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第二章 士官学校
第六話 補給処での乱闘
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補給処に八人で買い出しに行って夕食の材料を見繕い、アレクとルイーゼが商品の会計をしようとした時に事件が起こる。
おそらくアレクたちと同じ軍用列車で来たであろう、士官候補生の学生達がアレクたちの隣を通り過ぎる。
彼らはアレクたちとのすれ違いざまに、亜人達を見て罵り始める。
「見ろよ。人外が居るぞ」
「気持ち悪い」
「ウゲッ、飯が不味くなる」
彼らの侮辱に蜥蜴人のトゥルムが反論する。
「『人外』はないだろう? せめて『亜人』と言ってくれ」
侮辱した学生達が驚く。
「コイツ、喋ったぞ?」
「トカゲの癖に喋るのか!?」
トゥルムの傍らでやり取りを聞いていたアルが、学生達の肩を掴んで注意する。
「おい、お前ら! 幾らなんでも、言い過ぎだろ! トゥルムに謝れ!」
アルに肩を掴まれた学生は、振り向き様にアルを殴り、悪態を突く。
「お前は人間なのに、トカゲの肩を持つのかよ?」
「貴様!」
アレクがアルを殴った学生を殴り付ける。
アルとアレクは、アルを殴った学生達と取っ組み合いになり、それぞれ互いの仲間達が加勢して、補給処の出入口前で二つのグループ同士の乱闘になる。
乱闘には、女子生徒も加わっていた。
アレクは、掴み掛かってきた学生の奥襟を取ると、頭突きを食らわせ、更に膝蹴りを食らわせると、その学生は嗚咽を漏らしながら、蹲った。
(コイツら、兄上と比べると、全然遅いし、弱い……)
(そうだ!? ルイーゼは?)
アレクはルイーゼを心配して、乱闘の中でルイーゼの姿を探す。
アレクがルイーゼの姿を見つけると、彼女は相手のグループの女子生徒と戦っていた。
彼女の表情は、軍用列車の中でアレクに見せた可愛らしい笑顔とは打って変わって、鋭い眼光を放つ戦士の表情であった。
ルイーゼは、殴り掛かってきた相手の腕を左手で掴むと、大きく踏み込んで間合いを詰め、相手の顔に右腕で肘打ちを食らわせる。
彼女の戦い振りは、明らかに素人ではない、訓練された体捌きと体術であった。
(ルイーゼ、強いじゃないか!?)
次第に乱闘の優劣が出てくる。
ナタリーは、腕力事は苦手なようで、ルイーゼに助けられていた。
ドワーフのドミトリーは、樽のような体型であったが、奇声を上げながら格闘術を発揮して相手を圧倒していた。
獣人のエルザは、身のこなしの速度が人間とは段違いであり、相手の攻撃を避けては、チクチクと反撃していた。
エルフのナディアは、闇の精霊を召喚して相手の視界を暗闇で閉ざし、何も見えなくなって闇雲に暴れる相手をおちょくっていた。
アルの立ち回りは、派手であった。
「おりゃあああああ!」
アルは、叫びながら助走をつけると、相手に飛び蹴りを食らわせ、飛び蹴りを食らった相手の学生は、補給処の商品棚をなぎ倒しながら後ろに倒れる。
「ウォオオオオオオ!」
蜥蜴人のトゥルムは、両手で相手の学生を自分の頭の上まで高く持ち上げる。
蜥蜴人の体格は人間より二回りは大きく、腕力は人間のそれより数段強力であった。
トゥルムの戦い振りを見たアルが褒める。
「良いぞ、トゥルム! やっちまえ!」
トゥルムは補給処の出入り口から、持ち上げた相手を外に投げ捨てた。
アルがアレクの傍に来て話し掛ける。
「勝負、あったな!」
「ああ」
トゥルム達を侮辱した学生達のほとんどは、打ちのめされているか、動けなくなっていた。
補給処の奥から、相手のリーダー格と思われる一人の学生がアレクとアルの元に歩いてくる。
「お前ら、仲間を派手にやってくれたな」
アルは、現れた学生を見て驚く。
金髪に茶色の瞳。
茶色の瞳や鼻の形など細かい部分こそ違うが、身長や体型、顔の輪郭や作り、耳の形までアレクに似ている学生であった。
アルが傍らのアレクに話し掛ける。
「ボスキャラ登場ってか? ……けど、なんか、お前にそっくりな奴が現れたぞ?」
相手の学生もアレクを見て、驚いているようであった。
学生とアレクが対峙し、睨み合う。
アレクは、兄のジークと喧嘩する時のように身構える。
すると、相手の学生も身構える。
睨み合い一触即発の空気であったが、その時、甲高い笛の音が補給処に響き渡る。
補給処での乱闘騒ぎを聞き付けた軍監達が笛を吹き、警棒を振りかざしながら乱闘の仲裁に現れる。
アレクは一瞬、笛の音がする方に目線を動かす。
次の瞬間、学生がアレクに殴り掛かって来る。
アレクは紙一重で学生の拳を避けると、殴り返そうとする。
相手の学生も紙一重でアレクの拳を躱す。
拳でのやり取りを三回ほど繰り返すと、アレクは一歩、後ろに退き、再び学生と対峙し、睨み合う。
(コイツ、強いぞ!?)
