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第1章 失われた命
4 いざ神技神術学校へ!
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ウオオオオオオ!
またもや森の中から、多くの神獣が出現し、タカトに群がってきた!
今度は虎のような神獣と、鷹のように空を飛ぶ神獣だった!!
タカトは、自分が今なぜ神獣を倒せたのか、考える暇もなく逃げるしかなくなった・・・
カホ「タカト!!」
シュ! ドシュ!ズバ!
アカギが、到底人間とは思えぬ跳躍力で、鷹の神獣の羽根を剣で斬り裂き、その勢いで虎の神獣の首をぶち抜いた!!
その剣さばきに、タカトは見惚れてしまう・・・
アカギ「ぼさっとしてんな!!周りを見ろ!」
いつの間にか、タカトの周囲には色々な種類の巨大な神獣が出現していた・・・・
タカト「うわあああ!」
神獣たちは、アカギやカホには目もくれず、なぜかタカトだけを狙っている様子・・・
アカギ「ちくしょう!お前は尚更ヒリューのところに連れていかなきゃいけないみたいだ!!この件は俺の手には負えんからな!さっさと逃げるぞ!ついてこい!」
ドス!ズバ!
アカギは、タカトを狙う神獣たちを、とにかく片っ端から片付けていった!
タカトやカホは、その隙に走って逃げる・・
追いかけてくる神獣の群れは、アカギの強さにかなわないと理解すると、やがて諦めたのか、姿を消していった・・・
2人が、アカギに連れてかれた場所は、山の中腹にあるわりと大きな山小屋だった・・・
そこには、アカギと同じように騎士の甲冑を身につけ、赤いマントを羽織った若者や
また軽装な服に、頭に赤いバンダナをまいた少年や少女もいた・・・
アカギ「あいつらは仲間の革命軍兵士だ。そして、このボロ小屋が俺たち革命軍のアジトの1つだ。ここ以外にも地球上に幾つかアジトがある・・・本部は、秘密だ。」
アカギは、そう紹介してから、早速山小屋のドアを開いた。
アカギ「おい、ヒリュー・・・命令通り、例の指名手配中のガキ共を連れて来たぞ。」
ヒリュー将軍・・・人類の尊厳のために最後まで戦い抜いた、かつての英雄・・・
戦後も、子供を犠牲にするような政府の政策に最後まで反対し、やがては反体制の道を選び、革命を起こすために戦うことを決意した勇者・・・
人類のためなら、いつでも苦しい道を選ぶ、革命の英雄・・・・
きっと歴戦の猛者みたいな勇ましい方なんだろうなあ・・・
タカトにとっては、周りがどう言おうと、神々といつまでも闘い続ける革命軍は、英雄だった。
どんなに政府が悪い情報で、革命軍のイメージを悪くしても、【革命軍こそ人類を救う】というタカトの考えは揺らがなかった・・・
それだけに、その革命軍のリーダーであるヒリュー将軍に対する幻想は凄かった・・・・
だから、実物を見ると、かなり拍子抜けしてしまった・・・・
世間で出回っている写真のヒリュー将軍は、甲冑に身を包み、戦争によって傷だらけになった顔、そして立派な口髭を蓄えているという、いかにも歴戦の猛者っぽい
姿なのだが・・・
今実際にタカトとカホが目にしたヒリュー将軍の姿は、瘦せた体に、少しなよなよした印象のある、ただの30代ぐらいのお兄さんだった。
ヒリュー「やあ、こんにちは・・・」
か細い声で、2人に挨拶するヒリュー将軍・・・・
え?この頼りなさそうの人が人類の英雄?
写真と全然違うんだけど・・・・
ヒリュー「まあ、座ってよ。」
ヒリューは2人に、近くに置いてあった椅子に腰かけるように促す。
ヒリュー「辛かっただろうね・・・・・・・完全に世界が敵に回ってしまって・・・・」
ヒリューは、優しく2人に寄り添うように、そう言った。
ヒリュー「だが、安心してくれ・・・人類の敵は、君たちだけじゃない。僕らもそうだ・・・・僕らはあえて、人類のために人類の敵になることにした革命の勇者だ。君たちの身柄は、僕ら革命軍が保障しよう。」
タカト カホ「え??」
タカトとカホは予想だにもしないヒリューの言葉に驚いた。
アカギ「物分かりの悪い連中だな。つまりヒリューはお前らを仲間として迎え入れたいんだとよ。どうするんだ?お前らは俺たちの仲間になるのか?どうなんだ?」
アカギは、無表情で巨大な剣を磨きながら、2人に問う。
ヒリュー「君らが嫌なら無理強いはしない。しかし、ここを出て子供2人でどう生きる?ましてや君らは全地球上で指名手配されている身だ。もう選択肢は限られてくると思うがね・・・」
タカト「もちろん喜んで!!是非僕らを仲間にいれてください!お願いします!」
タカトは憧れの革命軍に入れることに、今までの疲れが吹っ飛んでいった!
