本当はあなたを愛してました

涙乃(るの)

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第ニ部

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あれから6年の歳月が流れた。
私はエミリオと共に隣街へと移り住んでいた。ルーカスの商会を辞めた後、父の許しを得て私はエミリオと一緒に住み始めた。

エミリオは今は式は挙げられないけど、結婚しないかと言ってくれた。

そう、私が商会を辞める時に終身雇用契約解除の為に違約金が必要で、エミリオの貯金を借りた為に、式を挙げる余裕がなかったのだ。私もそんなに貯金がある訳ではなないから、すぐに働き口を探した。

幸い食堂の給仕の求人に応募した所、採用されて少しづつエミリオとの生活に馴染んでいった。

私自身は、知人を呼んで盛大に式を挙げることに抵抗があったので、エミリオには申し訳ないけれど、ひっそりと2人で婚姻届のみ提出をした。父には商会を辞める時のことも含めて伝えてあったので、私の気持ちを尊重してくれた。

エミリオの両親は他界していたので、墓前に結婚報告をさせてもらった。

1年ほど経った頃に、エミリオは隣街に異動することになった。隣街の勤め先の近くの家を借りられるので、私達は急遽引っ越すことになった。

引っ越しをして、新たな働き口を探そうとしていた頃、私は立ちくらみや吐き気があり体調不良で寝込むことが多くなった。
そう、この頃私のお腹の中には赤ちゃんが宿っていた。エミリオとの子供が。

妊娠が分かった時、エミリオはとても喜んでくれて、私のことも気遣ってくれた。
しばらく働くことができない私の代わりに、エミリオは一生懸命働いてくれた。

診療所からの帰り道、風に乗って金木犀の匂いが流れてきていた。妊娠のせいなのかとても匂いに敏感だった。

金木犀の香りに包まれて、とても穏やかな気持ちだった。
 
 素敵な花の匂いのように、みんなを惹きつける魅力的な子供になるようにとの気持ちをこめて、私達は娘に ''カオリ''  と名付けた。

早いものでカオリももう5歳になった。

カオリの誕生日のケーキを買いに2人で買い物に出かけていた。



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