アレクがそう考えていると、軍監達が学生達とアレクたちを取り押さえる。
軍監達がアレクたちに告げる。
「ガキども、初日から乱闘騒ぎとは良い度胸だ! 軍隊をナメるなよ!」
軍監達によって、アレクたちと相手の学生達は、士官学校の一室に連行される。
おそらくアレクたちと同じ軍用列車で来たであろう、士官候補生の学生達がアレクたちの隣を通り過ぎる。
彼らはアレクたちとのすれ違いざまに、亜人達を見て罵り始める。
「見ろよ。人外が居るぞ」
「気持ち悪い」
「ウゲッ、飯が不味くなる」
彼らの侮辱に蜥蜴人のトゥルムが反論する。
「『人外』はないだろう? せめて『亜人』と言ってくれ」
侮辱した学生達が驚く。
「コイツ、喋ったぞ?」
「トカゲの癖に喋るのか!?」
トゥルムの傍らでやり取りを聞いていたアルが、学生達の肩を掴んで注意する。
「おい、お前ら! 幾らなんでも、言い過ぎだろ! トゥルムに謝れ!」
アルに肩を掴まれた学生は、振り向き様にアルを殴り、悪態を突く。
「お前は人間なのに、トカゲの肩を持つのかよ?」
「貴様!」
アレクがアルを殴った学生を殴り付ける。
アルとアレクは、アルを殴った学生達と取っ組み合いになり、それぞれ互いの仲間達が加勢して、補給処の出入口前で二つのグループ同士の乱闘になる。
乱闘には、女子生徒も加わっていた。
アレクは、掴み掛かってきた学生の奥襟を取ると、頭突きを食らわせ、更に膝蹴りを食らわせると、その学生は嗚咽を漏らしながら、蹲った。
(コイツら、兄上と比べると、全然遅いし、弱い……)
(そうだ!? ルイーゼは?)
アレクはルイーゼを心配して、乱闘の中でルイーゼの姿を探す。
アレクがルイーゼの姿を見つけると、彼女は相手のグループの女子生徒と戦っていた。
彼女の表情は、軍用列車の中でアレクに見せた可愛らしい笑顔とは打って変わって、鋭い眼光を放つ戦士の表情であった。
ルイーゼは、殴り掛かってきた相手の腕を左手で掴むと、大きく踏み込んで間合いを詰め、相手の顔に右腕で肘打ちを食らわせる。
彼女の戦い振りは、明らかに素人ではない、訓練された体捌きと体術であった。
(ルイーゼ、強いじゃないか!?)
次第に乱闘の優劣が出てくる。
ナタリーは、腕力事は苦手なようで、ルイーゼに助けられていた。
ドワーフのドミトリーは、樽のような体型であったが、奇声を上げながら格闘術を発揮して相手を圧倒していた。
獣人のエルザは、身のこなしの速度が人間とは段違いであり、相手の攻撃を避けては、チクチクと反撃していた。
エルフのナディアは、闇の精霊を召喚して相手の視界を暗闇で閉ざし、何も見えなくなって闇雲に暴れる相手をおちょくっていた。
アルの立ち回りは、派手であった。
「おりゃあああああ!」
アルは、叫びながら助走をつけると、相手に飛び蹴りを食らわせ、飛び蹴りを食らった相手の学生は、補給処の商品棚をなぎ倒しながら後ろに倒れる。
「ウォオオオオオオ!」
蜥蜴人のトゥルムは、両手で相手の学生を自分の頭の上まで高く持ち上げる。
蜥蜴人の体格は人間より二回りは大きく、腕力は人間のそれより数段強力であった。
トゥルムの戦い振りを見たアルが褒める。
「良いぞ、トゥルム! やっちまえ!」
トゥルムは補給処の出入り口から、持ち上げた相手を外に投げ捨てた。
アルがアレクの傍に来て話し掛ける。
「勝負、あったな!」
「ああ」
トゥルム達を侮辱した学生達のほとんどは、打ちのめされているか、動けなくなっていた。
補給処の奥から、相手のリーダー格と思われる一人の学生がアレクとアルの元に歩いてくる。
「お前ら、仲間を派手にやってくれたな」
アルは、現れた学生を見て驚く。
金髪に茶色の瞳。
茶色の瞳や鼻の形など細かい部分こそ違うが、身長や体型、顔の輪郭や作り、耳の形までアレクに似ている学生であった。
アルが傍らのアレクに話し掛ける。
「ボスキャラ登場ってか? ……けど、なんか、お前にそっくりな奴が現れたぞ?」
相手の学生もアレクを見て、驚いているようであった。
学生とアレクが対峙し、睨み合う。
アレクは、兄のジークと喧嘩する時のように身構える。
すると、相手の学生も身構える。
睨み合い一触即発の空気であったが、その時、甲高い笛の音が補給処に響き渡る。
補給処での乱闘騒ぎを聞き付けた軍監達が笛を吹き、警棒を振りかざしながら乱闘の仲裁に現れる。
アレクは一瞬、笛の音がする方に目線を動かす。
次の瞬間、学生がアレクに殴り掛かって来る。
アレクは紙一重で学生の拳を避けると、殴り返そうとする。
相手の学生も紙一重でアレクの拳を躱す。
拳でのやり取りを三回ほど繰り返すと、アレクは一歩、後ろに退き、再び学生と対峙し、睨み合う。
(コイツ、強いぞ!?)
アレクがそう考えていると、軍監達が学生達とアレクたちを取り押さえる。
軍監達がアレクたちに告げる。
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