野心家令嬢の幼馴染はオカン属性の過保護でした

やらぎはら響

文字の大きさ
2 / 31

2

しおりを挟む
「リーゼロッテ・レイーネです。お見知りおきください」

 ピンクのリボンで胸まで伸びた髪を片側でフィッシュボーンに編み、若草色の爽やかなドレス姿でリーゼロッテは淑女の礼をとった。
 その先には、テーブルについている同い年の少女。

「ユリーア・ウォルウィッシュです。どうぞよろしく」

 静かに挨拶を返した少女は、サラサラとリーゼロッテの憧れのまっすぐなクセのない金髪に、青い目のお人形のような少女だった。
 白い肌はミルクのようで、そばかすのあるリーゼロッテとは全然違う。
 まつ毛も長く、着ている水色に白い刺繍の入ったドレスがよく似合っていた。
 正直リーゼロッテのコンプレックスを刺激しまくりだ。
 そしてそれ以上に気になったのが。

「レイーネ伯爵家のお嬢さんね。なんだか、まあ……」

 くすりと口元に開いた扇子を当てて笑みを隠す妙齢の女性。
 ユリーアとはまったく真逆の紫がかった黒髪に、アメジスト色の瞳。
 赤いドレスは流行最先端の上等なもので、指や耳を飾る大ぶりな宝石は圧巻だ。
 態度と視線に、この夫人が完全に自分を見下していることがわかることに、リーゼロッテは不機嫌を笑顔で隠した。

「はじめましてウォルウィッシュ夫人」

 ユリーアの母である、ウォルウィッシュ侯爵夫人はなかなか贅沢好きの女性なのだろうと一目でわかった。
 室内も調度品は宝石がはめ込まれていたり、テーブルクロスひとつとっても細かな刺繍が入ったレース付きのもので、なかなかの値段の物だろうと推測できた。

「殿下の婚約者候補のお嬢さんだと聞いて、どんな方かと思っていたのだけれど……」

 もう一度値踏みするように、リーゼロッテを上から下まで眺めると。

「個性的な方なのね」

 どういう意味だ。
 外見が自信の持てるものでないことはわかってはいるが、真正面から言われればカチンとくるのが人のサガだ。
 しかしここで負けてはいけない。
 リーゼロッテは、嫌みを流すようににこにこと笑みを浮かべていた。
 その反応に、一瞬ウォルウィッシュ夫人が鼻白んだことに心の中で舌を出す。

「座ってちょうだい」

 ウォルウィッシュ夫人に促されて席につくと、部屋の隅に控えていた数人のメイドがテキパキとお茶の準備をしていく。
 やはりここでも贅を凝らしたティーセットや、巷で流行のお菓子などが並べられていく。
 お菓子を見て思わず美味しそうと思ってしまうリーゼロッテだが、敵の前で粗相は出来ないので残念だが淑女らしく控えめにお茶を楽しんだ。
 そのあいだ、ユリーアになにか質問しても母親が代わりに応えるばかり。
 ユリーアが口を開いても、ええ、とかはい、ばかりだ。
 内心肩をすくめてしまう。

(この子見た目だけじゃなく中身もお人形みたい)

 まあ、こんな我の強い母親が傍にいるのでは仕方ないかと、ティーカップを置く。

「失礼します、お手洗いに行きたいのですけれど」

 愛想笑いも疲れたので、一時避難しようと口を開けばウォルウィッシュ夫人に目線で促されたメイドがススッと近寄って来た。
 それに椅子を引かれるままに立ち上がり、ついて行く。
 中庭に面した回廊を先導するメイドの後ろを歩いていると、前方から金髪で年配の男が歩いてきた。
 三十代に見える年齢と落ち付いている上質な服装からしてこの家の当主であるウォルウィッシュ侯爵だろう。
 向こうもリーゼロッテに気付いたので、立ち止まって淑女の礼をとる。

「ああ、客が来ていると聞いたが」
「リーゼロッテ・レイーネです。お見知りおきを」

 顔を上げて、そこでおやと思った。
 金髪のウォルウィッシュ侯爵は髪こそ娘のユリーアと同じだったが、顔がまったく似ていない。
 目元だとか口元だとかのパーツの面影がまったくないのだ。
 それに。

(目の色、違くない?)

