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地獄の愛犬 第2ラウンド
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ハデスさまが、帰っていった。
何をダメって言われたのかしら?
何がお気に召さないのかしら?何かやらかした?と頬に人差し指を当てて考えていると、
「お前のせいだからな」と、なんともドスの効いた声が聞こえる。え?と、振り向くとそのKerberosと言われた犬の一頭に睨まれた。
おや?君、喋れるのバレたら不味いんじゃなかったのかしら?文句は言うのねと思って
「何が私のせいなのよ」と、睨み返すと「お前のせいでハデス様に初めて叱られた。あんな風に我々に大声を出した事は今までなかった!」
と、抗議された。
「誤解だって言ってたじゃないの!謝ってくれてたじゃない。貴方達が悪いわけじゃないし、私のせいでも無いわ。」
「お前の事となると、いつものハデス様とは思えない行動をするんだ。お前のせいだからな」
「何、八つ当たりしてるのよ。そんなの私がデーメテールの娘で尚且つゼウスの娘でもあるからに決まってるでしょ。二人に気をつかってるのよ。色々と、しがらみがあるんでしょう。私自身が特別な訳ないじゃない。そうよ。私、なんてたって『偉大な御子神様』なんて言われてた、ご大層な子どもなんだから。」
何か癪にさわってケンカ腰で返してしまった。
すると、ずっと私たちの方をあっち向いたりこっち向いたりとハラハラと見ていた、もう一頭が
「君もお父さんお母さんで苦労してるの?」って聞いてきた。
「苦労とかじゃないけどわ。偉大な親の子供に生まれると良いところばかりじゃないってことよ。まぁ甘えだと言われればそうなんだけど。」
「甘えてる!!」って、やっぱり文句を言ってきた一頭が吠えた。
それを綺麗に無視してあげて、
「君もって聞いたわよね?貴方達も?」
「お母さんはエキドナ、お父さんはテュフォン。知ってる?」
「うーーんと。『テュフォン』さんって、確か 神々の大戦(ティタノマキア)の時に、負けて激怒した大地母神ガイア様が、復讐の為に冥界で眠ってた闇のタルタロスを叩き起こして、それで出来たのが巨大な大怪物と言われる『テュフォン』って習った気がする…。
それで合ってるの? でも、このお話は伝えられてる通りなの?」
「色々と違うくて、合ってる。
自分の嫌な奴をやっつける為だけに作られた僕らのお父さんは、またその復讐する為だけに怪物を作る。そんなお母さんから生まれた僕らの兄弟もみんな復讐の道具だって言われた。怪物であればあるだけいいんだって。怪物は力があればいい。知性なんて無い方がいいから喋れる事は内緒にしてろって。」
「やめろギーゴス。それ以上喋るな」
「にいちゃんじゃなくて、僕が一番の怪物の力が強いんだ。僕が暴れてにいちゃんやマルゴスにも怪我をさせた。こんな怪物の力、本当は嫌だ!」
二頭、二人に沈黙が落ちる。
そばで見ている木の実を食べていた一頭は涙目だ。もうお口の赤い汁が乾いてしまってる。お水を飲んだけど、まだ口元は汚れていたのね。きっとこの子がマルゴスなのね?マルゴスの口元を綺麗に拭きながら言った。
「復讐のために産まれた?作られた?そんな事は自分で決めたら良いんじゃないかしら。何の為に生まれた?そんなの私が何をしたいかって事でしょ?
親の復讐をしろ?は??復讐したいなら勝手にすればいい。
私は、私の生まれた意味は私の生きていく意味は自分で見つけたい。自分の生き方を親にも人にも決められるなんて絶対いや。ね?そう思わない?」
「ハデス様とおんなじこと言ってる。お姉ちゃんは誰?」
お、ね、え、ちゃ、ん だって!可愛いなぁもう。
「よくぞ聞いてくれました私はペルセフォネって言います。よろしくね。えーっとマルゴス君よね?そっちはギーゴス君?いい名前ね。それでお兄ちゃんはなんて言う名前なの?」
A君「すぐ出て行く者などに、名のるはずないだろう!」
B君「そうだ正解、僕はギーゴス。お姉さんの名前もなかなかカッコいいよ。」
C君「僕ね、本当はイエンマルゴスって言うんだ」
と、三者三様に声を揃えてお返事してくれた。
(ABC君と、とりあえず表記)
「ところで、ギーゴス君。おんなじだって言ってたけど、ハデス様はなんて仰ったのかしら?」
B君「ハデス様はね、お前たちの好きに生きていいって。お前達がそんな『つまらないふくしゅう』に縛られる必要はないって。どうしても僕の力が暴走しそうに抑えきれない時は、私のところに、ハデス様のところにおいでって言ってくれた。だから僕たちいつもハデス様のそばに居るんだ。」
「そう、みんなハデス様の事が好きなのね?」
マルゴスが横から慌てて言う。
C君「ちがうよ!僕たちは、ハデス様の事がだいだいだーい好きなんだ」
と、威張ってる。
ふふふふ、本当に可愛くて、この子お家に連れて帰りたい!
