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第二部 エリミア編

3 ネオルノ先生

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 リンドルズ学校での授業が始まった。エリミア史という授業では、老婆の授業だった

「初めましての人が多いですね。私は、ネオルノです。これから、一年かけてエリミアの歴史をみなさんは学んでいくのですが、若い私に教えられるのか。という人もいるでしょう」

 みんな静かに聞いてる

「今、笑うところです」

 何人かが、笑い声をあげた

「ありがとう。私は、平均寿命500歳を越えています。私の一族は長寿の家系で、不老不死ではないですが、それに近いものです。ちなみに、歳は分かりません。数えるのが面倒なので」

 ネオルノ先生が喋ってる間に、フェーナが二人に喋りかけた

「ネオルノ先生。資源がまだ豊富だった頃から生きてるんだって。パパが言ってた」

「じゃあ、子孫とかも多いのかな?」

「それが、ネオルノ先生は子孫残さなかったらしいよ。噂だけど」

「しかし、喋るのがゆっくりだな。これ、眠くなるな」

「寝てたらテスト落とすぞ!」

「これも、パパが言ってたんだけど、ネオルノ先生って、毎年同じテストらしいよ」

「じゃあ、ここにいる留年生は、他の授業を落としたんだな」

 三人の会話が聞こえたのか、ネオルノ先生が三人のもとに来た

「これは、シュリオン。ガルク。そして、フェーナさん?私の話は聞く気無いのですか?」

 三人は、何で名前知ってるんだよ。と思った

「どうして、名前を?」

「私は、その年に受け持つ生徒を専攻届けが出た日に、全員覚えます。その中でも、あなた達は有名。授業持ってなくても知ってましたよ」

「それは、親のせいですか?」

「はい。唯一王の一卵性の双子。元老院メンバーの飛び級した娘。学校で知らない人はいないと思いますよ」

「あなたも親ですか」

「おや、親を出されるのは嫌いですか?あなたの父親は偉大ですが」

 シュリオンとガルクに老婆のネオルノ先生は聞いた

「父は関係ないでしょ?」

「父のようになりたいですか?」

 シュリオンは頷いたが、ガルクは首を横に振った

「双子で考えが違うようですね。シュリオン。父のようになりたいなら、少なくとも、人が話してるときに私語はしないことです。唯一王は、話を聞くのも仕事ですよ。あなたもです。フェーナ」

 シュリオンとフェーナは

「はい」

 と言った

「ガルク。あなたは、父のよう偉大になりたくないのですか?」

「父は偉大なんですか?」

「面白いことをいいますね。どうして、そう思ったのですか?」

「王として聞かれたなら、偉大かもしれない。父として聞かれたなら、偉大ではなないです」
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