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34章 アトラス廃城下の迷宮
④
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アリアたちがギルドに到着すると、ユーゴは彼らを執務室で待っていた。机に山積みされた資料に目を通していたが、三人の姿を見つけると、その目尻が少しだけ和らぐ。
「お帰り。無事だったようだな。」
ユーゴの穏やかな声に、アリアはほっとしたように笑みを浮かべる。
「うん、なんとかね。でも、結構きつかったよ。」
そう言いながら、彼女は迷宮で手に入れた水晶を差し出した。ユーゴが受け取り、魔法陣が描かれた台座に置くと、水晶は柔らかな光を放ち始める。その光が部屋全体に広がり、浮かび上がったのは一枚の地図だった。
「これは……『アーカナ遺跡』か。」
ユーゴが眉をひそめると、イアンが静かに尋ねる。
「遺跡について、どれくらいの情報がある?」
「場所は深い森の奥だ。かつて強力な魔力結界で守られていたとされるが、今ではその結界も弱まり、魔物が巣食っているという記録しかない。」
「魔力結界……また面倒な場所っぽいね。」
アリアが肩をすくめると、ユーゴは頷いた。
「だが、その場所をヴァリオスが狙っていると考えると放置はできない。次の手を打つためにも、お前たちの力が必要だ。」
その言葉に、アリアは剣を握り直しながら小さくうなずいた。
「分かった。絶対に次の手を阻止してみせる。」
イアンとルイスも、それぞれの覚悟を胸に決意を新たにした。
ギルドを後にした三人は、旅立ちの準備を整えるために街を巡った。
「まずは、武器屋に行こうか。」
アリアの提案で向かったのは、頑固な職人リカルドが営む武器屋だった。店内に入ると、リカルドはカウンターの奥から顔を出し、アリアを見るなり腕を組む。
「帰ってきたか。剣の調子はどうだ?」
「いい感じだよ。ただ、迷宮でかなり酷使したから、ちょっと刃が鈍くなってるかも。」
アリアが片手剣を差し出すと、リカルドは受け取り、光にかざして刃の状態を確認する。
「ふむ……確かに磨き直す必要があるな。少し時間をくれ。」
「ありがとう! やっぱりリカルドさんの剣が一番頼りになるよ。」
その言葉に、リカルドは鼻を鳴らして笑った。
「当たり前だ。俺の剣じゃなきゃ、お前なんかすぐにくたばっちまう。」
「もう、そんなこと言わないでよ!」
軽口を交わすアリアの横で、イアンが静かに口を開いた。
「お前の剣がしっかりしていれば、俺も安心して背中を任せられる。頼む。」
リカルドは少し目を丸くしたが、すぐに頷くと手際よく剣を研ぎ始めた。その横顔を見て、アリアはイアンの言葉に少しだけ頬を染めていた。
次に訪れた防具屋では、レイナが盾の状態を入念に点検していた。
「迷宮でこれだけの使い込みなら、この部分、補強しておいたほうがいいわね。」
「えっ、割れるかもしれないの?」
レイナの指摘にアリアが驚くと、彼女は苦笑しながら頷いた。
「そうね。でも、無理もないわ。あなたの戦い方、かなり盾に頼ってるから。」
「うっ……否定できない……。」
アリアが少し肩を落とすと、ルイスがからかうように口を挟んだ。
「力任せなのはお前らしいけどな。でも、そのおかげで俺たちは助かってる。」
「それって褒めてるの?」
アリアが半目でルイスを見ると、彼は肩をすくめる。
「どうだろうな。」
その様子を見ていたイアンがふっと息を吐き、言葉をかけた。
「お前が迷いなく動けるからこそ、俺たちはついていけるんだ。それが強みだ。」
「……ありがとう。」
イアンの言葉に、アリアは静かに微笑んだ。そのやり取りを見ていたレイナはクスリと笑う。
「ふふ、いい仲間ね。」
旅立ちの日。三人は見慣れたローデンの街を後にし、森を抜けて次の目的地へと向かう。
「この辺りは魔物も多いって聞くけど、今のところ平和だね。」
アリアが呟いたその時、森の奥から低い唸り声が聞こえてきた。次の瞬間、魔物の群れが現れる。
「来たか。やれやれ、相手をするしかないな。」
ルイスが剣を構え、雷の魔力を込める。アリアも盾を構えながら前へ出る。
「群れで来るなんて、ちょっと厄介だね。」
「俺が壁を作る。アリア、動きやすくしてやる。」
イアンが地面に杖を突き、土壁を展開して魔物の群れを分断する。その隙にアリアが剣を振るい、一匹ずつ仕留めていく。
「ナイス! これならいける!」
ルイスが雷の斬撃で次々と魔物を薙ぎ倒し、短時間で戦闘は終わった。
「さすがだな。俺たち、いい連携じゃないか?」
ルイスが軽く笑うと、アリアは息を整えながら頷いた。
