野心家令嬢の幼馴染はオカン属性の過保護でした

やらぎはら響

文字の大きさ
21 / 31

21

しおりを挟む
 しばらく横になっていたが立ち上がる気力がわかなくて、熱い脳内に意識を手放してしまおうと思っていると、窓の方からガッと何かが乗り上げる音がした。
 でも、もうどうでもよくてそのまま倒れていると。

「リジー、リジー!」

 ぐいと抱き起されたので、ゆっくりと目を開くとそこにはいつになく焦った顔のクレメンスがいる。
 パチパチとまばたきをして見上げると、クレメンスの手が額へと当てられた。

「熱があるのに窓を開けたままなんて駄目だよ、いや助かったけど」

 いつものお小言に、なんだか安心して我知らず口角が上がる。

「リジー?」
「なんでいるの?」

 呼び出そうとしたけれど、結局呼ばなかったのに。

「緊急用の便箋が来たんだよ。インクが落ちてるだけだったから何かあったんだと思って」

 インクがつけば自動的に転送される仕組みだったらしい。
 よくできているなと思いながらも。

「呼んでないわ」

 天邪鬼な意地っ張りが顔を出して、クレメンスの手をぐいとはねのけた。

「リジー」
「勉強で忙しいんでしょ」

 言い切ると、クレメンスが小さく眉根を寄せた。
 その顔はどこか苦しそうで。

(なんであんたが傷ついた顔してるのよ)

 訳が分からない。

「……昼間はごめん、君を傷つけた。謝るから何があったのか教えて」

 眉を下げて苦しそうに言うクレメンスに、リーゼロッテは少し溜飲が下がった気分でクレメンスの腕から抜け出て、そのナイトドレスの絡まった小さな体で両手を広げた。

「知らないわ。ネックレスつけたらいきなりこうなったのよ」
「ネックレス?」

 リーゼロッテの言葉に下げていた眉を戻して、クレメンスは彼女の胸元で仰々しく光るネックレスに視線をやった。
 そして即座に眉を顰める。

「どこで手に入れたの?もの凄く禍々しい魔力を感じるよ」
「ティモシー殿下から貰ったの」
「殿下から?」

 ほらとメッセージカードを見せると、それを受け取りクレメンスは目を走らせた。
 そしてため息ひとつ。

「リジー……これは殿下からじゃないよ。殿下を装った別の誰かが用意したものだ」
「うっそ」

 驚愕の事実に、呆然とリーゼロッテは顔から血の気を引かせた。

「殿下の証印が押されていない。王家の者が用意したものなら証印が押されているはずだ」
「じゃあ、いったい誰が……」
「それはわからないな」

 クレメンスがゆるく首を振る。
ズルズルと落ちてくる袖をまくり上げながら、リーゼロッテが溜息をついたときだ。

「リジー、それ」
「え?」

 指をさされて右腕を見やると。

「なにこれ」

 そこには白い肌に蔓の模様が浮かんでいた。
 その蔓にはつぼみが六つと、花が一輪ついている。

「これ、ネックレスのせい?」
「おそらく」

 こくりと頷くと、顎に手をやってクレメンスは考えこんだ。
 そんな幼馴染を不安そうに見上げると。

「とりあえずここにいるのはマズイ。僕の部屋に行こう」

 確かにここでリーゼロッテが見つかれば、大変な騒ぎになるだろう。
 こくりと頷くと。

「淑女が男の部屋に来るのは不謹慎だけど、仕方ない」
「あんたお堅いわね……」

 クレメンスの言い分に思わず半眼になった。

「と、その前に」

 ヒタリと額に手のひらを当てられる。
 熱い顔に、クレメンスの体温はいつもより低く感じた。
 ぽうと体が淡い光に包まれると、体がスッと楽になった。
 どうやら不調を治してくれたらしい。

