じゃない。
 とある男が異世界転移をし、仲間とともに世界を旅して、命をかけて世の中を少しだけ変えていく、ただそれだけのお話。
 まあ気楽に見ててよ。
 
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