カホはなんとなく、アカギやヒリューのことを警戒していたが、ここを出たとしても未来が無いため・・・
カホ「よろしくお願します・・・」
と言った・・・・
だが、カホはなんとなく直感だが、思った・・・
ここに入ったら、タカトが・・・・ タカトに何か悪いことが起こりそうな・・・・
ヒリュー「では、まず女の子に部屋を用意してあげるんだ、アカギ・・・」
アカギ「わかった・・・おい、ついてこい、メスガキ・・・」
カホ「メ、メスガキって・・・・」
アカギの乱暴な口調に、少し怒りながらついていくカホ。
ヒリュー「君にはまだ、ここに残ってもらうよ、タカト君・・・・」
ヒリューはそう言って、タカトに、まだ座っているように促す。
タカト「ま、まだ何か僕に用が・・・・」
部屋にはヒリューとタカトだけになった・・・
タカトは、なんとなく不安になる・・・・俺だけに、一体何の用だ?
ヒリュー「大ありだよ。アカギの報告によると、君はたった一発のパンチで猿人の姿をした神獣を倒してしまったらしいね・・・・」
タカト「あ!え、ええ・・・・あの時は自分でもわけがわからなくて・・・・急に電気が流れたようにパワーが湧いてきて・・・・」
一瞬の静けさ・・・ ヒリューは何か確信を持ったように再び話を切り出した。
ヒリュー「恐らく、その力は、【神人(しんと)】の力かと思われる・・・・・」
タカト「神人(しんと)??」
何だ、それ?
ヒリュー「神になれる人間のことだよ。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
タカト「え!え?お、俺が神になれる人間ってことですか?それって一体、どういう・・・」
ヒリュー「そのままの意味だ・・・・君は神になれる人間【神人】である可能性が高いのだ。アカギの報告を聞く限りではな・・・・」
ヒリューの顔は初見のなよなよした印象から、真剣な顔つきに変わっていた・・・・
ヒリュー「君は不思議に思ったことはないか?なぜ神々は先の大戦で我々人類を徹底的に潰し、さらには条約を結んでまで、未来ある人類の子供たちの命を奪い取っているのか?」
タカト「え?」
ヒリュー「先の大戦は、神々が突然、我々人類を攻撃してきたために始まった戦争だった・・・・・だが、考えてみれば全知全能の力を持つ神々が、人類のような弱い種族を攻撃する理由など、どこにもないはずなのだ。
全知全能の神に恐れる者などないはずだろう?彼らからすれば、我々人類など恐るるに足らない虫けらのような存在のはずだ。
それなのに、なぜ彼らはわざわざ我々を攻撃してきたのか?それがずっと疑問だった・・・」
ヒリューは思った・・・
た、確かに・・・考えてみれば、神に対する怒りばかりで、俺はそんなこと考えたことがなかった・・・・なぜ、神々は先の戦争で人類を攻撃してきたんだ?
そして、なぜ【世界終末時計】などという呪いをかけ、子供たちの命を奪い続けるんだ?
その理由は歴史書のどこにも書かれていなかった・・・・
ヒリュー「そして、恐らくその答えは、神になれる人間【神人】の存在があるからなのだ。」
タカト「・・・・・・・・」
ヒリュー「君のその【神人】と思われる力は、我々革命軍が作った【神技神術学校】で、もっと開花させるべきだ・・・・・そして、我々革命軍のために是非役立てて欲しい。
我々を虐げ続ける神々を倒すために!!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ゼギウス府が神々の手に落ちたのは、各地域に住む全人類に衝撃を与えた・・・・
「神々は、かなりお怒りになっているらしいぞ!子供を2人を逃がしてしまったから・・・」
「次はきっとこの都市が神々に攻め滅ばされる!」
「ああ、ついに人類滅亡の時が来たのか・・・」
「300年間、数え切れないほどの子供を犠牲にしてきたのに、ついに人類は滅ぼされるのか・・・」
「神よ!主よ!どうかお慈悲を・・・・」
各都市の民衆は、一斉にパニックになり、そう天へ祈りを捧げていた・・・・
人類政府の首脳たちは、どうにか神々と交渉を続け、
「イケニエの数を10人から20人に増やす」
という神々の残酷な要求をのむことで、人類滅亡の危機を回避した・・・
加えて、逃げた2人の子供であるタカトとカホを必ず捕まえる!という約束を取り決め・・・
人類政府と神々による共同捕縛作戦が始まったのだ!
2人は、完全に【人類の敵】と認定され、地球上のどこでも狙われる身となった・・・
あ、あれ・・・ここはどこだ・・・・・
真っ白な光の中、父さんと母さんが、誰かから小さな赤ん坊を受け取っている・・・
だ、誰、その子?誰だよ、その子?
なんなんだよ・・・・
いったい・・・・
アカギ「おい!起きろタカト!」
アカギに腹を蹴飛ばされ、夢から覚めるタカト・・・・
あまりに強い衝撃が寝起きの身体に来たせいか、昨日の記憶が一気に蘇った・・・・
そうか・・・・俺、革命軍に拾われて、そのアジトで今寝てるんだっけ?
