魔王の弟が勇者をぶちのめす話。

さうす

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第2話 キアヌと土の勇者

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***


「魔王様。ご所望のアップルパイでございます」
「すまないな」

 魔王様は私が持つ皿からアップルパイを手にとって頬張った。

「ヒュー。キアヌの様子は」
「はい。先日、炎の勇者スアロを撃退された模様です」
「そうか……」

 魔王様はポケットから古びた写真を取り出した。
 そこには、金髪のマッシュルームヘアの少年が写っていた。片目は青色、片目は鮮やかな紫色をしている。魔王様とは違い、小柄で素朴な雰囲気だが、目に生気が感じられないところは、やはり魔王様の双子の弟、よく似ている。

 魔王様はふと顔を上げると、私の目の前に弟の写真を向けた。

「俺の弟、どう思う?」
「可愛いと思います」

 私がそう答えると、魔王様は幸せそうにふっと笑った。
 その笑顔があまりに美しく、男の私ですら見惚れてしまった。


 私、ヒュー・オーロベルディは、アリアンロッド王国エトワール地区の生まれで、いわゆる貴族だった。

 しかし、私の顔には、生まれつき魔法使いの証である紋章が刻まれていた。

 アリアンロッド王国では、魔法使いは忌まわしい存在。
 私は両親から「お前など生まなければ良かった」と罵られて育ち、挙句の果てに捨てられた。

 自暴自棄になり、すっかり落ちぶれていた私を救ってくれたのが、ひとり旅をしていた魔王様だった。

 魔王様は、魔眼を持つ弟が幸せに暮らせるようにするため、魔法使いを差別するアリアンロッド王国を征服することを企てていた。
 私はその大胆な野望に胸を打たれ、彼についていくことにした。

 魔王様は圧倒的なカリスマ性と魔力であっという間に魔法使いの部下を増やし、軍を作ってアリアンロッド王国への侵攻を開始した。

 案の定、アリアンロッド王国の女神たちが、勇者を選び、魔王討伐へと乗り出した。

 その中に、キアヌ様がいたのは、予想外だったが……。魔王の弟を勇者にするなんて、女神ジェミニは一体何を考えているんだろうか……。

「魔王様!」

 部屋の扉がバンッと開いた。
 立っていたのは、りんご帝国の住民の1人だった。
 彼女は私たちの前に跪いた。

「アリアンロッド王国で、魔法使いである私の父が、無実の罪で拷問されているんです……!魔王様、どうか父をお助けください……!」

 彼女の必死の訴えを聞くと、魔王様は、玉座からすっと立ち上がり、彼女の頭をそっと撫でた。

「安心しろ。俺が必ず救ってやる」

 魔王様はマントを翻して振り返った。

「ヒュー。行くぞ」
「はい。魔王様」


***


「キアヌ。キアヌ。起きろ」
「んー……兄さま……?」

 俺の呼びかけに、金髪の少年は布団からもぞもぞと這い出て目を開けた。

「なんだ、ウィルか……」
「『なんだ』ってなんだ。……これを見ろ。アーノルドがニュースになってるぞ」
「兄さまが?」

 俺はキアヌに新聞を見せつけた。

「魔王アーノルドが、エトワール地区に突然現れ、魔法使いを取り調べ中の役人たちを襲って魔法使いを脱走させたらしい。役人たちに怪我はないらしいが、不思議なことに、仲間が救助に来ても怯えるばかりで、一言も喋れないんだと。一体何されたんだろうな」

「それは分からないけど……兄さまの魔法はすごいからね」

 キアヌはそう言って得意げな顔をする。

 アーノルド・オブシディアンは、生まれつき闇属性の魔法使いで、強い魔力の持ち主だった。
 魔法を使える者が非国民として差別されるアリアンロッド王国で、特に身体の小さなキアヌはよくいじめられたが、その度にアーノルドが、いじめた奴らを魔法でぶちのめしてしまうので、誰もオブシディアン家には寄りつかなくなり、村人たちは皆、アーノルドを「魔王」と呼んで恐れるようになった。
 そんな兄をキアヌが誇らしく思うのも何となくわかる気がする。

「キアヌ!」

 キアヌの魔法の杖から、水色の光が出て、女神ジェミニが現れた。

「ジェミニ、どうしたの?」

 キアヌがベッドに腰掛けたまま問いかける。

「現在、お前の近くに、女神タウラスに守護されし勇者、ジャラドが来ている。ヤツは教会の生まれで、敬虔な女神信仰者だ。間違いなく、魔眼を持つキアヌを狙ってくる。気をつけろ」