「あんた熱も治せるのね」
「軽いものならね。重症なのは無理だよ。とりあえず急ごう」

 リーゼロッテの事は明日誤魔化すことにしようと言って、クレメンスは小さくなってしまった幼馴染を抱き上げた。

「ちょっ」
「舌を噛むから黙ってて」

言うなりクレメンスは風を操って三階のリーゼロッテの部屋から飛び降りた。

「ひえっ」

 思わず首にしがみつくと、紫がかった黒髪が頬に当たる。
 その柔らかい髪に思わず体をのけ反らせると、今度は無駄に整った綺麗な顔を間近に見るはめになった。

「うわっ」

 こんなに近くで顔を見たのは初めてだ。

「リジー?」

 アメジスト色の瞳が不思議そうにリーゼロッテの緑の瞳を覗き込む。
 思わずべちんと顔を遠ざけるように、小さな手で頬を押さえつけてしまった。

「何するんだよリジー」
「何でもないわ!いいから早く連れて行って」

 何故か熱くなる耳を不思議に思いながら、リーゼロッテはぴしゃりと声を上げていた。
 クレメンスの部屋に戻り床に下ろしてもらうと、ようやく顔が離れたと何故か無駄に疲れた気分で安堵した。
きょろりと部屋を見回す。
 ベッドに机に姿見と本棚。

「女子寮と変わらないのね」
「そりゃそうだよ」

 ぼふりとベッドに腰かけたリーゼロッテは、そのままバタンと後ろに倒れた。

「にしても誰なのよ、こんなもの贈ってきたの」

 足をジタジタ動かすと、すかさずはしたないよと声が飛んでくる。
 しかし今はやさぐれているので、勘弁してほしい。
 けれど、どこかくすぐったい感覚に機嫌がよくなった。

「ところでリジー、その足どうしたの?」

 何のことだと言われてクレメンスの視線の先を追いかけると、足先へと注がれていた。
 そこには結局靴擦れしてマメの潰れたところにガーゼを貼っているのだ。

「ああ、結局靴擦れしちゃって、転んで膝も怪我するし最悪だったわ」
「膝も怪我してるの?」

 眉根を寄せたクレメンスに体を起き上がらせてナイトドレスの裾を少し持ち上げると、ガーゼを貼った両膝が露わになった。

「わっ!はしたないよ」

 慌てて顔を逸らすクレメンスに、膝くらいと不思議に思うが制服のスカートも普段の私服もそういえば膝下だったと思い当たる。

「別に膝くらいスカート短かったら出るし」
「そんな短いスカート履くつもりなの!?」

 カッとクレメンスの頬に朱が走った。

「駄目だよそんなの!」

 いつになく強い口調で言われてしまう。
 それにリーゼロッテはひょいと肩をすくめた。

「はいはい足を冷やすとかって言うんでしょ、履かないわよ。持ってないし」

 リーゼロッテが言い放つと、クレメンスが小さく口の中でよかったと呟いた。

「とりあえず怪我を治すよ」
「ありがと」

 クレメンスの言葉に足と膝のガーゼを外すと、クレメンスが手をかざしてぽうと手の先が光る。
 一瞬で治ってしまった怪我に、やはりジュリアとは実力が違うんだなあとマジマジと膝を見ていると。

「早く裾直して」

 クレメンスに早口で注意された。
 とりあえず言われるままにナイトドレスの裾を直した。
その時トントンとドアがノックされ、ぴしりと二人は固まった。
 とりあえずリーゼロッテがどこかに隠れようと立ち上がったのと、返事を待たずに無作法者がドアを開けるのは同時だった。
 鍵かけときなさいよ。
 思わず心中で罵倒する。