タカトは、屋根裏に自分の部屋を一室与えられ、そこのベッドで寝ていた・・・
窓から朝の光が、気持ちよく差し込んでいる・・・・
一連の出来事が噓のように、小鳥がさえずり、なおかつ森の空気がおいしい・・・
アカギ「かなり疲れていたらしく、どんなに呼んでも死んだように眠っていやがったから、蹴りを入れさせてもらったぞ・・・」
タカトは腹を抑えながら、うなる・・・
タカト「だ、大丈夫です・・・・」
アカギ「身支度をしろ・・・・昨日ヒリューから話は聞いているだろ?」
タカトは、ハッと思い出す・・・そうだ・・・
アカギ「お前には、これから【神】になってもらう・・・ついてこい・・・俺たち革命軍が作った【神技神術学校】に入学してもらおう。」
タカト「は、はい!!」
タカトは、またアカギに蹴られることを恐れ、急いで身支度をする・・・とは言っても一文無しで逃げてきたわけだから、大して荷物もないのだが・・・・
タカトは部屋を出て、玄関で待っているアカギの元へ向かう・・・
その時、タカトはふと階段に落ちていた新聞に目が止まった・・・
かがんで、新聞紙を拾う。
朝の【人類新聞】にはこんなことが書かれていた・・・・
人類新聞
【ゼギウス府が、神々のお怒りを受け、天罰の粛清を受けた事件だが・・・
ゼギウス府1000万人の市民のうち、800万人が亡くなり、府は壊滅状態であることが政府の調査で判明した。
粛清の原因は、今年のイケニエになる予定だった2人の子供が逃げたことに発する・・・
政府軍と神々は協力して、人類の敵であり、裏切り者の子供タカト・ヤマトとカホ・イザベラの両名必ず捕縛し、民衆の前でさらすことを宣言!
重要指名手配犯として、この2名の行方を目下捜索中である。
この新聞の購読者である全人類の皆さんも、裏切り者2名に関する情報が何かあれば、ただちに我々人類新聞社か、政府へ情報提供をお願いいたします!】
タカト「クソ!」
好き勝手書きやがって・・・・・何も知らねえくせに・・・・
俺たちが、どんな気持ちであの都市で過ごしていたか・・・・
毎日イケニエにされることを怯えながら・・・
イケニエになった子供たちの血を見ながら・・・・
あの地獄の都市から命からがら逃げてきたんだぞ・・・・
何も知らねえくせに・・・・
本当、人間ってクソ野郎だ・・・・クズばっかだ・・・・
アカギ「おい、何してる?さっさと行くぞ・・・」
いつまでたっても来ないタカトにしびれを切らしたアカギが、階段を登ってやってきた・・・
アカギは、タカトが何を読んでいたのか、すぐに把握し・・・
アカギ「こんなもの読むな!」
と新聞を取り上げた・・・
タカト「す、すいません・・・・」
アカギは背を向けて、静かな声でこう言った・・・
アカギ「何も知らないくせに、好き勝手に正義を語りたがるのが世間ってもんだ・・・あんま気にするな・・・頭を使わず目の前に出された文字を信じてた方が楽だからな・・・・
だが、お前は、そういう間抜けにはなるなよ。」
タカト「は、はい・・・・・」
今ので、世間の傲慢さをかなり思い知ったタカト・・・・
アカギ「時には、世間なんぞ見ない方がいい時がある・・・・バカな連中に付き合っていても、疲れるだけだからな・・・」
アカギの声は静かだが、強い気持ちが込められているみたいだった・・・
タカトがグズグズ寝ている間に、カホはもう起きて1階の玄関で待っていた。
小奇麗に身なりを整え、ワンピースを着て、金色の髪を艶やかにまとめていた・・・・
カホ「おはよう、タカト・・・よく眠れた?」
タカト「おう・・・・」
カホが心配そうに聞く。
タカト「お前はどうなんだよ?」
カホ「だいぶ・・・疲れは・・・うん、大丈夫・・・・」
やはり、あの時の惨事がまだ頭から焼き付いて離れない様子・・・・・
それはタカトも同じだった・・・
アカギ「これからお前ら2人は、革命軍の武器として育てる・・・その武器育成所が、俺たち革命軍が莫大な金をかけて作った、人間を神にする学校【神技神術学校】だ。」
タカト カホ「はい!」
アカギが怖いのか、2人ともしっかり気をつけ!をして返事をする・・・
アカギはポケットに入れていた金色の小さな時計を取り出し、時間を見る。
アカギ「もう、一時間目の授業が始まっているころだろうな・・・・」
そして彼は、その小さな口で笛を吹いた。
ピー!!
その時だった!
アカギの口笛が辺りに響き渡った直後、
ゴゴゴゴゴゴゴ・・・・
と地面が揺れるような音がした
そして、勢いよく辺りに土煙が上がり、森の木々が崩れ落ちていく・・・・・
タカト「うわああああ!」
ガオオオオオオ!