 ウォルウィッシュ侯爵も夫人もアメジスト色の瞳だ。
 ユリーアは青い目だった。

(隔世遺伝ってやつかな)

 一人納得していると、急にゴウッと強い風が吹いた。
 中庭の方からだ。
 何だと思ってそちらを見ると、一人の少年が開いた本を片手に、つむじ風を手のひらに起こしていた。
 魔法だ。
 少年は後ろ姿で顔が見えないが、間違いなく彼の魔法だろう。

(すごい!ファンタジーって感じ)

 ほえーと間抜け面を晒していると、横にいたメイドは青ざめた顔で少年を見ている。
 何だ?と思っていると、ウォルウィッシュ侯爵がツカツカと中庭の少年の方へと歩いて行った。
 そして、気づいた少年が振り返る。
 八歳くらいだろうか。
 風になびく長めの紫がかった黒髪の下で、アメジスト色の瞳が驚きに丸くなっている。

(あ、こっちは同じ目の色なんだ。てことは息子かな?ユリーア嬢とは兄妹かしら)

 少年は近づいてきたウォルウィッシュ侯爵に、向き直ると。

「父上」

 どこか嬉しそうな声音で呼びかけた。
 顔はぼんやりした無表情で声に比べて表情が乏しい。
 あの妹にしてこの兄ありというところだろうか。
 なんてことを頭によぎらせていると。

「もうこんな大きな魔法が使えるのか……」

 ウォルウィッシュ侯爵が呻くように声をしぼり出した。
 その声音は、とても息子を褒めているものではない。

「自分の方が強い力があると、この私より優秀なのだと言いたいのか!」

 突然の罵声に、中庭の木々に止まっていた鳥たちがバサバサと秋晴れの空に羽ばたいていく。
 びくりと一瞬リーゼロッテの体がすくんだ。
 前世で散々罵声を浴びたせいか、今生でははじめて聞いた男の怒鳴り声に体が固まってしまった。
 けれどすぐに、落ち着けと深く息を吐く。
 自分が怒鳴られたわけじゃない。
 そして内心ウォルウィッシュ侯爵に眉をしかめた。
 どんな理由があろうと、相手を罵倒する人間にまともな奴はいないというのがリーゼロッテの見解だ。

「父上、そんなことは……」

 少年が一歩踏み出すと、ウォルウィッシュ侯爵がそれを拒絶するようにドンと小さな体を突き飛ばした。
 ドサリと尻餅をついた少年の右手をザシュリと切りつけ、風が収まる。
 それを苦々しげに見下ろすと、ウォルウィッシュ侯爵はさっさと中庭を出て回廊の向こうへと消えてしまった。

(すごい修羅場を見てしまった……)

 あっけにとられている間に物事は終わってしまった。
 横を見るとメイドが青い顔をしたまま、リーゼロッテを先に促そうとする。
 中庭にもう一度目をやれば、少年が尻餅をついたままぽつんと残されている。
 そして右手は血まみれ。
 大変に面倒くさいシチュエーションだ。

(まあ、恩を売っとくのもいいか)

 ひとつ嘆息すると、メイドが止めるのを無視して中庭の少年の所へと向かった。
 目の前に立つと、少年が顔を上げる。
 無表情にぼんやりと見上げる少年は、リーゼロッテを見ると目を瞬いた。

「ほら手を出す」

 ポケットからハンカチを取り出して、ん、と手を出すよう催促する。
 ちなみにリーゼロッテにとって侯爵家の子息とは結婚相手としては王子の次に魅力的だが、すでに王子殿下に狙いを定めているので、淑女として取り繕う気はなかった。
 パチパチと瞬きをする少年がまったく手を出さないので、焦れたリーゼロッテは無理矢理にその血濡れた右手を掴んで引き寄せた。
 ハンカチで傷口の周りの血を優しく拭っていると。

「……怖くないの」

 ぽつりと零された。

「怪我の事?まあ確かにグロいけど」

 血に関しては、リーゼロッテは前世で死ぬときに大量に見たせいか怖いとか、動揺とかは特にない。
 怒鳴り声の方がよっぽど怖い。
 しかし怪我の事ではなかったらしく。

「僕の事」
「へ?」

 何言ってんだこいつ、という顔をしてしまったせいだろう。
 少年は目を丸くしたあと、目線を回廊の方へと向けた。
それを追いかけて見ると、そこには目が合ったとたんビクリと体を震わせたメイドがいる。

「怖がられてるの?」
「……僕の魔力が強すぎるんだ」

 今度はリーゼロッテが目を丸くする。

「強いことの何が駄目なのよ。羨ましいわ」
「羨ましいの?」
「特技はいくつあってもいいのよ。自分の力になるんだから、幸せへの近道になるわ」

 キョトンと少年がアメジスト色の瞳をリーゼロッテに向ける。
 太陽光が反射してチカリと瞳が光を弾いた。

「特技……なんて言われたの初めてだ」
「特技でしょ。私は何もないもの、模索中よ」

 ピンク色のハンカチが赤くなっていく。
 ある程度血を拭きとると、ハンカチで傷口を包んで結んだ。

「じゃあ、早く治しなさいね」

 魔法には治癒魔法というものもあったはずだ。
そう言って少年に背中を向けて中庭を出ようとすると。

「待って、君は?」

 怪我をしていない方の手で右手を取られた。

「リーゼロッテ・レイーネよ。今日はお茶に誘われて来たの」
「そう」

 名前を告げると、手を離されたので何だ?と思いながらも、今度こそリーゼロッテはトイレトイレと中庭を後にした。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