「えー、面倒だなぁ。やれやれですね」

「それと、キアヌ。お前は、魔王城に行くにはまだまだレベルが低い。お前は私の加護を受けていることもあって、レベル99。常人よりは遥かに強い。ゲームだったらカンストだ。
 ……だが、アーノルドはお前の3倍は強い。レベル300くらいある。
 お前はアーノルドと争う気はないだろうが、一応勇者の使命は魔王討伐だからな。表向きだけでも、アーノルドと渡り合えるくらいの力はつけておくべきだろう。
 そこで、だ。お前には、これから、いくつかダンジョン攻略に行ってもらう」

「ダンジョン……?」

「迷宮のことだ。12人の女神がアリアンロッド王国にそれぞれ1つずつ造っている。もともとは魔物退治を生業とする者の訓練場として造ったものなのだが、勇者の経験値アップにも十分効果があるだろう」

「レベル上げかぁ。やれやれですね」

「お前……やる気なさすぎだろ」

「まあ、兄さまのためだからな……仕方ない。頑張るか」

「まず、お前に攻略してもらうのは、私が造ったダンジョンだ。是非とも頑張ってくれ」

 そう言い残して、ジェミニはふっと消えた。

「さてと……ウィル。ジェミニのダンジョンの場所を調べて」

「……ったく、人使いが荒いな。俺は使用人じゃねーんだぞ」

 文句を言いつつ、俺は地図を広げて、ダンジョンの場所を探し始めた。

 現在、俺たちはエトワール地区とリュンヌ地区の境目辺りにいる。
 ジェミニのダンジョンは……あった。

「リュンヌ地区の南の方だ。まあまあ遠いな」

「いっぱい歩く感じかぁ。疲れそう……」

「お前なぁ。俺が荷物持ってやってるだけでも有難く思えよ」

「ダンジョンに行く前に、まずは腹ごしらえしておきたいな」

 時計を見ると、もう昼時だ。たしかに、小腹が空いてきた。

「昨日買ったパンと卵とカリックがここにあるぞ」

 カリックは、魔法使いが魔法で生成した疲労回復に効果のある葉物野菜だ。魔法使いの地位が低いアリアンロッド王国では、安値で取引されている。

「あと、昨日倒した魔物の肉ならあるよ」

 キアヌはそう言って、氷漬けにされた魔物の肉をテーブルに置いた。すると、肉を包んでいた氷がシュワッと溶けていった。
 せっかくジェミニから氷を操る杖を与えられたのに、キアヌは戦闘よりも冷凍食品を作るために魔法を使っているのだから呑気なもんだ。

「ウィル、ごはん作ってよ」
「はぁ……良いように悪魔を利用しやがって。しょうがねーなぁ」

 俺はエプロンをつけて部屋に備え付けの小さなキッチンに立った。冒険者の多いアリアンロッド王国の宿屋には、小さなキッチンがあることが珍しくない。
 まな板に肉を乗せ、少し厚めに切っていく。この魔物……ドロダグの肉は、豚肉のような見た目をしているが、甘味の強い肉である。これを焼くと美味いんだよな。
 フライパンをコンロに乗せ、火をつけると、青い炎がボッと灯った。
 肉をフライパンの上に乗せてじっくり焼いていく。ジュージューと音を立てて、ふわっと甘い香りが漂ってきた。
 肉を両面焼き上げると、今度は目玉焼き作りに取り掛かる。キアヌによく手料理を振る舞っていたお陰で片手で卵を割れるようになったのが、今では俺のちょっとした特技だ。
 卵を2つフライパンの上に落として半熟になるまで焼く。半熟というところが俺のこだわりである。
 そして、パンの上に、カリックとドロダグの肉と目玉焼きを乗せて、軽く塩を振る。
 完成!

「わあ、美味しそう」
「早く食ってダンジョンを目指そうぜ」

 俺たちは「いただきます」と手を合わせて、パンにかぶりついた。
 カリックのシャキシャキした食感と、目玉焼きのとろりとした黄身と溢れ出るドロダグの肉汁が非常に合う。

「ウィルってほんとに料理上手だよね」
「お前がしょっちゅう作らせるからだろ」
「そうだけど、ウィルも料理するの嫌いじゃないでしょ?」
「まあな。……料理なんて、お前と出会うまでしたことなかったのに」

 キアヌと出会うまでは、人間の食料を適当につまみ食いしながら生きてきた。俺は悪魔で長命だから、かなり長いことそうして暮らしてきたのだが、今になって人間の少年のために料理をさせられることになるとは思いもしなかった。