煙と緑の中から出てきたのは・・・
真っ赤な色をした巨大なドラゴンだった・・・
まるで3人を威嚇するかのように、空に向かって業火を吐く真っ赤なドラゴン・・・・
タカトとカホは、青ざめた顔で、後退りする・・・
必死に逃げたかったが、恐怖のあまり足が動かない2人・・・・・
アカギ「俺の相棒のレッドメイス君だ。こいつに乗って行くぞ。」
タカト「え?えええー!!」
いや、なんか食われそうなんだけど・・・
アカギ「先の大戦で、人類が神獣に対抗するために、大量に育てた【怪物、怪獣兵器】の生き残りでな。戦後、俺が移動用に買い取ったんだ・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ヤバ・・・・この人・・・・どうやって、それを移動用に使っているんだよ・・・・
まさか、乗るのか?
その上に乗るのか?
アカギ「なんだ?何か文句あるのか?言っておくがレッドメイスはドラゴンの中でも速さが取り柄みたいな生き物だぞ。本気を出せば時間を超えるほどの速さを出せるんだぞ。便利だろうが。」
タカト「は、はあ・・・・」
タカトとカホが、レッドメイスと名付けられたドラゴンの恐ろしい口の中や牙を見て、ちょっと戸惑っていると・・・・
アカギ「さっさとこいつの背中に乗れ。安心しろ、こいつは俺の言うことはちゃんと聞く。かなりしつけたからな・・・・」
と急かす。
恐る恐る、2人はドラゴンに触れたが・・・・確かに、人が触っても別に穏やかなようだ・・・・暴れはしない・・・・
そのまま胴体のデコボコな皮膚をつたって、2人はドラゴンの背中の背ビレに捕まった。
2人が背ビレにつかまったのを確認すると、アカギは、身軽にフワッとレッドメイスの太い首の上に乗った・・・・
騎士の甲冑をつけているにも関わらず、身軽に動けるアカギは流石と言ったところだろう。
そして、アカギは剣を抜くと、それをレッドメイスの首にぶっ刺した!
飛び散るドラゴンの赤い血!!
ギャア!
という悲鳴を上げ、レッドメイスは物凄い勢いで空へ走り出した!
タカト「うおわ!」
いきなり地面が離れたことにびっくりして、タカトは思わず背びれから手が離れそうになる。
アカギ「ああ、言い忘れていたが、こいつは速さだけは取り柄なんだが、安全運転をしてくれるかどうかは保証できない・・・空を飛ぶと、テンションが上がるのか、暴走運転しちまう。
お前ら、ちゃんと背ビレに捕まってろよ!」
タカト「先に言ってくださいよ!危うく落ちるところでしたよ!」
タカトが青い顔で、そう言う。
カホは相変わらずのポーカーフェイスで、背ビレにしっかり捕まっていた・・・・
ちなみに、ドラゴンを空に飛ばしたい時は、剣をぶっ刺して覚醒させるらしい。
ドラゴンは再生能力が高いから、刺し傷ぐらいなら、すぐに治るらしい。
空を飛ぶなんて、初めてだ・・・
これが飛行・・・
めちゃくちゃ空気があたって、気持ちいい・・・
レッドメイスが速すぎて、振り落とされそうだけど、下を見れば世界がどれだけ広いかわかる・・・・・
地上の世界を一面覆いつくすのは、野菜のような緑の大自然か、ブロックのような街並み・・・・・
そして、せせらぐ静かな海・・・・
俺たちは今、それを全部支配しているみたいだ・・・・
このまま、まるで地球を旅行できそうだ・・・いや、してみたい・・・
このまま何もかも忘れて・・・・
過去を一切、記憶から消して・・・・
このまま・・・・
カホ「なんだか、楽しそうね・・・・」
物凄い風で、金色の長い髪がドライヤーのように引っ張られているカホ・・・・
それでもポーカーフェイスを保ったままだ・・・
タカト「そうか?」
タカトは、空を飛んでいることに嬉しさを感じているのをカホに気づかれ、ちょっと恥ずかしそうだ。
カホ「うん、久々に見たよ・・・・タカトが笑っているところ・・・・」
確かに笑顔になんてなれなかった・・・あんな事が起きたらな・・・・
時間が解決してくれるようなことじゃない・・・・
あんな酷い惨事があって、人類の敵と呼ばれ、追いかけまわされ・・・・
でも・・・それでも俺たちは生きている・・・・こうして・・・・・
そして、いつかは、また現実と戦わなきゃいけない・・・・
そうだ!
生ある限り、戦わなければ・・・・
天上から傲慢に見下ろしている憎き神と・・・・
俺たちをイケニエにし続けたクソ野郎な大人たちと・・・・
アカギ「もうすぐ学校に着くぞ!振り落とされんなよ!」
どうやら学校も、山の中にあるみたいだ・・・・・
まだ、その姿は見えないが、レッドメイスが山林地帯で、下降し始めた・・・・
その下降の勢いも早く、タカトとカホはしがみつくので本当に精一杯だった・・・・
その時だった!
ドオオオオオオ!
タカト「な、なんだ!」
山の中で何か轟音が響く・・・・
下を見ると、山が物凄い勢いで揺れて、一部が土砂崩れのように下に落ち、粉々に砕け落ちたのだ・・・・
ぢ、地震か?
いや、地震にしては、あそこが一部だけ壊れるなんて・・・・いったい何が起きたのだ?