「借りていた本を返しに来たよ、クレメンス」

 入ってきた無作法者は、本を片手に持ったティモシーだった。
 室内にいるはずのない幼女の姿を目に止めると、おやと眉が上がる。

「殿下、返事を待たずに入るのはやめてください」
「ああ、すまない。つい」

 溜息をついたクレメンスに、悪びれることなくティモシーが答える。

「ところでその子は?」

 ぎくりとリーゼロッテが身を固くしてクレメンスが口を開きかけたとき、ティモシーがポツリと呟いた。

「そのネックレス……」
「知ってるんですか?」

 クレメンスの問いに、ティモシーがこくりと頷いた。

「確か古い本で昔見たな。前時代の物のはずだ」
「前時代……」

 今より魔法や魔道具が盛んだったと聞いている。
 まさかそんな古い物だとは思わず、リーゼロッテはネックレスを見下ろした。

「体のどこかにつぼみの模様が現れてないかい」

 言われてハッと二人はリーゼロッテの右腕に目線をやった。

「これは何なんですか?」
「確か……花が咲くごとに若返るんじゃなかったかな。うろ覚えですまない、でもネックレスは外さない方がいいだろう」

 リーゼロッテの問いにティモシーが首をひねりながら、しどろもどろに答える。

「なにぶん子供の頃に読んだ本だったから、あまり覚えていないんだ」
「じゃあもとに戻す方法は」

 ごくりと喉を鳴らしたリーゼロッテに、ティモシーがすまなそうに眉を下げて首を振った。

「そんな……」
「殿下、ご多忙とは思いますがネックレスの事が載っていそうな本を確認させていただけないでしょうか」

 絶望的に呟いたリーゼロッテの横で、真剣な顔でクレメンスが頭をさげる。
 それに慌ててリーゼロッテも頭を下げた。

「ああ、城の者に言って古い文献を運んでくるように言っておこう。大体の本があった場所は覚えているが、どの本だったかまでは曖昧だから探すのは大変だろう。私も手伝うよ」
「はい、お願いします」
「お手を煩わせて申し訳ありません」

 二人揃ってぺこりとさらに頭を下げた。

「それにしても」

 ティモシーの視線に、ぎくりとリーゼロッテは身をこわばらせた。
 もしかしたら、こんな物を贈られるくらい誰かに恨みを買っているかもしれないとわかったら、婚約者候補から外されてしまうかもしれない。
 偽名でも言った方がいいかと思ったけれど、それは無駄だった。

「クレメンスの所にいるということは、君はリーゼロッテ嬢かい?」

 ほぼ確信している声音だ。

「はい……」

 観念して頷くと。

「なるほど」

 ティモシーは何やら納得したように頷いている。
 何に納得しているのかさっぱりわからないリーゼロッテだ。

「これは殿下の名前で贈られたものです。他の候補者全員にプレゼントが届いてないか確認していただけますか」
「そうなのか。そうだな、何か贈られているかもしれない」

 こくりとクレメンスに頷くと、ティモシーはリーゼロッテへと目線をやった。
 見上げる形のリーゼロッテは正直、首が痛くて仕方がない。

「しばらくはクレメンスと行動を共にするといい。私がごまかしておくから」

 まあそうなるよなと思いながら、リーゼロッテはこくりと頷いた。

「では殿下、お願いいたします」

 クレメンスが頭を下げるのに、慌ててリーゼロッテも再び頭を下げる。

「いや、かまわないよ」

 ティモシーはじゃあと手を上げると部屋を出て行った。
 しんと静まった部屋の中で、ぐうとリーゼロッテのお腹が鳴った。

「お腹すいたの?リジー」
「ああ、うん、そうね」

 お菓子を作るために昼食もそこそこに終わらせたし、戻ってからは夕食も食べずに寝ていたのだ。

「あいにく何もないんだけど……」

 そこで、あっとクレメンスが気づいたように声を上げた。

「何よ、非常食でもあるの?」

リーゼロッテの問いかけにクレメンスが言いにくそうに、ふいと視線を外してしどろもどろに口を開く。

「昼間のクッキーは?その、僕が受け取らなかったやつ……」

 クレメンスの言いにくそうな言葉に、ああとリーゼロッテはあっけらかんと口にした。

「捨てたわよ」
「ええ!」

 リーゼロッテの言葉にクレメンスが驚愕の声を上げる。
 次いで、サーッと顔色を悪くした。

「僕が受け取らなかったから?」
「まあ、そうね」

 何を顔色悪くしているのだろうと不思議にリーゼロッテは思った。

「てっきりリジーが自分で食べると……」
「あんたに作ったんだから、自分で食べるわけないじゃない」

 何をおかしなことを言っているんだと思っていると、ガバッと勢いよくクレメンスが頭を下げた。
 それに驚いて、リーゼロッテは思わず半歩後ずさる。

「ごめん!せっかく作ったのに受け取らなくて」

 ぽかんとリーゼロッテはまぬけな顔で口を半開きにしてしまった。
 あれだけはっきり拒絶したのに謝られるなんて、思ってもみなかったからだ。

「いいわよ別に、クッキーのことも覚えてないみたいだし」

 肩をすくめたリーゼロッテに、クレメンスが眉をへにょんとさせた。
「……覚えてる」
「へ?」
「覚えてるよ」
 今度こそリーゼロッテはあんぐりと口を開いて、まぬけな顔を晒した。