「そうだね。でも、もっと上手くなれる気がする。」
イアンはその言葉に短く頷いた。
「これからの試練で、さらに磨けばいい。」
「お帰り。無事だったようだな。」
ユーゴの穏やかな声に、アリアはほっとしたように笑みを浮かべる。
「うん、なんとかね。でも、結構きつかったよ。」
そう言いながら、彼女は迷宮で手に入れた水晶を差し出した。ユーゴが受け取り、魔法陣が描かれた台座に置くと、水晶は柔らかな光を放ち始める。その光が部屋全体に広がり、浮かび上がったのは一枚の地図だった。
「これは……『アーカナ遺跡』か。」
ユーゴが眉をひそめると、イアンが静かに尋ねる。
「遺跡について、どれくらいの情報がある?」
「場所は深い森の奥だ。かつて強力な魔力結界で守られていたとされるが、今ではその結界も弱まり、魔物が巣食っているという記録しかない。」
「魔力結界……また面倒な場所っぽいね。」
アリアが肩をすくめると、ユーゴは頷いた。
「だが、その場所をヴァリオスが狙っていると考えると放置はできない。次の手を打つためにも、お前たちの力が必要だ。」
その言葉に、アリアは剣を握り直しながら小さくうなずいた。
「分かった。絶対に次の手を阻止してみせる。」
イアンとルイスも、それぞれの覚悟を胸に決意を新たにした。
ギルドを後にした三人は、旅立ちの準備を整えるために街を巡った。
「まずは、武器屋に行こうか。」
アリアの提案で向かったのは、頑固な職人リカルドが営む武器屋だった。店内に入ると、リカルドはカウンターの奥から顔を出し、アリアを見るなり腕を組む。
「帰ってきたか。剣の調子はどうだ?」
「いい感じだよ。ただ、迷宮でかなり酷使したから、ちょっと刃が鈍くなってるかも。」
アリアが片手剣を差し出すと、リカルドは受け取り、光にかざして刃の状態を確認する。
「ふむ……確かに磨き直す必要があるな。少し時間をくれ。」
「ありがとう! やっぱりリカルドさんの剣が一番頼りになるよ。」
その言葉に、リカルドは鼻を鳴らして笑った。
「当たり前だ。俺の剣じゃなきゃ、お前なんかすぐにくたばっちまう。」
「もう、そんなこと言わないでよ!」
軽口を交わすアリアの横で、イアンが静かに口を開いた。
「お前の剣がしっかりしていれば、俺も安心して背中を任せられる。頼む。」
リカルドは少し目を丸くしたが、すぐに頷くと手際よく剣を研ぎ始めた。その横顔を見て、アリアはイアンの言葉に少しだけ頬を染めていた。
次に訪れた防具屋では、レイナが盾の状態を入念に点検していた。
「迷宮でこれだけの使い込みなら、この部分、補強しておいたほうがいいわね。」
「えっ、割れるかもしれないの?」
レイナの指摘にアリアが驚くと、彼女は苦笑しながら頷いた。
「そうね。でも、無理もないわ。あなたの戦い方、かなり盾に頼ってるから。」
「うっ……否定できない……。」
アリアが少し肩を落とすと、ルイスがからかうように口を挟んだ。
「力任せなのはお前らしいけどな。でも、そのおかげで俺たちは助かってる。」
「それって褒めてるの?」
アリアが半目でルイスを見ると、彼は肩をすくめる。
「どうだろうな。」
その様子を見ていたイアンがふっと息を吐き、言葉をかけた。
「お前が迷いなく動けるからこそ、俺たちはついていけるんだ。それが強みだ。」
「……ありがとう。」
イアンの言葉に、アリアは静かに微笑んだ。そのやり取りを見ていたレイナはクスリと笑う。
「ふふ、いい仲間ね。」
旅立ちの日。三人は見慣れたローデンの街を後にし、森を抜けて次の目的地へと向かう。
「この辺りは魔物も多いって聞くけど、今のところ平和だね。」
アリアが呟いたその時、森の奥から低い唸り声が聞こえてきた。次の瞬間、魔物の群れが現れる。
「来たか。やれやれ、相手をするしかないな。」
ルイスが剣を構え、雷の魔力を込める。アリアも盾を構えながら前へ出る。
「群れで来るなんて、ちょっと厄介だね。」
「俺が壁を作る。アリア、動きやすくしてやる。」
イアンが地面に杖を突き、土壁を展開して魔物の群れを分断する。その隙にアリアが剣を振るい、一匹ずつ仕留めていく。
「ナイス! これならいける!」
ルイスが雷の斬撃で次々と魔物を薙ぎ倒し、短時間で戦闘は終わった。
「さすがだな。俺たち、いい連携じゃないか?」
ルイスが軽く笑うと、アリアは息を整えながら頷いた。
「そうだね。でも、もっと上手くなれる気がする。」
イアンはその言葉に短く頷いた。
「これからの試練で、さらに磨けばいい。」
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