またもや森の中から、多くの神獣が出現し、タカトに群がってきた!
今度は虎のような神獣と、鷹のように空を飛ぶ神獣だった!!
タカトは、自分が今なぜ神獣を倒せたのか、考える暇もなく逃げるしかなくなった・・・
カホ「タカト!!」
シュ! ドシュ!ズバ!
アカギが、到底人間とは思えぬ跳躍力で、鷹の神獣の羽根を剣で斬り裂き、その勢いで虎の神獣の首をぶち抜いた!!
その剣さばきに、タカトは見惚れてしまう・・・
アカギ「ぼさっとしてんな!!周りを見ろ!」
いつの間にか、タカトの周囲には色々な種類の巨大な神獣が出現していた・・・・
タカト「うわあああ!」
神獣たちは、アカギやカホには目もくれず、なぜかタカトだけを狙っている様子・・・
アカギ「ちくしょう!お前は尚更ヒリューのところに連れていかなきゃいけないみたいだ!!この件は俺の手には負えんからな!さっさと逃げるぞ!ついてこい!」
ドス!ズバ!
アカギは、タカトを狙う神獣たちを、とにかく片っ端から片付けていった!
タカトやカホは、その隙に走って逃げる・・
追いかけてくる神獣の群れは、アカギの強さにかなわないと理解すると、やがて諦めたのか、姿を消していった・・・
2人が、アカギに連れてかれた場所は、山の中腹にあるわりと大きな山小屋だった・・・
そこには、アカギと同じように騎士の甲冑を身につけ、赤いマントを羽織った若者や
また軽装な服に、頭に赤いバンダナをまいた少年や少女もいた・・・
アカギ「あいつらは仲間の革命軍兵士だ。そして、このボロ小屋が俺たち革命軍のアジトの1つだ。ここ以外にも地球上に幾つかアジトがある・・・本部は、秘密だ。」
アカギは、そう紹介してから、早速山小屋のドアを開いた。
アカギ「おい、ヒリュー・・・命令通り、例の指名手配中のガキ共を連れて来たぞ。」
ヒリュー将軍・・・人類の尊厳のために最後まで戦い抜いた、かつての英雄・・・
戦後も、子供を犠牲にするような政府の政策に最後まで反対し、やがては反体制の道を選び、革命を起こすために戦うことを決意した勇者・・・
人類のためなら、いつでも苦しい道を選ぶ、革命の英雄・・・・
きっと歴戦の猛者みたいな勇ましい方なんだろうなあ・・・
タカトにとっては、周りがどう言おうと、神々といつまでも闘い続ける革命軍は、英雄だった。
どんなに政府が悪い情報で、革命軍のイメージを悪くしても、【革命軍こそ人類を救う】というタカトの考えは揺らがなかった・・・
それだけに、その革命軍のリーダーであるヒリュー将軍に対する幻想は凄かった・・・・
だから、実物を見ると、かなり拍子抜けしてしまった・・・・
世間で出回っている写真のヒリュー将軍は、甲冑に身を包み、戦争によって傷だらけになった顔、そして立派な口髭を蓄えているという、いかにも歴戦の猛者っぽい
姿なのだが・・・
今実際にタカトとカホが目にしたヒリュー将軍の姿は、瘦せた体に、少しなよなよした印象のある、ただの30代ぐらいのお兄さんだった。
ヒリュー「やあ、こんにちは・・・」
か細い声で、2人に挨拶するヒリュー将軍・・・・
え?この頼りなさそうの人が人類の英雄?
写真と全然違うんだけど・・・・
ヒリュー「まあ、座ってよ。」
ヒリューは2人に、近くに置いてあった椅子に腰かけるように促す。
ヒリュー「辛かっただろうね・・・・・・・完全に世界が敵に回ってしまって・・・・」
ヒリューは、優しく2人に寄り添うように、そう言った。
ヒリュー「だが、安心してくれ・・・人類の敵は、君たちだけじゃない。僕らもそうだ・・・・僕らはあえて、人類のために人類の敵になることにした革命の勇者だ。君たちの身柄は、僕ら革命軍が保障しよう。」
タカト カホ「え??」
タカトとカホは予想だにもしないヒリューの言葉に驚いた。
アカギ「物分かりの悪い連中だな。つまりヒリューはお前らを仲間として迎え入れたいんだとよ。どうするんだ?お前らは俺たちの仲間になるのか?どうなんだ?」
アカギは、無表情で巨大な剣を磨きながら、2人に問う。
ヒリュー「君らが嫌なら無理強いはしない。しかし、ここを出て子供2人でどう生きる?ましてや君らは全地球上で指名手配されている身だ。もう選択肢は限られてくると思うがね・・・」
タカト「もちろん喜んで!!是非僕らを仲間にいれてください!お願いします!」
タカトは憧れの革命軍に入れることに、今までの疲れが吹っ飛んでいった!