「わかった。じゃあつまり、ここのみんなはハデス様の事が大好きなのね?」
B C君「うん、正解。だってハデス様は暖かいから」
A君「もうホントに黙れギーゴス、マルゴス。」
そういってお兄ちゃんは私の方を睨みながら続けた。
A君「お前は、どうせ、すぐ出て行くんだろ?そんな事を聞いてどうするんだ?」
あら?この子よく知ってるのね。きっと広くていい耳してるんでしょうね。
「あら、私 自分の名前とっても気に入ってるの。ペルセフォネって言うです!って誰かれ聞かれなくても自己紹介したいぐらいにね」
と、笑って言う。
尚も不機嫌そうに「なんだって二人とも急にこんなに懐いてるんだよ」ってボソッと話すと、ギーゴスが兄に向かって言う。
B君「この人、ハデス様とおんなじ匂いがする。にいちゃんが時々、嫌な気だとか、いいオーラだとか言ってるでしょ?その時、僕は嫌な臭い、くさいーとか、いい匂い~っていう風に感じてる。あれだよ。このお姉さん、ハデス様と同じの好きな匂いがするんだ。」
C君「このお姉ちゃん、僕に食べ物くれた。ザクロ取ってくれたんだ。すごく美味しいのを選んで取って食べさせてくれたんだよ。凄いよね。どれが甘いのかわかるなんて!」
A君「まったく…。一人は匂いにヤられて、もう一人はいつもの様に食い物にヤられるなんて。チッ!やっぱり犬の本性なのか。」
「貴方の名前は教えてくれないの?」
A君「お前、どうせ出てすぐに忘れるんだろ?必要無いな。お前の名前を俺たちも忘れる。もう二度と来ない者に期待をするのはバカだからな。あまり懐かせるな。」
あぁ、この子はヘカテー様と同じだ。仲間を守るヘカテー様に言われたな。兄弟達を守ってるんだな。
「いいお兄さんなんだね。私、兄弟がいないから羨ましいな」
って言ったら、また余計にお兄ちゃんケルベロス君はキリリとした犬顔の眉を顰めた。
眉を顰めると不機嫌そうなのにそれがまたハンサムな犬顔に見えるわ。カッコ良く見えるのも、なんだかヘカテー様に似てるわね。
でも、不機嫌に見えるのもやっぱりかわいいなぁ。この子犬達のぬいぐるみとか、ないかなぁ。他の一頭は笑顔で、一頭は口を開けてお菓子ねだってる様子、一頭はちょっと不機嫌そうなハンサム顔。いいなぁ欲しいなあ。
A君「いい兄では無いが、こいつらに淋しい思いはさせたくないんだ。俺は無力だから。守れない分、少しでも危険を避けるように注意してる」
少しトーンを落としてつぶやいた。
「無力って、そんな。弟達を導くいいお兄ちゃんに見えるわよ」
A君「あぁ。その通り、口ばかりなんだ。」
ん?
B 君「違うよ!にいちゃんは凄く賢いんだ。だからハデス様が一番お兄ちゃんだって言って。弟達の面倒を見てくれって言ったんだ」
同じ身体なのに、無力だとか暴れて怪我をさせるぐらいの力とかどういう事なのかしら?
A君「誰が主体となって身体を、又はパワーを使うのかによってその能力が違ってくる。
俺は、俺は、俺が力を使う時は全く魔力が出ない!走るのも一番遅いし!飛ぶのも普通の犬より優れている程度だ!情けない。」
吐き出す様にそう言ったお兄ちゃんケルベロスは、辛そうだった。
「こんなにいい耳を持っていて、その情報を扱えるすんごい頭脳があるのに。まるで全て持ってないからって、そんな落ち込まなくてもいいのに。
確かに、君が一番上として司令系統を担って動いた方が能力的にも適してるみたいね。
その上で、自分の事より弟達を優先する、その優しさにこの子達がお兄ちゃんを慕ってるのか。
うん、ハデス様は貴方達をホントによく見てるのね?」
すると、
「お前、やっぱり気に食わない」
って、お兄ちゃんKerberos君にやっぱり睨まれた。
ーーーーーーーーーーーーーーー
ペルセとKerberos君の絡みは、あんまり楽しくてまだまだ続きます。
早く地上界に帰らないといけないんですがねー。
だって、ペルセちゃんがなかなか記憶喪失にならないから、って言い訳しますが。
次もまだKerberos君との続きです。
何をダメって言われたのかしら?
