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【出会い】6歳
第3話
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次の日、ユウトはいつにも増して元気であった。
元気に教会に向かっていった。
教会についてすぐに元気がなくなった。
「精霊戦争にて
争った精霊を世界を主に構成する地、水、光、風の精霊を
”主精霊”と呼び、
主精霊から生み出された闇、氷、火、雷の精霊を
”副精霊”と呼びます。
今は精霊の力が弱まり、精霊戦争で説明したような
世界への影響は見受けられませんが、私たちが生きている中で精霊達の恩恵は
受けていることは皆さん分かりますね?」
神父様に確認を促され、
教会で一緒に受けている皆が一斉に頷く。
ユウトも例に漏れず頷く。
うん・・・難しい言葉が多すぎて全く分からん。
「ここから、私たちの使う魔法の属性にも精霊達の呼称を使って
”地魔法”や”水魔法”と名前を付けて、分けました。」
もっと分かりやすく説明してくれ
・・・寝ちゃいそう。
「この先の事は皆がもっと大きくなってから勉強すると思うので、
今はそんな”名前”のモノがあるんだなぁ位で覚えておいてくださいね?」
これ以上は何も分かりません。
さっき言ってたことも分かりません。
神父様・・・もっと簡単に説明出来ないですか?
今一番、神様に祈りたい願い事です。
無事?本日の教会でのお勤めをこなし、
ユウトは浮き浮きで自宅への帰路についた。
自宅にて昼食を済ました後は、大好きな母と一緒に近くの森に散歩である。
それはもう急いだ、いつもの1.5倍速である。
だがしかし、母は通常運転であった。
非常に残念である。
まるでユウトの気分を表すかのような朗らかな気候の中、
森林散策は順調であった。
特に目的があって行っている訳ではないが、母 エウとの散策は楽しかった。
他愛もない話や、自身が見たことの無い草花を発見しては興味を示し、キラキラした瞳で母に期待し
自分の知らない世界を知る事がたまらなく嬉しかった。
エウも息子とのひとときを穏やかに過ごしていたが、
ユウトの歩く方向の視線の先に映ったものに意識せずに顔が引き攣った。
一匹の小動物がこちらをじっと見ていた。
「君は誰?」
ユウトは静かにたどり着くと屈み
小動物の前で屈み、目線を合わせて優しく問いかけた。
その子はユウトの顔を一撫でして足元で待機した。
返事をしたつもりなのだろうか。
その行動にひどく感動したユウトは振り向きながら、これまたキラキラした瞳で母に期待し、
エウはため息を吐きながら、苦笑いをするしかなかった。
息子のそんな眼差しに耐えられるわけもなく、意図している要件は理解している為
頷くしかなかった。
これは・・・甘いのかしら?
そんなことを思いつつ、小動物に語り掛ける息子の表情を見守りながら
自分に悲観の念を抱くしかなかった。
けれども息子の表情を改めて見たエウからは
決して悲観的な気持ちだけではないため息が零れるのであった。
小動物を連れて屋敷に戻った二人であったが
ユウトにとって目下の問題はこの奇妙な小動物の名前であった。
首をひねりながら小一時間程、深く悩む息子の様子を
微笑みながら見つめるエウであったが少し奇妙な感じがした。
どうやら我が自慢の息子はついに思いついたらしい。
表情豊かでかわいいものである。
「君の名前はシャルだよ!」
シャルは一声、満足そうに鳴くとユウトに擦り寄った。
我が自慢の息子はかわいいものである。
晩御飯を食べ終え、そそくさと自室に向かっていったユウトを
不思議そうに見つめるレブアディーオを傍目に、
エウもまた静かに立ち上がると、食堂を後にした。
エウが廊下を少し歩くとシャルが
まるで待ってましたと言わんばかりに鎮座していた。
「なんであなたがここにいるの?」
問いかけるエウの表情には先程の優しさは見えず、
真剣な、どこか思いつめたような表情である
【エウ、あなた・・・大分弱ってるでしょ?