カホはなんとなく、アカギやヒリューのことを警戒していたが、ここを出たとしても未来が無いため・・・
カホ「よろしくお願します・・・」
と言った・・・・
だが、カホはなんとなく直感だが、思った・・・
ここに入ったら、タカトが・・・・ タカトに何か悪いことが起こりそうな・・・・
ヒリュー「では、まず女の子に部屋を用意してあげるんだ、アカギ・・・」
アカギ「わかった・・・おい、ついてこい、メスガキ・・・」
カホ「メ、メスガキって・・・・」
アカギの乱暴な口調に、少し怒りながらついていくカホ。
ヒリュー「君にはまだ、ここに残ってもらうよ、タカト君・・・・」
ヒリューはそう言って、タカトに、まだ座っているように促す。
タカト「ま、まだ何か僕に用が・・・・」
部屋にはヒリューとタカトだけになった・・・
タカトは、なんとなく不安になる・・・・俺だけに、一体何の用だ?
ヒリュー「大ありだよ。アカギの報告によると、君はたった一発のパンチで猿人の姿をした神獣を倒してしまったらしいね・・・・」
タカト「あ!え、ええ・・・・あの時は自分でもわけがわからなくて・・・・急に電気が流れたようにパワーが湧いてきて・・・・」
一瞬の静けさ・・・ ヒリューは何か確信を持ったように再び話を切り出した。
ヒリュー「恐らく、その力は、【神人(しんと)】の力かと思われる・・・・・」
タカト「神人(しんと)??」
何だ、それ?
ヒリュー「神になれる人間のことだよ。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
タカト「え!え?お、俺が神になれる人間ってことですか?それって一体、どういう・・・」
ヒリュー「そのままの意味だ・・・・君は神になれる人間【神人】である可能性が高いのだ。アカギの報告を聞く限りではな・・・・」
ヒリューの顔は初見のなよなよした印象から、真剣な顔つきに変わっていた・・・・
ヒリュー「君は不思議に思ったことはないか?なぜ神々は先の大戦で我々人類を徹底的に潰し、さらには条約を結んでまで、未来ある人類の子供たちの命を奪い取っているのか?」
タカト「え?」
ヒリュー「先の大戦は、神々が突然、我々人類を攻撃してきたために始まった戦争だった・・・・・だが、考えてみれば全知全能の力を持つ神々が、人類のような弱い種族を攻撃する理由など、どこにもないはずなのだ。
全知全能の神に恐れる者などないはずだろう?彼らからすれば、我々人類など恐るるに足らない虫けらのような存在のはずだ。
それなのに、なぜ彼らはわざわざ我々を攻撃してきたのか?それがずっと疑問だった・・・」
ヒリューは思った・・・
た、確かに・・・考えてみれば、神に対する怒りばかりで、俺はそんなこと考えたことがなかった・・・・なぜ、神々は先の戦争で人類を攻撃してきたんだ?
そして、なぜ【世界終末時計】などという呪いをかけ、子供たちの命を奪い続けるんだ?
その理由は歴史書のどこにも書かれていなかった・・・・
ヒリュー「そして、恐らくその答えは、神になれる人間【神人】の存在があるからなのだ。」
タカト「・・・・・・・・」
ヒリュー「君のその【神人】と思われる力は、我々革命軍が作った【神技神術学校】で、もっと開花させるべきだ・・・・・そして、我々革命軍のために是非役立てて欲しい。
我々を虐げ続ける神々を倒すために!!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ゼギウス府が神々の手に落ちたのは、各地域に住む全人類に衝撃を与えた・・・・
「神々は、かなりお怒りになっているらしいぞ!子供を2人を逃がしてしまったから・・・」
「次はきっとこの都市が神々に攻め滅ばされる!」
「ああ、ついに人類滅亡の時が来たのか・・・」
「300年間、数え切れないほどの子供を犠牲にしてきたのに、ついに人類は滅ぼされるのか・・・」
「神よ!主よ!どうかお慈悲を・・・・」
各都市の民衆は、一斉にパニックになり、そう天へ祈りを捧げていた・・・・
人類政府の首脳たちは、どうにか神々と交渉を続け、
「イケニエの数を10人から20人に増やす」
という神々の残酷な要求をのむことで、人類滅亡の危機を回避した・・・
加えて、逃げた2人の子供であるタカトとカホを必ず捕まえる!という約束を取り決め・・・
人類政府と神々による共同捕縛作戦が始まったのだ!
2人は、完全に【人類の敵】と認定され、地球上のどこでも狙われる身となった・・・
あ、あれ・・・ここはどこだ・・・・・
真っ白な光の中、父さんと母さんが、誰かから小さな赤ん坊を受け取っている・・・
だ、誰、その子?誰だよ、その子?
なんなんだよ・・・・
いったい・・・・
アカギ「おい!起きろタカト!」
アカギに腹を蹴飛ばされ、夢から覚めるタカト・・・・
あまりに強い衝撃が寝起きの身体に来たせいか、昨日の記憶が一気に蘇った・・・・
そうか・・・・俺、革命軍に拾われて、そのアジトで今寝てるんだっけ?