やけに居心地がいいと思ったら、私のための愛の巣でした。~いつの間にか約束された精霊婚~

小桜
恋愛
ルディエル・アレンフォードは森に住む麗しの精霊守。 そんな彼が、いよいよ伴侶を迎えようと準備を始めているらしい。 幼馴染という関係に甘んじていたネネリア・ソルシェは、密かにショックを受けていた。 そろそろ彼との関係も終わらせなければならないけれど、ルディエルも精霊達もネネリアだけに優しくて――? 「大丈夫。ずっと居たいと思えるような場所にしてみせるから」 鈍感なネネリアと、一途で奥手なルディエル。 精霊に導かれた恋は、本人だけが気づかない。

転生賢妻は最高のスパダリ辺境伯の愛を独占し、やがて王国を救う〜現代知識で悪女と王都の陰謀を打ち砕く溺愛新婚記〜

紅葉山参
恋愛
ブラック企業から辺境伯夫人アナスタシアとして転生した私は、愛する完璧な夫マクナル様と溺愛の新婚生活を送っていた。私は前世の「合理的常識」と「科学知識」を駆使し、元公爵令嬢ローナのあらゆる悪意を打ち破り、彼女を辺境の落ちぶれた貴族の元へ追放した。 第一の試練を乗り越えた辺境伯領は、私の導入した投資戦略とシンプルな経営手法により、瞬く間に王国一の経済力を確立する。この成功は、王都の中央貴族、特に王弟公爵とその腹心である奸猾な財務大臣の強烈な嫉妬と警戒を引き寄せる。彼らは、辺境伯領の富を「危険な独立勢力」と見なし、マクナル様を王都へ召喚し、アナスタシアを孤立させる第二の試練を仕掛けてきた。 夫が不在となる中、アナスタシアは辺境領の全ての重責を一人で背負うことになる。王都からの横暴な監査団の干渉、領地の資源を狙う裏切り者、そして辺境ならではの飢饉と疫病の発生。アナスタシアは「現代のインフラ技術」と「危機管理広報」を駆使し、夫の留守を完璧に守り抜くだけでなく、王都の監査団を論破し、辺境領の半独立的な経済圏を確立する。 第三の試練として、隣国との緊張が高まり、王国全体が未曽有の財政危機に瀕する。マクナル様は王国の窮地を救うため王都へ戻るが、保守派の貴族に阻まれ無力化される。この時、アナスタシアは辺境伯夫人として王都へ乗り込むことを決意する。彼女は前世の「国家予算の再建理論」や「国際金融の知識」を武器に、王国の経済再建計画を提案する。 最終的に、アナスタシアとマクナル様は、王国の腐敗した権力構造と対峙し、愛と知恵、そして辺境の強大な経済力を背景に、全ての敵対勢力を打ち砕く。王国の危機を救った二人は、辺境伯としての地位を王国の基盤として確立し、二人の愛の結晶と共に、永遠に続く溺愛と繁栄の歴史を築き上げる。 予定です……

異世界もふもふ死にかけライフ☆異世界転移して毛玉な呪いにかけられたら、凶相騎士団長様に拾われました。

和島逆
恋愛
社会人一年目、休日の山登り中に事故に遭った私は、気づけばひとり見知らぬ森の中にいた。そしてなぜか、姿がもふもふな小動物に変わっていて……? しかも早速モンスターっぽい何かに襲われて死にかけてるし! 危ういところを助けてくれたのは、大剣をたずさえた無愛想な大男。 彼の緋色の瞳は、どうやらこの世界では凶相と言われるらしい。でもでも、地位は高い騎士団長様。 頼む騎士様、どうか私を保護してください! あれ、でもこの人なんか怖くない? 心臓がバクバクして止まらないし、なんなら息も苦しいし……? どうやら私は恐怖耐性のなさすぎる聖獣に変身してしまったらしい。いや恐怖だけで死ぬってどんだけよ! 人間に戻るためには騎士団長の助けを借りるしかない。でも騎士団長の側にいると死にかける! ……うん、詰んだ。 ★「小説家になろう」先行投稿中です★

