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ギルドに戻ったリュカは、まっすぐ受付へ報告に向かった。
依頼完了の証明書を差し出し、内容を淡々と説明する。
「村の周囲は安全を確認しました。ただ……夜間、偵察のような魔物を目撃しました」
受付嬢の表情が固くなり、すぐ奥へ伝令が走った。
数分後、リュカはギルドの一室に呼ばれた。
中には、カイルとユリアンがいた。
「よう、おかえり。無事でなによりだ」
「……ただいま戻りました」
簡単な挨拶を交わすと、すぐに本題へと移る。
リュカは、村で遭遇した魔物の特徴と気配を詳細に伝えた。
ユリアンはそれを聞きながら、静かに頷いた。
「――偵察型の魔物だな。情報収集に特化していて、単独行動を取る。魔王軍の“下ごしらえ”によく使われるタイプだ」
「やっぱり……そうなんですね」
「となると、こっちも備えておく必要がある」
カイルが口を挟む。
彼の指は地図の上をなぞっていた。
「侵攻ルートの予測。物資の確保。避難の段取り。今のうちにできる準備は全部やっておこう」
リュカは、その様子を見ていて、少しだけ目を伏せた。
(……シズナがいなくても、街はちゃんと動いてる)
それは当然のことだった。
けれど、ほんの少し、胸の奥に孤独が差したのも事実だった。
「シズナさんのこと、心配してる?」
突然、ユリアンが問いかけてきた。
リュカは戸惑いつつも、頷いた。
「……はい。無事でいらっしゃるなら、それで」
ユリアンは柔らかく笑った。
「心配ないよ。今朝、前線の報告が届いた。シズナさん、ちゃんと元気にやってる。
相変わらず、剣を振るえば誰より頼りになるらしい」
「……そう、ですか」
それだけのことなのに、肩の力が少し抜けるのを感じた。
「でも、いつまでも“誰かの帰りを待つ側”じゃ、悔しくないか?」
不意にカイルが言った。
「街に残ってる俺たちが、街を守る。その意志がなけりゃ、誰かを安心させて送り出すことなんてできない」
リュカはその言葉を、ゆっくりと胸の中に落とし込んだ。
誰かの代わりに、ではない。
誰かの背中を追ってばかりでもない。
(俺も、ここで“選ぶ”ことができる)
「……俺も、備えます。俺にできることを」
「おう。それでこそ、だな」
カイルがにやりと笑った。
その瞬間、リュカの中にあった迷いが、ひとつ溶けていった気がした。
依頼完了の証明書を差し出し、内容を淡々と説明する。
「村の周囲は安全を確認しました。ただ……夜間、偵察のような魔物を目撃しました」
受付嬢の表情が固くなり、すぐ奥へ伝令が走った。
数分後、リュカはギルドの一室に呼ばれた。
中には、カイルとユリアンがいた。
「よう、おかえり。無事でなによりだ」
「……ただいま戻りました」
簡単な挨拶を交わすと、すぐに本題へと移る。
リュカは、村で遭遇した魔物の特徴と気配を詳細に伝えた。
ユリアンはそれを聞きながら、静かに頷いた。
「――偵察型の魔物だな。情報収集に特化していて、単独行動を取る。魔王軍の“下ごしらえ”によく使われるタイプだ」
「やっぱり……そうなんですね」
「となると、こっちも備えておく必要がある」
カイルが口を挟む。
彼の指は地図の上をなぞっていた。
「侵攻ルートの予測。物資の確保。避難の段取り。今のうちにできる準備は全部やっておこう」
リュカは、その様子を見ていて、少しだけ目を伏せた。
(……シズナがいなくても、街はちゃんと動いてる)
それは当然のことだった。
けれど、ほんの少し、胸の奥に孤独が差したのも事実だった。
「シズナさんのこと、心配してる?」
突然、ユリアンが問いかけてきた。
リュカは戸惑いつつも、頷いた。
「……はい。無事でいらっしゃるなら、それで」
ユリアンは柔らかく笑った。
「心配ないよ。今朝、前線の報告が届いた。シズナさん、ちゃんと元気にやってる。
相変わらず、剣を振るえば誰より頼りになるらしい」
「……そう、ですか」
それだけのことなのに、肩の力が少し抜けるのを感じた。
「でも、いつまでも“誰かの帰りを待つ側”じゃ、悔しくないか?」
不意にカイルが言った。
「街に残ってる俺たちが、街を守る。その意志がなけりゃ、誰かを安心させて送り出すことなんてできない」
リュカはその言葉を、ゆっくりと胸の中に落とし込んだ。
誰かの代わりに、ではない。
誰かの背中を追ってばかりでもない。
(俺も、ここで“選ぶ”ことができる)
「……俺も、備えます。俺にできることを」
「おう。それでこそ、だな」
カイルがにやりと笑った。
その瞬間、リュカの中にあった迷いが、ひとつ溶けていった気がした。
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