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第三章 空中都市
第八十話 天使の接吻
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--夜。
空中港から仮設陣地に戻ったジカイラとヒナは、自治庁へ赴きエリシス伯爵を探したが、その姿は無く、前線指揮官の死者の魔導師に尋ねたところ、空中港へ行ったとの事であった。
「自治庁には明日戻る」との事であったため、死者の魔導師に言伝を頼むと、二人は仮設陣地に戻って自分達の仮設テントに入る。
ジカイラが呟く。
「行き違いになったのか・・・」
ヒナは、諦めたように答える。
「ジカさん、しょうがないわ。明日にしましょう」
「そうだな」
ジカイラは、戦闘装備を解くと下着姿で自分のベッドに横たわってくつろぐ。
ヒナも戦闘装備を解いて下着の上にガウンを羽織ると、ジカイラの隣に座る。
ヒナがくつろぐジカイラに語り掛ける。
「ジカさん、今日は珍しく強面だった。・・・獣耳のあの子、泣いていたわよ?」
ジカイラは、ベッドに寝転がりながらヒナに答える。
「エルザか? ・・・事が事だ。自分の息子や教え子たちを『麻薬』で死刑にされる訳にはいかないからな」
「そうなんだ」
ジカイラは、簡易テントの天井を見上げながら遠い目で語る。
「・・・アイツは。・・・ラインハルトは、帝国の法を曲げたりはしない。息子のアレクだろうと、容赦しないだろう」
昔の相棒を語るジカイラに、ヒナは苦笑いしながら追従する。
「・・・何となく、わかるかも」
ジカイラは、手を伸ばしてベッドの脇の棚から『ハンガンの実』を手に取ると、傍らに居るヒナに示す。
「ヒナ。・・・コイツがどれくらい恐ろしいモノか、知っているか?」
ヒナは、ジカイラが自分に示す握り拳くらいの黒い植物の実『ハンガンの実』を改めて眺める。
「麻薬の『天使の接吻』の原料って、事だけ・・・」
ジカイラは、一回、ハンガンの実を軽く上に投げて手で受け止めると、再びヒナに見せる。
「・・・試してみるか?」
「えっ!?」
「お前は、大人の女だ。それに、『氷の魔女』と呼ばれたお前なら、大丈夫だろう」
ジカイラはヒナにそう告げるとナイフを手に取り、持っているハンガンの実の皮に僅かに斬り込みを入れる。
黒いハンガンの実の皮に、ナイフで入れた斬り込みから白い果汁が僅かににじみ出て来る。
ジカイラは、ヒナにハンガンの実を手渡して告げる。
「・・・舐めてみろ」
ヒナは、手渡されたハンガンの実を見ながら、恐る恐るにじみ出てきた白い果汁をそっと舐めてみる。
たちまち激しい快感がヒナの全身を貫く。
激しい快感にヒナは背を反らせて目を見開くが、目の前が真っ白になり、焦点が合わなくなる。
全身の性感帯を弄られるような錯覚で、口から嗚咽と共に喘ぎ声が漏れる。
「あぅ・・・わっ・・・はぁっ・・・」
ヒナは性的絶頂に達して下半身を痙攣させると、うつ伏せにベッドに横たわり、両肘を着いてへたり込む。
顔だけでなく耳まで紅潮して全身汗だくになり、秘所から溢れた体液が下着を濡らし、太股を伝って滴り落ちる。
真っ白になっていたヒナの視界に、簡易テントの中の風景が戻って来る。
ヒナは、快感で息も絶え絶えになりながらジカイラに告げる。
「はぁ・・・、はぁ・・・。なにこれ・・・、凄い・・・」
現実世界に戻って来たヒナに、ジカイラがしたり顔で告げる。
「・・・それをキメると、天国までフッ飛ぶ。・・・だから『天使の接吻』って、名前なのさ」
ジカイラの言葉に、ヒナは無言で頷く。
ジカイラが続ける。