「ごめん」
「何でわざわざ覚えてないなんて言ったのよ」

 問いかけると、言いにくいのか言いたくないのか、クレメンスは俯いて視線をリーゼロッテから外した。

「本当にごめん」

 理由を言う気はないらしい。
 ふうとリーゼロッテは呆れたように息をついて、腰に手を当てた。

「食べたかった?」

 弾かれたようにクレメンスが顔を上げた。
 一瞬、言おうか言うまいかといったふうに逡巡したけれど。

「食べたかったよ。後悔してる」

 ポツンと部屋に呟きが落ちた。
 それに留飲が下がって、リーゼロッテはふんと一度鼻を鳴らした。

「ならいいわ」
「……許してくれる?」

 おずおずと見てくる幼馴染がちらりと機嫌をうかがってくるのに、リーゼロッテは仕方ないわねと頷いた。

「許すわ」

 途端、パアッとクレメンスの顔が輝く。

「ありがとう、リジー!」

 よほど嬉しいのか、よかったと安堵の息を吐くクレメンスだ。
(なんだ、虫の居所がわるかっただけなのね)
 どうりでと納得した。

「でも、そしたら食べるものは何もないよ。朝まで我慢できる?」

 どれだけ食いしん坊と思われているのだろう。

「当たり前じゃない。ちょっと小腹が空いただけよ」
「ならいいけど」

だったらと、クレメンスがおもむろにリーゼロッテを抱き上げてベッドへと下ろした。

「今日はもう寝よう、リジーはベッドを使って」

 そっとベッドに下ろされてもそもそとシーツに入ると、リーゼロッテはポンポンと自分の横を叩いた。

「ほら、早く入りなさい」
「……リジー……まさか同じベッドで寝る気かい?」

 クレメンスがわなわなと震える唇で問いかけるのに。

「当たり前じゃない」
「ふしだらだ!」

 あっけらかんと言い切ったリーゼロッテにクレメンスが言い放つ。
それに、はあ?とリーゼロッテは眉を寄せた。

「何言ってんのよ、床で寝る気?」
「あ、当たり前だろ!」

 動揺しているクレメンスの頬は赤くなっている。

「やめてよ気になるから。私だって鬼じゃないのよ、ほら何もしないから」

 ぼふぼふぼふと、いささか乱暴に隣を叩く。
 それにあ、とかう、とからしくなく動揺しているクレメンスは。

「そんな問題じゃ」
「いいから来る!もう眠いんだから。それに明日からネックレスのことを調べるんだから床で寝て寝不足なんて困るでしょ」

 ぼふぼふぼふ。
 来るまで寝ないぞという意思表示にさらに隣を叩くと、クレメンスは細く息を吐き出してのろのろとベッドに上がってきた。

「リジーと同衾なんて」

 ぼそぼそと悪あがきをするクレメンスに。

「悪かったわね、隣にいるのが私で」

 ふいとクレメンスに背中を向けた。

(ジュリアなら嬉しかったんでしょ)

 もやもやと胸のなかにドス黒いものが広がっていく。

「そういうわけじゃ……」

 クレメンスの言いづらそうな言葉に。

「スケベ」
「リジー!どういう意味っ?」

 焦ったようなクレメンスの声が背後から聞こえたけれど、リーゼロッテはさっさと目を閉じて寝たふりをした。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

やけに居心地がいいと思ったら、私のための愛の巣でした。~いつの間にか約束された精霊婚~

小桜
恋愛
ルディエル・アレンフォードは森に住む麗しの精霊守。 そんな彼が、いよいよ伴侶を迎えようと準備を始めているらしい。 幼馴染という関係に甘んじていたネネリア・ソルシェは、密かにショックを受けていた。 そろそろ彼との関係も終わらせなければならないけれど、ルディエルも精霊達もネネリアだけに優しくて――? 「大丈夫。ずっと居たいと思えるような場所にしてみせるから」 鈍感なネネリアと、一途で奥手なルディエル。 精霊に導かれた恋は、本人だけが気づかない。