「良かったじゃん。僕と出会って新しい趣味を見つけられて」

「なんか、俺、お前と出会って、悪魔らしくなくなってるというか……どんどん人間みたいになってる気がするんだが」

「丸くなったってことだよ。初めて会ったときはもっとオラオラしてた。チンピラみたいで僕、ちょっと嫌だったもん」

「あの頃は完全に調子に乗ってたからな」

 初対面のとき、幼かったキアヌに舐めてかかって「おいチビ、人間のくせに俺のことが見えんのかよ」と言ったら割と強めの口調で「黙れ」と命じられたのは、一生もののトラウマである。

「ごちそうさま。美味しかった」

 キアヌが俺の目を真っ直ぐ見つめて言う。それが結構好きだから、料理も嫌いじゃないんだよな。

「さて、準備して出発しよう。日が暮れる前に」


 俺たちは、ジェミニのダンジョンを目指して出発した。

「今週中に着くかなぁ」
「頑張って歩こうぜ」
「いいよね、ウィルは。空飛べて」
「お前が望めば、俺の魔法で羽根生やしてやれるぞ」
「それはいいや。僕、人間やめる気ないし」
「あっそ」

 俺とキアヌは、青空の下、平坦な道を歩いていく。
 のどかだ……。
 そう思っていると。

「やい、そこのチビ。一体誰と喋ってるんだ?」

「……誰がチビですか」

 キアヌが不満げな顔で振り返る。
 そこには、土色の髪で、羽のついたピアスをつけた少年が立っていた。髪型はおかっぱに近い感じだ。

「君……勇者キアヌだよな?」

「そうですけど、アナタ、誰ですか?」

「僕は女神タウラス様に守護されしイケメン勇者ジャラドだ」

 ジャラド……。さっき、ジェミニが言ってた勇者だ。自分で自分のことイケメンって言ってるが、どっちかというと小動物っぽい可愛い雰囲気をしている。

「今、独り言のように喋っていたのは、ひょっとして悪魔と喋っていたのか?」

「だったら、何ですか」

「気味が悪い。君のような人間がこの国にいるなんて。女神様に対する不敬だ。僕が君をここで始末する」

 ジャラドは黄色い石のついた杖をキアヌに向けた。

「悪魔が見えるってだけで、いきなり始末するとか言われましても……」

 キアヌは自分の杖を構えて、ジャラドに向き合った。

「悪魔が見える『だけ』?悪魔はその名の通り、人間に不幸をもたらす邪悪な存在だ。そんなものと会話をするなんて、汚らわしい」

 キアヌがジャラドにぐっと近づき、杖を首元に突きつけた。

「ウィルは汚らわしくなんかないよ」

 その目には、怒りが満ちていた。
 ジャラドはキアヌの杖をかわすと、自分の杖を軽く振った。
 ゴゴゴ……と地響きがする。
 すると、突然、地面が割れて中から土が盛り上がってきた。
 キアヌはハッとして後ろに飛び退いた。
地面から溢れた土はもぞもぞと動いて形を作り、怪物のような姿になった。
 ジャラドはどうやら、土を操る勇者のようだ。
 怪物は土の塊を次々とキアヌに向けて発射した。
 キアヌが杖を振ると、氷が矢のように何本も放たれ、土の塊を上空で割っていった。

「ウィルは僕の大切な友達だ。馬鹿にするのは許さない」

 キアヌは杖をバッと振り上げた。

「僕は今から貴様を処す」

 キアヌが杖を振り下ろすと、さっきジャラドが割った地面から、氷柱が噴き出して、その氷は竜のような形を作った。
 氷の竜は口から吹雪を吐き出した。
 氷混じりの激しい雪がジャラドに吹きつける。
 土の怪物がジャラドの前に立ちはだかる。
 土は氷で固められ、怪物は動かなくなった。
 キアヌがもう一度杖を振ると、大きな氷の剣が氷の竜の手元に現れた。
 氷の竜は剣を土の怪物に投げつけた。
 それが、土の怪物の腹を貫くと、土の怪物は土砂崩れのように崩れ落ちた。

「馬鹿な……。僕の土魔法が、崩された……」

 呆然とするジャラドの前に、キアヌは魔法の杖を突きつけた。
 ジャラドはビクリとして、動きを止めた。
 ジャラドの魔法の杖がじわじわと吹雪で凍りついていく。

「この僕が、負けた……魔眼の使い手なんかに……」

 吹き荒れる雪の中、ジャラドはぺたんとその場にへたり込んだ。

 キアヌはそっと杖を下ろした。
 吹雪が止んで、氷の竜が溶けていった。

「魔眼を持っていようが、生まれつき魔法が使えようが、僕も、ウィルも、兄さまだって、君とそんなに変わりはしないよ」

 キアヌはそう言って、俺の方を振り返った。

「……行こう、ウィル」
「ああ」

 俺はキアヌの後を追いかけて飛び立った。
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