「アスカニアの金持ちや権力者、裏社会のマフィア達は、情婦とヤリながらコイツをキメて、ハイになってるって訳だ」
ジカイラは、悪戯っぽく笑顔を見せながらヒナに尋ねる。
「・・・で、どうだ? イッたか??」
ヒナは、紅潮させた顔で頬を膨らませながらジカイラに答える。
「あ~ん! もぅ!! ジカさん、私がこうなるって、知ってたのね! 下着も、シーツも、汚しちゃったじゃない!!」
ジカイラは、笑顔でヒナに答える。
「構わないさ。最初から汚すつもりだったんだから」
そう答えたジカイラは、裸になるとヒナが羽織っていたローブを開け、体液で汚れた下着を脱がせると、上から覆い被さるようにヒナを抱き、男性器でヒナの秘所を貫く。
体液が滴るヒナの秘所は、抵抗なくジカイラの男性器を受け入れ、ヒナの口から短い声が漏れる。
「あぅ・・・」
ヒナを抱くジカイラが、そっとヒナの耳元で囁く。
「こっちの方が良いだろう?」
恥ずかしそうにヒナが答える。
「・・・うん」
--翌朝。
ジカイラとヒナは、再び自治庁へ赴きエリシス伯爵を訪ねる。
エリシス達は、深夜に空中港から自治庁に戻って来たようであり、ジカイラとヒナ、エリシスとリリーは、自治庁の会議室で面会する。
ジカイラは、エルザが見つけたハンガンの実について、クリスタル・チューブで栽培されている事などの一部始終をエリシスに報告すると、エルザから受け取った三個のハンガンの実をエリシス伯爵に手渡した。
エリシスは、左手にジカイラから渡されたハンガンの実を持つと、右手の指先で自分の赤い巻き毛を撫で上げ、サディスティックな笑みを浮かべる。
「これは・・・!?、ここの自治政府の首相に問い質す必要があるわね。リリー」
リリーも厳しい表情で答える。
「そうですね。アスカニア大陸には自生していないハンガンの実が何故、この街で栽培されているのか。帝国の周辺で麻薬の製造や栽培、流通は認められません。帝国の法に拠れば、携わった者は死刑です」
空中港から仮設陣地に戻ったジカイラとヒナは、自治庁へ赴きエリシス伯爵を探したが、その姿は無く、前線指揮官の死者の魔導師に尋ねたところ、空中港へ行ったとの事であった。
「自治庁には明日戻る」との事であったため、死者の魔導師に言伝を頼むと、二人は仮設陣地に戻って自分達の仮設テントに入る。
ジカイラが呟く。
「行き違いになったのか・・・」
ヒナは、諦めたように答える。
「ジカさん、しょうがないわ。明日にしましょう」
「そうだな」
ジカイラは、戦闘装備を解くと下着姿で自分のベッドに横たわってくつろぐ。
ヒナも戦闘装備を解いて下着の上にガウンを羽織ると、ジカイラの隣に座る。
ヒナがくつろぐジカイラに語り掛ける。
「ジカさん、今日は珍しく強面だった。・・・獣耳のあの子、泣いていたわよ?」
ジカイラは、ベッドに寝転がりながらヒナに答える。
「エルザか? ・・・事が事だ。自分の息子や教え子たちを『麻薬』で死刑にされる訳にはいかないからな」
「そうなんだ」
ジカイラは、簡易テントの天井を見上げながら遠い目で語る。
「・・・アイツは。・・・ラインハルトは、帝国の法を曲げたりはしない。息子のアレクだろうと、容赦しないだろう」
昔の相棒を語るジカイラに、ヒナは苦笑いしながら追従する。
「・・・何となく、わかるかも」
ジカイラは、手を伸ばしてベッドの脇の棚から『ハンガンの実』を手に取ると、傍らに居るヒナに示す。
「ヒナ。・・・コイツがどれくらい恐ろしいモノか、知っているか?」
ヒナは、ジカイラが自分に示す握り拳くらいの黒い植物の実『ハンガンの実』を改めて眺める。
「麻薬の『天使の接吻』の原料って、事だけ・・・」
ジカイラは、一回、ハンガンの実を軽く上に投げて手で受け止めると、再びヒナに見せる。