何がお気に召さないのかしら?何かやらかした?と頬に人差し指を当てて考えていると、
「お前のせいだからな」と、なんともドスの効いた声が聞こえる。え?と、振り向くとそのKerberosと言われた犬の一頭に睨まれた。
おや?君、喋れるのバレたら不味いんじゃなかったのかしら?文句は言うのねと思って
「何が私のせいなのよ」と、睨み返すと「お前のせいでハデス様に初めて叱られた。あんな風に我々に大声を出した事は今までなかった!」
と、抗議された。
「誤解だって言ってたじゃないの!謝ってくれてたじゃない。貴方達が悪いわけじゃないし、私のせいでも無いわ。」
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すると、ずっと私たちの方をあっち向いたりこっち向いたりとハラハラと見ていた、もう一頭が
「君もお父さんお母さんで苦労してるの?」って聞いてきた。
「苦労とかじゃないけどわ。偉大な親の子供に生まれると良いところばかりじゃないってことよ。まぁ甘えだと言われればそうなんだけど。」
「甘えてる!!」って、やっぱり文句を言ってきた一頭が吠えた。
それを綺麗に無視してあげて、
「君もって聞いたわよね?貴方達も?」
「お母さんはエキドナ、お父さんはテュフォン。知ってる?」
「うーーんと。『テュフォン』さんって、確か 神々の大戦(ティタノマキア)の時に、負けて激怒した大地母神ガイア様が、復讐の為に冥界で眠ってた闇のタルタロスを叩き起こして、それで出来たのが巨大な大怪物と言われる『テュフォン』って習った気がする…。
それで合ってるの? でも、このお話は伝えられてる通りなの?」
「色々と違うくて、合ってる。
自分の嫌な奴をやっつける為だけに作られた僕らのお父さんは、またその復讐する為だけに怪物を作る。そんなお母さんから生まれた僕らの兄弟もみんな復讐の道具だって言われた。怪物であればあるだけいいんだって。怪物は力があればいい。知性なんて無い方がいいから喋れる事は内緒にしてろって。」
「やめろギーゴス。それ以上喋るな」
「にいちゃんじゃなくて、僕が一番の怪物の力が強いんだ。僕が暴れてにいちゃんやマルゴスにも怪我をさせた。こんな怪物の力、本当は嫌だ!」
二頭、二人に沈黙が落ちる。
そばで見ている木の実を食べていた一頭は涙目だ。もうお口の赤い汁が乾いてしまってる。お水を飲んだけど、まだ口元は汚れていたのね。きっとこの子がマルゴスなのね?マルゴスの口元を綺麗に拭きながら言った。
「復讐のために産まれた?作られた?そんな事は自分で決めたら良いんじゃないかしら。何の為に生まれた?そんなの私が何をしたいかって事でしょ?
親の復讐をしろ?は??復讐したいなら勝手にすればいい。
私は、私の生まれた意味は私の生きていく意味は自分で見つけたい。自分の生き方を親にも人にも決められるなんて絶対いや。ね?そう思わない?」
「ハデス様とおんなじこと言ってる。お姉ちゃんは誰?」
お、ね、え、ちゃ、ん だって!可愛いなぁもう。
「よくぞ聞いてくれました私はペルセフォネって言います。よろしくね。えーっとマルゴス君よね?そっちはギーゴス君?いい名前ね。それでお兄ちゃんはなんて言う名前なの?」
A君「すぐ出て行く者などに、名のるはずないだろう!」
B君「そうだ正解、僕はギーゴス。お姉さんの名前もなかなかカッコいいよ。」
C君「僕ね、本当はイエンマルゴスって言うんだ」
と、三者三様に声を揃えてお返事してくれた。
(ABC君と、とりあえず表記)
「ところで、ギーゴス君。おんなじだって言ってたけど、ハデス様はなんて仰ったのかしら?」
B君「ハデス様はね、お前たちの好きに生きていいって。お前達がそんな『つまらないふくしゅう』に縛られる必要はないって。どうしても僕の力が暴走しそうに抑えきれない時は、私のところに、ハデス様のところにおいでって言ってくれた。だから僕たちいつもハデス様のそばに居るんだ。」
「そう、みんなハデス様の事が好きなのね?」
マルゴスが横から慌てて言う。
C君「ちがうよ!僕たちは、ハデス様の事がだいだいだーい好きなんだ」
と、威張ってる。
ふふふふ、本当に可愛くて、この子お家に連れて帰りたい!