タカトは、屋根裏に自分の部屋を一室与えられ、そこのベッドで寝ていた・・・
窓から朝の光が、気持ちよく差し込んでいる・・・・
一連の出来事が噓のように、小鳥がさえずり、なおかつ森の空気がおいしい・・・
アカギ「かなり疲れていたらしく、どんなに呼んでも死んだように眠っていやがったから、蹴りを入れさせてもらったぞ・・・」
タカトは腹を抑えながら、うなる・・・
タカト「だ、大丈夫です・・・・」
アカギ「身支度をしろ・・・・昨日ヒリューから話は聞いているだろ?」
タカトは、ハッと思い出す・・・そうだ・・・
アカギ「お前には、これから【神】になってもらう・・・ついてこい・・・俺たち革命軍が作った【神技神術学校】に入学してもらおう。」
タカト「は、はい!!」
タカトは、またアカギに蹴られることを恐れ、急いで身支度をする・・・とは言っても一文無しで逃げてきたわけだから、大して荷物もないのだが・・・・
タカトは部屋を出て、玄関で待っているアカギの元へ向かう・・・
その時、タカトはふと階段に落ちていた新聞に目が止まった・・・
かがんで、新聞紙を拾う。
朝の【人類新聞】にはこんなことが書かれていた・・・・
人類新聞
【ゼギウス府が、神々のお怒りを受け、天罰の粛清を受けた事件だが・・・
ゼギウス府1000万人の市民のうち、800万人が亡くなり、府は壊滅状態であることが政府の調査で判明した。
粛清の原因は、今年のイケニエになる予定だった2人の子供が逃げたことに発する・・・
政府軍と神々は協力して、人類の敵であり、裏切り者の子供タカト・ヤマトとカホ・イザベラの両名必ず捕縛し、民衆の前でさらすことを宣言!
重要指名手配犯として、この2名の行方を目下捜索中である。
この新聞の購読者である全人類の皆さんも、裏切り者2名に関する情報が何かあれば、ただちに我々人類新聞社か、政府へ情報提供をお願いいたします!】
タカト「クソ!」
好き勝手書きやがって・・・・・何も知らねえくせに・・・・
俺たちが、どんな気持ちであの都市で過ごしていたか・・・・
毎日イケニエにされることを怯えながら・・・
イケニエになった子供たちの血を見ながら・・・・
あの地獄の都市から命からがら逃げてきたんだぞ・・・・
何も知らねえくせに・・・・
本当、人間ってクソ野郎だ・・・・クズばっかだ・・・・
アカギ「おい、何してる?さっさと行くぞ・・・」
いつまでたっても来ないタカトにしびれを切らしたアカギが、階段を登ってやってきた・・・
アカギは、タカトが何を読んでいたのか、すぐに把握し・・・
アカギ「こんなもの読むな!」
と新聞を取り上げた・・・
タカト「す、すいません・・・・」
アカギは背を向けて、静かな声でこう言った・・・
アカギ「何も知らないくせに、好き勝手に正義を語りたがるのが世間ってもんだ・・・あんま気にするな・・・頭を使わず目の前に出された文字を信じてた方が楽だからな・・・・
だが、お前は、そういう間抜けにはなるなよ。」
タカト「は、はい・・・・・」
今ので、世間の傲慢さをかなり思い知ったタカト・・・・
アカギ「時には、世間なんぞ見ない方がいい時がある・・・・バカな連中に付き合っていても、疲れるだけだからな・・・」
アカギの声は静かだが、強い気持ちが込められているみたいだった・・・
タカトがグズグズ寝ている間に、カホはもう起きて1階の玄関で待っていた。
小奇麗に身なりを整え、ワンピースを着て、金色の髪を艶やかにまとめていた・・・・
カホ「おはよう、タカト・・・よく眠れた?」
タカト「おう・・・・」
カホが心配そうに聞く。
タカト「お前はどうなんだよ?」
カホ「だいぶ・・・疲れは・・・うん、大丈夫・・・・」
やはり、あの時の惨事がまだ頭から焼き付いて離れない様子・・・・・
それはタカトも同じだった・・・
アカギ「これからお前ら2人は、革命軍の武器として育てる・・・その武器育成所が、俺たち革命軍が莫大な金をかけて作った、人間を神にする学校【神技神術学校】だ。」
タカト カホ「はい!」
アカギが怖いのか、2人ともしっかり気をつけ!をして返事をする・・・
アカギはポケットに入れていた金色の小さな時計を取り出し、時間を見る。
アカギ「もう、一時間目の授業が始まっているころだろうな・・・・」
そして彼は、その小さな口で笛を吹いた。
ピー!!
その時だった!
アカギの口笛が辺りに響き渡った直後、
ゴゴゴゴゴゴゴ・・・・
と地面が揺れるような音がした
そして、勢いよく辺りに土煙が上がり、森の木々が崩れ落ちていく・・・・・
タカト「うわああああ!」
ガオオオオオオ!