気をつけなさい。】
シャルはただそれだけ、それだけをエウの脳内に伝えると
ユウトの元に帰っていった。
後には思い悩む、どこか悲痛なエウだけが居た。
ユウトの部屋に戻ったシャルであったが
部屋の主はもうすでに就寝していた。
【私は”寄り添う存在”。
今は世界の為にあなたの傍にいてあげる。】
愛しげにユウトを見つめるシャルの表情は
どこか悲し気であった。
元気に教会に向かっていった。
教会についてすぐに元気がなくなった。
「精霊戦争にて
争った精霊を世界を主に構成する地、水、光、風の精霊を
”主精霊”と呼び、
主精霊から生み出された闇、氷、火、雷の精霊を
”副精霊”と呼びます。
今は精霊の力が弱まり、精霊戦争で説明したような
世界への影響は見受けられませんが、私たちが生きている中で精霊達の恩恵は
受けていることは皆さん分かりますね?」
神父様に確認を促され、
教会で一緒に受けている皆が一斉に頷く。
ユウトも例に漏れず頷く。
うん・・・難しい言葉が多すぎて全く分からん。
「ここから、私たちの使う魔法の属性にも精霊達の呼称を使って
”地魔法”や”水魔法”と名前を付けて、分けました。」
もっと分かりやすく説明してくれ
・・・寝ちゃいそう。
「この先の事は皆がもっと大きくなってから勉強すると思うので、
今はそんな”名前”のモノがあるんだなぁ位で覚えておいてくださいね?」
これ以上は何も分かりません。
さっき言ってたことも分かりません。
神父様・・・もっと簡単に説明出来ないですか?
今一番、神様に祈りたい願い事です。
無事?本日の教会でのお勤めをこなし、
ユウトは浮き浮きで自宅への帰路についた。
自宅にて昼食を済ました後は、大好きな母と一緒に近くの森に散歩である。
それはもう急いだ、いつもの1.5倍速である。
だがしかし、母は通常運転であった。
非常に残念である。
まるでユウトの気分を表すかのような朗らかな気候の中、
森林散策は順調であった。
特に目的があって行っている訳ではないが、母 エウとの散策は楽しかった。
他愛もない話や、自身が見たことの無い草花を発見しては興味を示し、キラキラした瞳で母に期待し
自分の知らない世界を知る事がたまらなく嬉しかった。
エウも息子とのひとときを穏やかに過ごしていたが、
ユウトの歩く方向の視線の先に映ったものに意識せずに顔が引き攣った。
一匹の小動物がこちらをじっと見ていた。
「君は誰?」
ユウトは静かにたどり着くと屈み
小動物の前で屈み、目線を合わせて優しく問いかけた。
その子はユウトの顔を一撫でして足元で待機した。
返事をしたつもりなのだろうか。
その行動にひどく感動したユウトは振り向きながら、これまたキラキラした瞳で母に期待し、
エウはため息を吐きながら、苦笑いをするしかなかった。
息子のそんな眼差しに耐えられるわけもなく、意図している要件は理解している為
頷くしかなかった。
これは・・・甘いのかしら?
そんなことを思いつつ、小動物に語り掛ける息子の表情を見守りながら
自分に悲観の念を抱くしかなかった。
けれども息子の表情を改めて見たエウからは
決して悲観的な気持ちだけではないため息が零れるのであった。
小動物を連れて屋敷に戻った二人であったが
ユウトにとって目下の問題はこの奇妙な小動物の名前であった。
首をひねりながら小一時間程、深く悩む息子の様子を
微笑みながら見つめるエウであったが少し奇妙な感じがした。
どうやら我が自慢の息子はついに思いついたらしい。
表情豊かでかわいいものである。
「君の名前はシャルだよ!」
シャルは一声、満足そうに鳴くとユウトに擦り寄った。
我が自慢の息子はかわいいものである。
晩御飯を食べ終え、そそくさと自室に向かっていったユウトを
不思議そうに見つめるレブアディーオを傍目に、
エウもまた静かに立ち上がると、食堂を後にした。
エウが廊下を少し歩くとシャルが
まるで待ってましたと言わんばかりに鎮座していた。
「なんであなたがここにいるの?」
問いかけるエウの表情には先程の優しさは見えず、
真剣な、どこか思いつめたような表情である
【エウ、あなた・・・大分弱ってるでしょ?
気をつけなさい。】
シャルはただそれだけ、それだけをエウの脳内に伝えると
ユウトの元に帰っていった。
後には思い悩む、どこか悲痛なエウだけが居た。
ユウトの部屋に戻ったシャルであったが
部屋の主はもうすでに就寝していた。
【私は”寄り添う存在”。
今は世界の為にあなたの傍にいてあげる。】
愛しげにユウトを見つめるシャルの表情は
どこか悲し気であった。
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