異世界転生した世界は男尊女卑。

馳 影輝

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第7話 世界の真実。

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奈美さんは私と同じ高校生で実家を離れて一人暮らしをしていると教えてくれた。
学校は違うが、同じ高校生と言うことは本人である可能性が更に上がった。

「昨日まで、私と香奈美ちゃんは一緒の学校に通っていたんです。
でも、朝になったら世界から居なくなった。
だから、放課後探し回って奈美さんに辿り着いた。」

「昨日まで居た人が居なくなって、今日別の名前でそっくりな私が存在していたって事かしら?」

「そうなんです。」
奈美さんは麦茶をコップに注いで私に出してくれた。
ダイニングのテーブルに向かい合う様に座って奈美さんを見ていて話していると声も仕草も香奈美ちゃんそっくりだ。

「私はずっと朝倉奈美と言う名前で、育って来たわ。
それに詩織さんの記憶も無いし。」

私は話をしながら何となくだが、一つの可能性を思い付いた。
それは昨日から今日になる時に違う時間軸の世界に移動したのかも知れない。
だから、奈美さんは同じ香奈美ちゃんだったとしても産まれた場所が違うのかも知れない。

時間転移もしくは世界が常に変化して、違う時間軸の世界に生まれ変わる。
私はそもそも違う世界の存在なので、その影響を受けない。

このとてつも無い世界の変化を起こしている者がいる筈。

私は奈美さんに連絡先を伝えて、何か有れば教えてほしいと言い残して家に帰る事にした。
自分の部屋に入ると部屋着に着替えてベッドに寝転んだ。

そして、疲れた私はいつの間にか寝てしまった。

また夢を見ている。
目を開けると白い世界に立っていて、目の前に女神様が立っている。

「女神様。
この世界はどうなってるの?」

「変化しているのはあなたの周りだけ。
魔族と言われる者が身近にいるのです。
その者があなたの世界を変えています。」

「私の世界だけを変えて何のメリットが有るのですか?」

「あなたが転生者だからです。
魔族は世界の概念から外れたあなたの世界を変える事で世界の崩壊を目論んでいるのです。」

「と言う事は、私の知っている人が魔族なんですか?」

「そこまではわかりません。
ですが、その可能性はあります。」
そこ重要なのに判らないのか。
肝心な所で使えない女神だ。

「今、私の事を使えない奴だと思いましたね。」

「仕方ないでしょ。
神なら敵の存在くらい教えてくれたら楽なんだけど。」

「魔族は私達には判らない様に慎重に行動しています。
なので、見つけられないのです。」

「わかりました。
じゃあ、役に立つスキル貰えますか?」
神が当てにならないなら自分が探せば良い。

「そうですね。
わかりました。
神眼を授けましょう。
そうです。
それで探してください。」
神眼?
神の眼って事はいろいろ見る事が出来るのか?

「大丈夫ですか?
それで探せるんですか?」

「疑ってますね?
神眼とは、魔族が放つ魔気や瘴気、それに使い方が熟れくればどんなに素早い動きのものも止まって見えますよ。
こんなに素敵なと言うか、破格なスキル無いですよ。」
一度女に転生させられて、騙されたわけでは無いけど隠されたから信用仕切れないんだよね。

「有り難く頂きます。
出来れば腕力が凄く落ちてしまったので、何とかして貰えると助かりますが。」

「わかりました。
それもおまけで何とかしましょう。」
そう言うと目が覚めた。
部屋のベッドで目が覚めた。
時間は10分くらいで今回は短い時間だった。

スキルを確認。

私のステータス。
種族 人間 レベル17
職業 女子高生レベル5
体力350  腕力50  魔力120
気力50    魅力∞   運120
敏捷性∞
スキル
器用 魅了 絶世の乙女 探知 危険予知 即再生
威嚇 神眼
魔法 水属性
称号 転生者 女神の使者 力を求める者

いろいろ変わってる。
ん?
魅力と敏捷性の数値が∞(無限大)になってる。
スキルに神眼、それに絶世の乙女になってる。
絶世の乙女とは、全ての人がその可愛いさにメロメロになる。
なんともアバウトなスキルだ事。
神眼とは、あらゆるものを見通せる眼。
神眼の効果で敏捷性が数値化出来ないようになった。
称号、力を求める者とは、兎に角力が強くなりたい人。
追加効果がある。
腕力と体力が5倍になる。
5倍で50って普通の人くらいにはなったって事か。
付け焼き刃な称号だわ。

よし、女神の話で身近に魔族とか言う種族がいるって事はわかった。
後は、そいつを見つけて……、見つけたらどうすれば良いの?
私、戦うスキル無いし。
女神め~、いい加減なアドバイスしてくれたわね。
どうするのよ。
使えるとしたら器用くらいじゃ無い?