「わかった。じゃあつまり、ここのみんなはハデス様の事が大好きなのね?」
B C君「うん、正解。だってハデス様は暖かいから」
A君「もうホントに黙れギーゴス、マルゴス。」
そういってお兄ちゃんは私の方を睨みながら続けた。
A君「お前は、どうせ、すぐ出て行くんだろ?そんな事を聞いてどうするんだ?」
あら?この子よく知ってるのね。きっと広くていい耳してるんでしょうね。
「あら、私 自分の名前とっても気に入ってるの。ペルセフォネって言うです!って誰かれ聞かれなくても自己紹介したいぐらいにね」
と、笑って言う。
尚も不機嫌そうに「なんだって二人とも急にこんなに懐いてるんだよ」ってボソッと話すと、ギーゴスが兄に向かって言う。
B君「この人、ハデス様とおんなじ匂いがする。にいちゃんが時々、嫌な気だとか、いいオーラだとか言ってるでしょ?その時、僕は嫌な臭い、くさいーとか、いい匂い~っていう風に感じてる。あれだよ。このお姉さん、ハデス様と同じの好きな匂いがするんだ。」
C君「このお姉ちゃん、僕に食べ物くれた。ザクロ取ってくれたんだ。すごく美味しいのを選んで取って食べさせてくれたんだよ。凄いよね。どれが甘いのかわかるなんて!」
A君「まったく…。一人は匂いにヤられて、もう一人はいつもの様に食い物にヤられるなんて。チッ!やっぱり犬の本性なのか。」
「貴方の名前は教えてくれないの?」
A君「お前、どうせ出てすぐに忘れるんだろ?必要無いな。お前の名前を俺たちも忘れる。もう二度と来ない者に期待をするのはバカだからな。あまり懐かせるな。」
あぁ、この子はヘカテー様と同じだ。仲間を守るヘカテー様に言われたな。兄弟達を守ってるんだな。
「いいお兄さんなんだね。私、兄弟がいないから羨ましいな」
って言ったら、また余計にお兄ちゃんケルベロス君はキリリとした犬顔の眉を顰めた。
眉を顰めると不機嫌そうなのにそれがまたハンサムな犬顔に見えるわ。カッコ良く見えるのも、なんだかヘカテー様に似てるわね。
でも、不機嫌に見えるのもやっぱりかわいいなぁ。この子犬達のぬいぐるみとか、ないかなぁ。他の一頭は笑顔で、一頭は口を開けてお菓子ねだってる様子、一頭はちょっと不機嫌そうなハンサム顔。いいなぁ欲しいなあ。
A君「いい兄では無いが、こいつらに淋しい思いはさせたくないんだ。俺は無力だから。守れない分、少しでも危険を避けるように注意してる」
少しトーンを落としてつぶやいた。
「無力って、そんな。弟達を導くいいお兄ちゃんに見えるわよ」
A君「あぁ。その通り、口ばかりなんだ。」
ん?
B 君「違うよ!にいちゃんは凄く賢いんだ。だからハデス様が一番お兄ちゃんだって言って。弟達の面倒を見てくれって言ったんだ」
同じ身体なのに、無力だとか暴れて怪我をさせるぐらいの力とかどういう事なのかしら?
A君「誰が主体となって身体を、又はパワーを使うのかによってその能力が違ってくる。
俺は、俺は、俺が力を使う時は全く魔力が出ない!走るのも一番遅いし!飛ぶのも普通の犬より優れている程度だ!情けない。」
吐き出す様にそう言ったお兄ちゃんケルベロスは、辛そうだった。
「こんなにいい耳を持っていて、その情報を扱えるすんごい頭脳があるのに。まるで全て持ってないからって、そんな落ち込まなくてもいいのに。
確かに、君が一番上として司令系統を担って動いた方が能力的にも適してるみたいね。
その上で、自分の事より弟達を優先する、その優しさにこの子達がお兄ちゃんを慕ってるのか。
うん、ハデス様は貴方達をホントによく見てるのね?」
すると、
「お前、やっぱり気に食わない」
って、お兄ちゃんKerberos君にやっぱり睨まれた。
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ペルセとKerberos君の絡みは、あんまり楽しくてまだまだ続きます。
早く地上界に帰らないといけないんですがねー。
だって、ペルセちゃんがなかなか記憶喪失にならないから、って言い訳しますが。
次もまだKerberos君との続きです。
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