煙と緑の中から出てきたのは・・・
真っ赤な色をした巨大なドラゴンだった・・・
まるで3人を威嚇するかのように、空に向かって業火を吐く真っ赤なドラゴン・・・・
タカトとカホは、青ざめた顔で、後退りする・・・
必死に逃げたかったが、恐怖のあまり足が動かない2人・・・・・
アカギ「俺の相棒のレッドメイス君だ。こいつに乗って行くぞ。」
タカト「え?えええー!!」
いや、なんか食われそうなんだけど・・・
アカギ「先の大戦で、人類が神獣に対抗するために、大量に育てた【怪物、怪獣兵器】の生き残りでな。戦後、俺が移動用に買い取ったんだ・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ヤバ・・・・この人・・・・どうやって、それを移動用に使っているんだよ・・・・
まさか、乗るのか?
その上に乗るのか?
アカギ「なんだ?何か文句あるのか?言っておくがレッドメイスはドラゴンの中でも速さが取り柄みたいな生き物だぞ。本気を出せば時間を超えるほどの速さを出せるんだぞ。便利だろうが。」
タカト「は、はあ・・・・」
タカトとカホが、レッドメイスと名付けられたドラゴンの恐ろしい口の中や牙を見て、ちょっと戸惑っていると・・・・
アカギ「さっさとこいつの背中に乗れ。安心しろ、こいつは俺の言うことはちゃんと聞く。かなりしつけたからな・・・・」
と急かす。
恐る恐る、2人はドラゴンに触れたが・・・・確かに、人が触っても別に穏やかなようだ・・・・暴れはしない・・・・
そのまま胴体のデコボコな皮膚をつたって、2人はドラゴンの背中の背ビレに捕まった。
2人が背ビレにつかまったのを確認すると、アカギは、身軽にフワッとレッドメイスの太い首の上に乗った・・・・
騎士の甲冑をつけているにも関わらず、身軽に動けるアカギは流石と言ったところだろう。
そして、アカギは剣を抜くと、それをレッドメイスの首にぶっ刺した!
飛び散るドラゴンの赤い血!!
ギャア!
という悲鳴を上げ、レッドメイスは物凄い勢いで空へ走り出した!
タカト「うおわ!」
いきなり地面が離れたことにびっくりして、タカトは思わず背びれから手が離れそうになる。
アカギ「ああ、言い忘れていたが、こいつは速さだけは取り柄なんだが、安全運転をしてくれるかどうかは保証できない・・・空を飛ぶと、テンションが上がるのか、暴走運転しちまう。
お前ら、ちゃんと背ビレに捕まってろよ!」
タカト「先に言ってくださいよ!危うく落ちるところでしたよ!」
タカトが青い顔で、そう言う。
カホは相変わらずのポーカーフェイスで、背ビレにしっかり捕まっていた・・・・
ちなみに、ドラゴンを空に飛ばしたい時は、剣をぶっ刺して覚醒させるらしい。
ドラゴンは再生能力が高いから、刺し傷ぐらいなら、すぐに治るらしい。
空を飛ぶなんて、初めてだ・・・
これが飛行・・・
めちゃくちゃ空気があたって、気持ちいい・・・
レッドメイスが速すぎて、振り落とされそうだけど、下を見れば世界がどれだけ広いかわかる・・・・・
地上の世界を一面覆いつくすのは、野菜のような緑の大自然か、ブロックのような街並み・・・・・
そして、せせらぐ静かな海・・・・
俺たちは今、それを全部支配しているみたいだ・・・・
このまま、まるで地球を旅行できそうだ・・・いや、してみたい・・・
このまま何もかも忘れて・・・・
過去を一切、記憶から消して・・・・
このまま・・・・
カホ「なんだか、楽しそうね・・・・」
物凄い風で、金色の長い髪がドライヤーのように引っ張られているカホ・・・・
それでもポーカーフェイスを保ったままだ・・・
タカト「そうか?」
タカトは、空を飛んでいることに嬉しさを感じているのをカホに気づかれ、ちょっと恥ずかしそうだ。
カホ「うん、久々に見たよ・・・・タカトが笑っているところ・・・・」
確かに笑顔になんてなれなかった・・・あんな事が起きたらな・・・・
時間が解決してくれるようなことじゃない・・・・
あんな酷い惨事があって、人類の敵と呼ばれ、追いかけまわされ・・・・
でも・・・それでも俺たちは生きている・・・・こうして・・・・・
そして、いつかは、また現実と戦わなきゃいけない・・・・
そうだ!
生ある限り、戦わなければ・・・・
天上から傲慢に見下ろしている憎き神と・・・・
俺たちをイケニエにし続けたクソ野郎な大人たちと・・・・
アカギ「もうすぐ学校に着くぞ!振り落とされんなよ!」
どうやら学校も、山の中にあるみたいだ・・・・・
まだ、その姿は見えないが、レッドメイスが山林地帯で、下降し始めた・・・・
その下降の勢いも早く、タカトとカホはしがみつくので本当に精一杯だった・・・・
その時だった!
ドオオオオオオ!
タカト「な、なんだ!」
山の中で何か轟音が響く・・・・
下を見ると、山が物凄い勢いで揺れて、一部が土砂崩れのように下に落ち、粉々に砕け落ちたのだ・・・・
ぢ、地震か?
いや、地震にしては、あそこが一部だけ壊れるなんて・・・・いったい何が起きたのだ?
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