転生賢妻は最高のスパダリ辺境伯の愛を独占し、やがて王国を救う〜現代知識で悪女と王都の陰謀を打ち砕く溺愛新婚記〜

紅葉山参
恋愛
ブラック企業から辺境伯夫人アナスタシアとして転生した私は、愛する完璧な夫マクナル様と溺愛の新婚生活を送っていた。私は前世の「合理的常識」と「科学知識」を駆使し、元公爵令嬢ローナのあらゆる悪意を打ち破り、彼女を辺境の落ちぶれた貴族の元へ追放した。 第一の試練を乗り越えた辺境伯領は、私の導入した投資戦略とシンプルな経営手法により、瞬く間に王国一の経済力を確立する。この成功は、王都の中央貴族、特に王弟公爵とその腹心である奸猾な財務大臣の強烈な嫉妬と警戒を引き寄せる。彼らは、辺境伯領の富を「危険な独立勢力」と見なし、マクナル様を王都へ召喚し、アナスタシアを孤立させる第二の試練を仕掛けてきた。 夫が不在となる中、アナスタシアは辺境領の全ての重責を一人で背負うことになる。王都からの横暴な監査団の干渉、領地の資源を狙う裏切り者、そして辺境ならではの飢饉と疫病の発生。アナスタシアは「現代のインフラ技術」と「危機管理広報」を駆使し、夫の留守を完璧に守り抜くだけでなく、王都の監査団を論破し、辺境領の半独立的な経済圏を確立する。 第三の試練として、隣国との緊張が高まり、王国全体が未曽有の財政危機に瀕する。マクナル様は王国の窮地を救うため王都へ戻るが、保守派の貴族に阻まれ無力化される。この時、アナスタシアは辺境伯夫人として王都へ乗り込むことを決意する。彼女は前世の「国家予算の再建理論」や「国際金融の知識」を武器に、王国の経済再建計画を提案する。 最終的に、アナスタシアとマクナル様は、王国の腐敗した権力構造と対峙し、愛と知恵、そして辺境の強大な経済力を背景に、全ての敵対勢力を打ち砕く。王国の危機を救った二人は、辺境伯としての地位を王国の基盤として確立し、二人の愛の結晶と共に、永遠に続く溺愛と繁栄の歴史を築き上げる。 予定です……

異世界もふもふ死にかけライフ☆異世界転移して毛玉な呪いにかけられたら、凶相騎士団長様に拾われました。

和島逆
恋愛
社会人一年目、休日の山登り中に事故に遭った私は、気づけばひとり見知らぬ森の中にいた。そしてなぜか、姿がもふもふな小動物に変わっていて……? しかも早速モンスターっぽい何かに襲われて死にかけてるし! 危ういところを助けてくれたのは、大剣をたずさえた無愛想な大男。 彼の緋色の瞳は、どうやらこの世界では凶相と言われるらしい。でもでも、地位は高い騎士団長様。 頼む騎士様、どうか私を保護してください! あれ、でもこの人なんか怖くない? 心臓がバクバクして止まらないし、なんなら息も苦しいし……? どうやら私は恐怖耐性のなさすぎる聖獣に変身してしまったらしい。いや恐怖だけで死ぬってどんだけよ! 人間に戻るためには騎士団長の助けを借りるしかない。でも騎士団長の側にいると死にかける! ……うん、詰んだ。 ★「小説家になろう」先行投稿中です★

冷徹と噂の辺境伯令嬢ですが、幼なじみ騎士の溺愛が重すぎます

藤原遊
恋愛
冷徹と噂される辺境伯令嬢リシェル。 彼女の隣には、幼い頃から護衛として仕えてきた幼なじみの騎士カイがいた。 直系の“身代わり”として鍛えられたはずの彼は、誰よりも彼女を想い、ただ一途に追い続けてきた。 だが政略婚約、旧婚約者の再来、そして魔物の大規模侵攻――。 責務と愛情、嫉妬と罪悪感が交錯する中で、二人の絆は試される。 「縛られるんじゃない。俺が望んでここにいることを選んでいるんだ」 これは、冷徹と呼ばれた令嬢と、影と呼ばれた騎士が、互いを選び抜く物語。

