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第二部 エリミア編

37 三決闘

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「痛いな」

 ビンタをされたガルクは、小さな声で言った。シュリオンは、驚いている

「フェーナ。暴力はよくないぞ」

「うるさい」

「シュリオン。暴力がよくないって、何でそう思う?」

「ガルク。何言ってんだ?」

「力での勝負。喧嘩や戦争での、勝ち負けは昔からあるだろ。負けた方が悪い」

「ガルク。それは危険な思考だ」

「シュリオン。あんたも、よく考えなさい。私はガルクの考えの方が好きよ」

「フェーナまで」

「シュリオン。良い忘れてたが、僕は綺麗事を言う奴が、嫌いなんだよ!」

 ガルクはシュリオンを殴った。それと、同時にガルクに向かって、フェーナが蹴りを入れた

「ふざけんなよ。二人とも」

「こっちのセリフよ。二人で、私を馬鹿にして」

「は?だいたい、いつも二人の行動に巻き込まれる僕の気持ち考えたことあるか?」

 三人とも睨み合った

「決着つけるか?」

「良い機会だ。誰が、強いかハッキリさせよう」

「女の子相手に男二人は、相変わらず、最低ね」

「安心しろ。僕は女の子だと認識すらしてない」

「ガルク。俺も弟だと認識してないから、手加減できねぇぞ」

「自分が勝つと思ってんの?二人とも」

 幻術使いのシュリオン。感情吸収のガルク。読心術士のフェーナが決闘になった。ガルクは真っ先に動き、二人から負の感情を吸収した

「あー!クソッ!イライラすんな」

「僕らは、イライラが無くなったが、勝ち負けはハッキリさせたい」

「私もよ。二人とも許すけど、強いって証明するわ!」

 ガルクは、頭を手で押さえてから、シュリオン向かって、目にも留まらぬ速さで、殴りかかった。ガルクの拳を受けたシュリオンは、後ろの壁まで吹っ飛んだ

「俺様が最強だ!」 

 しかし、ガルクの後ろにいつの間にか、吹っ飛ばされて伸びているはずのシュリオンが立っている

「あいつは、幻なんだよ!」

 そういうと、ガルクの首を絞めた。しかし、すぐに力でガルクは振りほどいた。そして、振り返ってシュリオンを確認すると、シュリオンは10人立っている
 
「幻とか、姑息だな」

 ガルクは一人一人、シュリオンを倒していくが、シュリオンの幻はどんどん増えていく。しかし、フェーナは一人のシュリオンを目掛けて殴った

「本物はあなたね」

 殴られたシュリオンは、すかさず体勢を整えた 

「どうして、分かるんだ?」 

「心読めるから」

 フェーナはニコニコ笑いながら、シュリオンと殴りあっている

「お前ら、二人が側に居てくれるなんて、ありがてぇな!」

 シュリオンとフェーナの所に、ガルクが飛んできた
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