「・・・試してみるか?」
「えっ!?」
「お前は、大人の女だ。それに、『氷の魔女』と呼ばれたお前なら、大丈夫だろう」
ジカイラはヒナにそう告げるとナイフを手に取り、持っているハンガンの実の皮に僅かに斬り込みを入れる。
黒いハンガンの実の皮に、ナイフで入れた斬り込みから白い果汁が僅かににじみ出て来る。
ジカイラは、ヒナにハンガンの実を手渡して告げる。
「・・・舐めてみろ」
ヒナは、手渡されたハンガンの実を見ながら、恐る恐るにじみ出てきた白い果汁をそっと舐めてみる。
たちまち激しい快感がヒナの全身を貫く。
激しい快感にヒナは背を反らせて目を見開くが、目の前が真っ白になり、焦点が合わなくなる。
全身の性感帯を弄られるような錯覚で、口から嗚咽と共に喘ぎ声が漏れる。
「あぅ・・・わっ・・・はぁっ・・・」
ヒナは性的絶頂に達して下半身を痙攣させると、うつ伏せにベッドに横たわり、両肘を着いてへたり込む。
顔だけでなく耳まで紅潮して全身汗だくになり、秘所から溢れた体液が下着を濡らし、太股を伝って滴り落ちる。
真っ白になっていたヒナの視界に、簡易テントの中の風景が戻って来る。
ヒナは、快感で息も絶え絶えになりながらジカイラに告げる。
「はぁ・・・、はぁ・・・。なにこれ・・・、凄い・・・」
現実世界に戻って来たヒナに、ジカイラがしたり顔で告げる。
「・・・それをキメると、天国までフッ飛ぶ。・・・だから『天使の接吻』って、名前なのさ」
ジカイラの言葉に、ヒナは無言で頷く。
ジカイラが続ける。
「アスカニアの金持ちや権力者、裏社会のマフィア達は、情婦とヤリながらコイツをキメて、ハイになってるって訳だ」
ジカイラは、悪戯っぽく笑顔を見せながらヒナに尋ねる。
「・・・で、どうだ? イッたか??」
ヒナは、紅潮させた顔で頬を膨らませながらジカイラに答える。
「あ~ん! もぅ!! ジカさん、私がこうなるって、知ってたのね! 下着も、シーツも、汚しちゃったじゃない!!」
ジカイラは、笑顔でヒナに答える。
「構わないさ。最初から汚すつもりだったんだから」
そう答えたジカイラは、裸になるとヒナが羽織っていたローブを開け、体液で汚れた下着を脱がせると、上から覆い被さるようにヒナを抱き、男性器でヒナの秘所を貫く。
体液が滴るヒナの秘所は、抵抗なくジカイラの男性器を受け入れ、ヒナの口から短い声が漏れる。
「あぅ・・・」
ヒナを抱くジカイラが、そっとヒナの耳元で囁く。
「こっちの方が良いだろう?」
恥ずかしそうにヒナが答える。
「・・・うん」
--翌朝。
ジカイラとヒナは、再び自治庁へ赴きエリシス伯爵を訪ねる。
エリシス達は、深夜に空中港から自治庁に戻って来たようであり、ジカイラとヒナ、エリシスとリリーは、自治庁の会議室で面会する。
ジカイラは、エルザが見つけたハンガンの実について、クリスタル・チューブで栽培されている事などの一部始終をエリシスに報告すると、エルザから受け取った三個のハンガンの実をエリシス伯爵に手渡した。
エリシスは、左手にジカイラから渡されたハンガンの実を持つと、右手の指先で自分の赤い巻き毛を撫で上げ、サディスティックな笑みを浮かべる。
「これは・・・!?、ここの自治政府の首相に問い質す必要があるわね。リリー」
リリーも厳しい表情で答える。
「そうですね。アスカニア大陸には自生していないハンガンの実が何故、この街で栽培されているのか。帝国の周辺で麻薬の製造や栽培、流通は認められません。帝国の法に拠れば、携わった者は死刑です」
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