冷徹と噂の辺境伯令嬢ですが、幼なじみ騎士の溺愛が重すぎます

藤原遊
恋愛
冷徹と噂される辺境伯令嬢リシェル。 彼女の隣には、幼い頃から護衛として仕えてきた幼なじみの騎士カイがいた。 直系の“身代わり”として鍛えられたはずの彼は、誰よりも彼女を想い、ただ一途に追い続けてきた。 だが政略婚約、旧婚約者の再来、そして魔物の大規模侵攻――。 責務と愛情、嫉妬と罪悪感が交錯する中で、二人の絆は試される。 「縛られるんじゃない。俺が望んでここにいることを選んでいるんだ」 これは、冷徹と呼ばれた令嬢と、影と呼ばれた騎士が、互いを選び抜く物語。

「25歳OL、異世界で年上公爵の甘々保護対象に!? 〜女神ルミエール様の悪戯〜」

透子(とおるこ)
恋愛
25歳OL・佐神ミレイは、仕事も恋も完璧にこなす美人女子。しかし本当は、年上の男性に甘やかされたい願望を密かに抱いていた。 そんな彼女の前に現れたのは、気まぐれな女神ルミエール。理由も告げず、ミレイを異世界アルデリア王国の公爵家へ転移させる。そこには恐ろしく気難しいと評判の45歳独身公爵・アレクセイが待っていた。 最初は恐怖を覚えるミレイだったが、公爵の手厚い保護に触れ、次第に心を許す。やがて彼女は甘く溺愛される日々に――。 仕事も恋も頑張るOLが、異世界で年上公爵にゴロニャン♡ 甘くて胸キュンなラブストーリー、開幕! ---

枯れ専令嬢、喜び勇んで老紳士に後妻として嫁いだら、待っていたのは二十歳の青年でした。なんでだ~⁉

狭山ひびき
恋愛
ある日、イアナ・アントネッラは父親に言われた。 「来月、フェルナンド・ステファーニ公爵に嫁いでもらう」と。 フェルナンド・ステファーニ公爵は御年六十二歳。息子が一人いるが三十年ほど前に妻を亡くしてからは独り身だ。 対してイアナは二十歳。さすがに年齢が離れすぎているが、父はもっともらしい顔で続けた。 「ジョルジアナが慰謝料を請求された。ステファーニ公爵に嫁げば支度金としてまとまった金が入る。これは当主である私の決定だ」 聞けば、妹のジョルジアナは既婚者と不倫して相手の妻から巨額の慰謝料を請求されたらしい。 「お前のような年頃の娘らしくない人間にはちょうどいい縁談だろう。向こうはどうやらステファーニ公爵の介護要員が欲しいようだからな。お前にはぴったりだ」 そう言って父はステファーニ公爵の肖像画を差し出した。この縁談は公爵自身ではなく息子が持ちかけてきたものらしい。 イオナはその肖像画を見た瞬間、ぴしゃーんと雷に打たれたような衝撃を受けた。 ロマンスグレーの老紳士。なんて素敵なのかしら‼ そう、前世で六十歳まで生きたイオナにとって、若い男は眼中にない。イオナは枯れ専なのだ! イオナは傷つくと思っていた両親たちの思惑とは裏腹に、喜び勇んでステファーニ公爵家に向かった。 しかし……。 「え? ロマンスグレーの紳士はどこ⁉」 そこでイオナを待ち受けていたのは、どこからどう見ても二十歳くらいにしか見えない年若い紳士だったのだ。

中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています

浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】 ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!? 激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。 目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。 もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。 セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。 戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。 けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。 「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの? これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、 ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。 ※小説家になろうにも掲載中です。

女嫌いな辺境伯と歴史狂いの子爵令嬢の、どうしようもなくマイペースな婚姻

野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!
恋愛
「友好と借金の形に、辺境伯家に嫁いでくれ」  行き遅れの私・マリーリーフに、突然婚約話が持ち上がった。  相手は女嫌いに社交嫌いな若き辺境伯。子爵令嬢の私にはまたとない好条件ではあるけど、相手の人柄が心配……と普通は思うでしょう。  でも私はそんな事より、嫁げば他に時間を取られて大好きな歴史研究に没頭できない事の方が問題!  それでも互いの領地の友好と借金の形として仕方がなく嫁いだ先で、「家の事には何も手出し・口出しするな」と言われて……。  え、「何もしなくていい」?!  じゃあ私、今まで通り、歴史研究してていいの?!    こうして始まる結婚(ただの同居)生活が、普通なわけはなく……?  どうやらプライベートな時間はずっと剣を振っていたい旦那様と、ずっと歴史に浸っていたい私。  二人が歩み寄る日は、来るのか。  得意分野が文と武でかけ離れている二人だけど、マイペース過ぎるところは、どこか似ている?  意外とお似合いなのかもしれません。笑

処理中です...