枯れ専令嬢、喜び勇んで老紳士に後妻として嫁いだら、待っていたのは二十歳の青年でした。なんでだ~⁉

狭山ひびき
恋愛
ある日、イアナ・アントネッラは父親に言われた。 「来月、フェルナンド・ステファーニ公爵に嫁いでもらう」と。 フェルナンド・ステファーニ公爵は御年六十二歳。息子が一人いるが三十年ほど前に妻を亡くしてからは独り身だ。 対してイアナは二十歳。さすがに年齢が離れすぎているが、父はもっともらしい顔で続けた。 「ジョルジアナが慰謝料を請求された。ステファーニ公爵に嫁げば支度金としてまとまった金が入る。これは当主である私の決定だ」 聞けば、妹のジョルジアナは既婚者と不倫して相手の妻から巨額の慰謝料を請求されたらしい。 「お前のような年頃の娘らしくない人間にはちょうどいい縁談だろう。向こうはどうやらステファーニ公爵の介護要員が欲しいようだからな。お前にはぴったりだ」 そう言って父はステファーニ公爵の肖像画を差し出した。この縁談は公爵自身ではなく息子が持ちかけてきたものらしい。 イオナはその肖像画を見た瞬間、ぴしゃーんと雷に打たれたような衝撃を受けた。 ロマンスグレーの老紳士。なんて素敵なのかしら‼ そう、前世で六十歳まで生きたイオナにとって、若い男は眼中にない。イオナは枯れ専なのだ! イオナは傷つくと思っていた両親たちの思惑とは裏腹に、喜び勇んでステファーニ公爵家に向かった。 しかし……。 「え? ロマンスグレーの紳士はどこ⁉」 そこでイオナを待ち受けていたのは、どこからどう見ても二十歳くらいにしか見えない年若い紳士だったのだ。

「25歳OL、異世界で年上公爵の甘々保護対象に!? 〜女神ルミエール様の悪戯〜」

透子(とおるこ)
恋愛
25歳OL・佐神ミレイは、仕事も恋も完璧にこなす美人女子。しかし本当は、年上の男性に甘やかされたい願望を密かに抱いていた。 そんな彼女の前に現れたのは、気まぐれな女神ルミエール。理由も告げず、ミレイを異世界アルデリア王国の公爵家へ転移させる。そこには恐ろしく気難しいと評判の45歳独身公爵・アレクセイが待っていた。 最初は恐怖を覚えるミレイだったが、公爵の手厚い保護に触れ、次第に心を許す。やがて彼女は甘く溺愛される日々に――。 仕事も恋も頑張るOLが、異世界で年上公爵にゴロニャン♡ 甘くて胸キュンなラブストーリー、開幕! ---

女嫌いな辺境伯と歴史狂いの子爵令嬢の、どうしようもなくマイペースな婚姻

野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!
恋愛
「友好と借金の形に、辺境伯家に嫁いでくれ」  行き遅れの私・マリーリーフに、突然婚約話が持ち上がった。  相手は女嫌いに社交嫌いな若き辺境伯。子爵令嬢の私にはまたとない好条件ではあるけど、相手の人柄が心配……と普通は思うでしょう。  でも私はそんな事より、嫁げば他に時間を取られて大好きな歴史研究に没頭できない事の方が問題!  それでも互いの領地の友好と借金の形として仕方がなく嫁いだ先で、「家の事には何も手出し・口出しするな」と言われて……。  え、「何もしなくていい」?!  じゃあ私、今まで通り、歴史研究してていいの?!    こうして始まる結婚(ただの同居)生活が、普通なわけはなく……?  どうやらプライベートな時間はずっと剣を振っていたい旦那様と、ずっと歴史に浸っていたい私。  二人が歩み寄る日は、来るのか。  得意分野が文と武でかけ離れている二人だけど、マイペース過ぎるところは、どこか似ている?  意外とお似合いなのかもしれません。笑

中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています

浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】 ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!? 激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。 目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。 もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。 セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。 戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。 けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。 「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの? これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、 ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。 ※小説家になろうにも掲載中です。

処理中です...