ん?
魔法だよ。
水属性魔法が使える筈じゃない。
で、魔法ってどうやって使うのかな?
よく有るのは詠唱して魔法使うけど。
やってみるか。

「先ずは水を球体にして出してみよう。
水球!」
手の平を上に向けて言葉を発してみた。
だが、何も起きない。

私はお兄ちゃんの部屋に向かった。

コンコン!
ドアをノックした。

「ん?なんだ?
詩織か、なんか用事か?」

ドアが開いてお兄ちゃんが出てきた。

「魔法ってどう使うの?」

「ん?魔法?
しらねぇよ!」
呆れた顔で馬鹿にされた。

「お兄ちゃんよくそう言う小説とか読んでるじゃない。」

「ああ、そう言う事か。
小説では詠唱して発動させるか、無詠唱で発動するかだな。」

「無詠唱がいい。
やり方教えて。」
絶世の乙女の効果が爆発してる筈。
こんなに可愛い妹のお願いを聞き入れない訳にはいかない筈。

「無詠唱?
やり方は知らんぞ。」
あっさりとした顔をしている。

「お兄ちゃん?
こんなに可愛い妹が教えて欲しいってお願いしてるのよ。
何とかしなさいよ。」
私は最大限に可愛らしく振る舞って見せた。

「無詠唱は心の中でイメージして魔法を発動するらしいぞ。
がんばれ~。」
と言ってドアを閉めてしまった。
何とも頼りにならない兄だ。

「何よ。
魔法使えても教えてあげないから~!」
兄の冷たい態度にイライラ怒りながら部屋に戻った。

イメージって、水の玉を掌に。
これは難しい。
誰からの教えも無く出来るものなのだろうか?

思い浮かべてみよう。
掌の上に水の玉が乗っかっている。

すると、ポッと水の玉が現れた。

「おお~、出た~。」
でも、水の玉でどうやって魔族を倒す?
どう考えても実用的ではない。

「水の刃~、みたいなのとか。
攻撃出来る水の魔法をイメージしないと。」

その後、魔法が使えるか試してみたが、魔法とは精神力を予想以上に消費するらしく、ぐったりとしてこれ以上やり続けるのは不可能と判断。

「ん~、そんなに甘く無いか~。」
自分一人でどうにかしようと言うのが、そもそも無謀だわね。
RPGなら仲間を集めて戦うから、学校で最強の男子を仲間にすれば、私は戦う必要ないかも。

「ん~、川村先輩か~、確か空手の全国優勝してる筈。
でも、ちょっと苦手なタイプなんだよね~。」
体育会系の男子は少し苦手だ。
前世でもあまり得意な方ではなかった。
私の勝手な印象だが、元気があれば何でも大丈夫的な考えがある様に思う。

翌日、学校に行って放課後空手部の道場に顔を出した。
川村先輩とは面識がない。

「どうしたの?」
武闘場の入り口で、中をチラチラ覗いて居たら空手部の男子に後ろから声をかけられてしまった。
怪しい行動だと認識されてしまっただろうか?

「あ、川村先輩って居ますか?」

「ちょっと待って。」
私は少し男子から距離をとった。
空手部と言う事と男子という事で、若干だが怖いイメージがある。
空手部の男子はそんな事には特に気にする事なく武闘場の中に入って行った。

ちょっと待てよ。
女子が男子を呼びつけるのは、ちょっと不味かったかな?
この世界ではタブーなんじゃないか?

「俺に何か用か?」
ガッチリとして大きな身体の男子が入り口の壁にもたれて待っていた私に話しかけてきた。

「あ、呼びつけるよう感じなってすいませんでした。
川村先輩ですか?
私は1年の楢崎です。」
それにしても大きな身体をしている。
この人なら強い筈。

「別に構わないけど。
要件は?」

「あ、はい。
いざという時、私を守って欲しいんですが、お願いできませんか?」
とは言ったものの、いきなり現れて私を守って欲しいんですがとは図々しいにも程があったな。

「良いぞ。」
少し沈黙があったが、川村先輩は気持ち顔が赤く染まっている様にも見えて、嫌そうではなくどちらかと言えば良い雰囲気の声で答えてくれた。
もしかして、絶世の乙女スキル爆発したのかもしれない。
このスキル。
もしかして、男尊女卑を打破できる最強スキルでは無いだろうか。
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